27 / 76
第27話 新たな仲間候補
しおりを挟む
「理人さん大丈夫ですか?」
俺はどうやら寝てしまったらしい。
「すみません、ご迷惑をおかけ致しまして」
「別に構いませんよ…ただこんな所で眠ってしまうと危ないですよ」
「確かにそうですね…あっ本当にすみません、すぐに退きます」
不味いな、初対面の女性に膝枕をされて眠るなんて…
「別に構いませんよ、好きでしていたのですから、 それより理人さんには私はどんな姿に目に映っていたのでしょうか?」
体が青白くて透けるような、一番近い存在は、よく昔の少女漫画に出てくるような、病室で死を待つような悲しげで美しい深窓の令嬢だが…どう伝えれば良いんだ…それに容姿の事を何故か、凄く真剣に聴いてくるのは何故だ。
「綺麗な美少女で凄く儚げに見えます。綺麗なプラチナブロンドの髪に綺麗な赤い目、抱きしめると消えてしまうようなスレンダーなスタイル、体の弱い深窓の令嬢みたいに見えます…違うのですか」
《私の本当の姿を美しいと言われた…人型の魔物の中では、魔王軍一醜いと言われる私の本当の姿を、青白い肌に、老婆の様な白い髪、狂気に満ちた赤い目…これを美しいと言うの…》
「そうですか、貴方には私の本当の姿が何故か見えるのですね…貴方の目に映るその姿は、私の本当の姿なのです、ですがこの世界では『忌み嫌われる姿』なのでスキルを使って姿を変えています、他の方には健康的な褐色の肌の女性に見えている筈です」
「やはり、異世界だと美的感覚が違うんですね、勿体ない」
《やはり邪神様の影響で美的感覚が狂っているのですか…ですが邪神様の言う事が解った気がします…純粋な自分をこうも好かれると心が可笑しくなります、私は今まで情け容赦なく人を殺してきましたが、もしこんな目を向ける存在が居たら…殺せたかどうか自信がありません》
「そうですか、余り褒められ慣れてないので、困ってしまいますね、そうだ理人さん、もしソロなら一緒にパーティ組みませんか?」
今の俺はなぜか採取ばかりで討伐が出来ない。
先にその事情を話すべきだろう。
「今の俺は、何故か魔物がよって来ないせいか討伐が出来ないんだ」
「それは素晴らしい事です、恐らく何かしらの素晴らしい加護があるのだと思います! 是非一緒にパーティを組みたいですね」
此処迄言ってくれるんだ、真剣に考えるべきだ。
「解りました、そういう事であれば、パートナーと相談して真剣に決めたいと思います」
「そうですか? それならこれからご一緒しても宜しいでしょうか?」
「そうですね…それならもう少し採取してから、戻りますか?」
「はい」
月子と美瑠子以外とこんなに話した事は此処最近無い。
緊張して口調が可笑しくなるのは仕方ないだろう。
しかし…今日も魔物には出会わなかった。
本当に此処は異世界なのだろうか?
俺はどうやら寝てしまったらしい。
「すみません、ご迷惑をおかけ致しまして」
「別に構いませんよ…ただこんな所で眠ってしまうと危ないですよ」
「確かにそうですね…あっ本当にすみません、すぐに退きます」
不味いな、初対面の女性に膝枕をされて眠るなんて…
「別に構いませんよ、好きでしていたのですから、 それより理人さんには私はどんな姿に目に映っていたのでしょうか?」
体が青白くて透けるような、一番近い存在は、よく昔の少女漫画に出てくるような、病室で死を待つような悲しげで美しい深窓の令嬢だが…どう伝えれば良いんだ…それに容姿の事を何故か、凄く真剣に聴いてくるのは何故だ。
「綺麗な美少女で凄く儚げに見えます。綺麗なプラチナブロンドの髪に綺麗な赤い目、抱きしめると消えてしまうようなスレンダーなスタイル、体の弱い深窓の令嬢みたいに見えます…違うのですか」
《私の本当の姿を美しいと言われた…人型の魔物の中では、魔王軍一醜いと言われる私の本当の姿を、青白い肌に、老婆の様な白い髪、狂気に満ちた赤い目…これを美しいと言うの…》
「そうですか、貴方には私の本当の姿が何故か見えるのですね…貴方の目に映るその姿は、私の本当の姿なのです、ですがこの世界では『忌み嫌われる姿』なのでスキルを使って姿を変えています、他の方には健康的な褐色の肌の女性に見えている筈です」
「やはり、異世界だと美的感覚が違うんですね、勿体ない」
《やはり邪神様の影響で美的感覚が狂っているのですか…ですが邪神様の言う事が解った気がします…純粋な自分をこうも好かれると心が可笑しくなります、私は今まで情け容赦なく人を殺してきましたが、もしこんな目を向ける存在が居たら…殺せたかどうか自信がありません》
「そうですか、余り褒められ慣れてないので、困ってしまいますね、そうだ理人さん、もしソロなら一緒にパーティ組みませんか?」
今の俺はなぜか採取ばかりで討伐が出来ない。
先にその事情を話すべきだろう。
「今の俺は、何故か魔物がよって来ないせいか討伐が出来ないんだ」
「それは素晴らしい事です、恐らく何かしらの素晴らしい加護があるのだと思います! 是非一緒にパーティを組みたいですね」
此処迄言ってくれるんだ、真剣に考えるべきだ。
「解りました、そういう事であれば、パートナーと相談して真剣に決めたいと思います」
「そうですか? それならこれからご一緒しても宜しいでしょうか?」
「そうですね…それならもう少し採取してから、戻りますか?」
「はい」
月子と美瑠子以外とこんなに話した事は此処最近無い。
緊張して口調が可笑しくなるのは仕方ないだろう。
しかし…今日も魔物には出会わなかった。
本当に此処は異世界なのだろうか?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
87
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる