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2章 土の物語
30話 ああ、この日はオヤツを食べ損ねた日なのですぅ
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『試練の洞窟』を出てすぐにソリで出発したホーラ達はヒースの意識がはっきりした辺りでアリアとレイアから事情を聞く事にした。
ホーラに説明を求められたアリアは頷くと「分かってない事も多いから間違ってるかもしれない」と告げ、みんなに頷かれると話し始めた。
「私とレイアはユウさんより先にシホーヌに元いた世界から連れ出された」
「その世界は何て言うさ?」
ホーラにそう問われたアリアが少し考えるようにしてホーラに問い返す。
「ホーラ姉さん、今いるこの世界の名前を知ってる? シホーヌが言うにはトトランタというのだけど?」
「なるほどね……」
確かにその通りだとホーラは苦笑する。
その世界の名前を知ってる者などいない。
雄一ですら、どこから来た? と問われたら「ち、地球?」と答えるのが精一杯であろう。
普通、住んでる世界の名前を認識してる方が珍しい。
つまり、製作者に聞いてくれ、というのが正解であろう。
中断させて悪かった、と告げるホーラに促される形でアリアが話を再開する。
「私達の世界は、お母さんが死んだ事がキッカケ、ううん、アイツが暴走して何かをしたせいで崩壊を始めていった。今より私は相手が考える事がはっきりと分かったからオジさんが考えてた事を知ってる。一部だけだから解釈間違いがあるかもだけど、世界を代償に神を呼び出したと、その名を『ホウライ』と」
アリアの言葉に驚いた一同であったが、同じように驚くレイアを見てみんなが首を傾げる。
「レイアには何も話してなかった。さっきも言ったように間違いがどこかも分からないし、変に混乱させたくなかったというのもあるけど……あの頃、私は喋れなかったから……」
時間を置いたら余計に話し辛くなった、告げるアリアを責める者はいなかった。
アリアが失語症になってるのをホーラ達、早い段階で北川家に来た面子はみんな知っていたし、失語症になるほど追い詰められていたアリアに慰めの言葉すら難しい。
少し重くなって会話が止まった流れを変えるようにダンテが話しかける。
「少し、話を飛ばしてしまう事になるけど、ザガンで初めて『ホウライ』と対峙した時には相手がアリア達のお父さんだと分かってたの?」
そう聞いてくるダンテの言葉を聞いたレイアも「どうなんだよ?」と弱々しく聞いてくるがアリアは小さく被り振る。
「分かってなかった。私が知ってたのはさっきも言ったように神を呼び出した、とだけだったから、まさか人間を辞めてるとは思ってなかった。あの戦いで私に執着する動きをしてたから繋がりがあるかも、とは思ってた」
「どうして?」
そうヒースが問い返すが、アリアは口籠る。
分からないのではなく、出来れば言いたくないという素振りにホーラ達には見えたが、レイアがボソリと告げる。
「最後にお父さんがアタシに言ったセリフが『お前はいらん、私が必要なのは切り裂く剣、鞘のお前に用はない』って言ったからだよ……」
「そういえば、ユウイチさんとの会話でもそんな事を……」
思い出すダンテは苦々しく口にする。
それが正しいと言うのは、レイアは必要とされなかった子だと認める形になる為であった。
子供達の重い空気に鼻を鳴らすホーラはアリアに問う。
「アンタ等が剣や鞘ってのはダンテから聞いたさ。でもね、アリア、アンタはそれ以上の事を何か知ってるんじゃないかい?」
「……オジさんの心を読んだ時にお母さんの事を世界すら切り裂ける『刀剣の巫女』と呼称してた。だけど、その力は私達、私とレイアに別れて引き継がれた……」
アリアの言葉にホーラ達も驚いた。それに一番驚いたのはレイアであった。
自分の鞘やアリアの剣が母親であるティアから引き継いだモノとは知らなかった為である。
驚くレイアから目を逸らしながら続ける。
「私とレイアに引き継がれた力を暴走させれば世界の崩壊は止められる、とオジさんは本気で信じてた。その為に私達にこの世に未練を失くさせ、絶望と怨嗟の色に染めようとしてたらしい」
「そんな事、出来たのか!?」
そう聞き返すレイアを直視せずにアリアは首を横に振り「シホーヌが無理だと言ってた」と告げる。
あっ、声を上げるヒースがアリアとレイアを見つめて言う。
「もしかして、ポロネの時に使った見えない剣は……!?」
「だろうね、アタイも同じ事を思ってたさ。アタイも聞いただけで見てないけど、どうなんだい?」
レイアに聞いても分からないと判断するホーラはアリアを見つめる。
少し間を置いて頷くアリアはホーラを見つめる。
「多分、私達も初めての事だったから自信ない。あの時、体からごっそりと力を持って行かれる感じはした。でも、私、ううん、あの場に居た人は全員、疲労困憊で勘違いかもしれないと思ってた」
「うん、アタシも感じた。体力が吸われるというより引き抜かれる感じだったような気がする」
それを聞いたヒースがダンテを目を交わし合い、溜息を吐く。
「道理でいくら練習しても手応えがなかったはずだよ」
「練習の根本から違ったね?」
苦笑いを浮かべ合う2人はこっそりと練習していたが、まったくの徒労だったと知る。
2人にゴメンと謝るアリアは慰めにならないかもしれないけど、と告げて話す。
「オジさんの心を読んだ時に知った。この力を使うには特殊な才能を持つ人が操って初めて意味があるらしい。それも珍しい才能らしく、私達を故意に暴走させたかったみたいだけど使い手がいなかったから時間をかけて私達を虐めていた」
アリアの言葉を聞いて、レイアが「だから、オジさんはあんなに酷い事を」と理由を知れたが、だから仕方がないとはさすがにレイアも思えず、下唇を噛み締める。
使い方は分からなさそうだと、落胆するヒースとダンテであったが、ずっと聞いてるだけだった御者をするザバダックが声を上げる。
「そうか! だから『ホウライ』は主人の体を求めたという事か……」
「びっくりしたの! 急に大声上げるから!」
中途半端に口を出すのはどうだろう、と様子見してたスゥは少し離れた御者をするザバダックの傍で聞き手に廻っていたので隣で大声を出されて驚く。
違う意味で驚くヒースを押し退けるようにしてザバダックに近づくホーラが問う。
「何に気付いたさ?」
「ワシはどうしても疑問じゃった。何故、主人の体を欲したかと」
そう言いつつ、落ち着きを取り戻したザバダックが驚いた事でぶれた進路を直しながら続ける。
「確かに、あの場にいたのはワシと主人じゃった。『ホウライ』は死に体だったのは間違いないが、主人と戦う様子を見る限り、ザガンに行くぐらいの余力は充分にあるように見えたんじゃ……」
ザバダック曰く、確かにノースランドは強いが、肉体のピークは過ぎ、単純に強いだけでいいならザガンに行けば他にも良い肉体を持つ者はいた、と言う。
「そこでじゃ、そこのお嬢ちゃんに執着しているという話と坊っちゃんがその力を振るえた、という事を考えると……」
「なるほどさ、ノースランドが使える能力がこのすぐに泣き事を言う弱虫君にもあると?」
なるほど、と頷くのはホーラだけでなくアリアとレイアも同じく頷くが、跳ね上がるように顔を見合わせると同時に声を上げる。
「「剣を操る力!?」
声を揃えて言う双子にザバダックは頷く。
「ワシもそうじゃないかと思っておる」
ザバダックは話の流れとノースランドのスキルをほぼ把握していたので一番該当しそうだと思っての事だが、アリアとレイアは処置室で見た内容から可能性を拾った。
ヒースの父、ノースランドのスキルの剣を操る力の見た目が剣が踊っているように見える事から『ソードダンスコミュニティ』という名前が付いたというのは、子供達は全員知っていた。
ヒースは自分の両掌を見つめて「僕がお父さんと同じ力を……」と呟き、握り締めるとザバダックに問いかける。
「爺! どうやったら僕も……」
「まあ、気持ちは分かるけど、それは次があった場合の話さ?」
「そのようで……これが終わってからじゃな、坊っちゃん」
えっ? と固まるヒースにホーラは正面を顎でしゃくってみせる。
「時間切れさ。続きはテツを引きずり出してからにしな」
前を見ると『精霊の揺り籠』の入口がある場所が見えてきている。
確かに聞きたいという気持ちもあるが、ヒースはテツを助けたいという気持ちを逃げるように『精霊の揺り籠』から出てからずっと秘めていた。
ヒースも男の子である。
いくら年長であるホーラであっても、『精霊の揺り籠』で、あそこまでどうでも良いような言い方された事は心奥で深く傷痕になっていた。
誰にも聞かれないように口の中でヒースは呟く。
「テツさんが体を張って助けたのは間違いではなかったと言わせる為に頑張ります。だから、僕を見れる位置で見ていて貰いたい!」
ヒースは奮い立たせるように自分の剣の柄を握り締めた。
そして、ホーラ達は『精霊の揺り籠』へと再突入を開始した。
ホーラに説明を求められたアリアは頷くと「分かってない事も多いから間違ってるかもしれない」と告げ、みんなに頷かれると話し始めた。
「私とレイアはユウさんより先にシホーヌに元いた世界から連れ出された」
「その世界は何て言うさ?」
ホーラにそう問われたアリアが少し考えるようにしてホーラに問い返す。
「ホーラ姉さん、今いるこの世界の名前を知ってる? シホーヌが言うにはトトランタというのだけど?」
「なるほどね……」
確かにその通りだとホーラは苦笑する。
その世界の名前を知ってる者などいない。
雄一ですら、どこから来た? と問われたら「ち、地球?」と答えるのが精一杯であろう。
普通、住んでる世界の名前を認識してる方が珍しい。
つまり、製作者に聞いてくれ、というのが正解であろう。
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アリアの言葉に驚いた一同であったが、同じように驚くレイアを見てみんなが首を傾げる。
「レイアには何も話してなかった。さっきも言ったように間違いがどこかも分からないし、変に混乱させたくなかったというのもあるけど……あの頃、私は喋れなかったから……」
時間を置いたら余計に話し辛くなった、告げるアリアを責める者はいなかった。
アリアが失語症になってるのをホーラ達、早い段階で北川家に来た面子はみんな知っていたし、失語症になるほど追い詰められていたアリアに慰めの言葉すら難しい。
少し重くなって会話が止まった流れを変えるようにダンテが話しかける。
「少し、話を飛ばしてしまう事になるけど、ザガンで初めて『ホウライ』と対峙した時には相手がアリア達のお父さんだと分かってたの?」
そう聞いてくるダンテの言葉を聞いたレイアも「どうなんだよ?」と弱々しく聞いてくるがアリアは小さく被り振る。
「分かってなかった。私が知ってたのはさっきも言ったように神を呼び出した、とだけだったから、まさか人間を辞めてるとは思ってなかった。あの戦いで私に執着する動きをしてたから繋がりがあるかも、とは思ってた」
「どうして?」
そうヒースが問い返すが、アリアは口籠る。
分からないのではなく、出来れば言いたくないという素振りにホーラ達には見えたが、レイアがボソリと告げる。
「最後にお父さんがアタシに言ったセリフが『お前はいらん、私が必要なのは切り裂く剣、鞘のお前に用はない』って言ったからだよ……」
「そういえば、ユウイチさんとの会話でもそんな事を……」
思い出すダンテは苦々しく口にする。
それが正しいと言うのは、レイアは必要とされなかった子だと認める形になる為であった。
子供達の重い空気に鼻を鳴らすホーラはアリアに問う。
「アンタ等が剣や鞘ってのはダンテから聞いたさ。でもね、アリア、アンタはそれ以上の事を何か知ってるんじゃないかい?」
「……オジさんの心を読んだ時にお母さんの事を世界すら切り裂ける『刀剣の巫女』と呼称してた。だけど、その力は私達、私とレイアに別れて引き継がれた……」
アリアの言葉にホーラ達も驚いた。それに一番驚いたのはレイアであった。
自分の鞘やアリアの剣が母親であるティアから引き継いだモノとは知らなかった為である。
驚くレイアから目を逸らしながら続ける。
「私とレイアに引き継がれた力を暴走させれば世界の崩壊は止められる、とオジさんは本気で信じてた。その為に私達にこの世に未練を失くさせ、絶望と怨嗟の色に染めようとしてたらしい」
「そんな事、出来たのか!?」
そう聞き返すレイアを直視せずにアリアは首を横に振り「シホーヌが無理だと言ってた」と告げる。
あっ、声を上げるヒースがアリアとレイアを見つめて言う。
「もしかして、ポロネの時に使った見えない剣は……!?」
「だろうね、アタイも同じ事を思ってたさ。アタイも聞いただけで見てないけど、どうなんだい?」
レイアに聞いても分からないと判断するホーラはアリアを見つめる。
少し間を置いて頷くアリアはホーラを見つめる。
「多分、私達も初めての事だったから自信ない。あの時、体からごっそりと力を持って行かれる感じはした。でも、私、ううん、あの場に居た人は全員、疲労困憊で勘違いかもしれないと思ってた」
「うん、アタシも感じた。体力が吸われるというより引き抜かれる感じだったような気がする」
それを聞いたヒースがダンテを目を交わし合い、溜息を吐く。
「道理でいくら練習しても手応えがなかったはずだよ」
「練習の根本から違ったね?」
苦笑いを浮かべ合う2人はこっそりと練習していたが、まったくの徒労だったと知る。
2人にゴメンと謝るアリアは慰めにならないかもしれないけど、と告げて話す。
「オジさんの心を読んだ時に知った。この力を使うには特殊な才能を持つ人が操って初めて意味があるらしい。それも珍しい才能らしく、私達を故意に暴走させたかったみたいだけど使い手がいなかったから時間をかけて私達を虐めていた」
アリアの言葉を聞いて、レイアが「だから、オジさんはあんなに酷い事を」と理由を知れたが、だから仕方がないとはさすがにレイアも思えず、下唇を噛み締める。
使い方は分からなさそうだと、落胆するヒースとダンテであったが、ずっと聞いてるだけだった御者をするザバダックが声を上げる。
「そうか! だから『ホウライ』は主人の体を求めたという事か……」
「びっくりしたの! 急に大声上げるから!」
中途半端に口を出すのはどうだろう、と様子見してたスゥは少し離れた御者をするザバダックの傍で聞き手に廻っていたので隣で大声を出されて驚く。
違う意味で驚くヒースを押し退けるようにしてザバダックに近づくホーラが問う。
「何に気付いたさ?」
「ワシはどうしても疑問じゃった。何故、主人の体を欲したかと」
そう言いつつ、落ち着きを取り戻したザバダックが驚いた事でぶれた進路を直しながら続ける。
「確かに、あの場にいたのはワシと主人じゃった。『ホウライ』は死に体だったのは間違いないが、主人と戦う様子を見る限り、ザガンに行くぐらいの余力は充分にあるように見えたんじゃ……」
ザバダック曰く、確かにノースランドは強いが、肉体のピークは過ぎ、単純に強いだけでいいならザガンに行けば他にも良い肉体を持つ者はいた、と言う。
「そこでじゃ、そこのお嬢ちゃんに執着しているという話と坊っちゃんがその力を振るえた、という事を考えると……」
「なるほどさ、ノースランドが使える能力がこのすぐに泣き事を言う弱虫君にもあると?」
なるほど、と頷くのはホーラだけでなくアリアとレイアも同じく頷くが、跳ね上がるように顔を見合わせると同時に声を上げる。
「「剣を操る力!?」
声を揃えて言う双子にザバダックは頷く。
「ワシもそうじゃないかと思っておる」
ザバダックは話の流れとノースランドのスキルをほぼ把握していたので一番該当しそうだと思っての事だが、アリアとレイアは処置室で見た内容から可能性を拾った。
ヒースの父、ノースランドのスキルの剣を操る力の見た目が剣が踊っているように見える事から『ソードダンスコミュニティ』という名前が付いたというのは、子供達は全員知っていた。
ヒースは自分の両掌を見つめて「僕がお父さんと同じ力を……」と呟き、握り締めるとザバダックに問いかける。
「爺! どうやったら僕も……」
「まあ、気持ちは分かるけど、それは次があった場合の話さ?」
「そのようで……これが終わってからじゃな、坊っちゃん」
えっ? と固まるヒースにホーラは正面を顎でしゃくってみせる。
「時間切れさ。続きはテツを引きずり出してからにしな」
前を見ると『精霊の揺り籠』の入口がある場所が見えてきている。
確かに聞きたいという気持ちもあるが、ヒースはテツを助けたいという気持ちを逃げるように『精霊の揺り籠』から出てからずっと秘めていた。
ヒースも男の子である。
いくら年長であるホーラであっても、『精霊の揺り籠』で、あそこまでどうでも良いような言い方された事は心奥で深く傷痕になっていた。
誰にも聞かれないように口の中でヒースは呟く。
「テツさんが体を張って助けたのは間違いではなかったと言わせる為に頑張ります。だから、僕を見れる位置で見ていて貰いたい!」
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