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5章 DT、本気みせます!
幕間 きっと寝不足のせい
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とある商館の一室では壮年の痩身痩躯で糸目の男と本来なら死んだ魚のような目をしたエルフが死ぬ直前の魚の目にして睨み合っていた。
ガンの飛ばし合いが激化し、徐々に顔を近づけていく。そして、このままいくと目に優しくないドッキングが見られると戦々恐々させると、お互いに引いたと思ったら反動を付けて額をぶつけ合う。
「どうして分からないのですか! こんバカエルフがぁ!」
「これだから、人間は教養がないと言うのですよ?」
殺し合いが始まるのかという視線をぶつけ合う2人、エイビスとミラーであった。
ほんの1時間前までは、忙しく書類仕事などを凄まじい速度でこなしていた2人であったが、時折、お互いを称え合うように友情を感じさせる視線を交わし合うほど良好な関係であった。
そんな時、エイビスの右腕として働くガッツが持ってきた報告がこんな事態に陥るとは、この時は夢にも誰も思わなかったであろう。
「お二方、朗報です。戦争はナイファ国が勝利を収めました」
ノックに入室を許可を下して、入る否やすぐに笑みを浮かべたガッツがまずは結果を口にした。
それを聞いた2人はたいして驚きもせず、静かに頷いてみせる。
「予定より2~3日早く決着がつきましたか。ユウイチ様が戦場に戻ったのが早かったようですね」
そう言うミラーにガッツは頷いてみせる。
続けて報告をするように促すエイビス。
「ユウイチ殿がやってくるまでは、戦争らしい戦争をしてたんですが、着いた瞬間にパワーバランスが一気に崩れて、スピード決着だったようです」
「まあ、あの人ですからね。それぐらいの事はやってのけるでしょう。それより面白い話はありませんか? あの人が絡んで面白い事が起こらない訳はないでしょ?」
エイビスが、あって当然とばかりにガッツに催促する。
この2人は既に貫徹3日目に突入していてテンションがおかしい事になっていた。
主の要望に応える為に必死に頭を捻るガッツは、これだ、と思い付いて報告する。
「そうそう、火の精霊獣と戦い、完膚なきまでに叩きのめしたら、惚れられて求婚されてましたね」
その報告を受けた2人は顔を見合わせると微妙な空気を生む。
「悪くはないのですが……ガッツ、少し失望しました。他にもあるはずですよ?」
「そうですね、彼の事ですから火の精霊獣だけではなく残る3体にも追われるぐらいのことはきっとありますね」
見てもいないのに正解を口にするミラー恐るべしである。
2人はそれでも、それと女王と噛み合わせれば、それなりに遊べるかと頷き合うが少々がっかりした空気を滲ませる。
エイビスに失望されたガッツは必死に報告を受けた内容を思い出しながら手元の書類に目を通す。
そして、思い付く限り、口にしていくが2人の落胆ぶりが酷くなっていく一方で唇を噛み締める。
もう報告する事がなくなり、雄一がやった事ではないが、現場で騒がれていた話をして終わろうとする。
この時、ガッツもそんな事に……という展開の冒頭に繋がる。
「ユウイチ殿がした事ではないんですが、ナイファ国、パラメキ国の両国で広まった話なんですが……」
ガッツの報告の途中にも関わらず、思わず、エイビスは手にしていた万年筆を手から落とし、カーペットに落として黒いインクを滲ませる。
そして、エイビスが落とした音に反応するように椅子から立ち上がり、テーブルに手を着いて身を乗り出すミラー。
そのガッツの報告を受けた2人は、先程までの聞いてるだけ、といった2人と別人のような反応を示す。
2人の反応に若干ビビってしまったガッツは仰け反ってしまうが、震える声で「もう一度、今の報告を」とエイビスに言われ、腹に力を入れ直して再度報告を始める。
「詳細は不明ですが、魔道砲を打つタイミングに気付いたスゥ王女が光文字を用いて戦場に居る者達に知らせて壊滅の危機を……」
「そこは良いのですよ! スゥ王女は光文字でなんと書いたのですか?」
ミラーと同じように身を乗り出し始めたエイビスが目を見開いて言ってくる。
自分は何か変な報告をしたのかと恐れる気持ちを押し殺して説明する。
「スゥ王女は、『ドラゴンを倒した、『ノーヒットDT』がくるの!』と書かれました!」
顔中に汗を浮かばせるガッツが報告し終えるとエイビスは倒れるようにクッションがよく効いた椅子に深く座り、眉間を揉む。
揉みながら、同士ミラーを見つめると静かに腰を下ろす姿が見えた。
座ったミラーはテーブルに両肘を着き、組んだ手の上に額を載せると胸の中にある空気を全部吐き出すかのようする。
「まさか、発案者に負けを認めさせるクォリティを出してくるとは恐るべし。さすがはということですか、ナイファ国の王女は伊達ではないですね。これはまさに羞恥遊戯に違いありません」
「ええ、確か、王女はまだ4歳だったはず、将来が楽しみですね。国民にも明るい情報を提供できて、より一層、ナイファ国は繁栄していくでしょう」
瞳を爛々とさせた2人が騒ぐのを見守っているガッツは、この2人は疲れている。
少しは休ませたほうがいいと思う。
そんな心配をするガッツをよそに2人はヒートアップしていく。
「これは難しいですよ? どうやって国民に認知せていくかが問題です。思い切って学校を設立して、国の歴史を義務教育として教えていきますか?」
「それもしたほうがいいとは思いますが、全てに広がるのに数十年かかりきらない。それと並行して、吟遊詩人に歌を作らせて各地に派遣するのが良いですね」
学校設立を掲げるエイビスに即効性がある吟遊詩人を起用する事を勧めるミラー。
その柔軟な思考を見せるミラーを尊敬の眼差しを送るエイビスは、「さすがはエルダ―エルフです」と褒め倒す。それにミラーは「はっはは、そんなに褒められると意識が遠くなりそうですよ」と夢心地といった風にフワフワな笑みを浮かべる。
そんな2人を見つめるガッツは心の距離を三千里ほど離れたとこに移動させながら考える。
駄目だ、さっさと仕事に目途を付けさせて寝て貰おう。
もう休憩ぐらいではどうにもならないとガッツは判断を下す。
その間も楽しげに話し続ける2人は、思想から形になるものについての話に移行させていた。
「やはり、モニュメントも必要ですね」
「おお、さすがミラー、私もそれを話そうと思っていました」
頷き合う2人は、力強い握手を交わす。
そして、口を揃えるようにしてお互いの意見を口にする。
「やはり、銅像ですよ」
「モニュメントといえば、石碑ですね」
そう言い合うと2人は笑みを浮かべたまま固まる。
最初に解凍したのはエイビス。
「いやいや、やはり、こういう時は銅像、石像でも良いですが芸術的な観点から……」
「分かり易い事も大事ですが、やはり後世に伝えると意味でも記録という形という学術的な……」
2人して、はっはは、と乾いた笑いを浮かべるが徐々に近づいていき、ガンを飛ばし始める。
そして、最初のやり取りに繋がる。
今はもう、親の敵を睨むようにして、ついには胸倉を掴みあうまでいっていた。
お互い、舌打ちをすると掴んでる手を離す。
「少し、書類整理して頭を冷やしなさいバカエルフ」
「それはこちらのセリフです。続きは書類整理した後で」
フンッと子供のように鼻を鳴らすと手元の書類に怒りをぶつけるように凄まじい速度で仕事をこなし始める。
いる事すら忘れられているガッツは、はぁ、と溜息を零す。
もう、目途とか言ってられないと諦めを滲ませながら2人に近づいていく。
寝て貰おう、と睡眠誘導剤を2人に入れていく。
昏倒した2人を両肩に担ぐと寝室に向かって歩き出した。
眠りから覚めた2人は仲直りを果たした。
そして、ナイファ国に銅像を建てて、パラメキ国に石碑を作るという事で折り合いをつけて、永遠の友情を誓いあったそうである。
ガンの飛ばし合いが激化し、徐々に顔を近づけていく。そして、このままいくと目に優しくないドッキングが見られると戦々恐々させると、お互いに引いたと思ったら反動を付けて額をぶつけ合う。
「どうして分からないのですか! こんバカエルフがぁ!」
「これだから、人間は教養がないと言うのですよ?」
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ほんの1時間前までは、忙しく書類仕事などを凄まじい速度でこなしていた2人であったが、時折、お互いを称え合うように友情を感じさせる視線を交わし合うほど良好な関係であった。
そんな時、エイビスの右腕として働くガッツが持ってきた報告がこんな事態に陥るとは、この時は夢にも誰も思わなかったであろう。
「お二方、朗報です。戦争はナイファ国が勝利を収めました」
ノックに入室を許可を下して、入る否やすぐに笑みを浮かべたガッツがまずは結果を口にした。
それを聞いた2人はたいして驚きもせず、静かに頷いてみせる。
「予定より2~3日早く決着がつきましたか。ユウイチ様が戦場に戻ったのが早かったようですね」
そう言うミラーにガッツは頷いてみせる。
続けて報告をするように促すエイビス。
「ユウイチ殿がやってくるまでは、戦争らしい戦争をしてたんですが、着いた瞬間にパワーバランスが一気に崩れて、スピード決着だったようです」
「まあ、あの人ですからね。それぐらいの事はやってのけるでしょう。それより面白い話はありませんか? あの人が絡んで面白い事が起こらない訳はないでしょ?」
エイビスが、あって当然とばかりにガッツに催促する。
この2人は既に貫徹3日目に突入していてテンションがおかしい事になっていた。
主の要望に応える為に必死に頭を捻るガッツは、これだ、と思い付いて報告する。
「そうそう、火の精霊獣と戦い、完膚なきまでに叩きのめしたら、惚れられて求婚されてましたね」
その報告を受けた2人は顔を見合わせると微妙な空気を生む。
「悪くはないのですが……ガッツ、少し失望しました。他にもあるはずですよ?」
「そうですね、彼の事ですから火の精霊獣だけではなく残る3体にも追われるぐらいのことはきっとありますね」
見てもいないのに正解を口にするミラー恐るべしである。
2人はそれでも、それと女王と噛み合わせれば、それなりに遊べるかと頷き合うが少々がっかりした空気を滲ませる。
エイビスに失望されたガッツは必死に報告を受けた内容を思い出しながら手元の書類に目を通す。
そして、思い付く限り、口にしていくが2人の落胆ぶりが酷くなっていく一方で唇を噛み締める。
もう報告する事がなくなり、雄一がやった事ではないが、現場で騒がれていた話をして終わろうとする。
この時、ガッツもそんな事に……という展開の冒頭に繋がる。
「ユウイチ殿がした事ではないんですが、ナイファ国、パラメキ国の両国で広まった話なんですが……」
ガッツの報告の途中にも関わらず、思わず、エイビスは手にしていた万年筆を手から落とし、カーペットに落として黒いインクを滲ませる。
そして、エイビスが落とした音に反応するように椅子から立ち上がり、テーブルに手を着いて身を乗り出すミラー。
そのガッツの報告を受けた2人は、先程までの聞いてるだけ、といった2人と別人のような反応を示す。
2人の反応に若干ビビってしまったガッツは仰け反ってしまうが、震える声で「もう一度、今の報告を」とエイビスに言われ、腹に力を入れ直して再度報告を始める。
「詳細は不明ですが、魔道砲を打つタイミングに気付いたスゥ王女が光文字を用いて戦場に居る者達に知らせて壊滅の危機を……」
「そこは良いのですよ! スゥ王女は光文字でなんと書いたのですか?」
ミラーと同じように身を乗り出し始めたエイビスが目を見開いて言ってくる。
自分は何か変な報告をしたのかと恐れる気持ちを押し殺して説明する。
「スゥ王女は、『ドラゴンを倒した、『ノーヒットDT』がくるの!』と書かれました!」
顔中に汗を浮かばせるガッツが報告し終えるとエイビスは倒れるようにクッションがよく効いた椅子に深く座り、眉間を揉む。
揉みながら、同士ミラーを見つめると静かに腰を下ろす姿が見えた。
座ったミラーはテーブルに両肘を着き、組んだ手の上に額を載せると胸の中にある空気を全部吐き出すかのようする。
「まさか、発案者に負けを認めさせるクォリティを出してくるとは恐るべし。さすがはということですか、ナイファ国の王女は伊達ではないですね。これはまさに羞恥遊戯に違いありません」
「ええ、確か、王女はまだ4歳だったはず、将来が楽しみですね。国民にも明るい情報を提供できて、より一層、ナイファ国は繁栄していくでしょう」
瞳を爛々とさせた2人が騒ぐのを見守っているガッツは、この2人は疲れている。
少しは休ませたほうがいいと思う。
そんな心配をするガッツをよそに2人はヒートアップしていく。
「これは難しいですよ? どうやって国民に認知せていくかが問題です。思い切って学校を設立して、国の歴史を義務教育として教えていきますか?」
「それもしたほうがいいとは思いますが、全てに広がるのに数十年かかりきらない。それと並行して、吟遊詩人に歌を作らせて各地に派遣するのが良いですね」
学校設立を掲げるエイビスに即効性がある吟遊詩人を起用する事を勧めるミラー。
その柔軟な思考を見せるミラーを尊敬の眼差しを送るエイビスは、「さすがはエルダ―エルフです」と褒め倒す。それにミラーは「はっはは、そんなに褒められると意識が遠くなりそうですよ」と夢心地といった風にフワフワな笑みを浮かべる。
そんな2人を見つめるガッツは心の距離を三千里ほど離れたとこに移動させながら考える。
駄目だ、さっさと仕事に目途を付けさせて寝て貰おう。
もう休憩ぐらいではどうにもならないとガッツは判断を下す。
その間も楽しげに話し続ける2人は、思想から形になるものについての話に移行させていた。
「やはり、モニュメントも必要ですね」
「おお、さすがミラー、私もそれを話そうと思っていました」
頷き合う2人は、力強い握手を交わす。
そして、口を揃えるようにしてお互いの意見を口にする。
「やはり、銅像ですよ」
「モニュメントといえば、石碑ですね」
そう言い合うと2人は笑みを浮かべたまま固まる。
最初に解凍したのはエイビス。
「いやいや、やはり、こういう時は銅像、石像でも良いですが芸術的な観点から……」
「分かり易い事も大事ですが、やはり後世に伝えると意味でも記録という形という学術的な……」
2人して、はっはは、と乾いた笑いを浮かべるが徐々に近づいていき、ガンを飛ばし始める。
そして、最初のやり取りに繋がる。
今はもう、親の敵を睨むようにして、ついには胸倉を掴みあうまでいっていた。
お互い、舌打ちをすると掴んでる手を離す。
「少し、書類整理して頭を冷やしなさいバカエルフ」
「それはこちらのセリフです。続きは書類整理した後で」
フンッと子供のように鼻を鳴らすと手元の書類に怒りをぶつけるように凄まじい速度で仕事をこなし始める。
いる事すら忘れられているガッツは、はぁ、と溜息を零す。
もう、目途とか言ってられないと諦めを滲ませながら2人に近づいていく。
寝て貰おう、と睡眠誘導剤を2人に入れていく。
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