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それでも少しずつ歩む日々
日常
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魔界からやって来た僕の彼女、フィーナだが、それでも僕と彼女が四六時中一緒にいるのはまれだった。
彼女は、すぐにルイスやミッシェルと行動を共にし、人間界の行動や生活を学んでいった。
彼女が目指すものは魔界と人間界との交流で、双方の生活様式、考えの違いがそれを難しくさせている様で、やはりそれは難航していた。
シルエットはうちのパーティーメンバーの誰かと、常に一緒に行動していた。
ギルドクエストでも常に戦わずに見守るのみで、時折軽い身のこなしで誰かを助けはしたが、決して戦いに参加する事はなかった。みんなの話では妖艶で、陽気な普通のお姉さんと言うのが彼女の印象で、冒険者として日の浅い者は彼女に気を許し、ぬいぬいやルイスは、その底のしれなさについて、警戒していた様に思う。
僕については槍については、なんとか基本は一通り習ったのだろうな……? と言う進み具合で、魔法をベースに戦うべきなのだろうか? と、思う気持ちが強くなって来てた。
「ハヤトは、もっと体の柔軟性や基礎体力を重視した方がいい」
槍の師匠のバジリオは、僕の戦いぶりを見てそう言った。
今でさえ、基礎体力のために街から街道を走り、夜にも柔軟を欠かさないのに、思わず砂を吐くかと思った。
とは言え兵士になりたいと思い描いた、少年、少女は、子供の頃から剣の代わりに木の枝を握り、11歳の秋になれば専門の戦闘職の学校に通う、願いも叶う。
そんな異世界では僕の努力など、基礎として子供の頃にとっくの昔に通った道なのだろう。それでも僕に足りないなら、足りるまで、繰り返すしかほかにない。
しかし槍の訓練だけにかけられる時間はまたたく間に過ぎ去り、兵士の為の調理場で、食事をとると家に帰るそんないつもの慌ただしい時間の中、新しいエクストラ級のギルドクエがポストの中に届けられていた。
エクストラの階級は、まだミッシェルへの承認の知らせは来ておらず。一応彼も行く事になるだろうと言う話の中でだけ伝えたが、ギルドから認可がおりるのはなかなか難しいだろうと、ぬいぬいやルイス、ミッシェル自身もそれは分かっている様だった。
ルイスの話では、パーティで、旅をするにも適切な人数と言うものがあり、食料確保や衣職住、サポートを考える面でも、人数によって旅のハードルは変わって来る様で、4人が適切と言われているらしい。
(西遊記も馬を入れないと、4人だったしな…)と、思いはした。
今、エクストラの階級を持っているのは、僕、ルイス、オリエラ。そして僕の付属物扱いになってしまっている、ウンデイーネ、フィーナとシルエット。
そこに聖女と言われるルナさん、日いずる国のあやさと姫のどちらか一人と考えて、そしてミッシェル…8人!
運搬用にロバでも、飼うレベルにはなっている。
「ハヤト、聞いていますか?」
帰って来てから、ポストのギルドクエストのオファー通知を、ルイスに手渡した後、僕はソファに座り長時間考え込んでしまっていたようだ。
「ごめんちょっと、考えるこんでいた。」
「最近そう言う事が多くないですか? 練習場で、メディカルチェックっていつ受けました?」
「あぁ……王の一件の後から、そう言えば最近は行って無かった様な?」
ルイスは、眉間に僅かな皺を作る。顔が繊細な作りのルイスは、そうするとちょっと怖い顔になる。だが、彼は気を抜かないと、そんな顔は滅多に見せない。
「一度、練習場の方へ戻り、受けて来てください。うちに回復の専門職がいないので、そこはこまめに受診するようにしてください」
「わかったけど……ギルドクエストはいいの?」
「いいに決まってるでしょう」
その時、扉からウンディーネが顔を覗かせる。
「ルイス、それは私も行って、大丈夫なところ?」
ルイスは、少し考えを巡らせた後、「ウンディーネも一緒に行ってください。そしてハヤトが受診した結果を、ちゃんとこちらに貴方からも伝えてください。みんなには黙っていてくれは無しです。いいですね」
「そんな重病人みたいな扱いしなくても……」
「うーん」
彼女は、そう言って僕の前にひょこひょこと歩いて来ると、僕の背中に触る。
(えっ?)
背中の中に違和感を感じる。
「主様、少し疲れの為に体内バランスが悪くなっているけど、他には特には問題はないみたい。少し調整するね」
「はい、終わり」そうウンディーネが、言い終わると背中の違和感は消えた。
「ハヤトさん、背中に手を入れられてなんともないんですか?」
ルイスが、今度は素で驚いてる。そして僕も驚いてる。背中に手を入れられるって何?
「何?」
「ウンディーネがハヤトさんの背中に、手首まで手を入れてたんですが……」
「違和感は、あったけど……はぁ~そうなんだ……アニメみたい――」
「ウンディーネは水の精霊だから、回復も出来るけど、病気もある程度は直せるのスーパー精霊だから」
「スーパー精霊?」
「四大精霊とは、ウンディーネ、ノーム、シルフ、サラマンダーの事です」
「四大精霊……」
「うんうん、主様、スーパー精霊の内の水の精霊です」
「これは、心理的な要因もあるのかも……? やはりウンディーネ、ハヤトと一緒に兵士の練習場に……いや、私も行きます」
そうして僕は、ウンディーネとルイスに連れられ、メディカルチェックを受けることになった。そこで待っている間に、ウンディーネとルイスによって異世界語の訳が微妙に違うのだと言う事伝えるとなんかそんなものかと、なんか納得された。
ちなみにお医者さんや看護師さんにも四大精霊って言って貰ったがしっかりとそう聞こえた。メディカルチェツクの結果も問題ないでしょうと言うことだったし、なんか肩こりが減った様な気さえした。
ちなみに帰り間際、門の外を歩く子供をルイスが、目ざとく見つけ四大精霊と言って貰ったら……初等部の子の言葉だけが、スーパー精霊と聞こえて驚いた。
ちなみに、ちなみにだが、「知らない子供に声をいきなりかけて、大丈夫なんですか?」と聞いたら二人ともハテナ『?』と言う顔をしていた。
この地域に限った事かもしれないが……魔物はいるが、牧歌的な地域なんだなっと思ったのだった。
つづく
彼女は、すぐにルイスやミッシェルと行動を共にし、人間界の行動や生活を学んでいった。
彼女が目指すものは魔界と人間界との交流で、双方の生活様式、考えの違いがそれを難しくさせている様で、やはりそれは難航していた。
シルエットはうちのパーティーメンバーの誰かと、常に一緒に行動していた。
ギルドクエストでも常に戦わずに見守るのみで、時折軽い身のこなしで誰かを助けはしたが、決して戦いに参加する事はなかった。みんなの話では妖艶で、陽気な普通のお姉さんと言うのが彼女の印象で、冒険者として日の浅い者は彼女に気を許し、ぬいぬいやルイスは、その底のしれなさについて、警戒していた様に思う。
僕については槍については、なんとか基本は一通り習ったのだろうな……? と言う進み具合で、魔法をベースに戦うべきなのだろうか? と、思う気持ちが強くなって来てた。
「ハヤトは、もっと体の柔軟性や基礎体力を重視した方がいい」
槍の師匠のバジリオは、僕の戦いぶりを見てそう言った。
今でさえ、基礎体力のために街から街道を走り、夜にも柔軟を欠かさないのに、思わず砂を吐くかと思った。
とは言え兵士になりたいと思い描いた、少年、少女は、子供の頃から剣の代わりに木の枝を握り、11歳の秋になれば専門の戦闘職の学校に通う、願いも叶う。
そんな異世界では僕の努力など、基礎として子供の頃にとっくの昔に通った道なのだろう。それでも僕に足りないなら、足りるまで、繰り返すしかほかにない。
しかし槍の訓練だけにかけられる時間はまたたく間に過ぎ去り、兵士の為の調理場で、食事をとると家に帰るそんないつもの慌ただしい時間の中、新しいエクストラ級のギルドクエがポストの中に届けられていた。
エクストラの階級は、まだミッシェルへの承認の知らせは来ておらず。一応彼も行く事になるだろうと言う話の中でだけ伝えたが、ギルドから認可がおりるのはなかなか難しいだろうと、ぬいぬいやルイス、ミッシェル自身もそれは分かっている様だった。
ルイスの話では、パーティで、旅をするにも適切な人数と言うものがあり、食料確保や衣職住、サポートを考える面でも、人数によって旅のハードルは変わって来る様で、4人が適切と言われているらしい。
(西遊記も馬を入れないと、4人だったしな…)と、思いはした。
今、エクストラの階級を持っているのは、僕、ルイス、オリエラ。そして僕の付属物扱いになってしまっている、ウンデイーネ、フィーナとシルエット。
そこに聖女と言われるルナさん、日いずる国のあやさと姫のどちらか一人と考えて、そしてミッシェル…8人!
運搬用にロバでも、飼うレベルにはなっている。
「ハヤト、聞いていますか?」
帰って来てから、ポストのギルドクエストのオファー通知を、ルイスに手渡した後、僕はソファに座り長時間考え込んでしまっていたようだ。
「ごめんちょっと、考えるこんでいた。」
「最近そう言う事が多くないですか? 練習場で、メディカルチェックっていつ受けました?」
「あぁ……王の一件の後から、そう言えば最近は行って無かった様な?」
ルイスは、眉間に僅かな皺を作る。顔が繊細な作りのルイスは、そうするとちょっと怖い顔になる。だが、彼は気を抜かないと、そんな顔は滅多に見せない。
「一度、練習場の方へ戻り、受けて来てください。うちに回復の専門職がいないので、そこはこまめに受診するようにしてください」
「わかったけど……ギルドクエストはいいの?」
「いいに決まってるでしょう」
その時、扉からウンディーネが顔を覗かせる。
「ルイス、それは私も行って、大丈夫なところ?」
ルイスは、少し考えを巡らせた後、「ウンディーネも一緒に行ってください。そしてハヤトが受診した結果を、ちゃんとこちらに貴方からも伝えてください。みんなには黙っていてくれは無しです。いいですね」
「そんな重病人みたいな扱いしなくても……」
「うーん」
彼女は、そう言って僕の前にひょこひょこと歩いて来ると、僕の背中に触る。
(えっ?)
背中の中に違和感を感じる。
「主様、少し疲れの為に体内バランスが悪くなっているけど、他には特には問題はないみたい。少し調整するね」
「はい、終わり」そうウンディーネが、言い終わると背中の違和感は消えた。
「ハヤトさん、背中に手を入れられてなんともないんですか?」
ルイスが、今度は素で驚いてる。そして僕も驚いてる。背中に手を入れられるって何?
「何?」
「ウンディーネがハヤトさんの背中に、手首まで手を入れてたんですが……」
「違和感は、あったけど……はぁ~そうなんだ……アニメみたい――」
「ウンディーネは水の精霊だから、回復も出来るけど、病気もある程度は直せるのスーパー精霊だから」
「スーパー精霊?」
「四大精霊とは、ウンディーネ、ノーム、シルフ、サラマンダーの事です」
「四大精霊……」
「うんうん、主様、スーパー精霊の内の水の精霊です」
「これは、心理的な要因もあるのかも……? やはりウンディーネ、ハヤトと一緒に兵士の練習場に……いや、私も行きます」
そうして僕は、ウンディーネとルイスに連れられ、メディカルチェックを受けることになった。そこで待っている間に、ウンディーネとルイスによって異世界語の訳が微妙に違うのだと言う事伝えるとなんかそんなものかと、なんか納得された。
ちなみにお医者さんや看護師さんにも四大精霊って言って貰ったがしっかりとそう聞こえた。メディカルチェツクの結果も問題ないでしょうと言うことだったし、なんか肩こりが減った様な気さえした。
ちなみに帰り間際、門の外を歩く子供をルイスが、目ざとく見つけ四大精霊と言って貰ったら……初等部の子の言葉だけが、スーパー精霊と聞こえて驚いた。
ちなみに、ちなみにだが、「知らない子供に声をいきなりかけて、大丈夫なんですか?」と聞いたら二人ともハテナ『?』と言う顔をしていた。
この地域に限った事かもしれないが……魔物はいるが、牧歌的な地域なんだなっと思ったのだった。
つづく
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