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第27話 冒険者の常識と情報
しおりを挟むその後、冒険者ギルドに併設された酒場で冒険者にエールを奢り、色々と情報を集めた。
殆ど他愛の無い会話だが俺にとっては貴重な情報も多かった。
能力で言うなら、オークを普通に狩れれば、ほぼ一人前。
ランクで言うならD級ランクらしい。
その上のオーガを単独で余裕をもって1人で狩れるのはランクで言うならC級ランク。
簡単に言うなら……オーガを1人で余裕を持って狩れる存在は、かなり少ないという事だ。
この酒場にいるのは精々がD級まででC級は居ない。
C級以上となると冒険者ギルドの支部で数人しかいないらしい。
それじゃオーガクラスになるとどうするのか? と言うとD級ランク数人で倒しにいくそうだ。
そりゃ当たり前だよな。
D級しか居ないこの酒場にも家族連れの冒険者も結構いる。
そう考えたらD級になれば『普通に結婚して家族が養える』そう考えて良いのかも知れない。
俺は転移者だがチート持ちじゃない。
D級目指して頑張り、世間一般的な生活を送れれば良い。
そして、一番気になる『魔法剣士』のジョブについては……
結構レアで、以前は上級職のジョブなのでは?
そう思われていた時期があるらしい。
だが、上級剣士や上級魔法使いと違い『上級の技』や『上級の魔法』が覚えられず、どちらも初級までが大半で中級の魔法や剣技を覚えた魔法剣士は殆ど居なかったそうだ。
ベテランの冒険者のおじさんに更に詳しく聞くと。
理論的には、例え下級剣士や下級魔法使いや魔法剣士でも上級の技は身に着ける事は可能らしい。
ただ、覚えるのに時間がかかるので生涯かけても下級のジョブでは時間的に間に合わないそうだ。
特に俺みたいにスキルに魔法が無いタイプは魔法の習得が難しいので、『剣に魔法を込めて威力を増す』それ位しか出来ないらしい。
尤も、後天的に魔法のスキルを身に着ける場合もあるから絶対ではないようだ。
「がはははっ、俺はD級だが、奥さんの他に愛人が二人も居るぜ」
「うちは子沢山でよガキが5人もいるんだ! そう気にする必要はないぜっ! 複数のゴブリンが狩れるならよぉ、そう悪くねーよ! まだ駆け出しなんだからよ……寧ろE級にすぐに上がったんなら素質あるぜ」
言われてみればそうだ。
俺はつい、この世界での年齢を忘れてしまうが、15歳。
まだ、成人したばかりだ。
前の世界の感覚で中年の思考で考えてしまうが……本来はまだ新人。
急ぐ必要はない。
「ご指導ありがとうございます」
「良いって事よ、また解らねー事があったら誰かに聞けば良い! 新人のうちはアドバイスが貰えるからな……今日みたいにエールでも奢れば教えてくれる。だが、それも三年位だ。その位になると商売敵だから、おいそれと誰も教えてくれなくなる……今のうちに色々教えて貰うと良いぞ」
「ありがとうございます……あと、異世界人については何か解りますか?」
ついでに聞いてみた。
「詳しい訳じゃねーが、大体訓練を受けて普通の奴らが3か月、勇者パーティは6か月位で城から出て来るな! まぁかなり大柄な奴も居るから気をつけた方が良い」
「そうそう、異世界人は良い人も居るけど、性格が悪い奴も多いから関わらないのが一番だよ」
俺も異世界人です……とは言えないな。
「気をつけます……教えて頂き有難うございます」
俺は先輩冒険者たちにお礼を言い、酒場を後にした。
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