たとえば勇者パーティを追放された少年が宿屋の未亡人達に恋するような物語

石のやっさん

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第38話 夜までお預け

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「と…いう訳で村はオークに殲滅された後で、討伐失敗しちゃったよ」

「流石のリヒト様でも死んでいちゃ討伐できませんものね…良く解りました…あとカルミーさんの冒険者証の再発行出来ていますよ…お持ちになりますか?」

「それじゃ貰って行こうかな」

これで全部終わった。

家に帰ったら、休もう…大体俺は働きたくないから冒険者しているんだ…

1か月は絶対に働かないからな…

「あの勇者パーティから手紙が届いてます」

「仕方ない読むか…」

◆◆◆

リヒトへ

俺達が悪かった…どうか戻ってきてくれないか?

待遇なら改善するし、ちゃんとお前の分の支援金も貰えるようにする。

装備だって教会に用意させるし…無事討伐が終わった後は、ちゃんと褒賞も貰えるようにする。

俺達にはお前が必要だ

                    カイト 

◆◆◆

「字は上手くなったな…そうだまた伝言を頼んで良いかな?」

「勇者様は手紙なのに…伝言ですか?」

「ああっ『オレノイバショハソコジャナイ…ダカラカエラナイ』これでお願いする」

「あの…本当に良いんですか? 勝手に見てすみませんが…勇者パーティに高待遇で戻れるチャンスじゃないですか?」

「俺の欲しい物は、あそこには無いから…それじゃ頼んだ」

あんなブラックな環境…今の俺には無理だな…

◆◆◆

「ただいま~疲れた…」

「「リヒト(くん)お帰り(なさい)」」

「そう言えば、カルミーさん、冒険者証の再発行が終わっていたよ…現金も結構入っているみたいだよ」

「前に冒険者ギルドでお金は無いって言われたんだけどなぁ~」

「それ間違っていたみたいだ…少し詫び料も入っているって…」

「そう…なのか? あの時の受付嬢適当な事言いやがって殴ってやる」

殴って済ませるだけ…凄く優しいよな、カルミーさんは…

俺はやっぱり根っこは善人じゃないな…
「それは無理だよ…ギルドに居なかったから」

もう二度とカルミーさんが会う事は無いな。

「チクショウ逃げやがったか…そうだお金が返ってきたならリヒト、何か欲しい物ないか? 買ってあげるよ」

「そうね、私もなにかプレゼントしてあげるわ」

「特に必要ないな…欲しい物なら、もう二人から貰っちゃっているから…うん無い…」

「私、リヒトになにかやったかな」

「あげた記憶はないんだけど…」

「いや貰っているよ、ルミナスさん自身とカルミーさん自身…俺にとっては同じ重さのダイヤや黄金よりずうっと大切な宝物だから…だから他に欲しい物は…特にないよ」

よく考えたら俺って前世も含んで物欲って無いんだよな。

服もブランドも時計も興味が無くて、車とかも興味が無かった。

しいて言うならご飯くらいだな。

「うっ、あの…リヒトありがとう…」

「あの、嬉しいわ…ありがとう」

「だから、気にしなくて良いよ…だけど、どうしてもって言うなら、ルミナスさんは紫のスケスケ…カルミーさんはOバックの下着を着てくれたら…」

「Oバックだな…解った買ってくるよ、ルミナス行こう、すぐ買いに行こう…さぁさぁ…行こう」

「そうね…直ぐに行ってくるわね」

「そんな、急がなくても…あっ」

気が付くとルミナスさんもカルミーさんも居なくなっていた。

本当はそれも楽しみだけど、傍に居てくれるだけで良いんだけどな…

はぁ~ ルミナスさんやカルミーさんとイチャつきたかったのに…

夜までお預けだな…




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