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女王のおさめる国にて
酒のさかな
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円卓に並ぶユメラ、ゾルト、ウッリマリア、王子、僕、いかつい……。
うちのパーティーが、女性が多いだけにこの男臭さがきつい。
「ウイッシュ、お前の判断は一応受け入れようで、で、お前はどうするつもりだ? 私たちが公に攻めれば、壁の中の連中は謀叛を起こしたと、捉えかねないぞ」
そう、ユメラが言うのをゾルトはニヤニヤ見ている。
「私は城の中にいる騎士団と連絡を取り、女王の罪をあばきたいのですが、騎士団の様子について何かしりませんか?」
「私の知っている限りだと、勇者を名乗る連中を捕まえたのだが、そいつらがつい最近、城を破壊し、王子に重症をおわせ逃げた。偶然町に居合わせた聖女が今、王子を治療しているが、心労がたまりその経過は思わしくないそうだ。その責任をとって騎士団長は拘束されている」
バーン!
「そんな嘘がまかり通って良いわけない! でたらめばかりだ、何故騎士団長が拘束に!? 、我が国の秩序はいったいどうなってしまったんだ!?」
ウッリマリアが机を叩き、立ち上がり抗議する。
「そしてこんな話しもある。その事件で騎士の中に、偽勇者の内通者がおり、偽勇者とともに逃げたそうだ」
「お前の事だな」ゾルト、お願いだからウッリマリアを煽るのはやめて。
ウッリマリア、顔を真っ赤にし手を振るわせる。怒りに耐えいるのか、怒りだす前の助走か?
王子は、立ち上がりウッリマリアの背中をさすり落ちつかせなが――。
「なら私の顔を出した時の効力が上がったと、考えていいのですね。なら、私は3日後、城下町の中心の市場にて顔を出し皆の潔白を訴えましょう。そうすれば父譲りのこの目を見て、誰も疑う者はいないはず」
「危険な賭けになるだろうがいいだろう……私は、ムーンドルイを転覆させる傾国魔女を討伐すべく、東の門から馳せ参じよう」
「俺はその傾国の美女の顔を拝みたい」
そう言ったドルイに、王子は冷たく言った。
「彼女はとても美しい人ですよ。思わず実の子供を忘れてしまうほどに……」
「なら、ますます俺の出番だ。お綺麗な志しの騎士様や勇者様では、そんな女の懇願には心を動かされちまうだろ? だから俺が殺してやろう。生かしても後々、厄介にしかならん」
「なら、私が城へ直接入る道を、お前に教えてやろう」
「城からの避難経路を知っているんですか?」僕はユメラに問いかけると。
「それはそうだろ、大事な娘を嫁を嫁がせたんだ知ってないでどうする? ……だが、あいつはあっさりと死んじまったがな」
そう言ってユメラは、ウイッシュを見つめた、彼の中に自分の娘の姿を探す様に……。
「では、お前はどうするんだ」
「城の中に居るだろ騎士に、接触を取りたいと思います。まだ、わからない部分はウッリマリアに聞いて。でも、少数派がいいので、うちのパーティーでムーンドルイに住む人々と同じ種族の者は王子のサポートにつく事ができると思いますが……うちは我が強いから、そこら辺はシロスからの当日連絡になると思います」
「では、オリエラ王女を王子に付けろ。私が彼女を見てみたい。王子に祖父として可能を与えてやりたい。だが、負の遺産になるものダメだ。まぁ、それをやってもあの女の登場と、歩みを止められなかったがな」
「お祖父様、彼女は大丈夫です。私が保証します」
「だが、それより先に惚れられねぇとな? なかなか可愛い娘だが、あの目……、お前乗りこなせない。じゃじゃ馬だろうあれは、なあ、ハヤト?」
そう言う事を、言われるとオリエラと初めて会った日をいつも思い出す。
「彼女を付けたかったら、王子に頑張って貰ってください。ドルイの言う事もまぁ間違いではないでしょう。だから、まずウイッシュが彼女を加護しているうちの師匠の許可を取るところでないと、オリエラとウイッシュの間に何も生まれてこないと思います。あっ、でも、後継誕生を頑張れって事ではないですから念のため」
「そんな事、言われないでもわかります」ウイッシュが顔を赤くして言う。
「いや、王子はわかってない。好き子がそばにいて、凄く可愛いから辛い気持ちを!」
「僕がそう言うと、彼は少しフリーズしたのち少し顔が赤くなった」
それを見ていた二人の長の一人は、そんなウイッシュを見て目をつぶり、満足そうな、満ち足りた様な顔をした。
もう1人はウイッシュがもっと大人になれば、この日の事を酒の魚にして、ウイッシュに言いそうなほどニヤニヤしていたのだった。
つづく
うちのパーティーが、女性が多いだけにこの男臭さがきつい。
「ウイッシュ、お前の判断は一応受け入れようで、で、お前はどうするつもりだ? 私たちが公に攻めれば、壁の中の連中は謀叛を起こしたと、捉えかねないぞ」
そう、ユメラが言うのをゾルトはニヤニヤ見ている。
「私は城の中にいる騎士団と連絡を取り、女王の罪をあばきたいのですが、騎士団の様子について何かしりませんか?」
「私の知っている限りだと、勇者を名乗る連中を捕まえたのだが、そいつらがつい最近、城を破壊し、王子に重症をおわせ逃げた。偶然町に居合わせた聖女が今、王子を治療しているが、心労がたまりその経過は思わしくないそうだ。その責任をとって騎士団長は拘束されている」
バーン!
「そんな嘘がまかり通って良いわけない! でたらめばかりだ、何故騎士団長が拘束に!? 、我が国の秩序はいったいどうなってしまったんだ!?」
ウッリマリアが机を叩き、立ち上がり抗議する。
「そしてこんな話しもある。その事件で騎士の中に、偽勇者の内通者がおり、偽勇者とともに逃げたそうだ」
「お前の事だな」ゾルト、お願いだからウッリマリアを煽るのはやめて。
ウッリマリア、顔を真っ赤にし手を振るわせる。怒りに耐えいるのか、怒りだす前の助走か?
王子は、立ち上がりウッリマリアの背中をさすり落ちつかせなが――。
「なら私の顔を出した時の効力が上がったと、考えていいのですね。なら、私は3日後、城下町の中心の市場にて顔を出し皆の潔白を訴えましょう。そうすれば父譲りのこの目を見て、誰も疑う者はいないはず」
「危険な賭けになるだろうがいいだろう……私は、ムーンドルイを転覆させる傾国魔女を討伐すべく、東の門から馳せ参じよう」
「俺はその傾国の美女の顔を拝みたい」
そう言ったドルイに、王子は冷たく言った。
「彼女はとても美しい人ですよ。思わず実の子供を忘れてしまうほどに……」
「なら、ますます俺の出番だ。お綺麗な志しの騎士様や勇者様では、そんな女の懇願には心を動かされちまうだろ? だから俺が殺してやろう。生かしても後々、厄介にしかならん」
「なら、私が城へ直接入る道を、お前に教えてやろう」
「城からの避難経路を知っているんですか?」僕はユメラに問いかけると。
「それはそうだろ、大事な娘を嫁を嫁がせたんだ知ってないでどうする? ……だが、あいつはあっさりと死んじまったがな」
そう言ってユメラは、ウイッシュを見つめた、彼の中に自分の娘の姿を探す様に……。
「では、お前はどうするんだ」
「城の中に居るだろ騎士に、接触を取りたいと思います。まだ、わからない部分はウッリマリアに聞いて。でも、少数派がいいので、うちのパーティーでムーンドルイに住む人々と同じ種族の者は王子のサポートにつく事ができると思いますが……うちは我が強いから、そこら辺はシロスからの当日連絡になると思います」
「では、オリエラ王女を王子に付けろ。私が彼女を見てみたい。王子に祖父として可能を与えてやりたい。だが、負の遺産になるものダメだ。まぁ、それをやってもあの女の登場と、歩みを止められなかったがな」
「お祖父様、彼女は大丈夫です。私が保証します」
「だが、それより先に惚れられねぇとな? なかなか可愛い娘だが、あの目……、お前乗りこなせない。じゃじゃ馬だろうあれは、なあ、ハヤト?」
そう言う事を、言われるとオリエラと初めて会った日をいつも思い出す。
「彼女を付けたかったら、王子に頑張って貰ってください。ドルイの言う事もまぁ間違いではないでしょう。だから、まずウイッシュが彼女を加護しているうちの師匠の許可を取るところでないと、オリエラとウイッシュの間に何も生まれてこないと思います。あっ、でも、後継誕生を頑張れって事ではないですから念のため」
「そんな事、言われないでもわかります」ウイッシュが顔を赤くして言う。
「いや、王子はわかってない。好き子がそばにいて、凄く可愛いから辛い気持ちを!」
「僕がそう言うと、彼は少しフリーズしたのち少し顔が赤くなった」
それを見ていた二人の長の一人は、そんなウイッシュを見て目をつぶり、満足そうな、満ち足りた様な顔をした。
もう1人はウイッシュがもっと大人になれば、この日の事を酒の魚にして、ウイッシュに言いそうなほどニヤニヤしていたのだった。
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