252 / 292
魔界の新たな闇
可愛い鳥さんと、楽しく暮らすためには
しおりを挟む
魔王は鳥籠を見つめていた。
今、鳥籠のあるじは、籐で出来たザルに、足や羽を痛めないように少しかためのクッションを引いた鳥の巣に「良き」と言って目をつぶり座ったまま、微動だにしない。
「よしのさんおねむなんですか?」フィーナが言う。
しかし彼は「俺を、子ども扱いをするな」と、低い声で威嚇する。
子どもよりめんどくさい。
それなら退場いただこうと、そっと鳥の巣を動かす。
「駄目だ。この場所の日の当たりが最高なのだ。動かすな」と侍の気迫を持ち出し告げるのだ……。
こういう場合はどうすれば良いのか? 可愛い鳥さんにお手上げの一同である。
フィーナと魔王に視線が集まる。しかし思考が読めるからといって何でも話してくれるわけでもないだろう。ここはあえてまずフィーナにか聞いて見よう。
「フィーナ、よしのさんはこう言っているけど、どうするべき?」
「えっ!?」フィーナの顔が赤いどういう事、事と次第によっては僕は戦う事も辞さない!
そう思っていると、僕らの前に画面が広がる。
久しぶりのこの画面、今回はどこと繋がっているんだろう? そう思っていると書き物をしている銀色の髪をふぁっと一つに結び、狐の耳がピコピコ動いているおうちモードのフィーナが出てきた。
「フィーナ! 聞いてくれ最高の可愛さを手にいれたぞ」
そう言って、青い鳥のよしのさんが飛んで来る。
「どれどれ見せて下さーい」
手を止め、よしのさんがピョンピョン飛び、目をパチパチさせている。
「すごーい可愛いですねー。魔王様にも見せてあげてくださーい」
フィーナそう言い、よしのさんを送りだす。
そしてふたたび書き物を再開する。
滞りのない流れ作業だった。
彼女はもじもじしながら、「ちゃんと聞いてますし、見てますよ……」そう可愛らしく言った。
まぁ、よしのさんに振り回されている、魔王より正解に近いような気がする。しかし映像は続いていた。
魔王のもとへ来た、よしのさん。しかし魔王忙しいようで構ってもらうない。しかし横でピーチクパーチク彼は話してる。
その時、いきなり無言になる。よしのさん……。彼は映像の中で、いきなり電池が切れて寝てしまっているようだ。
魔王は流れるような動作で、よしのさんをすくいあげると、上の棚の鳥の巣によしのさんを寝かした。
途方にくれる情報だけ、僕らに見せつけ画像はいきなり切れた。
そして魔王は言った。
「参考になったか?」
一応僕らは勇者パーティーなので、そこまでしかと、し通しはちょっと……と、言うのが僕の答えだ。だが、「なるほど」って感心したような声も聞こえたようだが、きっと気のせい。
よしのさんの対応についてだけで、結構な時間が経ってしまった。僕が時計を見るとともに、みんなが時計を見た。
一同に落胆が広がった時、「で、お前たちは何のために魔界に来たのだ?」
魔王は僕らの会議の席に着いた!?
その原因は元勇者である事にちょっと人類側のマッチポンプに助けられた感があるが話は進みそうである。
眠れる獅子、よしのさんが暴れださなければだが……。
つづく
今、鳥籠のあるじは、籐で出来たザルに、足や羽を痛めないように少しかためのクッションを引いた鳥の巣に「良き」と言って目をつぶり座ったまま、微動だにしない。
「よしのさんおねむなんですか?」フィーナが言う。
しかし彼は「俺を、子ども扱いをするな」と、低い声で威嚇する。
子どもよりめんどくさい。
それなら退場いただこうと、そっと鳥の巣を動かす。
「駄目だ。この場所の日の当たりが最高なのだ。動かすな」と侍の気迫を持ち出し告げるのだ……。
こういう場合はどうすれば良いのか? 可愛い鳥さんにお手上げの一同である。
フィーナと魔王に視線が集まる。しかし思考が読めるからといって何でも話してくれるわけでもないだろう。ここはあえてまずフィーナにか聞いて見よう。
「フィーナ、よしのさんはこう言っているけど、どうするべき?」
「えっ!?」フィーナの顔が赤いどういう事、事と次第によっては僕は戦う事も辞さない!
そう思っていると、僕らの前に画面が広がる。
久しぶりのこの画面、今回はどこと繋がっているんだろう? そう思っていると書き物をしている銀色の髪をふぁっと一つに結び、狐の耳がピコピコ動いているおうちモードのフィーナが出てきた。
「フィーナ! 聞いてくれ最高の可愛さを手にいれたぞ」
そう言って、青い鳥のよしのさんが飛んで来る。
「どれどれ見せて下さーい」
手を止め、よしのさんがピョンピョン飛び、目をパチパチさせている。
「すごーい可愛いですねー。魔王様にも見せてあげてくださーい」
フィーナそう言い、よしのさんを送りだす。
そしてふたたび書き物を再開する。
滞りのない流れ作業だった。
彼女はもじもじしながら、「ちゃんと聞いてますし、見てますよ……」そう可愛らしく言った。
まぁ、よしのさんに振り回されている、魔王より正解に近いような気がする。しかし映像は続いていた。
魔王のもとへ来た、よしのさん。しかし魔王忙しいようで構ってもらうない。しかし横でピーチクパーチク彼は話してる。
その時、いきなり無言になる。よしのさん……。彼は映像の中で、いきなり電池が切れて寝てしまっているようだ。
魔王は流れるような動作で、よしのさんをすくいあげると、上の棚の鳥の巣によしのさんを寝かした。
途方にくれる情報だけ、僕らに見せつけ画像はいきなり切れた。
そして魔王は言った。
「参考になったか?」
一応僕らは勇者パーティーなので、そこまでしかと、し通しはちょっと……と、言うのが僕の答えだ。だが、「なるほど」って感心したような声も聞こえたようだが、きっと気のせい。
よしのさんの対応についてだけで、結構な時間が経ってしまった。僕が時計を見るとともに、みんなが時計を見た。
一同に落胆が広がった時、「で、お前たちは何のために魔界に来たのだ?」
魔王は僕らの会議の席に着いた!?
その原因は元勇者である事にちょっと人類側のマッチポンプに助けられた感があるが話は進みそうである。
眠れる獅子、よしのさんが暴れださなければだが……。
つづく
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
「お前の戦い方は地味すぎる」とギルドをクビになったおっさん、その正体は大陸を震撼させた伝説の暗殺者。
夏見ナイ
ファンタジー
「地味すぎる」とギルドをクビになったおっさん冒険者アラン(40)。彼はこれを機に、血塗られた過去を捨てて辺境の村で静かに暮らすことを決意する。その正体は、10年前に姿を消した伝説の暗殺者“神の影”。
もう戦いはこりごりなのだが、体に染みついた暗殺術が無意識に発動。気配だけでチンピラを黙らせ、小石で魔物を一撃で仕留める姿が「神業」だと勘違いされ、噂が噂を呼ぶ。
純粋な少女には師匠と慕われ、元騎士には神と崇められ、挙句の果てには王女や諸国の密偵まで押しかけてくる始末。本人は畑仕事に精を出したいだけなのに、彼の周りでは勝手に伝説が更新されていく!
最強の元暗殺者による、勘違いスローライフファンタジー、開幕!
婚約破棄&濡れ衣で追放された聖女ですが、辺境で育成スキルの真価を発揮!無骨で不器用な最強騎士様からの溺愛が止まりません!
黒崎隼人
ファンタジー
「君は偽りの聖女だ」――。
地味な「育成」の力しか持たない伯爵令嬢エルナは、婚約者である王太子にそう断じられ、すべてを奪われた。聖女の地位、婚約者、そして濡れ衣を着せられ追放された先は、魔物が巣食う極寒の辺境の地。
しかし、絶望の淵で彼女は自身の力の本当の価値を知る。凍てついた大地を緑豊かな楽園へと変える「育成」の力。それは、飢えた人々の心と体を癒す、真の聖女の奇跡だった。
これは、役立たずと蔑まれた少女が、無骨で不器用な「氷壁の騎士」ガイオンの揺るぎない愛に支えられ、辺境の地でかけがえのない居場所と幸せを見つける、心温まる逆転スローライフ・ファンタジー。
王都が彼女の真価に気づいた時、もう遅い。最高のざまぁと、とろけるほど甘い溺愛が、ここにある。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる