【完結】確かにモブ…私モブのはずなんです!

水江 蓮

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ピンクの煙が落ち着くとそこにはもれなく全員がアフロになった使節団のメンバーがいた。

全員が魔道具を所持していたなんて…親善なんてあったもんじゃない。

アフロに気を取られていたが、よく見ると王女様の顔にピンク色の大きなバツ印が付いていた。

ディメルクさん?
今回のこだわりポイントはここだったんですか?
指を立ててグッじゃないんですよ?
皆もう笑いを堪えられなくなっているじゃないか!
肩がプルプルしているって!

「ちょっとどういうつもりなの!?私達にこんな事していいと思っているんですの!?」

王女様が大きな声で叫ぶも皆王女様の姿があまりにも衝撃的で話の内容が全くと言って入ってこない模様。
そりゃあ、アフロだし…顔にピンクのバツ印あるもんね…笑わずに堪えているだけで限界だよね…。
そんな何とも言えない空気の中ディメルクの声が再び響いた。

「事前に伝えていたはずですよ?魔道具の持ち込みは禁止だと。それを無視したのが悪いと思いますよ?それに今回は禁止されている魔道具【魅了の魔道具】を持ち込んだんだ。これぐらいで済んで感謝してほしいぐらいだ。それにこの破壊の魔道具の事は国王陛下を筆頭に王家の皆様の了承を得ています。大体ジークライド王子殿下の卒業パーティーの話を聞いてきた来たのなら、なんで詳細を確認してこなかったの?」

「詳細って何よ!?婚約破棄をジーク様が言ったんでしょ?でも結婚は決まっていたから慌ててそこのちんちくりんを婚約者にしたんじゃないの?そんなちんちくりんより間違いなく私の方がジーク様に似合っているわ!」

ディメルクにかみつく王女様。
ジークが私の事をちんちくりんと言った王女様に対しキレそうになっていたが、私はそれを必死に止めた。
だってこれは私が売られた喧嘩なんだもの。
私が買わないとダメでしょ?
守られるだけの存在でいるつもりはないんだから!

「初めまして。ワズール王国の第三王女様。私はジークライド王子殿下の婚約者のミュリエル・エドバンシーと申します。どうぞよろしくお願いしますと言いたいところですが、残念ながら本日をもって貴女と関わることはないと思われます。なんでも長年ジークライド王子殿下を想っていらしたとか?でも残念ながらその想いは今後も通じることはありません。だって私はジークライド王子殿下の隣を譲る気は一切ありませんから。今までもそしてこれからもすっとジークライド王子殿下の隣は私の場所です。だって私とジークライド王子殿下は一度も婚約破棄したことはありませんもの。あと、ジークライド王子殿下を馴れ馴れしく愛称で呼ぶのは辞めていただけませんか?貴女にそのような許可は下りていない思いますが?」

王女様を冷めた目で見ながら淡々と告げた。
頑張ったよ?
王女の見た目がどうしても笑いを誘うんだもの…。
ディメルクめ…こんなに面白い姿にする必要はあったのか!?
私の発言を聞いた王女様は顔を真っ赤にして私の顔を再び睨んできた。
これぐらいでは引かないよね?

「そんなに偉そうしているけど、最近婚約をしたのなら、婚約破棄されてなくて当たり前じゃない!それに王女の私が何故愛称で呼んではいけないの?王女なのよ!貴女と違って私は偉いのよ!」

いや…王女だろうが何だろうが他国の王族の愛称を勝手に呼んでいいはずがない。
そんなことも分からないような人が王族なんて…そりゃ国交断絶されるわ…。

「貴女がワズール王国の第三王女だということは知っています。だから何ですか?他国の王族、しかも婚約者のいる王子殿下を愛称呼びするのはあまり褒められた行動ではないと思いますが?それに私は、12歳の時にジークライド王子殿下と婚約を交わし、今まで破棄しておりません。つまりジークライド王子殿下の婚約は一度も破棄されていないんです。」


「「「「は???」」」」

ワズール王国の使節団が皆鳩が豆鉄砲を食らったかのような顔をしているけれど…本当に雑な情報収集な事…。

国王陛下も使用人も皆早く帰国してほしいって思っていることだし、もう今日にでも帰っていただきましょう。

私は再度気合を入れなおすのだった。
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