人類戦線

さむほーん

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東京事編

第四十話 侵攻

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……よし!全員の死体を動かし終わった!

これで攻撃の第一段階は終わったけど……

何か人が何人かやってきたなぁ……

「どうする?雇い主うえに報告しとく?」

いや!報告されて異変に気づかれるのはまずい!

(抜刀)

一旦加速状態にした後、刀の柄で相手二人の頭を殴っておいた

一発やニ発だと効いていない可能性もあるから、念の為に十発以上は殴っておいたけど……

なんか頭の辺りが熱くなってきたな……

一旦休憩しよう

っと、その前にこの人達を見つからない場所に移動させとかないと

……ま、ここで良いでしょ

その人達の体をさっき倒した人達と同じ場所に持っていってから、【解除】を行った

あー……体が熱い

前に起こった副作用っぽいのに比べれば随分と軽いものだとは思うけど

それでも十分体にダメージが入ってる

これは本当に一旦休まないと

このまま仕事したらなにか致命的なミスを犯しそうな気がする

暫く敵が来ないことを願って、水でも飲みながら休憩しよう

これ、今度からは氷とかを持ってきて頭や首を冷やせるようにしておいた方が良いかな?

まあ、単なる氷がこの副作用みたいなのに効果があるのかは分からないけど

休憩しつつ、さっき起きた現象について考えてみる

相手は確かに僕の作り出した加速状態の中で動けていた

意思の疎通が取れなかったのは、相手に会話する意思が無かったのか、それとも、加速していたせいで喋ったりすることが出来なかったのか

でも、流石に警告も何もしないのは変だと思うんだよな……

あ、でも、僕が切りつけた後だから警告も何も無いか

とは言え、こっちが話してるのに一言も返さないなんてあるのかなぁ……?

こう考えると、加速していたせいで話せ無かった、っていうのが一番有り得そうかな?

じゃあ一体何が原因で話せなくなっていたのか

単に体の反応速度が異常っていう可能性も有るには有るけど

ま、すぐには答えは出ないでしょ

休みながら、ゆっくり考えて行くこととしよう

――――――――――――――――――――

よし、拠点の構築がもう少しで終わる

拠点とは言っても、周囲から隠れやすいようにカモフラージュをしたこと以外はただのテントのようなものなのだが

簡易拠点だからこのくらいで構わないだろう

「……あいつらは撤退したか」

たった今、陽動組から連絡が入った

あいつらは一旦陽動を止めて、撤退したようだ

余裕があれば破壊工作もしておくように言っておいたが、それはやったのだろうか?

破壊工作を行うテロリストが見つかっていない状態にしておけば、そちらに注目が行く

少し官房内が不自然なことよりもテロ対応を優先するだろうからな

しかし、あいつらが帰ってきたら囮として官邸に向かわせるのも良いかもしれないな

顔が割れてるだろうから囮役には向いていそうだ

須斎が相手の主要人物を全員殺すまでは時間を稼げるかもしれない

戻ってき次第、そのことを伝えておくか

それと、本拠地のである学校の方の状況も確認しておかないといけないか

これは少し余裕が出てからでも良いような気はするが、俺達が攻撃している間に学校が乗っ取られていたらその時点で俺たちの負けだ

学校は……

「……これは……」

――――――――――――――――――――

「おい!そっち来てるぞ!正門突破されたらマジで終わりだから絶対守れよ!!」

「わかってるって!そう言うならお前もこっち来てくれよ!」

学校の防衛班は初めての仕事に処理能力が足りていない状態だった

「糞っ!何でこんなに数が多いんだよ!」

「知らねぇよ!学校に向ける戦力じゃねぇだろこれ!」

特に、正門付近の防衛に充てられた者は夥しい敵の数に圧倒されていた

「つか、何なんなんだよこいつら!いくら倒しても沸きやがるし!人じゃねぇんじゃねぇの!?」

「明らかに人では無いだろ……」

敵はギリギリ人の体を保っていると言えるような気味の悪い見た目をしていた

『正門付近の人達!大丈夫?!あとどれくらい耐えられそう?!』

『正直キツイですよ!石巻先生!十五分保ったら良いほうじゃないですかね?!』

『そうか!それなら良かった!そっちに向かわせた増援があと五分位で着くはずだ!それまでどうにかして耐えてくれ!』

「おい!救援来るんだってな!」

「救援来たところでよっぽど大量でもない限り、この状況変わんねぇだろ!」

文句を言いながらも、かなりの数の敵を撃破している二人

既に死体らしきもので道は見えなくなっているのだが、不自然なことに敵が尽きる気配は無い

そうやって耐えていると、突如、敵の勢いが急に上がった

「はぁ?!何だよこれ!」

視界に現れる敵の数が倍近くに増えたことにその少年は驚く

「これ増援来るまで耐えれねぇだろ!」

そう言っている間にも敵の数は増え続ける

「あ、これホントにヤバい」

その声が聞こえてから、正門は敵の群れに飲み込まれた

――――――――――――――――――――

「じゃがいも……じゃがいもが……」

無惨に荒らされた畑の前で、力なく歩く者が一人

彼女は力なく歩いた後に、首を持ち上げて濁った目を前に向ける

「……誰だ」

その声は誰にも向けられることは無かった

その向ける先を探して、彼女は校門に向かう

誰よりも身勝手で自己犠牲的な理由で彼女は戦う
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