欲しがり病の妹を「わたくしが一度持った物じゃないと欲しくない“かわいそう”な妹」と言って憐れむ(おちょくる)姉の話 [完]

ラララキヲ

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5>>姉の婚約者に近付く妹

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 しかし、折角マリリン本人に選ばせて上げたというのに病というものは厄介で、カリンナの予想通り、マリリンはカリンナの婚約者であるロッシュに嬉々として声を掛ける様になった。

 マリリンは姉の物を取る事を喜びとしている。
 もしかしたらマリリンが初めてカリンナの物を奪った時にカリンナが嫌な顔をした事を未だに覚えていて、その顔をまた見たくて今度はロッシュに手を出しているのかもしれない……

 そう思ったカリンナは、なら、そんな顔を見せて上げればいいかしら? と思った。

 悲しい顔や悔しい顔をするはカリンナにとっては何でもない事だった。ただ、ちゃんとが出来るかしら? と、それだけが心配だった。


「ロッシュお兄様!」

 カリンナに会いに来たロッシュにマリリンが駆け寄る。ロッシュは困った顔をしている。
 そんなロッシュの顔を見て『……あんな感じに眉を下げればいいかしら?』とカリンナは思った。

「……マリリン」

 カリンナは悲しげな顔をして妹の名を呼んだ。

 振り返り、姉の顔を見たマリリンは……それはそれはもう、ニンマリと笑った。

 それを見てカリンナは内心、『良かった。こんな顔で良いのね』と思った。

「あら? ゴメンナサイお姉様。でもわたくし、ロッシュお兄様に会えるのが嬉しくって!」

「……マリリン」

 悲しげな顔で妹を見ながらカリンナは『この子、こんなに単純で生きていけるのかしら?』と心配になった。



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