晴れて国外追放にされたので魅了を解除してあげてから出て行きました [完]

ラララキヲ

文字の大きさ
2 / 12

2>>次の日




 朝の王城。
 昨日学園を卒業して今日から成人として扱われる事となる第一王子であるギルベルト・カロ・セイダムは、目覚めたベッドの上で昨日の事を思い出して呆然としていた。

 長男の学園の卒業の日に傍で祝ってやれない事を悲しんでくれた両親が他国の王族の結婚式に呼ばれて両親共々居ない好機を逃がすまいと、学園の卒業パーティーで自分の婚約者だったリネット・ロッド公爵令嬢に婚約破棄を突きつけた。
 彼女は自分の妹を、後妻の連れ子……義妹だからと邪険にし、彼女の存在が邪魔だからと毒殺までしようとした。直ぐに解毒薬を飲む事が出来た義妹は後遺症も無く無事だったが、その悪行を許す事など出来る訳も無く、リネットに罪を突きつけて裁きを下した。
 卒業パーティーという今後を担う貴族たちが居る場所で、次期王妃だと持て囃されて自分の立場を勘違いしたリネットの行った過ちを暴露し裁く事で、婚約破棄が如何に間違っていない、必要な行為かを皆に知ってもらい、皆からの目に晒される事でリネット自身にも己の間違いに気付いてもらう。あれは必要な行為だった。

 卒業パーティーで騒ぎを起した事を国王付きの臣下たちにいさめられたが、自分の事しか考えられないような悪女を王妃にする訳にはいかなかったのだと伝えれば皆理解してくれた。
 両親にはリネットは好きじゃないと伝えていた。公爵家との繋がりは彼女の義妹、心優しき私の華、フリーネ・ロッド公爵令嬢が居るから何も問題ない。悪女の姉から聖女の様な美しく優しい義妹に次期王妃が変わっただけだ。何が問題になるというのだ。何も問題ない。

 何も。
  何も……。

 …………本当に何も問題が無いのか…………?



あなたにおすすめの小説

強制力がなくなった世界に残されたものは

りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った 令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達 世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか その世界を狂わせたものは

魔法のせいだからって許せるわけがない

ユウユウ
ファンタジー
 私は魅了魔法にかけられ、婚約者を裏切って、婚約破棄を宣言してしまった。同じように魔法にかけられても婚約者を強く愛していた者は魔法に抵抗したらしい。  すべてが明るみになり、魅了がとけた私は婚約者に謝罪してやり直そうと懇願したが、彼女はけして私を許さなかった。

魅了が解けた貴男から私へ

砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。 彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。 そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。 しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。 男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。 元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。 しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。 三話完結です。

婚約破棄は誰が為の

瀬織董李
ファンタジー
学園の卒業パーティーで起こった婚約破棄。 宣言した王太子は気付いていなかった。 この婚約破棄を誰よりも望んでいたのが、目の前の令嬢であることを…… 10話程度の予定。1話約千文字です 10/9日HOTランキング5位 10/10HOTランキング1位になりました! ありがとうございます!!

そんなの知らない。自分で考えれば?

ファンタジー
逆ハーレムエンドの先は? ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも同じものを投稿しております。

今度生まれ変わることがあれば・・・全て忘れて幸せになりたい。・・・なんて思うか!!

れもんぴーる
ファンタジー
冤罪をかけられ、家族にも婚約者にも裏切られたリュカ。 父に送り込まれた刺客に殺されてしまうが、なんと自分を陥れた兄と裏切った婚約者の一人息子として生まれ変わってしまう。5歳になり、前世の記憶を取り戻し自暴自棄になるノエルだったが、一人一人に復讐していくことを決めた。 メイドしてはまだまだなメイドちゃんがそんな悲しみを背負ったノエルの心を支えてくれます。 復讐物を書きたかったのですが、生ぬるかったかもしれません。色々突っ込みどころはありますが、おおらかな気持ちで読んでくださると嬉しいです(*´▽`*) *なろうにも投稿しています

乙女ゲームはエンディングを迎えました。

章槻雅希
ファンタジー
卒業パーティでのジョフロワ王子の婚約破棄宣言を以って、乙女ゲームはエンディングを迎えた。 これからは王子の妻となって幸せに贅沢をして暮らすだけだと笑ったゲームヒロインのエヴリーヌ。 だが、宣言後、ゲームが終了するとなにやら可笑しい。エヴリーヌの予想とは違う展開が起こっている。 一体何がどうなっているのか、呆然とするエヴリーヌにジョフロワから衝撃的な言葉が告げられる。 『小説家になろう』様・『アルファポリス』様・自サイトに重複投稿。

ありふれた聖女のざまぁ

雨野千潤
ファンタジー
突然勇者パーティを追い出された聖女アイリス。 異世界から送られた特別な愛し子聖女の方がふさわしいとのことですが… 「…あの、もう魔王は討伐し終わったんですが」 「何を言う。王都に帰還して陛下に報告するまでが魔王討伐だ」 ※設定はゆるめです。細かいことは気にしないでください。