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第一章
霊長
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「さあて、次のお茶会は何を持っていこうかな?あいつ、この間の紅茶が甘すぎってごねてたし。今度はレモンティーでも持っていくか。」
光は長い廊下を片手に手帳、もう片方には書類を持ちながら歩いていた。
「まあ、その前に仕事だな。また伊藤が変なことしてないといいけど。」
そう言うと光は扉を開ける。
「おかえりなさいませ、霊長。」
「ただいま。休み前に渡された書類は完成したから、チェック頼む。」
光は片手に持っていた手帳を懐に仕舞うと、もう片方に持っていた書類を挨拶していた部下に渡す。
「近頃は現世では自殺者も多数あるようで、あの世も満員状態が続いていますが、その分悪霊も多いようですね。」
「死人が多くて、死神も大変ってことか。これじゃあ、死神が過労死しそうだね。」
光はため息を吐きながら、自分のデスクに座ろうとする。しかし、座る前に椅子に何かを感じ取ると椅子に敷いてあったクッションを自分の腰に差している刀で切り刻んでしまった。光の行動にその場にいた部下達は啞然とする。
しかし光はどこ吹く顔でしれっとしており、無残な形のクッションを持って、ある人物の方の目の前に突きつける。
「千葉、仕事でストレスが溜まっているのはわかるが、少しはこんな悪戯は控えたらどうだ?私のお気に入りのクッションをサッサと返せば、減給は免れるぞ。」
「わ…私がやったという証拠はあるんですか?!」
千葉と呼ばれた光より小柄な死神は叫ぶと、デスクに隠していた小さな機械を見せる。
「こんなこともあろうかと発信機を付けておいたんだよ。お前の映像などもすぐに見えるようにな。」
「な!卑怯じゃないですか?」
「やっぱりお前か。一応カマかけてみたが、自分から暴露するとは思わなかったな。」
な!っと光に一枚食わされた千葉は食って掛かろうとするが、光は千葉の目の前にドン!!と書類と反省文を置く。その行動に千葉はビクッとする。光の顔は無表情だが、その顔には圧があった。
「自分がやった後の落とし前は付けておくんだな。追加の書類と反省文で勘弁してやる。」
光はそう言うと念のため椅子を交換して、椅子に座り自分の仕事に専念した。後ろで恨めしそうに見る千葉の目線にも無視しながら。
「さすが、光霊長。相変わらずやることがくどいですね。」
「伊藤、遅刻しておいてその態度は何だ?」
場の空気が重くなるのを変えるような明るい声がしたが、光は声の主がわかっているので、あえて表情を変えず、声の主を見る。声の主は伊藤という背が高いセクシーな感じの死神だった。
「あ!バレちゃいました。すみません、すぐに仕事にかかります。」
「最初からそうやれ。お前は。」
光はまたため息を吐くと、仕事にかかる。するとしばらくして…
「光霊長。トオルリンとはどうなったんですか?」
「伊藤。やっぱり、お前は今回残業と追加書類な。」
光の耳元で伊藤が耳打ちするや否や光は伊藤に言い捨てる。しかし伊藤は懲りずにしゃべり続ける。
「ええ!!大事なことじゃないですか?!」
「どこが大事だ!何度も言うように、俺はあいつの顔を見るだけでも反吐が出るんだ。いい加減変な妄想はやめろ!!」
そんなーー!!という伊藤に光は目もくれず、突然かかってきた電話を取る。そして電話内容をすばやく聞く。
「わかりました。すぐに向かいます。」
光は内容を聞いた後、立てておいた刀を再び腰に差し、立ち上がる。
「少し、出てくる。伊藤と千葉の監視を頼んだぞ。」
光は長い廊下を片手に手帳、もう片方には書類を持ちながら歩いていた。
「まあ、その前に仕事だな。また伊藤が変なことしてないといいけど。」
そう言うと光は扉を開ける。
「おかえりなさいませ、霊長。」
「ただいま。休み前に渡された書類は完成したから、チェック頼む。」
光は片手に持っていた手帳を懐に仕舞うと、もう片方に持っていた書類を挨拶していた部下に渡す。
「近頃は現世では自殺者も多数あるようで、あの世も満員状態が続いていますが、その分悪霊も多いようですね。」
「死人が多くて、死神も大変ってことか。これじゃあ、死神が過労死しそうだね。」
光はため息を吐きながら、自分のデスクに座ろうとする。しかし、座る前に椅子に何かを感じ取ると椅子に敷いてあったクッションを自分の腰に差している刀で切り刻んでしまった。光の行動にその場にいた部下達は啞然とする。
しかし光はどこ吹く顔でしれっとしており、無残な形のクッションを持って、ある人物の方の目の前に突きつける。
「千葉、仕事でストレスが溜まっているのはわかるが、少しはこんな悪戯は控えたらどうだ?私のお気に入りのクッションをサッサと返せば、減給は免れるぞ。」
「わ…私がやったという証拠はあるんですか?!」
千葉と呼ばれた光より小柄な死神は叫ぶと、デスクに隠していた小さな機械を見せる。
「こんなこともあろうかと発信機を付けておいたんだよ。お前の映像などもすぐに見えるようにな。」
「な!卑怯じゃないですか?」
「やっぱりお前か。一応カマかけてみたが、自分から暴露するとは思わなかったな。」
な!っと光に一枚食わされた千葉は食って掛かろうとするが、光は千葉の目の前にドン!!と書類と反省文を置く。その行動に千葉はビクッとする。光の顔は無表情だが、その顔には圧があった。
「自分がやった後の落とし前は付けておくんだな。追加の書類と反省文で勘弁してやる。」
光はそう言うと念のため椅子を交換して、椅子に座り自分の仕事に専念した。後ろで恨めしそうに見る千葉の目線にも無視しながら。
「さすが、光霊長。相変わらずやることがくどいですね。」
「伊藤、遅刻しておいてその態度は何だ?」
場の空気が重くなるのを変えるような明るい声がしたが、光は声の主がわかっているので、あえて表情を変えず、声の主を見る。声の主は伊藤という背が高いセクシーな感じの死神だった。
「あ!バレちゃいました。すみません、すぐに仕事にかかります。」
「最初からそうやれ。お前は。」
光はまたため息を吐くと、仕事にかかる。するとしばらくして…
「光霊長。トオルリンとはどうなったんですか?」
「伊藤。やっぱり、お前は今回残業と追加書類な。」
光の耳元で伊藤が耳打ちするや否や光は伊藤に言い捨てる。しかし伊藤は懲りずにしゃべり続ける。
「ええ!!大事なことじゃないですか?!」
「どこが大事だ!何度も言うように、俺はあいつの顔を見るだけでも反吐が出るんだ。いい加減変な妄想はやめろ!!」
そんなーー!!という伊藤に光は目もくれず、突然かかってきた電話を取る。そして電話内容をすばやく聞く。
「わかりました。すぐに向かいます。」
光は内容を聞いた後、立てておいた刀を再び腰に差し、立ち上がる。
「少し、出てくる。伊藤と千葉の監視を頼んだぞ。」
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