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人類戦線編
第十一話 作戦開始
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「どうしてこんなことに……」
僕は待機所のような場所で一人途方に暮れていた
軍に与えられている権限の問題なのか知らないけど、イスラエル国軍は今は要人の警護は出来るけど、相手の奪った場所の奪還に向けて行動することは出来ないらしい
だから、奪還は僕達護衛集団がやらないといけないんだって
僕はこういう風に拠点を攻めるのに多少は慣れてるけど、他の人達はどうなんだろうか?
普通、護衛の適正のある人は極一部の天才を除いて城攻めが苦手だと思うんだけど……
この人達は例外なんだろうか?
それとも、護衛の適性は低いけど基礎スペックが高いから護衛として雇われているんだろうか……?
だとしたら拠点への攻撃も上手く行くんだろうけど……
「おい!そこの!ちゃんと計画覚えてんだろうな!」
多分だけどそんな感じのことを言われた
「おーけーおーけー。あいるどぅざっと」
英語の発音は苦手だけど、多分通じただろう
僕は相手の反応を見ながらこの場に来ている人達をゆっくりと見つめていく
……皆、既に準備ができているみたいだ
今回のリーダーはイギリスから来た人が行っている
アメリカが居ないし、EUも最近は内部分裂が起こっているみたいだから、国と国の力関係を考えると……
まあ、旧イギリス連邦の盟主国はリーダーとして適任の位置だろう
ちょっと不安が無い訳でも無いけど……
まあ、見た感じだとイギリス代表の人はこの中ではしっかりしてそうだから多分大丈夫だと思う
多少変な所があっても、少なくとも向こうの方で喧嘩をおっ始めている人よりはマシだろう
「えー、皆さん。お聞き下さい」
そのリーダー役の人がマイクを使って全体に呼びかけた
何か情報が入るかもしれないとなったら、(極一部のホンモノを除いて)流石に殆どの人は耳を傾ける
「今回の作戦については既に皆さんご存知かと思いますが、一応説明しておきます。皆さん、インカムを付けて下さい」
僕達にも分かるよう、平易な英語でそう言った
「今回の目的は簡単だ。敵を倒し、会場と人質になっている大統領を開放する。ただそれだけです」
それについて疑問を呈す人は居なかった
「細かい作戦は既に伝えてありますが、もう一度言います。国籍番号1~14までの方は先頭での突入をお願いします」
僕達はそれぞれの人の出身国に応じて一時的に『国籍番号』なるものを与えられている
国連とかそういう国際機関で使われているのとは全く関係のない臨時のものだけど、名前を覚えるよりは随分と楽だね
ちなみに、僕の番号は33番だ
かなり後ろの方になる
「15~28番までの方は両翼から突入の支援を、残りの方は各地で陽動、という形ですので。ただし、現地で起こったことによって臨機応変に対応するようにも重ねてお願いします」
ということは、僕は待機っていうことかな?
「ちょっとは楽出来そうかな……?」
周りの人達に聞かれないよう小声でそう呟く
待機ってことは、何かが起こらない限りは仕事が振られることは無いだろう
「それでは、間もなく作戦行動を開始しますので突入担当の方は準備をお願いします」
その言葉ともに多くの人が準備を始める
とは言っても、時間はたっぷり有ったから、残っている準備と言えば気持ちの準備だけだろうけど
だからそんなに時間も掛からずに皆準備ができたようだ
「では、突入まで……三」
カウントダウンが始まった
「二」
ここから突入予定の場所までは距離がかなり有るけど
「一」
その距離を埋める方法もちゃんと用意してあるらいし
「ゼロ」
その瞬間、その場に真っ白な穴が開いた
そこをめがけて何人もの人が一斉に走り出していく
そして、暫くすると皆がその穴の中に入った
(……何か、ちょっと怖いというか、気味が悪いというか)
大きな生き物の口の中に入っていったようにも見えて、不吉な感覚を覚える
「いや~……凄い光景だった……な!」
左隣に座っている人がこちらに明るく話しかけてくる
「あ……はい。そうですね……」
こんな風にしか答えられなかった僕をどうか責めないで頂きたい
だって、相手がどんな人か分から無いんだよ?
「オイオイ、水臭いぞお前。俺たちもどうせすぐに一緒に突入することになるんだから、もうちょっと仲良くしとこうぜ!」
え?突入?
「僕は突入担当では無いはずですけど……」
「あれ?……本当だ。悪かったな~!時間取らせちまった!ちなみに俺の番号は22番だから!」
それを言ってそのまま去っていった
(本当に何なんだろう……?)
突然話しかけてきて、満足したら勝手に去っていくあの感じ
どこかの野菜星人を思い出すな……
あの人もこっちの都合とかガン無視でグイグイ来ては自分が満足したら帰っていくんだよなぁ
そういえば、芳枝ちゃんも含めて日本にいる人達は今何をしているんだろう?
後で電話しようかな?
――――――――――――――――――――――――――
(……イスラエルに行ったはずの須斎と連絡が取れない)
神柱も知らないと言っているが……
そうなると、あいつは単独行動をしているということだろうか?
だとしたら、場合によっては俺も向かわなくてはならないかもしれない
その可能性に備えて、俺が向かった時に必要となる代役を探すとしよう
僕は待機所のような場所で一人途方に暮れていた
軍に与えられている権限の問題なのか知らないけど、イスラエル国軍は今は要人の警護は出来るけど、相手の奪った場所の奪還に向けて行動することは出来ないらしい
だから、奪還は僕達護衛集団がやらないといけないんだって
僕はこういう風に拠点を攻めるのに多少は慣れてるけど、他の人達はどうなんだろうか?
普通、護衛の適正のある人は極一部の天才を除いて城攻めが苦手だと思うんだけど……
この人達は例外なんだろうか?
それとも、護衛の適性は低いけど基礎スペックが高いから護衛として雇われているんだろうか……?
だとしたら拠点への攻撃も上手く行くんだろうけど……
「おい!そこの!ちゃんと計画覚えてんだろうな!」
多分だけどそんな感じのことを言われた
「おーけーおーけー。あいるどぅざっと」
英語の発音は苦手だけど、多分通じただろう
僕は相手の反応を見ながらこの場に来ている人達をゆっくりと見つめていく
……皆、既に準備ができているみたいだ
今回のリーダーはイギリスから来た人が行っている
アメリカが居ないし、EUも最近は内部分裂が起こっているみたいだから、国と国の力関係を考えると……
まあ、旧イギリス連邦の盟主国はリーダーとして適任の位置だろう
ちょっと不安が無い訳でも無いけど……
まあ、見た感じだとイギリス代表の人はこの中ではしっかりしてそうだから多分大丈夫だと思う
多少変な所があっても、少なくとも向こうの方で喧嘩をおっ始めている人よりはマシだろう
「えー、皆さん。お聞き下さい」
そのリーダー役の人がマイクを使って全体に呼びかけた
何か情報が入るかもしれないとなったら、(極一部のホンモノを除いて)流石に殆どの人は耳を傾ける
「今回の作戦については既に皆さんご存知かと思いますが、一応説明しておきます。皆さん、インカムを付けて下さい」
僕達にも分かるよう、平易な英語でそう言った
「今回の目的は簡単だ。敵を倒し、会場と人質になっている大統領を開放する。ただそれだけです」
それについて疑問を呈す人は居なかった
「細かい作戦は既に伝えてありますが、もう一度言います。国籍番号1~14までの方は先頭での突入をお願いします」
僕達はそれぞれの人の出身国に応じて一時的に『国籍番号』なるものを与えられている
国連とかそういう国際機関で使われているのとは全く関係のない臨時のものだけど、名前を覚えるよりは随分と楽だね
ちなみに、僕の番号は33番だ
かなり後ろの方になる
「15~28番までの方は両翼から突入の支援を、残りの方は各地で陽動、という形ですので。ただし、現地で起こったことによって臨機応変に対応するようにも重ねてお願いします」
ということは、僕は待機っていうことかな?
「ちょっとは楽出来そうかな……?」
周りの人達に聞かれないよう小声でそう呟く
待機ってことは、何かが起こらない限りは仕事が振られることは無いだろう
「それでは、間もなく作戦行動を開始しますので突入担当の方は準備をお願いします」
その言葉ともに多くの人が準備を始める
とは言っても、時間はたっぷり有ったから、残っている準備と言えば気持ちの準備だけだろうけど
だからそんなに時間も掛からずに皆準備ができたようだ
「では、突入まで……三」
カウントダウンが始まった
「二」
ここから突入予定の場所までは距離がかなり有るけど
「一」
その距離を埋める方法もちゃんと用意してあるらいし
「ゼロ」
その瞬間、その場に真っ白な穴が開いた
そこをめがけて何人もの人が一斉に走り出していく
そして、暫くすると皆がその穴の中に入った
(……何か、ちょっと怖いというか、気味が悪いというか)
大きな生き物の口の中に入っていったようにも見えて、不吉な感覚を覚える
「いや~……凄い光景だった……な!」
左隣に座っている人がこちらに明るく話しかけてくる
「あ……はい。そうですね……」
こんな風にしか答えられなかった僕をどうか責めないで頂きたい
だって、相手がどんな人か分から無いんだよ?
「オイオイ、水臭いぞお前。俺たちもどうせすぐに一緒に突入することになるんだから、もうちょっと仲良くしとこうぜ!」
え?突入?
「僕は突入担当では無いはずですけど……」
「あれ?……本当だ。悪かったな~!時間取らせちまった!ちなみに俺の番号は22番だから!」
それを言ってそのまま去っていった
(本当に何なんだろう……?)
突然話しかけてきて、満足したら勝手に去っていくあの感じ
どこかの野菜星人を思い出すな……
あの人もこっちの都合とかガン無視でグイグイ来ては自分が満足したら帰っていくんだよなぁ
そういえば、芳枝ちゃんも含めて日本にいる人達は今何をしているんだろう?
後で電話しようかな?
――――――――――――――――――――――――――
(……イスラエルに行ったはずの須斎と連絡が取れない)
神柱も知らないと言っているが……
そうなると、あいつは単独行動をしているということだろうか?
だとしたら、場合によっては俺も向かわなくてはならないかもしれない
その可能性に備えて、俺が向かった時に必要となる代役を探すとしよう
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