第25文化部――活動内容、未定。

椿谷あずる

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28.作戦会議、出張版

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 売れ残りの原因はスペシャルデラックスゴージャスパンにあり。
 その事実を知らなかったおばちゃんにみーくんは淡々と告げた。
 
「あのパンが他のパン人気を奪っていたんです。だから販売をやめれば解決します」
 
 みーくんったら、いくら問題を解決したいからってそんなストレートに。兄様以外に対する態度は、やはり購買部のおばちゃんといえど変わらないらしい。

「そうだったのね……」

 おばちゃんが深刻そうに頷く。

「でも売れるのはありがたいのよ。みんなの嬉しそうな表情を見るたびに、役に立てたって嬉しくもなるしね。あのパンが毎日の活力になってくれるといいなって思ってたんだけど」
「だからって他のパンが売れ残ってしまっては仕方ないでしょう?」
「そうなのよね。でもこれまでの業者さんとのお付き合い上、他のパンを減らすとも言えないし」

 おばちゃんが困ったように私たちをみつめてくる。
 なぜか正義の味方を見る目だ。ちょっと申し訳ない。

「……何か良い案はないかしら?」

 何かいい案かあー……。
 あんぱんも売れる上に、生徒達にもSDGパンを販売するうまい方法。

「あ、僕があんぱんを宣伝しましょうか?」

 手を挙げたのは七海君だった。
 なるほど、Vtuberとして宣伝する作戦か。
 確かに人気のあるVtuberだと、グッズも入手困難になるっていうし、それもありかもしれない。七海君に人気があるかは知らないけど。

「そんな無名の土下座系Vtuberに需要はないと思うが?」

 うわ。みーくん、ばっさりと斬った。

「あっハイ、ナイデス……」

 七海君のメンタルダメージが手に取るように分かるな。ドンマイ。

「それならやっぱり兄様が宣伝した方がカリスマ性もあって……」

 しかも何かぶつぶつ言ってる。
 聞いていたらしい四季先輩も、さすがに顔がひきつっていた。

「あの、みーくん……? 悪いけどその作戦、俺は遠慮したいかな?」

「困ったわねぇ」
「ですね」

 おばちゃんには気の毒だけど、高校生のアイデアなんてたかが知れてる。それこそ、金持ちが買い占めるくらいぶっ飛んだ事しないと。
 諦め気味に私は二千翔君の方を見た。
 彼はこんな時でもまだ面白そうにしている。

「二千翔君は何かあるの?」
「いや、こう他の原因あるかなって」
「他の原因?」
「たとえばだ。お昼にSDGパン争奪戦があるだろ? それが嫌で、一般のお客さんが敬遠して、普通のパンが売れない。そんなこともあるかなと」
「なるほど」

 確かにお正月なんかは人が多すぎて、逆に出掛けたくなくなることもあるからなあ。そんな感じの現象が購買部のパンに起こっていても不思議じゃない。

「ふむ。一理ある」

 会長も頷く。

「試しにその混雑を解消させてみるのも手かもしれないな」
「会長は何かいい方法が?」
「いや、無い」

 四季先輩の問いかけに会長は首を横に振った。

 混雑解消するためのいい方法か。
 さっきの七海君達の話じゃないけど、誰かが交通整理をするとか? いやそれじゃ、やる人が大変だしな。アイドルのグッズ販売みたいには多分上手くいかない……。

「交通整理……アイドルグッズ……あっ!」
「こまり君、どうした?」
「いや、一つだけやってみてもいいかなと思うことがあって……」

 私はおずおずと手を挙げた。
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