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聖女、賢者...その終わり。
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これからどうしたら良いのか?
正直、解らないな。
魔族側は魔王を中心に一枚岩だから、お任せで良いと思う。
問題は人間側だ。
あそこ迄、イストリア様が神託をおろしたのだから大丈夫だと思うが...
「ちょっと行ってくる」
「お待ちください、私もお伴致します」
ラファエルがこういうが....どうしたんだ。
「ラファエル...その姿は」
「これですか? 私は天使長ですよ...何で天使が美しいと言われるか解りますか?」
「何かあるのか?」
「天使の中でも私の様に高位の者は自分が仕える者の理想の姿になります、流石に神の様に万人に好かれるとまではいきませんが...この姿はルディウス様の理想の姿の筈です」
俺は俗物なのかも知れない...最早、色々な記憶があって、前世かどうか解らないが、ラファエルは俺が好きだったアイドルそっくりな顔に、好きだったグラビアアイドル顔負けのスタイル、確かに理想の女性だ、確かにこの姿はまるで夢から出て来たみたいに俺の理想の姿だ。
「確かにな」
「でしょう? なら他の女は要らないんじゃないですか? 私一人いれば全て満たされますよ」
何か落とし穴があるかも知れない..
外見だけが好みでも中身が好みでなければな。
「確かに理想な姿だが、俺は神になったから、それだけじゃ駄目だな」
「まぁ解ってましたけどね」
「あぁ、それだったら、俺もついていって良いですか?」
「トールか、まぁ良いんじゃないか?」
「それでは行ってくる」
ラファエルとトールを伴い、人間の領の方に飛びたった。
【聖教国 中央教会】
「ルディウス様、とうとう神になられたそうで、そして遂に平和が..」
涙ぐんでいるな...
「ああっ、それで近くに魔王と、これからについて話しをして欲しいんだ、人類側の代表は教皇で良いのかな」
「はい、私めで大丈夫かと思います」
「それじゃ任せた」
「はい」
これでもう大丈夫だな、これで、ガキんちょと達の使命も終わり、彼奴らもガキらしく楽しく過ごせば良いんだ。
「ルディウス様、お帰りなさい...誰そのおばさん!」
「ルディウス様、誰ですか? その生意気なガキは? 本当に口の利き方も解らないわね」
「何ですって!」
「本当の事をいっちゃ悪いの?」
「無礼な、私の名はホワイト、聖女をしているわ、何て口の利き方をしているの...今直ぐ謝罪をしなさい」
決して二人きりで無い。
この場所には教皇に八大司祭にグレーテルも居る。
「確かにルディウス様の従者とはいえ、ホワイト様は聖女、その様な口の利き方は赦されません」
「そうです、教皇様に八大司教の門前で、聖女様と揉めるなど言語道断」
あはははっ面白くなってきたな。
八大司教のうち又一人だけペドロフが青い顔をしている。
あっ、やっぱり。
「無礼者、無礼者、無礼者...」
「そうですわ、私が如何に聖なる...」
「お前が無礼者、無礼者...とっとと土下座せぬか...無礼者、無礼者、無礼者、何が聖女だ、ただの人間が~っ」
ペドロフはホワイトの髪を掴み無理やり土下座をさせた。
「何するのよ、私はその女狐を」
「ホワイト さ.ま...その方は、天使長ラファェル様だ」
うん、俺に仕えたせいか、堕天使から天使長に肩書が戻っている。
俺が勇者や天使の時に《あれだった》なら今度は。
「ペドロフ、それならちゃんと言いなさい、教皇の私が、こんな礼儀知らずな事を本当に...」
「教皇...そんな礼は要らない、お前が知っている通り、俺は人間として此処で過ごしていた、その時の貴方の治世は見たが素晴らしい物だった、公式の場所以外は普通に接して欲しい」
今にも土下座しそうな教皇に、そう俺は言った。
「神、ルディウス様がそう言うなら」
神か...確かにな...
「それで、ガキ..これは口汚いわね、お嬢ちゃん、言う事があるんじゃないのかな?」
「うぎぎぎぎぎっ」
ホワイトが涙目でこっちを見ている。
「ラファエル、そう虐めてくれるな、俺の知り合いだ」
「ルディウス様がそう言うなら」
この場には教皇も八大司教もいる。
そしてグレーテルもホワイトも...
「ホワイト、グレーテル、もう聞いているかも知れないけど...もう魔族との戦いは終わった、これからは平和になる」
「そうだね、うんもう戦いは終わったわ」
「賢者の出番も、もうお仕舞、これからは本を読んだり好きな事が出来るわ」
「そういう事だよ...ホワイトにグレーテル、これからはもう好きにして良いんだ、パーティーは解散、これからは、好きに恋愛して、やりたい事を自由にしてい良いんだ、もう縛られる事はない」
「あのルディウス」
「...」
「好きな男と付き合っても良いんだ、聖女だからって遠慮する必要は無いよ、俺と結婚する必要もない、これからは自由だ」
「あっあっあっ...」
「ちょっとルディウス様」
「るるるる...ルディウスの馬鹿ぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーっ」
「ルディウス様...あれは無い」
「ルディウス様、生意気で嫌いな奴ですが...あれはちょっと可哀想です」
「いや、ラファエルにグレーテルはこれからは自由なんだぞ、そう言う事を俺は言いたかったんだが」
「あのもしかしてルデイウス様って天然なのかしら?」
「ラファエル様...はい」
何はともあれ...世界は平和になり、聖女も賢者もその役目を終わらせた。
正直、解らないな。
魔族側は魔王を中心に一枚岩だから、お任せで良いと思う。
問題は人間側だ。
あそこ迄、イストリア様が神託をおろしたのだから大丈夫だと思うが...
「ちょっと行ってくる」
「お待ちください、私もお伴致します」
ラファエルがこういうが....どうしたんだ。
「ラファエル...その姿は」
「これですか? 私は天使長ですよ...何で天使が美しいと言われるか解りますか?」
「何かあるのか?」
「天使の中でも私の様に高位の者は自分が仕える者の理想の姿になります、流石に神の様に万人に好かれるとまではいきませんが...この姿はルディウス様の理想の姿の筈です」
俺は俗物なのかも知れない...最早、色々な記憶があって、前世かどうか解らないが、ラファエルは俺が好きだったアイドルそっくりな顔に、好きだったグラビアアイドル顔負けのスタイル、確かに理想の女性だ、確かにこの姿はまるで夢から出て来たみたいに俺の理想の姿だ。
「確かにな」
「でしょう? なら他の女は要らないんじゃないですか? 私一人いれば全て満たされますよ」
何か落とし穴があるかも知れない..
外見だけが好みでも中身が好みでなければな。
「確かに理想な姿だが、俺は神になったから、それだけじゃ駄目だな」
「まぁ解ってましたけどね」
「あぁ、それだったら、俺もついていって良いですか?」
「トールか、まぁ良いんじゃないか?」
「それでは行ってくる」
ラファエルとトールを伴い、人間の領の方に飛びたった。
【聖教国 中央教会】
「ルディウス様、とうとう神になられたそうで、そして遂に平和が..」
涙ぐんでいるな...
「ああっ、それで近くに魔王と、これからについて話しをして欲しいんだ、人類側の代表は教皇で良いのかな」
「はい、私めで大丈夫かと思います」
「それじゃ任せた」
「はい」
これでもう大丈夫だな、これで、ガキんちょと達の使命も終わり、彼奴らもガキらしく楽しく過ごせば良いんだ。
「ルディウス様、お帰りなさい...誰そのおばさん!」
「ルディウス様、誰ですか? その生意気なガキは? 本当に口の利き方も解らないわね」
「何ですって!」
「本当の事をいっちゃ悪いの?」
「無礼な、私の名はホワイト、聖女をしているわ、何て口の利き方をしているの...今直ぐ謝罪をしなさい」
決して二人きりで無い。
この場所には教皇に八大司祭にグレーテルも居る。
「確かにルディウス様の従者とはいえ、ホワイト様は聖女、その様な口の利き方は赦されません」
「そうです、教皇様に八大司教の門前で、聖女様と揉めるなど言語道断」
あはははっ面白くなってきたな。
八大司教のうち又一人だけペドロフが青い顔をしている。
あっ、やっぱり。
「無礼者、無礼者、無礼者...」
「そうですわ、私が如何に聖なる...」
「お前が無礼者、無礼者...とっとと土下座せぬか...無礼者、無礼者、無礼者、何が聖女だ、ただの人間が~っ」
ペドロフはホワイトの髪を掴み無理やり土下座をさせた。
「何するのよ、私はその女狐を」
「ホワイト さ.ま...その方は、天使長ラファェル様だ」
うん、俺に仕えたせいか、堕天使から天使長に肩書が戻っている。
俺が勇者や天使の時に《あれだった》なら今度は。
「ペドロフ、それならちゃんと言いなさい、教皇の私が、こんな礼儀知らずな事を本当に...」
「教皇...そんな礼は要らない、お前が知っている通り、俺は人間として此処で過ごしていた、その時の貴方の治世は見たが素晴らしい物だった、公式の場所以外は普通に接して欲しい」
今にも土下座しそうな教皇に、そう俺は言った。
「神、ルディウス様がそう言うなら」
神か...確かにな...
「それで、ガキ..これは口汚いわね、お嬢ちゃん、言う事があるんじゃないのかな?」
「うぎぎぎぎぎっ」
ホワイトが涙目でこっちを見ている。
「ラファエル、そう虐めてくれるな、俺の知り合いだ」
「ルディウス様がそう言うなら」
この場には教皇も八大司教もいる。
そしてグレーテルもホワイトも...
「ホワイト、グレーテル、もう聞いているかも知れないけど...もう魔族との戦いは終わった、これからは平和になる」
「そうだね、うんもう戦いは終わったわ」
「賢者の出番も、もうお仕舞、これからは本を読んだり好きな事が出来るわ」
「そういう事だよ...ホワイトにグレーテル、これからはもう好きにして良いんだ、パーティーは解散、これからは、好きに恋愛して、やりたい事を自由にしてい良いんだ、もう縛られる事はない」
「あのルディウス」
「...」
「好きな男と付き合っても良いんだ、聖女だからって遠慮する必要は無いよ、俺と結婚する必要もない、これからは自由だ」
「あっあっあっ...」
「ちょっとルディウス様」
「るるるる...ルディウスの馬鹿ぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーっ」
「ルディウス様...あれは無い」
「ルディウス様、生意気で嫌いな奴ですが...あれはちょっと可哀想です」
「いや、ラファエルにグレーテルはこれからは自由なんだぞ、そう言う事を俺は言いたかったんだが」
「あのもしかしてルデイウス様って天然なのかしら?」
「ラファエル様...はい」
何はともあれ...世界は平和になり、聖女も賢者もその役目を終わらせた。
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