逆ハーレムを完成させた男爵令嬢は死ぬまで皆に可愛がられる(※ただし本人が幸せかは不明である)

ラララキヲ

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8>>困惑

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 メロディーは数日、離宮の客間に閉じ込められた。世話や食事もあったがメロディーと顔を合わせた誰もが何も説明してくれなかった。

 不安なままに日は過ぎて、ある時予告もなく父である男爵がメロディーに会いに来た。

「お父様!!」

 父の顔を見た安心感から、メロディーは大粒の涙を流して父に抱きついた。そんなメロディーを父は優しく抱き止めてくれた。

 だが直ぐにメロディーから体を離してソファに座らせると、自分もその横に座ってメロディーと目を合わせた。

「メロディー……私はお前が幸せになる事を願ったがこんな事を望むとは思ってもみなかったよ……」

 父の言葉にメロディーは困惑する。

「何の事? ねぇ、私はどうなっちゃうの?」

「大丈夫。誰も敵じゃない。寧ろ皆がお前の味方だ。
 今はまだ時間がかかるが全てが落ち着けばお前の望んだ通りになるよ。
 殿下が……いや、もうそう呼んではいけないのだったな。
 エイドリック君が、みんながメロディーを幸せにしてくれると言っていた」

「え?」

「お前がどこに行っても、誰と居ても、お前は私の子だという事は変わらない。もう会えないかもしれないが、私も妻も、お前の義兄あにも、皆お前の幸せを願っているよ。
 メロディー、遅くなったけど、卒業おめでとう。
 幸せにな……」

「お父様……?
 何を言って」

 メロディーが聞き返そうとしたその言葉を遮る様に離宮付きの侍従が男爵の退室をうながして、男爵は後ろ髪を引かれる様にメロディーを悲しげな目で追いながらも最後は小さく微笑んで部屋から出ていってしまった。
 メロディーは「待って、まだっ……」と追い縋ろうとしていたがメイドにさえぎられて父を追う事ができなかった。

 何で何で何で???

 最後の別れの様な言葉にじわりじわりと恐怖が湧き上がる。メロディーを置いて何かが進行しているのにそれを誰もメロディーに教えてはくれない。

「ねぇ?! リックに会わせてっ!? ルジュでもいいわ! ロンでもアルでもいいから、誰かに会わせて?!
 ねぇ?! 誰か私に説明してよっ?!
 私、どうなっちゃうの?!」

 半泣きになって騒ぐメロディーにメイドが困った様に微笑んだ。

「大丈夫で御座いますよ、お嬢様。
 エイドリック様たちが『全部上手くいく』と言っておられました。
 お嬢様は安心してお待ちくだされば、きっとが待っておりますわ」

 フフフ、と妖艶に笑うメイドにメロディーは何故か空恐ろしいものを感んじて自分の体を両腕で抱いた。

 幸せに…………
  みんなで幸せに…………

 本当に…………
   幸せになれるの…………?




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