転生したら、天才魔法士の卵でした

mikuru

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秘めた力

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 私が目を覚ますと、ベットに寝かされていた。側には、勇哉と湘吾もいてまだスースーと寝ていたので安心した。

ーーそういえば、私意識を失くしてその場で倒れて・・・

すると、コンコンとドアをノックする音と同時に白いローブを着た男の人が入ってきた。その男の人は私の側に座ってきた。
   「もう、身体は大丈夫ですか?お嬢さん」
   「あぁ、はい。助けてくださってありがとうございました。」
お礼を言うと男の人はニコッと笑い長い杖を一振りして、ティーカップを出して魔法で私にお茶を入れてくれた。とても良い香りのするお茶だった。一口飲むと、紅茶なのにほんのり甘くてとても美味しかった。私は美味しくて、つい微笑んでしまった。すると、それを見た男の人はまた、杖を一振りして今度は紅茶に合いそうなクッキーやマドレーヌを出してくれた。それも恐る恐る食べてみると、紅茶に合うように甘さが控えめで、とても美味しかった。私が食べていると、男の人が口を開いた。
 「お嬢さん、名前を聞いても?」
 「アリシ」
私が名前を言いかけたその時「違う、その名前じゃない」まるで、私が転生者ということを知っているような感じで言われた。私は恐る恐る、私の本当の名前を言った。
    「水蝶藤未来です。」
 「やっぱり。お嬢さん、貴女は転生者ですよね?」
図星だった。だけど、それを正解と言っていいのか不安しかなかった。
   「私の名前は、ルーズ・コンクロット。この魔法士養成学校アルバードリー学園の学園長をしています。」
魔法士養成学校、そう聞いて私は驚いてしまった。この前私達を捕まえようとする時に不思議と出てしまった炎や樹や氷や稲妻。それは、私達が出してしまった魔法のようなものだったのだと。
 「魔法の素質に目覚めるのは、15歳。お嬢さんは見た感じ15歳ではありませんよね?」
    「はい。14歳です。」
すると、学園長さんは私の右手にしてあった手袋を外して、一つの分厚い本を渡してくれた。
 「お嬢さん、その魔法陣の印は転生者の証なのです。貴方達はかつて天才魔法士と言われた人達の力を受け継いだんです。」
私は言われることがよく分からなかった。 

ーー天才魔法士の力を受け継いだ・・・

今の私の頭の中はぐるぐるしていた。

 「理解出来ないのは、仕方がないでしょう。このページを見てください。」
学園長さんに言われて、そのページを見た。そこには、私の手の甲に印されている魔法陣と同じ魔法陣が描かれていた。青い水や氷、雪などが印されている魔法陣だ。私はこれを見て、学園長さんの言ってことが正しいの事を理解した。

ーー私は天才魔法士の力を受け継いだ転生者。だから、魔法が使えたんだ。

私は一つ不思議な事を思い出した。
    「学園長さん、この稲妻のようなあざは一体何なんですか?」
私には、魔法陣の印の他にも稲妻のようなあざがある。それを聞いた学園長さんは、頭を抱えた。
 「申し訳ないが、その理由は分からないんだ。今いろいろ調べている途中なんだ。すまないね。」
学園長さんが申し訳なさそうに顔を顰めた。私は、一緒懸命顔を横に振った。分からないのは、仕方がない事。きっといつかは理由が分かる。そう言う気がしたからだ。
 次に学園長さんは私にこの学校に入学してほしいとお願いをしてきた。もちろん、私だけではない、勇哉と湘吾もだ。天才魔法士の力は大きいいや、大きすぎるのだと言う。この前は私達が全員混乱して出てきてしまった、魔法の暴走らしい。下手をすれば、それで人の命を奪っていたのかもしれないらしい。だから、その大きすぎる魔法をコントロールするためにもこの学校に入学しないといけないのだ。私は、すぐに返事が出来なかった。だって、私は、お金がないのだから。町が炎に呑みこまれて、全てが燃えてしまった。だから、お金も持ってはいない。だから、学費を払えないのだ。そう言うと、驚く事を言われた。
 「私の子供になればいいんですよ。そうすれば、学費だって私が払います。私、子供が欲しかったんですよ。だから、貴方達さえよけば私の養子になりませんか。」
私は嬉しかった。その反動か、
     「パパ」
と、言って抱きしめてしまった。最初は、学園長さんも驚いていたがパパと言われたおかげか嬉しそうに私を抱きしめ返してくれた。すると、ムクッと勇哉と湘吾も目を覚ました。二人は、どういう状況?という感じで目をまるくしていた。私は、これまでの事を全て話した。私達が転生者である事、養子になる事。すると、二人は分かったのようにパパのほうに行き、
 「お父さん」
 「父さん」
パパに二人して、抱きしめた。パパも私達三人に受け入れてくれたのがよっぽど嬉しかったのか、涙を頬に流した。

 それから、私達のファミリーネームはコンクロットとなったが、名前は前世の名前でいいと言う。もう、偽らなくていいと言う。だから、私達はお互いに、
 
 ミライ・コンクロット
 ユウヤ・コンクロット
 ショウゴ・コンクロット

と名乗ることにした。

 
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