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1 引き籠もりが異世界転移するようです
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俺は名を|湖馬康正(こばやすまさ)という。
そして俺は自宅が好きだ。
特に自室でベットで寝ながらゲームし、お菓子を貪り、惰眠を謳歌している時など最高だ。
つまり怠惰な生活を俺は愛している。
朝起きると親はもういない。
当たり前だ。もう既に太陽が真上にある。
取りあえず朝から元気になったジョニーをなだめた後、飯にしようとキッチンに向かう。
だが冷蔵庫の中には「わさび」「大根の葉っぱ」ぐらいしか無い。
「まじかよ......ったく飯ぐらい買っとけよ」
仕方なく近くのコンビニ行くことにする。
久しぶりの外出。
俺は必要な金だけを準備し玄関のドアを開ける。
......と同時に腹部に熱い衝撃が走る。
「っー!」
お腹を見ると鋭利な刃物が自分の腹に刺さっていた。
前を見ると自分を生んでくれた母親の顔がある。
「ごめんね......ごめんね......」
何度も謝っていた。
謝るのはこっちの方だ......
遠のいていく意識の中......その言葉を言おうとするが口をパクパクさせるだけだった。
そして俺は静かに目を閉じた。
目を開けると目の前には5メートル程の巨大な扉があった
「は?」
さっき実の母親に殺されたとは思えない素っ頓狂な声が思わず出てしまう。
そしてその扉はぎいぃーーっと低くて太い音を出しながら開く。
扉の先は体育館の様ににだだっ広く、その奥には黒い鎧に角が生えている整った顔立ちの魔王がいた。
「待っていたぞ勇者よ」
勇者?俺が?こいつの目は節穴か?どうやったらパーカーとジーパンで千円札を握りしめた人を勇者と思うのだろうか。
「この魔王を相手に武器を持たんのか?」
「えーっと......別にそーいう訳では無く......」
「ふん......まあいい......我の元までたどり着いた勇者はこれで三人目だ。だが何奴も遊んでいるうちに死んでしまってな......お前は我を楽しましてくれるよなぁ?」
刹那、魔王は距離を詰め持っていた大剣を振りかざした。
とっさに横に避ける。
「っぶねー」
だがその直後母親に刺された場所が痛み出した。
「っー!」
腹を見ると包丁が刺さっている。
包丁の柄を持ち行きよい良く引き抜く。
抜くときは不思議と痛みは無く。血も出ないし、傷跡も無かった。
「やっと戦う気になったか」
「いや......だから違うって!」
「ふん!!」
魔王の大剣をさっきまで自分の中にあった刺身包丁で受け止める。
「やるな!」
「だから戦う気は......」
そう言いながら一度距離をとる。
「マグナブレイク!」
しかし距離をとったものの巨大な火球が高速でこちらに向かってきた。
だが一度死んでいるので「もうどうにでもなれ!」とやけくそでを火球を切り裂く。
するとまるでテニスでもしているかのように火球が魔王の元に返っていく。
「何?!」
爆音と共に魔王が煙で包まれる。
「まさかカウンターが使えるとはな......」
魔王が怯んでいる。
好機を逃すまいと一気に距離を詰める。
今まで引き籠っていたとは思えないほど身体が軽かった。
そして魔王の胸に刺身包丁を刺す。
「馬鹿なっ!」
魔王に蹴られ、サッカーボールの様に吹き飛び壁にめり込む。
だが痛みも傷も無い。
「ははっ、俺強くね?」
もしくは相手が弱いか。自称魔王(笑)の可能性も無きにしも非ずである。
「調子に乗るなよ」
魔王の大剣が漆黒の炎に包まれる。
「葬り去ってくれる!死ね!」
魔王が大剣を振り下ろし、漆黒炎が俺の身体を包み込む。
そして俺はー
全裸になっていた。
「くっ......負けた......」
魔王は俺のジョニーを見て這いつくばっている。
その隙に俺は逃げることにした。
そして俺は自宅が好きだ。
特に自室でベットで寝ながらゲームし、お菓子を貪り、惰眠を謳歌している時など最高だ。
つまり怠惰な生活を俺は愛している。
朝起きると親はもういない。
当たり前だ。もう既に太陽が真上にある。
取りあえず朝から元気になったジョニーをなだめた後、飯にしようとキッチンに向かう。
だが冷蔵庫の中には「わさび」「大根の葉っぱ」ぐらいしか無い。
「まじかよ......ったく飯ぐらい買っとけよ」
仕方なく近くのコンビニ行くことにする。
久しぶりの外出。
俺は必要な金だけを準備し玄関のドアを開ける。
......と同時に腹部に熱い衝撃が走る。
「っー!」
お腹を見ると鋭利な刃物が自分の腹に刺さっていた。
前を見ると自分を生んでくれた母親の顔がある。
「ごめんね......ごめんね......」
何度も謝っていた。
謝るのはこっちの方だ......
遠のいていく意識の中......その言葉を言おうとするが口をパクパクさせるだけだった。
そして俺は静かに目を閉じた。
目を開けると目の前には5メートル程の巨大な扉があった
「は?」
さっき実の母親に殺されたとは思えない素っ頓狂な声が思わず出てしまう。
そしてその扉はぎいぃーーっと低くて太い音を出しながら開く。
扉の先は体育館の様ににだだっ広く、その奥には黒い鎧に角が生えている整った顔立ちの魔王がいた。
「待っていたぞ勇者よ」
勇者?俺が?こいつの目は節穴か?どうやったらパーカーとジーパンで千円札を握りしめた人を勇者と思うのだろうか。
「この魔王を相手に武器を持たんのか?」
「えーっと......別にそーいう訳では無く......」
「ふん......まあいい......我の元までたどり着いた勇者はこれで三人目だ。だが何奴も遊んでいるうちに死んでしまってな......お前は我を楽しましてくれるよなぁ?」
刹那、魔王は距離を詰め持っていた大剣を振りかざした。
とっさに横に避ける。
「っぶねー」
だがその直後母親に刺された場所が痛み出した。
「っー!」
腹を見ると包丁が刺さっている。
包丁の柄を持ち行きよい良く引き抜く。
抜くときは不思議と痛みは無く。血も出ないし、傷跡も無かった。
「やっと戦う気になったか」
「いや......だから違うって!」
「ふん!!」
魔王の大剣をさっきまで自分の中にあった刺身包丁で受け止める。
「やるな!」
「だから戦う気は......」
そう言いながら一度距離をとる。
「マグナブレイク!」
しかし距離をとったものの巨大な火球が高速でこちらに向かってきた。
だが一度死んでいるので「もうどうにでもなれ!」とやけくそでを火球を切り裂く。
するとまるでテニスでもしているかのように火球が魔王の元に返っていく。
「何?!」
爆音と共に魔王が煙で包まれる。
「まさかカウンターが使えるとはな......」
魔王が怯んでいる。
好機を逃すまいと一気に距離を詰める。
今まで引き籠っていたとは思えないほど身体が軽かった。
そして魔王の胸に刺身包丁を刺す。
「馬鹿なっ!」
魔王に蹴られ、サッカーボールの様に吹き飛び壁にめり込む。
だが痛みも傷も無い。
「ははっ、俺強くね?」
もしくは相手が弱いか。自称魔王(笑)の可能性も無きにしも非ずである。
「調子に乗るなよ」
魔王の大剣が漆黒の炎に包まれる。
「葬り去ってくれる!死ね!」
魔王が大剣を振り下ろし、漆黒炎が俺の身体を包み込む。
そして俺はー
全裸になっていた。
「くっ......負けた......」
魔王は俺のジョニーを見て這いつくばっている。
その隙に俺は逃げることにした。
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