【完結】アーデルハイドは知らない─黒髪黒眼なのに期待はずれと追放された魔族は、痛みを以て魔界をぶっ潰します─

米奏よぞら

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第二章(十五歳・前編)

11.もっと褒めてよ

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魔法学校は基本的に午前中しか授業がない。
午後は各々が魔法を向上させるための自由時間とされているのだ。

担任の教師に相談して場所は確保した。
あとはワーグナーと一対一で向き合い、最上級魔法に撃たれるだけなのだが。

「なんでこんなに観客が?」

「さあな。クラスの誰かが喋ったんじゃね?」

広大な訓練場の観客席では見知らぬ教師や生徒が高みの見物をしている。

「僕は見世物じゃない」

「いいじゃないですか。もういっそ、商売にしましょうよ」

サポート役として特別な許可を得たアイザックが楽観的に笑った。

最初は遠慮したのだが、「ルカ様は俺の声援なしで耐えられるんですか?」と神妙な顔をして言われると、次第に不安になり押し切られてしまった。

「本当に火属性の最上級魔法をお前に撃っていいんだよな?」

「大丈夫ですよ。経験者曰く、魔法の核をルカ様にぶつけるイメージでやるといいそうです」

心配そうに聞くワーグナーに、アイザックが明るく答える。

「むしろ、逃げ回るルカ様にイライラさせられると思いますが、予めご了承ください。明日以降のことも考えて、今日は最大五回で終わるように俺も精一杯声を張りますから」

「マジで四日連続でやるんだな?」

「マジでやりますよ。ルカ様はすぐに回復されるので一日に四発連続でもいいのですが、それは絶対に嫌だと我儘を仰るので」

「我儘じゃない。一度アイクも最上級魔法を撃たれたらわかるよ」

「あはは、それ俺死にますから」

「さぁ、そろそろ始めましょうか」とにっこり笑うアイザック。
文句を言う気にもなれず、静かに訓練場の中央へ向かった。

沢山の好奇の目に晒され足が竦みそうになるが、立ち止まる訳にはいかない。

「ルカ様ー!今日こそ一発で終わらせてくださーい」

広い空間にアイザックの声が響き渡る。
突然大声を出し始めたからか、観客が僅かにどよめいた。

かなり変な空気になったが、全てアイザックのせいだ。

全身から力を抜き、自然体でその場に立つ。
大きく深呼吸をしてワーグナーの方を向いた。

「ワーグナー、頼む!」

彼に届くよう叫ぶと、目を瞑った。

「魔王を倒すため魔王を倒すため魔王を倒すため魔王を倒すため魔王を倒すため魔王を倒すため魔王を倒すため」

「いい調子ですよー!今日のルカ様、なんかカッコいいかもしれませーん」

今日の声援はだいぶ手抜きだけどな。

そんなことを考えているうちに、


「ゔあああああああーーーー!!」


今までで一番痛いし苦しい。
しかも見た目がまあまあグロくなっている気がする。

「さすがルカ様ーやればできる子ー」

初めて一発で成功させたんだから、もっと言うことがあるだろう。

いつもの語彙力はカディオ邸に忘れてきたのか。











【耐性レベル到達度】

火:    25/100        水:        0/100

風:100/100        土:        0/100

光:        0/100        闇:        0/100

無:100/100

氷:        0/100        雷:100/100

草:        0/100        聖:        0/100

時:        0/100        空:        0/100

重:        0/100


※最上級魔法……50点、上級魔法……15点、中級魔法……5点





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