人類戦線

さむほーん

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東京事編

第八話 再開

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あれ?

止むにしても急すぎない?

いや、自分で止んでくれるって思っといて何だ、っていう話なんだけど……

「……急に止んだな」

やっぱり所長も変に思ってるのか、ギリギリ聞き取れるような声で話してきた

「やっぱりちょっと不気味ですよね」

同じことを思っていると知れてよかった

それと同時に、少しずつ不安になってきた

「うん、何というか……その敬語とタメ口を交互に繰り返すの、止めてくれないかな……」

あ、気持ち悪かったみたいっすね

「どうします?このままここで城崎たちが来るのを待ってみますか?来る保証はありませんが」

もうこの際敬語で行こう

というか、さっきのは緊急事態過ぎて敬語を考える暇が無かっただけだ

「正直、今すぐに動いて学校の内部に入る気分にはならないな」

「でも、ここで待っててもタイヤを撃たれて終わりですよ」

動いてる車ならともかく、止まっている車に攻撃を当てるのは結構簡単そうだ

「……仕方ない。近くの家の駐車場を借りさせてもらうか」

――――――――――――――――――――

ごめんなさいね~勝手に敷地内に車を止めちゃって

ラッキーなことにあんな運転をする所長でもゆっくりと駐車すればちゃんと駐まった

なんだ、やればできるじゃん

「一先ずはここでいいか。無断駐車などあまり褒められた行動ではないだろうが……」

大丈夫ですよ~僕は多分もっと不味い犯罪の殺人もやってる可能性高いから

今更気にしてられないっていう感じ

「ここから歩いて行くと大変ですよね……」

「歩いては行けるだろうが、たどり着いたときに五体満足かどうか、と言ったところか」

まあ、車に比べたら人の移動速度なんて止まってるみたいなものだからね

高速で蛇行している車の近くに集弾できるような腕の人なら当てるのなんて簡単だろう

僕の場合は加速させれば当たらずに学校に行くだけなら簡単だけど、所長は多分厳しいんじゃないかな……

所長の装備が何か分からない以上断言はできないけど、情報を聞いても答えてくれる保証はない

もう思い切って言ってみるか

「あの、僕ならこのまま学校に向かうことができるんですけど、先に行ってていいですかね?」

ダメって言われても行こうとしてはいるんだけど

「何?出来るのか?なら頼む。ついでに城崎くん達を呼んできてくれ」

えぇ……

今日会ったばっかりの人のことを信用しすぎじゃない?

まあ、そっちが許すなら遠慮なく行かせて貰うけど……

(抜刀)

…………今の行動、見られてないよね?

見られてたらもうそれは割り切るしかないか

じゃあ、ゆっくりと歩いて行きますか

――――――――――――――――――――

校門をくぐったら予想外の景色が広がっていた

「はた……け?」

そう、畑だ

校庭に放置されていた死体が粗方片付けられ、畑の様に耕されている

中にはもう芽が出てきている物もある

いくら何でも早すぎでしょ

昨日見たときは校庭には砂しか無かったと思うんだけど……

あ、そうそう。もう加速状態じゃ無くて良いか

(解除)

えっと……城崎は何処だろう……

ん?周りの人がこっちを見てる

あ、そっか。周りの人からしたら僕は急に現れた事になるのか

僕はあんまり人付き合いが無かったから今僕のことを見ている人達のこともほとんど知らない

早く城崎たちの居るところに行かないと下手したら不審者扱いされるぞ、これ

「あの……ちょっと良いですか?城崎、いや、須斎たちってどこにいますか?」

城崎のことを話しても分からない人は多いだろうが、薙刀でそれなりに有名な須斎のことなら知ってる人もいるだろう

「え?あの……えっと……」

あ、話しかける人選間違えたかも……

これ僕の同類じゃん
コミュ障って言うやつ

「あ、城崎くんなら今は中庭に居るはずだよ」

お、親切な誰かが教えてくれた

ありがとうございますっと

「中庭か~何でそんなとこに居るんだろ」

――――――――――――――――――――

よし、これで一通りは耕し終わったか

下準備さえすればあとは農業系の装備でどうにかなるだろう

休墾期間なども考えてはおかないといけないが、それは装備による生育の状況を見ながらだな

「あ、城やん~こっちの種まきと芽出し終わったよ~」

「そうか」

しばらくの間は農業の管理をこの小松芳枝に任せても良いかもしれないな

そういえば、神柱がこちらに来るとか言っていたな

時間的にはそろそろ着いてもおかしくないところだが……

「あれ?城やん、校庭の方が騒がしいよ~」

「そうか」

向こうには人が多い分揉め事も発生しやすい

いちいち対応している暇は無いから、あまり大事にならない限りは放置している

まあ、少し騒がしいくらいならいつもの事だから放置しておいて構わないだろう

「……遅いな」

神柱がなかなかやって来ない

一度見に行った方がいいか?

「少し見に行ってくる」

「珍しいね~いってら~」

こういう事はしない様に調整してたんだがな……

外を見に行くついでに校庭の方の騒ぎも確認しておくか

まあ、いつもの揉め事と同じものなら俺が行く頃には収まっているだろうが、

その時点で続いているなら本格的に俺が介入した方がいいだろうな

「あれ?城崎じゃん」

「何だ、帰っていたのか」

中庭からでた俺の目の前には神柱が居た
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