青い扉と銀の鈴 - 世間知らずのお嬢様と魔王討伐の生き残りと魔王の息子とが出逢った頃の物語

仁羽織

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天使と悪魔と精霊とがごちゃまぜになる偶然

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 「どういうことですか?」

 「次に手がかりがありそうなところが、お前さん家だろ?」

 「なるほど!」

 私とミラク、二人してジョジさんの言うことに目からうろこが落ちたようだった。そうか、そういうふうに言えば、この頑固者の考えを変えることもできたんだ。そう私は思って、それでうろこが落ちた。ミラクは額面通りの言葉で感心したんだろう。しょせんはお子様、深くまでは考えてないってことよ。ふん!

 「それに今のお前さんなら、銀鈴で家まで飛べるんだろう?」

 「はい!行けます!」

 ミラクがとても元気に答える。その様子は見た目どおりでとてもかわいらしい。ミラクの肩にのったベントスが一緒になって喜んでいた。肩の上でぴょんぴょんくるくるっと回り続けている。

 その様は、むかむかして怒り心頭だった私の気持ちを一気にハッピーでカロヤカなところまで昇らせた。もう、この子たちむちゃくちゃかわいい。

 「で、その前にはっきりさせてもらいたいことがあるんだ。」

 ジョジさんの言葉に、ベントスがミラクの肩の上でビクッと静止した。ジョジさんの視線は鋭くベントスを射抜いている。それに反応したんだろうか。

 「その精霊さまとの話の中で、、お前が聖なる聖霊って呼ばれてたよな。それについて詳しく知りたい。」

 ミラクは、何だそんなことかと言いたげな顔をして話はじめた。

 「僕の一族は、オニ・ハバキ・モリと言います。祖先はあなた方人類が生まれるずっと前から、この世界を管理して暮らしてきたと聞いています。」

 「管理?」

 「はい。この世界が、惑星と呼ばれる宇宙に浮かんだ星の上であることはご存知ですよね?」

 「ああ。」

 「星というのは一つの生命なんです。それは僕たちの体を形作っている細胞によく似ています。」

 なんだか難しそうな話。ちょっと戸惑う。この子、説明をはじめると毎回とんでもない大回りして話題に入るなと思った。これは将来女の子にはモテそうもない。

 「本来は、星の表面にここまで多種多様な生物群は生まれてきません。惑星は核があってその周りを冷えた個体の物質群と気体の物質群で構成されて、恒星の動きをサポートし星系そのものの一部として活動するようにできています。」

 一族の説明に、星の説明からはじめちゃう…。どうなの?ジョジさん。止めるなら早くとめてあげて。

 「私たちの住むこの星と、もう一つ。その二つの惑星だけ、どういうわけか星の表面に星以外の意思をもつ生命が誕生してしまったところから、僕の一族の歴史ははじまっています。」

 あ、やっと一族に戻った。ちょっとホッとした。

 「もともとは、オニとハバキとモリと、あと他にもミカ家、ラファ家、グラン家、ルシ家、サンド家などいくつかの氏族がいたそうです。」

 「聖なる聖霊ってのは、そのうちのどれかだったてことか?」

 「いいえ。聖なるの冠詞はどれかではなく、全ての氏族を差して呼ばれた名だと聞いています。個別に聖霊とか御使いとか使途、天使と呼ばれたことはあったみたいですけど。」

 「それじゃあ魔王ってのはどうなるんだ?」

 「魔王というのは中世ごろに流行した呼び名ですね。それくらいしか教わってはいません。」
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