【石のやっさん旧作】卑怯道!!僕は弱いんです。いじめないで下さい。だけどそれ以上いじめるなら...殺すよ。外伝

石のやっさん

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祥子篇 エピローグ 微笑みのなかで

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結局、あのじじいは死んでしまった。
死ぬのなら直ぐに死ねって言いたい。
武士を殺したいと思ったけど流石に刑務所の中じゃ無理だし。
これで関係者は全部殺したはずだ。
流石にお兄ちゃんの死に関わって無いのだから虐めていた奴までは殺せない。
校長だって流石に殺すほど悪い事はしていない。
もう私の復讐は終わってしまった。
「祥子ちゃん、紅茶が入ったわよ」
「父さんも一緒に頂くか」
結局、うちはお兄ちゃんが死んだ慰謝料で裕福になった。
もう父は働くのをやめて遊んでいる。
「しかし、省吾は親孝行だな死んでこんな生活させてくれて」
「本当にね」
「そんな風に思っていたんだ」
「どうしたのよ祥子」
「、、、ううん何でもない」

あれっ、この人達って何なのだろう?
私が傷ついた時に助けてくれなかったよね?
お兄ちゃんが傷ついた時も助けてくれなかったよね?
そもそもお兄ちゃんが虐められていた時も何もしなかったよね?
それで、お兄ちゃんが死んだお金で何で幸せになるのかな?
少なくとも涼子は詫びていたよね?
幸三は辛い人生を歩もうとしていたよね?
武士は詫びて無いけどもうじき死ぬからいいや。

この人たちは死ななきゃいけない人だよね?

私は静かに台所に向かう。
その場にあった包丁を手に取りリビングにむかう。
「お父さん、お母さん」
「なあに、祥子ちゃん」
「あらたまってどうした」
「、、、、、、、、、、、、、死んで」

ザクザクザクザクザクザクザク
まずいわ、何も考えずに殺しちゃった。

私はどうしようかな?
もう何も思い残す事は無いような気がする。

多分、お兄ちゃんは私には生きて貰いたかったんだよね?
その為に命まで捨てて守ってくれたんだから。
だけど、駄目だ、わたし、お兄ちゃんが居ないと楽しくないの。
毎日、毎日ただ生きているだけ、本当につまらないし退屈なだけ。
多分、私の心はお兄ちゃんが死んだ日に死んじゃったんだと思う。
もし、お兄ちゃんが私を助けたかったなら、死ぬんじゃなくて一緒に逃げるべきだったんだよ。

私は気が付くとお兄ちゃんの部屋に居た。
毛布にくるまるとお兄ちゃんの匂いがした。
お兄ちゃんに抱きしめられているみたい。
「ごめんね お兄ちゃん」そう呟くと祥子は包丁で首を掻っ切った。
空耳かも知れないが「別に怒ってないよ」そう聞こえた気がした。
だから、祥子は頑張って笑顔のまま死んだ。自分の兄が喜んでくれるようにと、、、、

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