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第48話 おしまい

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魔国も同じく滅びていたので…片端からアイテム収納に欲しい物を収めていった。

王国では聖剣を含む聖なる武器、魔国では魔王が使うであろう武器も全部貰っておいた。

これで、もしどこかで勇者が生まれても聖剣は無い。

魔王が生まれてももう専用武器は無い。

尤も魔族は国ごと滅んだから再生は難しいだろう。

人間は王国は滅んでも、帝国や聖教国はある。

此処から先はある意味、他にも種族はある物の人間の社会。

そう言えるはずだ。

魔国や魔王との戦いが無くなったこの社会で同級生はどうやって過ごすのか…知らないし…知る必要もない。

◆◆◆

「理人、海の水ってしょっぱいね」

「まぁ、海だからな…だけど、随分凄いな、その水着」

「えへへっ凄いでしょう?」

見た感じ、殆ど紐みたいな感じだ。

大切な所だけを辛うじて隠している…けど見方によればほぼ裸だ。

「ああっ、凄いな」

まぁ王国と魔国のその手の店の商品を片端から持って来たみたいだから…『凄い物』が沢山ある。

此処はプライベートビーチだから問題はない。

王国も魔国も炎を放って燃やしてしまった。

『死んだ者の物を自分の物にする条件は弔う事』

これは死体をそのままにしておくと疫病の元…その辺りから出来た物らしい。

つまり『弔わない』といけない。

埋蔵は難しいので『国ごと燃やして火葬』

これで、無理やりだが条件は満たした筈だ。

まぁ、燃やしてしまえば…勿論住めない。

だから、帝国迄来て…プライベートビーチつきの邸宅を購入した。

お金や貴重品は山ほどある。

「えへへっ! 理人も随分エッチになったよね!あっちも、元気になったみたいだね」

「そうだな!」

平気そうな返事をしているが、結構ドキドキものだ。

俺が本当に欲しかったのは…今なら解る。

『家族』だ。

前の世界じゃ『家族』もそうだが『親友』も作れなかった。

それは…貧乏だったし、生きていくので精一杯だったからだ。

「ミウ、愛しているよ」

「私も愛しているよ」

欲しい物は手に入った。

後は、ただ静かに暮らしていくだけだ。

                       FIN

※ これで本編は終了です。


閑話を1話書いて終わります。
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