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「アリア嬢、ここまで正確且つ適切な報告書を提出して下さったことにまず感謝を。」
裁判長様は、私に頭を下げられます。
裁判長様は色々深読みされているようですが、私は自分の身の安全の為に影を付けただけなので、礼など本当は不要なのです。
「ここまでの調査結果また各々証言を聞き、第3王子が多くの罪に関与している可能性が出てきました。近衛兵、今すぐ第3王子を牢へ。第3王子の罪については後の裁判にて判決を下すこととする。」
裁判長様はしっかりと前を向き宣言されました。
彼のような権力に屈しない方がこの国におられる限り、きっとまたやり直す事ができるでしょう。
第3王子は、「高貴な俺に触るな」とか「俺が王になればお前らは死刑に処す」などと色々言われておりますが、近衛兵により軽々と連行されていきました。
全ての訓練をサボっておられたのですから…仕方が無いですよね?
「俺流のやり方がある!」って言われてましたが…近衛兵に軽くあしらわれている俺流とは一体なんなのでしょう?
「アリア嬢、貴方を罰することは全て無くなりました。つまり貴方は無罪となります。婚約破棄は、第3王子様の日頃の行いから見ても、破棄すべきだとおもいます。しかし、国外追放に関しては罪がないので…撤回したいのですが…。」
五月蝿い元婚約者様が退出されてから、裁判長様は私に恐る恐る私に言われました。
確かに罪のない人間を国外追放なんて普通ありえませんよね?
でも、私はこの国を捨てたいのです。
国外追放バンザイなのです。
なので、私は裁判長様に言いました。
「私は裁判の冒頭で、承りましたと言ったはずです。婚約破棄し、この国から出ていきます。」
「罪はないのにですか?」
「えぇ。罪が無いのですから、私の名前に傷は付きません。それに私行きたい国があるんですよ。」
「行きたい国?」
「はい。私は、隣国へ行きます。この国で私がすべきこと、約束した事は終わりましたので、これで終わりです。」
私の発言を聞き、裁判長様は首を傾げました。
「貴方にも家族がおられますよね?その家族に対してどう思われているんですか?もしかして、家族と共に隣国へ行かれるのですか?」
裁判長様の質問は最もです。
家族が…本当に私を愛してくださっていればの話ですが…。
「両親は…いえ、両親含め家族達は、今回の事件の後私の言い分も聞かずに私を切り捨てました。きっと、国王陛下の元には離縁の手続きの紙が届いているはずです。国王陛下は、今牢におられるので、確認は出来ませんが私に家族と呼べる人はいなくなったのは確実です。」
裁判長様は、息を飲まれます。
普通なら、話を聞いて少しでも娘に手を差し伸べますものね。
そう…普通なら…。
彼らにとっては、私は駒でしかありませんでした。
なので、婚約破棄された時点で捨てられたのです。
王族との縁をなくしたお前は不要だと…。
裁判長様達は、とても辛そうな顔をされています。
すみません、うちの親がやらかしまして…。
うちの親、いえ家族は自分達の得になることしか考えてないので…。
悲しげな裁判長様に私は声をかけます。
「裁判長様、私は牢に入れられている間全てが無駄ではなかったと思っております。」
「それは牢に入れられて何かを得たと?」
「はい。私自身誰を本当に信じていいのか判断が付きませんでした。しかし、牢に入っている間に、本当に私を思ってくれている方、助けようとしてくださってる方が分かりました。私の両親は勿論来ませんでしたが、私の両親の目を盗んで…または休みの日にこっそりと私の元に足を運んでくれた方々がおられます。私は彼らを信じて、新しい1歩を踏み出したいのです。なので、新天地で私と私の信じるもの達が生きていけるように少し手助けをして下さいませんか?」
これはある意味賭けでした。
私がこの国から逃げるために…そして信用できる者たちを守るために…。
裁判長様は、私に頭を下げられます。
裁判長様は色々深読みされているようですが、私は自分の身の安全の為に影を付けただけなので、礼など本当は不要なのです。
「ここまでの調査結果また各々証言を聞き、第3王子が多くの罪に関与している可能性が出てきました。近衛兵、今すぐ第3王子を牢へ。第3王子の罪については後の裁判にて判決を下すこととする。」
裁判長様はしっかりと前を向き宣言されました。
彼のような権力に屈しない方がこの国におられる限り、きっとまたやり直す事ができるでしょう。
第3王子は、「高貴な俺に触るな」とか「俺が王になればお前らは死刑に処す」などと色々言われておりますが、近衛兵により軽々と連行されていきました。
全ての訓練をサボっておられたのですから…仕方が無いですよね?
「俺流のやり方がある!」って言われてましたが…近衛兵に軽くあしらわれている俺流とは一体なんなのでしょう?
「アリア嬢、貴方を罰することは全て無くなりました。つまり貴方は無罪となります。婚約破棄は、第3王子様の日頃の行いから見ても、破棄すべきだとおもいます。しかし、国外追放に関しては罪がないので…撤回したいのですが…。」
五月蝿い元婚約者様が退出されてから、裁判長様は私に恐る恐る私に言われました。
確かに罪のない人間を国外追放なんて普通ありえませんよね?
でも、私はこの国を捨てたいのです。
国外追放バンザイなのです。
なので、私は裁判長様に言いました。
「私は裁判の冒頭で、承りましたと言ったはずです。婚約破棄し、この国から出ていきます。」
「罪はないのにですか?」
「えぇ。罪が無いのですから、私の名前に傷は付きません。それに私行きたい国があるんですよ。」
「行きたい国?」
「はい。私は、隣国へ行きます。この国で私がすべきこと、約束した事は終わりましたので、これで終わりです。」
私の発言を聞き、裁判長様は首を傾げました。
「貴方にも家族がおられますよね?その家族に対してどう思われているんですか?もしかして、家族と共に隣国へ行かれるのですか?」
裁判長様の質問は最もです。
家族が…本当に私を愛してくださっていればの話ですが…。
「両親は…いえ、両親含め家族達は、今回の事件の後私の言い分も聞かずに私を切り捨てました。きっと、国王陛下の元には離縁の手続きの紙が届いているはずです。国王陛下は、今牢におられるので、確認は出来ませんが私に家族と呼べる人はいなくなったのは確実です。」
裁判長様は、息を飲まれます。
普通なら、話を聞いて少しでも娘に手を差し伸べますものね。
そう…普通なら…。
彼らにとっては、私は駒でしかありませんでした。
なので、婚約破棄された時点で捨てられたのです。
王族との縁をなくしたお前は不要だと…。
裁判長様達は、とても辛そうな顔をされています。
すみません、うちの親がやらかしまして…。
うちの親、いえ家族は自分達の得になることしか考えてないので…。
悲しげな裁判長様に私は声をかけます。
「裁判長様、私は牢に入れられている間全てが無駄ではなかったと思っております。」
「それは牢に入れられて何かを得たと?」
「はい。私自身誰を本当に信じていいのか判断が付きませんでした。しかし、牢に入っている間に、本当に私を思ってくれている方、助けようとしてくださってる方が分かりました。私の両親は勿論来ませんでしたが、私の両親の目を盗んで…または休みの日にこっそりと私の元に足を運んでくれた方々がおられます。私は彼らを信じて、新しい1歩を踏み出したいのです。なので、新天地で私と私の信じるもの達が生きていけるように少し手助けをして下さいませんか?」
これはある意味賭けでした。
私がこの国から逃げるために…そして信用できる者たちを守るために…。
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