【完結】確かにモブ…私モブのはずなんです!

水江 蓮

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その後私達は討伐に励み前回行けなかった奥の湖に到着した。

「この湖の水が野生の動物の命を支えているんだろうな。」

「綺麗な湖だね。ちょっと成分とか気になるから採取してこっと。」

ディメルクはマジックから瓶を取り出すと湖の水をくみ蓋をしてまたマジックバックにしまった。

「ここは魔物がいないな。なんか神聖な感じがする。」

ライナーの呟きにディメルクが食いついた。

「そうなんだよ!さっきまで魔物がウヨウヨいたじゃない?なのにここにはいない!きっと何かがあるんだよ!多分この湖の水だと思うんだけど、その辺は帰ってからのお楽しみかな~。」

ディメルクの勢いに押され気味だったライナーはディメルクの口を手で塞ぐと、

「そろそろ降りるか。帰り道にも魔物いるだろうし。残りの時間とりあえず狩れるだけ討伐していかないか?」

「賛成!まだ日頃の鬱憤がたまっているんだよね…。」

「分かる!あのムカつく奴たちを思いながら倒すとスッキリするよね!」

私とキャロラインがキャッキャと話していたら、男性陣は少し引いた顔をしていた。

「なんだか魔物が可哀想な気になってきた…気のせいかな?」

「いや…うん。気のせいだ。よし、とりあえず魔物を倒しながら降るとしよう。ディメルク一応サーチを。キャロラインはディメルクのフォローを頼む。さて、降るとするか。」

ジークライド王子殿下の発言の後私達はゆっくり入口に向かって降りていく事にした。
出くわす魔物を討伐しながら訓練の野営地だった場所まで戻ると大声で叫ぶような声がした。
森であんな声をだしたら魔物が寄ってくるのに…いやもしかしたら計画的に呼んでる?
そんなことないよね?

少し気になった私達は隠密と認識阻害の魔道具をディメルクから借り近くに寄ってみることにした。
するとそこにはクロリス公爵子息班と、ヒロインと悪役令嬢の班がいて騒ぎを起こしていた。

「こんな所で引き返す事なんて出来ません!もっと奥に行くべきです!」

とクロリス公爵子息。
しかし班のメンバーはそれを拒否している模様。

「クロリス公爵子息、これ以上は無理です。それに貴方は私達に倒せと言いますが貴方リーダーではありません。リーダーの指示を聞かずに自分を守りながら戦えなんて…もう無理です!」

あらあら…クロリス公爵子息だけ怪我していないのはそういう理由だったんですね。
てか、何もしてないの?
これ班ごとのテストだけど個人の成績もでると思うよ?

「何を言っている!?この私が戦うなどありえない!君たちが守ればすむ話だろ?リーダーがなんだ!私はジークライド王子殿下の指示しか聞かない!」

……。
そのジークライド王子殿下は白い目で貴方を今見てますけど?
大丈夫ですか?

クロリス公爵子息の班は教師にもこれ以上はダメだと指導されている模様。
先生…頑張ってください!

さて、ヒロイン達はというと…というかあの2人同じ班だったんですね…。
何というか…他のメンバー3人が可哀想…。

「貴女達!こんな所でへばっていてはジークライド王子殿下の所まで行けないじゃないですか!さっさと立ってください!」

「そうよ!私がジークライド様をヒールで癒してあげないといけないのよ!」

こっちも他メンバーの3人が頑張ってあの2人は何もしていないんですね…。
ジークライド王子殿下にヒール?
彼無傷ですけど?

こっちの班も教師が必死でとめています。
本当にお疲れ様です。

私達は無言で頷きあうとその場から急いで離れることにした。
あれは関わってはいけないやつだ!
ある程度離れ人がいない所で魔道具を外すと私達は苦笑した。

「いや…凄かったな。」

「えぇ…凄かったわ。」

「あれは他のメンバーと教師が大変そうだ。先生追加で助けの教師を呼ばなくて大丈夫ですか?」

私達の班についてきてくれている先生に声を掛けると、

「間もなく試験の時間が終わります。終了したと告げた後もあのように駄々をこねる場合は応援を呼び無理やり引きずり出すことになってますのでご心配なく。ただあの班についている冒険者には割増で賃金を渡した方が良さそうですね…。」

先生は少し遠い目をした。
確かにあれは酷い…。
今彼らが大声で話しているせいで魔物が寄ってきているのにそれを無視してただ自己主張しているんだもの…。

危なくなったら手を貸す冒険者がフル稼働で働いている状態だ。

クロリス公爵子息があんな感じだということは他にも同じような班もあるだろう…。

なんというか…ご愁傷さまです。

私達が何か手助けをするべきではないので私達は予定通り入口に向かい歩きだしたのだった。

皆を回収する教師と冒険者さん達頑張って…。
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