第25文化部――活動内容、未定。

椿谷あずる

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21.潜入作戦

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 翌週のお昼。
 第25文化部のあんぱん調査班は購買部前に集結していた。
 あんぱん調査班、実にかっこ悪い名前だ。
 こんなダサい名前を引っ提げてもなお、こんな場所に集まる理由は単純。あんぱんの現状を知るためである。
 ――だけど。

「おばちゃん、こっちちょうだい!」
「待ってよ、私が先に並んでたの!!」
「押さないで下さいー」
「本日の生クリームパン売り切れました!」

 目の前に広がる光景は、すでにただの購買ではなかった。

「……なにこれ?」

 思わず私は声を漏らした。

 購買部の前には、すでに生徒の長蛇の列。
 ガチャガチャと小銭を握る音、わずか3秒で消えていくメロンパン、張り詰めた空気。
 まるで小さな闘技場だ。

「まさか……我が校のこんな激戦区だったとは」

 会長が静かに呟いた。
 かっこいい声で言っているが、言っている内容は購買の混雑である。
 ちなみに会長はお弁当派で、お昼の購買部は初めてとのこと。よかったね、会長。

「よし、では早速突入しよう」
「突入!? この中を? やめましょう!」
「無理ですよ! 初見でこの人込みを突破するなんて。押しつぶされます!!」

 力強く意気込んだ会長を私と七海君が必死に止める。

「もう少し、人が減ってからにしましょうよー!」

 七海君の悲鳴が響いたその瞬間――

「本日のスペシャルデラックスゴージャスパン販売しまーす!」

 何のパンだそれ。

「え、あっ。ちょっと!」

 ツッコミを入れる暇もあったもんじゃない。
 購買のおばちゃんの宣言と同時に、生徒たちが動いた。
 どっと押し寄せる波。
 すごい。これ、文化祭の入場開始か何か?

「うわぁ!? 押される押される!!」

 七海君が流され、私もつられて前へ。
 そのとき。

「――ッ!」

 すっと腕を引かれた。
 振り返ると、見知った男性が冷静に私を避難させていた。

「四季先輩!」
「危ないよ。購買初心者が挑むと保健室送りになるって話だし」
「保健室送り!?」

 下手なヤンキー漫画よりたちが悪い。

「というか、四季先輩は何しにここへ?」

 私の質問に、四季先輩はにこりと穏やかな笑みを浮かべた。そして。

「もちろん、パンを買いにだよ」

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