転生先はまさかの自分の小説のヒロイン?~ヒロインは敵前逃亡します~

水江 蓮

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宿泊しているホテルとは別のホテルに入りそこのカフェでしばらく身を潜めた。
追いかけて来られていたら困るからだ。
あのトワライト公爵令嬢ならやりかねん!

「いや~、話は聞いていたけど凄いなぁ~彼女…。お前何をしたらあんなに標的にされるんだよ。」

お兄様は笑いながら言ってきたが、私にとって笑い事ではない!
こっちは身の危険を感じているんだそ!?

「初めて会った時からあんな感じなんです!王子を奪えって言われて…なんで私がそんなことしなきゃいけないのかもうさっぱりよ!(本当は小説通りに進めろって言われているんだけどね…)」

「あの調子だと避難は早めの方が良さそうだね。」

アレックスの発言に私は大きく頷いた。

「そうなの!一刻も早く避難しなきゃいけないの!離れ離れになってしまうけど…アレックス浮気はしないで!」

「いや、浮気しないけどな?まぁ、手紙のやり取りはできるだろうし、こっちの情報はしっかり調べて送るからその辺は安心していいよ。あとはいつから留学できるかが問題だね…。」

「あぁ。まぁ、おじい様にはティアナが危険だと言えばすぐにでも受け入れの準備をしてくれるだろう。さて、今日の王都は危険みたいだし、ちょっと行先を変えようか?」

てっきり解散になると思っていた私が、首を傾げていると、お兄様はニヤッと笑った。

「相手は公爵令嬢だ。下町まではやってこないだろう?俺たち男爵家とは違ってね?ということで、今日は下町グルメの食べ歩きをしよう!」

そう宣言すると、私とアレックスの了承を得る前にさっさとホテルから出ていってしまった。
謎に行動力のある兄を私たちは慌てて追いかけた。

確かに下町はまでは公爵令嬢は入ってこないだろう。
王子とのお忍びだしね?
王子をそんな所まで連れて行けないよね?

小説でもヒロイン(私)とのお忍びデートは王都だったし…。

あ!!
それか!!
私が王都を出歩いているかもしれないと考えた彼女がわざと休みに王子を連れてデートに出かけているってことか!?
ばったり出会って押し付けて…その後何らかの方法で密会していたって証拠を作り出そうとしていたのか!?

こっわ!!
公爵令嬢こっわ!!

私王都で遊ぶのは辞めよう…。
避難するまでの間は出かけるとしても下町にしておこう…。
男爵令嬢の私は下町に馴染めるからね!

はぁ~。
それにしても気が重い…。
私以外の令嬢に押し付けたらいいのに…。

原作とか気にしなくていいですよー!!
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