転生先はまさかの自分の小説のヒロイン?~ヒロインは敵前逃亡します~

水江 蓮

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翌日我が家にやって来たアレックスに記憶がない事を正直に話した。

…まぁ少しずつ記憶が戻ってきてはいるんだけどね?

「ということで朝起きたら記憶がなかったの!その上…私前世の記憶を思い出したの!」

「は?前世の記憶?お前それ父上達に言ってないじゃないか!?」

「うん。だって昨日あの場で言ったら誕生日パーティー中止できっと病院に連れていかれてたでしょ?病院に入院なんてことになったら、脳に刺激が与えられないから思い出したくても何も思い出せないじゃない!」

「脳に刺激ってなんだ?」

「あぁ、そこからか。この頭には脳っていうとても大切な臓器が入っているの。この脳に色々なことが記録されるの。脳に刺激って言っても叩くとかじゃなくて、昨日みたいに自分の知り合いに会ってみたり、話してみたりすることを言うの。昨日のパーティーのお蔭で少し記憶が戻ってきたもの。」

お兄様とアレックスは分かったような分からないような顔をした。
そんな二人に対し私は話を続けることにした。

「いい?私は前世日本という国に住んでいたの。そしてその国で書かれた小説がこの世界なの!」

「どういうこと?」

「だ か ら!ここは小説の世界なの!私はそれを知っているの!!そしてその小説のヒロインでありヒロインでないのが私なの!」

「ちょっと待って一旦落ち着こう?ヒロインでありヒロインでないってどういう事?」

アレックスが首を傾げた。

そうだよね…確かにその説明では分からないよね。

私は深呼吸をし再度説明することにした。

「この世界はとある小説の世界なの。その小説では私が一応ヒロインで沢山の高位子息と恋に落ちるの。そして学園卒業の時にその高位の子息達と一緒になって子息の婚約者を断罪するんだけど、それが失敗して国外追放になるのが私なの。」

「…なるほど?お前は最終的に国外追放されるということだな。お疲れ!今から行くか?」

「お兄様!?なんて酷いことを!!アレックスも何とか言って!」

お兄様の胸倉を掴みながらアレックスに声をかけるとアレックスが、

「ティアナはそんな略奪行為をする気なの?」

「いえ。する気はないわ。」

「なら大丈夫じゃない?」

私はお兄様を一旦解放し、アレックスに向かって真剣に告げた。

「それだけじゃダメなの。強制力っていうのがあるから!」

「「強制力??」」

私は新しく紅茶を入れなおし話の内容について詳しく二人に説明するのだった。
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