悪役令嬢は推し(の声)の為に婚約破棄したい

水江 蓮

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その後も頑張ったけども婚約破棄することができないまま学園入学の歳になった。
何とか婚約破棄をしようとしたんだけど…リカルド殿下とお茶会や王太子妃教育を受ける中、私はどんどんリカルド殿下の事を好きなっていってしまった…。

こんちくしょう!!
好きになったリカルド殿下がヒロインに惹かれていく姿を見たくなかったんだよ…。
なんで上手くいかないのかな?

まぁ…推しの声を幼少期から聞けたのは良かったけども…。
ついでに他の攻略対象者の幼少期も見れてよかったけども…。

もうここまで来てしまったら少しでも私の処罰が軽くなるように行動するしかない!

ということで、王妃殿下に頼み込み私に王家の影をつけてもらう事ができた。

いざ婚約破棄になったときに冤罪を掛けられたくないからね…。

いやヒロインが転生ヒロインじゃなければ大丈夫なのかもしれないけど…いやどっちにしてもヒロインに惹かれちゃうのかもしれないな…。

そんなことを考えながら溜息をついた瞬間丁度学園に到着したと御者に声を掛けられた。

「あぁ…憂鬱…。」

「ん?何が憂鬱なんだ?」

「え?今日から学園始まるからね…つまり今日からリカルド殿下とヒロインの恋が始まる訳で…って、え!?」

顔をあげるとそこにはリカルド殿下がいた。
あれ?
もしかして私リカルド殿下と今話していたの!?
一番聞かれたくなかった相手に私の思いを聞かれてしまった!

私は慌てて姿形を整え、平然を装いリカルド殿下に挨拶をした。

「リカルド殿下、おはようございます。今日は待ち合わせなどしていませんでしたよね?」

「おはよう、ロザリア。待ち合わせはしていなかったけど婚約者なんだ、迎えにくるのは当たり前だろ?」

「そ、そうなんですか?リカルド殿下は今日忙しいって聞いていましたが?」

「ん?もう自分の仕事は終わらせてきたよ?さぁ、降りておいで、愛しの婚約者殿。」

そう言ってリカルド殿下は私に手を差し伸べてきた。
う…本当にイケメン…。
本当に絵になる…流石メインヒーロー!

そんなメインヒーローの手を借りて私は照れながら馬車から降りた。

馬車から降りるとそこには乙女ゲーム内で何度も見た学園があった。

あぁ…遂に始まってしまう…。
私は一つ深い息を吐きだすと気合を入れなおし、リカルド殿下にエスコートされ学園へと足を踏み入れたのだった。
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