『異世界は貧乳が正義でした』~だから幼馴染の勇者に追放されても問題がない~ざまぁ? しませんよ!マジで!

石のやっさん

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第27話 もう関わらない

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「リヒトオー――っ リヒト、僕嫌だよー――っ」

「馬鹿、エルザ気づかれるぞ!」

「静かにしてよ」

「エルザ、気持ちは解るけど、静かにしよう…気持ちは解るから、解るから」

僕がいけないの?

僕が、リヒトよりガイアを選んだから…だから、だからこうなったの?

「それでガイア、あのリヒトをどうするの? もう一度仲間に戻すの?」

「何を言っているの? あんなリヒトを『どうするの?』だって、マリアン、放って置けないよ」

「エルザに聞いてないわ! 今の貴方は冷静じゃないから、貴方は確かにリヒトの親友だった、だから、正常な判断が出来ない、リラ、貴方はどう思うの?」

「私? 罪悪感は凄くあるよ…私達は凄く迂闊だったんだよ。両親を幼い頃に失ったリヒトにとって私達は思った以上の存在だったんだよ…なんで考えなかったんだろう? 私達は幼馴染で友達、家族が居ないリヒトにとってはきっと私が思っている以上に大切だったんだ…と思う」

「そう思いますよ…確かに耐えられないかもしれません。知り合い全部に拒絶されて孤独になる、思った以上に辛いでしょうね」

「ああっ彼奴は言われてみれば友達や幼馴染を大切にする奴だった」

「やはり放って置けないよね…僕今すぐ連れ戻してくるよ!」

「待ちなさい、エルザ!」

「なんで僕を止めるの! リヒトが行っちゃうよ」

「それでエルザは止めてどうするのよ!」

「どうするって? 連れ戻すに決まっているじゃない」

「それで、連れ戻してどうするの? エルザはガイアからリヒトに乗り換えられるの? 」

マリアンが何を言っているのか解らない。

「マリアンどうしてそうなるの?」

「エルザ、私達がやった事を考えて、私もリラもエルザもガイアを選んでガイアがそれを受け入れた…もう無理なのよ…リヒトを一人にしないという事は、最低でも誰かが傍に居る事、1番にしてあげる事、それがエルザにできるの?」

「僕…?」

「リラはどうなの?」

「マリアン、それ今からやっても無理じゃない!もう『リヒトは壊れているんだ』から、私はもう遅いと思う…どう思う?」

「そうね、そこまでしても無理かもね…それでエルザは出来るの?」

「僕は僕は…どうして良いか解らない」

「この際だから仕方ねーよな、流石に人一人壊してまで俺は幸せになろうと思わない、もう面倒くさいから、お前等全員リヒトの所へ行けよ! そうすれば全て丸く収まるからな」

「ガイア、ふざけないで僕怒るよ」

「冗談は止めて!」

「好きだって言ったのは嘘だったの? 私を騙したの?」

「リラ、俺だって辛いんだ!だが、もうそれしか無いだろう?」

「だけど、今のは酷いよ...」

今の僕にはどうして良いのかもう解らなかった。


◆◆◆

「リヒトさん、あれ!」

なんでガイア達が此処に居るんだ?

なんだか揉めているようだけど、まさか俺は関係ないよな?

「ガイア達勇者パーティだな…」

しかし、なんで往来で大喧嘩しているんだ?

ガイアのハーレムパーティで、多分今が最高に幸せな時な筈だ。

「なにやっているのかな?」

「なにやっているんだろうね? まぁ何だか忙しそうだから行こうか?」

「そうですね」

なんでこの街にいるか解らないけど…もう関わる必要はないよな。


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