【完結】確かにモブ…私モブのはずなんです!

水江 蓮

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「ライナーは…自分なんかがこんなに綺麗な令嬢と婚約してもいいのか…とか…そんな事言って…。でも私だって長年ずっと探してきた相手なんだもの!そんなお世辞で逃がさないって思ってね。」

いや、お世辞じゃなくて本音だと思うよ?
だってキャロラインめちゃくちゃモテてたもん。
色んな子息からチラチラ見てたの私知ってるもの…。
ライナーも多分皆が狙っているって知ってたんだと思うんだよな~?
多分だけど…。

初めは恥ずかしがって話していたキャロラインだったが、その当時の事を思い出したようで話しに熱が入り始めた。
それを食い入るように聞く私たち。
今の私たちを止められる人など存在しない!

「初めはライナーに伝えてなかったんだけど、あまりにも本気で受け止めてくれないことに腹が立ってきて、7歳の時から好きだったって言ったのよ!助けてもらった時から好きだったって!」

「まぁ!キャロラインちゃん素敵!それで?ライナーくんは覚えていたの?」

王妃殿下もノリノリ。
王妃殿下の侍女さんは慣れたもので、新しい紅茶をそっと入れてくれた。
本当にありがたい。
そっと頭を下げ礼を伝えると微笑んで侍女さんは1歩さがった。
しかし私は知っている…彼女が聞き耳を立てていることを!!
明日にはこの話しは王宮内の噂になっていることだろう。
もう2人の邪魔をするものなどあらわれないだろう。
そんなことを考えて少しニヤつく私に誰も気づくことなく話はつづいた。

「はい!ライナーも覚えていたんです!それに向こうも私のことを探してくれてて…学園で出会った時に気づいたらしいんですが、話しかけていいものか悩んだらしいんですよ。話しかけてくれたら良かったのに!それに、私のことを好きな子息がいるのを知っててその人の方が自分より私を幸せに出来るんじゃないかと思って勝手に身を引こうとしていたとかいうんですよ?私の幸せは私が決めることなのに!それにそこは自分が幸せにしてやるって思うところじゃないですか!?本当にヘタレめ!私は肩書きだけで人を好きになったりしないし、顔だってライナーがいいのに!」

ぷんぷんと怒りながら話していたキャロラインが紅茶を飲むと少し冷静になり、今の状況を思い出したようで耳まで赤くなるほど照れて、顔を見られないようにと必死で顔を手で隠している。

可愛い!!
あー、今すぐ抱きしめたい!

そう思った時に私の上からキスがふってきた。
不思議に思うとそこにはジークがいた。
いつ入ってきたの!?
全然気づかなかったんだけど?
ってライナーも!?

二人とも今の話聞いてたの!?
あらま…ライナーも顔真っ赤にしているや…。

あ、キャロラインもライナーの存在に気がついた模様。
キャロラインは固まっている。
だよね?
分かるよ、今状況を理解できないよね?
まさかライナーまでこの部屋に入ってきているなんて…。

静寂の中、咳払いをしたライナーがキャロラインの元へ進み膝をついた。
私たちはただ静かにその光景を見守ることにした。
そう、私たちは壁だ!空気だ!
ライナー気にするな!

「キャロライン、確かに俺が君を誰よりも幸せにするって言わなきゃいけない所だったな。キャロライン、これから一生掛けて君を幸せにすることを約束する。どうか俺の傍にこれからもいてくれますか?」

そう言ってキャロラインに指輪を差し出した。
これは!!
プロポーズ!?
いや2人は既に婚約しているけどね?
キャロラインはというと、涙を流しながらブンブンと顔を縦に振っている。
そんなキャロラインの額にキスをしたライナーはそっとその指輪をキャロラインの左手の薬指にはめた。

かっこいい!
さすがライナー!!
感動のあまりパチパチと拍手をしてしまった。
私の拍手につられその場にいた皆に拍手をされて2人は真っ赤になった。
いや~若いっていいね~って私も同い年だけど。

「さて、ライナー今日はもう上がっていいぞ?キャロラインもいいだろ?なぁ?ミュリエル?」

そうジークに尋ねられた私は大きく頷き、

「キャロライン、今日の仕事はここまででいいよ!せっかくだし、二人でデートとかしてきたら?」

「それがいいわ!キャロラインちゃん、ゆっくり楽しんできて!また惚気話聞かせてね?」

王妃殿下も私たちの話しにのってきた。
さすが王妃殿下!
話が分かる!!

こうして顔を真っ赤にしたキャロラインはライナーによってお持ち帰りされた。

いや~何回聞いてもキャロラインの馴れ初めを聞くのはいい。
一人でうんうんと頷いていると、ジークに抱きしめられた。

そこで我に返るとさっきまでいた皆が部屋からいなくなっていた。

え!?
いつの間に!?

キョロキョロと周囲を見回す私の顔を両手で挟んだジークはニヤリと笑った。

「私の婚約者はどうも人の事ばかりだからね?もう少し私のことを意識してもらおうかな~?」

そういうとジークは優しくキスを落としてきた。
未だに慣れないんだよ~。
しかも2人きりだから誰も止めてくれないじゃないか~!

この日私はジークが満足するまでキスの嵐を受け止めることになったのだった。
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