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セレス軍団と死の女王
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「そんな、セレスが...そんな」
マリアはは父であるハインリッヒ六世から話を聞くと目の前が真っ暗になった。
セレス一人でこの国が助かるのだ、王女として選ぶ道は解る。
だが、そんな事は納得できなかった。
「王女としては、1人の犠牲でこの国が助かったのだから喜ばなくてはいけないのでしょうね...ですが私にはそれは出来ません」
ハインリッヒ六世とて同じだ。
彼がこの国の為にどれ程尽くしてくれていたかは解る。
戦って勝てるなら直ぐにでも軍を送ろう...だが絶対に勝てぬ死地に騎士団や勇者を送る事は出来ない。
「ならば、マリアよどうするのだ!」
「私一人ではなく、セレスを慕う者全員でこれからの事について考えようと思います...まずはこの王冠をお返し致します」
「それは王族を辞めるという事かの!」
「はい、勿論軽はずみな事は致しません、セレスを慕う者を集めて魔族の元に様子を見に行きます...その扱いによっては...」
「解かった、マリア、その冠は預かる...だが今直ぐに王族を辞める事は認めはしない、あくまで預かるだけだ」
「解りました」
マリアは勇者でありセレスの仲間の真理、翔子、幸子を連れてセレスハウスへ向かった。
勿論、キャミエール公爵とレイスには手紙を送った。
道中、マリアは三人に事と次第を話した。
「そうなんだ...そうなんだ...だったら、幸子は...魔族を皆殺しにしてくる」
「何を考えているのですの? 貴方1人が行った所で返り討ちですわよ!」
「そう、翔子ちゃんは冷たいんだね...何もしない何て」
「そんな事言ってませんわ...私くしだって魔族何て皆殺しにしたい...だけど」
「そう、戦う力が無い...」
「真理さん!」
「どんな手を使った所で魔王1人倒せないでしょうね...冷静になって幸子」
「そうだね..ごめん」
「だからこそ、これからセレスハウスに向かうのです. 少なくともあそこには私達以外のセレスを慕う者や愛する者がいます。そしてキャミエール公爵、レイスにも手紙を書いたから合流してくるはずです、まずは皆んなでこれからの事を考えましょう」
「「「はい、マリア様」」」
「セレス様がそんな事になっているなんて」
「解りました、セレス様が助かるなら私の命は要りません、存分につかって下さい」
「歩美たちは奴隷だから、命その物がセレス様の物、セレス様なくしては生きて行く意味がありません」
結局、セレスハウスの者達は思った以上に攻撃的だった。
恐らく、マリア達が止めなければすぐにでも魔族に向かって行きかねない。
そして、そこにキャミエール公爵とレイスが合流する。
「結局は、セレスの為に死ねるかどうかだけじゃない...私はセレスの為なら喜んで死ぬわよ!」
「レイス..気持ちはわかるが、その後この国はどうなる?...セレス殿が守ろうとしたこの国が滅ぼされる...それで良いのか!」
「それは」
「貴方たちは何もしないで良いわ...私が魔族たちを皆殺しにしてくる...だから貴方達は暫く目を瞑っていなさい」
その時、閉ざされたドアから声が聞こえた。
「何をいっているの?馬鹿な事言わないで」レイスが怒鳴るように言う。
「うふふふふふふふ、出来ないと思う? 私は死の女王コーネリア、私を見た者は魔王だろうと勇者だろうと死ぬのよ!、今からこのドアからでるわ...だから目を決してあけてはいけません」
「本当にコーネリアなの?」
「そうよ、あの忌まわしい女神に初めて感謝したい気持ちになったわ..さぁ目を瞑りなさい」
そして、死の女王はそのまま扉を開けて飛び出していった。
死の女王は周りの人間が石になるのを構わず...魔族の元へ向かっていった。
マリアはは父であるハインリッヒ六世から話を聞くと目の前が真っ暗になった。
セレス一人でこの国が助かるのだ、王女として選ぶ道は解る。
だが、そんな事は納得できなかった。
「王女としては、1人の犠牲でこの国が助かったのだから喜ばなくてはいけないのでしょうね...ですが私にはそれは出来ません」
ハインリッヒ六世とて同じだ。
彼がこの国の為にどれ程尽くしてくれていたかは解る。
戦って勝てるなら直ぐにでも軍を送ろう...だが絶対に勝てぬ死地に騎士団や勇者を送る事は出来ない。
「ならば、マリアよどうするのだ!」
「私一人ではなく、セレスを慕う者全員でこれからの事について考えようと思います...まずはこの王冠をお返し致します」
「それは王族を辞めるという事かの!」
「はい、勿論軽はずみな事は致しません、セレスを慕う者を集めて魔族の元に様子を見に行きます...その扱いによっては...」
「解かった、マリア、その冠は預かる...だが今直ぐに王族を辞める事は認めはしない、あくまで預かるだけだ」
「解りました」
マリアは勇者でありセレスの仲間の真理、翔子、幸子を連れてセレスハウスへ向かった。
勿論、キャミエール公爵とレイスには手紙を送った。
道中、マリアは三人に事と次第を話した。
「そうなんだ...そうなんだ...だったら、幸子は...魔族を皆殺しにしてくる」
「何を考えているのですの? 貴方1人が行った所で返り討ちですわよ!」
「そう、翔子ちゃんは冷たいんだね...何もしない何て」
「そんな事言ってませんわ...私くしだって魔族何て皆殺しにしたい...だけど」
「そう、戦う力が無い...」
「真理さん!」
「どんな手を使った所で魔王1人倒せないでしょうね...冷静になって幸子」
「そうだね..ごめん」
「だからこそ、これからセレスハウスに向かうのです. 少なくともあそこには私達以外のセレスを慕う者や愛する者がいます。そしてキャミエール公爵、レイスにも手紙を書いたから合流してくるはずです、まずは皆んなでこれからの事を考えましょう」
「「「はい、マリア様」」」
「セレス様がそんな事になっているなんて」
「解りました、セレス様が助かるなら私の命は要りません、存分につかって下さい」
「歩美たちは奴隷だから、命その物がセレス様の物、セレス様なくしては生きて行く意味がありません」
結局、セレスハウスの者達は思った以上に攻撃的だった。
恐らく、マリア達が止めなければすぐにでも魔族に向かって行きかねない。
そして、そこにキャミエール公爵とレイスが合流する。
「結局は、セレスの為に死ねるかどうかだけじゃない...私はセレスの為なら喜んで死ぬわよ!」
「レイス..気持ちはわかるが、その後この国はどうなる?...セレス殿が守ろうとしたこの国が滅ぼされる...それで良いのか!」
「それは」
「貴方たちは何もしないで良いわ...私が魔族たちを皆殺しにしてくる...だから貴方達は暫く目を瞑っていなさい」
その時、閉ざされたドアから声が聞こえた。
「何をいっているの?馬鹿な事言わないで」レイスが怒鳴るように言う。
「うふふふふふふふ、出来ないと思う? 私は死の女王コーネリア、私を見た者は魔王だろうと勇者だろうと死ぬのよ!、今からこのドアからでるわ...だから目を決してあけてはいけません」
「本当にコーネリアなの?」
「そうよ、あの忌まわしい女神に初めて感謝したい気持ちになったわ..さぁ目を瞑りなさい」
そして、死の女王はそのまま扉を開けて飛び出していった。
死の女王は周りの人間が石になるのを構わず...魔族の元へ向かっていった。
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