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人類戦線編
第十三話 SCP
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「SCP……か」
名前は聞いたことがある
Special Containment Procedures、日本語で言うと特別収容プロトコル特殊な保管方法が必要な物について創作するコミュニティが有るんだとな
その話を出してくるということは……
「そこに行く手段にSCPが関係しているということか?」
怪異が具現化した以上、【細かな設定がある噂】という共通点を持ったSCPが具現化していても不思議ではない
「いいや、それ以上だ。俺はその異空間自体がSCPじゃないかと睨んでいる」
異空間自体が?
「何かそういうものが有るのか?」
検索すれば俺もそのSCPについて知ることができるだろうが、今は時間が勿体ない
知っている者から話を聞く方が早いだろう
「まず、SCPにはそれぞれ番号が振られていてな。その内の2317番目の物と非常によく似ている」
そんな前置きをしてから話し始める
「このSCPはどうやら超巨大な人らしくな、七本の巨大な柱から伸びている鎖で縛られているらしい。そして、その内六本は既にボロボロになってるみたいだな」
その設定が具現化したときにも適用されているとしたら……
「成程。そして、そのSCPに関する記述には儀式のことも含まれているのか?」
「ああ。本家本元の話から考えると特に意味は無いはずだが、怪異になった段階で話がちょっくら変わってるかもしれねぇな」
確かに、怪異になるタイミングでは公式に書かれていることよりも噂として広まっていることの方が重要だ
「ちなみに、そのSCPはただ巨大なだけなのか?」
なにか特殊な力を持っていてそれが分かっている場合、俺も準備をしなくてはならないんだが……
「いや。それがな……確かにデカいだけなんだが……全長が数百キロ有る、っていう設定になっているそうだ」
数百キロ……
「それを考えたやつは物理の素人なのか、法則などは気にせずに創作するタイプなのか……」
随分と無茶な数字を出してくるんだな
「ま、そんな無茶苦茶な奴でも今は動いていないみたいだから、何か条件を満たさないと動かすことが出来ねぇんだろうな」
条件か……
「本来の記述ではどうなっているんだ?なにか動く条件のようなものは?」
「俺が確認したところ、鎖が七本全部壊れたら動き出すとか書かれてたな。まあ、異空間からこっちにどうやって来るつもりなのかが気になるけどな……」
そうか。今はそのSCP自体も異空間にいるからこちらに影響を与えるにはなんらかの手段でその巨人を連れてこなくてはならない、ということか
「そうか……例のテレポートのような装備でもその大きさの物を移動させるのは難しい可能性があるな……」
だとすると、そいつが動くという可能性は低いか?
いや、向こうの装備の詳細も分かっていない状態で判断するのは危険だな
もう少し情報を集めるべきか……?
「何か他に分かっていることは無いのか?」
無いなら無いで仕方ないが……
「あー……悪いな。今はちょっとこれ以上は知らねぇわ……」
成程
その言葉を聞くとすぐに俺は居住地から外に出ていこうとする
「お、もう行くのか?相変わらず決断が早いな」
「お前と話してもこれ以上は有益な情報は出なさそうだからな」
そう返すと、少し笑みを浮かべて俊樹は答える
「それはどうだろうな?例えば、その鎖を再生させる方法とか気にならないのか?」
「それ、お前は本当に知っているのか?」
本当に情報を持っているなら俊樹の場合はこういうもったいぶった行動はしない
つまり、実際には知らないがブラフのような形で言っている可能性が高いということだな
勿論、本当に知っている可能性も無い訳ではないが、そんな確率の低い物に時間をかけるなら他のことに時間を使った方が良いだろう
「おいおい、あんまり警戒しすぎんなよ?特に、身近な奴らを疑い出したら本当におしまいだからな?信用できる人間は二、三人くらい作っとかないと駄目だぜ?」
「ああ、分かってるとは思うが、お前の言葉を疑ったからといってお前自身を疑った訳では無い」
どうせいつものようにこちらを試したいだけだろうしな
「おーおー、良い感じに育ってるねぇ。俺の教育はしっかり意味があったみたいで良かったぜ」
なにやら満足そうにそう言った
その声を後に、俺は空港に向かって歩いていった
――――――――――――――――――――――――
「簡単には手掛かりは見つから無いか……」
暫く空港の周りを調べてみたが、須斎の行方に繋がる物は見つからなかった
これは、先程得た情報を活用すべきか
それとも、もうこのままイスラエルまで行って現地で調査すべきか
……いや、一旦向かおう
まずは須斎の行動の軌跡を辿るのが優先だ
空港の中に入って、俺はエルサレムへ行きの乗り場に向かう
飛行機にすぐに乗り込み、その中で考え事を始める
まずはエルサレムについたらすぐにホテルの宿泊状況を確認する
もしそこに誰も泊まっていなければそれで構わないが、もし泊まっているならそいつが黒確定だ
「……来てるな」
そう考えていると、何か面倒なものが接近していることに気が付いた
そして、その何かが飛行機に衝突し、俺はパラシュート一つで空中に放り出された
名前は聞いたことがある
Special Containment Procedures、日本語で言うと特別収容プロトコル特殊な保管方法が必要な物について創作するコミュニティが有るんだとな
その話を出してくるということは……
「そこに行く手段にSCPが関係しているということか?」
怪異が具現化した以上、【細かな設定がある噂】という共通点を持ったSCPが具現化していても不思議ではない
「いいや、それ以上だ。俺はその異空間自体がSCPじゃないかと睨んでいる」
異空間自体が?
「何かそういうものが有るのか?」
検索すれば俺もそのSCPについて知ることができるだろうが、今は時間が勿体ない
知っている者から話を聞く方が早いだろう
「まず、SCPにはそれぞれ番号が振られていてな。その内の2317番目の物と非常によく似ている」
そんな前置きをしてから話し始める
「このSCPはどうやら超巨大な人らしくな、七本の巨大な柱から伸びている鎖で縛られているらしい。そして、その内六本は既にボロボロになってるみたいだな」
その設定が具現化したときにも適用されているとしたら……
「成程。そして、そのSCPに関する記述には儀式のことも含まれているのか?」
「ああ。本家本元の話から考えると特に意味は無いはずだが、怪異になった段階で話がちょっくら変わってるかもしれねぇな」
確かに、怪異になるタイミングでは公式に書かれていることよりも噂として広まっていることの方が重要だ
「ちなみに、そのSCPはただ巨大なだけなのか?」
なにか特殊な力を持っていてそれが分かっている場合、俺も準備をしなくてはならないんだが……
「いや。それがな……確かにデカいだけなんだが……全長が数百キロ有る、っていう設定になっているそうだ」
数百キロ……
「それを考えたやつは物理の素人なのか、法則などは気にせずに創作するタイプなのか……」
随分と無茶な数字を出してくるんだな
「ま、そんな無茶苦茶な奴でも今は動いていないみたいだから、何か条件を満たさないと動かすことが出来ねぇんだろうな」
条件か……
「本来の記述ではどうなっているんだ?なにか動く条件のようなものは?」
「俺が確認したところ、鎖が七本全部壊れたら動き出すとか書かれてたな。まあ、異空間からこっちにどうやって来るつもりなのかが気になるけどな……」
そうか。今はそのSCP自体も異空間にいるからこちらに影響を与えるにはなんらかの手段でその巨人を連れてこなくてはならない、ということか
「そうか……例のテレポートのような装備でもその大きさの物を移動させるのは難しい可能性があるな……」
だとすると、そいつが動くという可能性は低いか?
いや、向こうの装備の詳細も分かっていない状態で判断するのは危険だな
もう少し情報を集めるべきか……?
「何か他に分かっていることは無いのか?」
無いなら無いで仕方ないが……
「あー……悪いな。今はちょっとこれ以上は知らねぇわ……」
成程
その言葉を聞くとすぐに俺は居住地から外に出ていこうとする
「お、もう行くのか?相変わらず決断が早いな」
「お前と話してもこれ以上は有益な情報は出なさそうだからな」
そう返すと、少し笑みを浮かべて俊樹は答える
「それはどうだろうな?例えば、その鎖を再生させる方法とか気にならないのか?」
「それ、お前は本当に知っているのか?」
本当に情報を持っているなら俊樹の場合はこういうもったいぶった行動はしない
つまり、実際には知らないがブラフのような形で言っている可能性が高いということだな
勿論、本当に知っている可能性も無い訳ではないが、そんな確率の低い物に時間をかけるなら他のことに時間を使った方が良いだろう
「おいおい、あんまり警戒しすぎんなよ?特に、身近な奴らを疑い出したら本当におしまいだからな?信用できる人間は二、三人くらい作っとかないと駄目だぜ?」
「ああ、分かってるとは思うが、お前の言葉を疑ったからといってお前自身を疑った訳では無い」
どうせいつものようにこちらを試したいだけだろうしな
「おーおー、良い感じに育ってるねぇ。俺の教育はしっかり意味があったみたいで良かったぜ」
なにやら満足そうにそう言った
その声を後に、俺は空港に向かって歩いていった
――――――――――――――――――――――――
「簡単には手掛かりは見つから無いか……」
暫く空港の周りを調べてみたが、須斎の行方に繋がる物は見つからなかった
これは、先程得た情報を活用すべきか
それとも、もうこのままイスラエルまで行って現地で調査すべきか
……いや、一旦向かおう
まずは須斎の行動の軌跡を辿るのが優先だ
空港の中に入って、俺はエルサレムへ行きの乗り場に向かう
飛行機にすぐに乗り込み、その中で考え事を始める
まずはエルサレムについたらすぐにホテルの宿泊状況を確認する
もしそこに誰も泊まっていなければそれで構わないが、もし泊まっているならそいつが黒確定だ
「……来てるな」
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