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7章 DT包囲網!?
185話 開錠された心の鍵らしいです
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雄一が食堂にやってくると、アクアとレンに声をかける。
アクアは、雄一が折檻する時の目をしてないのを確認するとスキップするように雄一の下へと向かう。
メリーに食事を与えてたレンは「まだ途中なのに」とブツクサ言うと目の前にいたシャーロットに持ってたスプーンを手渡す。
「悪いけど、メリーにご飯食べさせておいて」
「わ、私はどうしたらいいか分からない……」
慌てて、自信なさげに俯くシャーロットに嘆息するレンは呆れを隠さずに口にする。
「アンタ、さっきからずっと見てたじゃない。大きな胸してそれぐらいできるでしょ?」
「あ、貴方ほど大きくはないっ!」
狼狽しながら思わず、口走ってしまった事に気付いたシャーロットは顔を赤くする。
レンはその言葉に胸を張って豊かな胸を強調しながら自信に溢れた表情をした。
「当然でしょ? じゃ、胸の小さいアンタは私の言う事を聞く、OK?」
暴論で締めるレンの言動に驚き過ぎて、口をパクパクさせるのを微笑してレンは雄一の下へと歩いていった。
レンの姿が見えなくなると自分が持ってるスプーンとメリーに交互に視線を送り続けて、目をグルグルさせ始める。
被り振って、目に力を込めるシャーロットは口をへの字にして拳を作り、意を決してメリーの隣へと歩いていき、おそるおそる腰を落ち着ける。
コンソメスープに震えるスプーンを挿しこみ、掬うと顔の強張りで笑顔を引き攣りながらメリーの口許にスプーンを持って行く。
ジッとスプーンを見つめて動かないメリーに不安を感じ始めたシャーロットだったが、ゆっくりと口を付けてくれるのを見て、パァと表情を明るくさせる。
「美味しいだろ? 私もさっき飲んで、コンソメスープがこんなに美味しいモノとは思わなかった」
自分が作ったモノでもないのに誇らしげに喜色を隠せないシャーロットは、再び、コンソメスープをスプーンで掬うとメリーに差し出す。
パンとスクランブルエッグをサイクルに混ぜて食べさせていくと、口許にスプーンを持っていっても口を開かなくなる。
「メリー、お腹が一杯か?」
そう聞くシャーロットの言葉にメリーは分かりにくくはあったが、コクリと頷く。
シャーロットは、スプーンを元に戻して、布巾で口許を拭ってやる。
メリーの食器を台所に運ぶとまだ同じ所で座ってるメリーに近づき、
「お部屋に戻ろう?」
そう言うとメリーは椅子から降りる。
表情の変わらないメリーが手を差し出してくるのに驚いたシャーロットだったが、笑みを浮かべて頷くと嬉しげにその手を取った。
落ち着いて考えれば、メリーの部屋がどこか分からなかったシャーロットだったが、メリーが時折、指を指して教えてくれた事により、無事に到着する。
メリーがベットに座るのを見て、対面のベットにシャーロットも腰をかけた。
そして、向き合った事で、トラブルが発生する。
考えなしに座ってしまったものの、メリーと会話できる自信もなければ、話上手な訳でもない。
端的に言えば、何をすればいいか分からずにフリーズしてしまったのである。
何もできないなら座らずに、「またね?」と言って部屋を後にすれば良かったのだが、流れで座ってしまった。
貴人相手の退出方法は心得ているが、メリーのような子を相手にした場合の作法が分からない、そう考えていた。
必死に話のネタになりそうなものがないかと、あちらこちらと視線を飛ばしているとメリーが付けてる不格好な大きな木製のペンダントに気付く。
「あっ、メリーもペンダントを着けてるんだな。実は私も着けてる」
そう言うと胸元から引っ張り出してくる。
銀製のペンダントを大事に掌に載せるとメリーに見せる。
「どうだ? ちょっと古いが良いモノだろう? 死んだお母様の形見なんだ」
その言葉にメリーは肩をビクつかせるがシャーロットは気付かずに話し続ける。
「私の両親は長い間、子供に恵まれず、年を取ってから私が生まれた。年を取ってから産んだモノだから、お母様は体調を崩されてな……」
そこまで話して、メリーが自分をジッと見つめている事に気付いて慌てる。
「悲しんでないぞ? 産んでくれて有難う、と感謝してるからな。でも、お母様を絵でしか知らないのはちょっと残念なだけだ」
シャーロットはメリーに笑ってみせる。
すると、メリーはベットから降りるとシャーロットのベットに登り、シャーロットに抱きつく。
「本当に大丈夫だからな? お父様に愛情をたっぷりかけて頂いたからな?」
そう言っても離れないどころか、余計に抱きついて来て、胸に顔を埋めてくるメリー。
幼い子は体温が高く、鼓動のリズムが成人より早い。
それを肌で感じているシャーロットは、メリーの生を強く感じていた。
慌てふためいていたシャーロットの表情から力みが抜ける。
自分に抱きつくメリーを優しく抱き締める。
そして、思う。
子供頃、お父様にこうやって抱き付いて、頭を撫でて貰ってた事を……
シャーロットは意識せずに、メリーの頭を抱き締めて撫でていた。かつて、父にされていたように……
しばらくそうしていたが、急に恥ずかしくなってきたシャーロットはメリーを引き離して覗き込む。
「家に引き籠るのは体に悪いっ! 私は昨日、ダンガにきたばかりでこの辺りの事を知らない。メリーは知ってるか?」
フルフルと被り振るメリーを見て頷いたシャーロットはメリーをベットから降ろして立たせる。
そして、手を差し伸べる。
「じゃ、私とこのダンガを探検しよう。お互い何も知らないんだから、見るモノ全部きっと楽しいはず」
ニッコリと笑うシャーロットの差し出された手にチョコンと手を載せるメリー。
載せられた手をしっかりと掴むとドアを指差す。
「さあ、出発だっ!」
2人は意気揚々と部屋を後にした。
シャーロット達が部屋を出たと同時にひょっこりと窓から覗き込む大男がいた。
「なっ? いらない危惧だっただろ?」
「べ、別に私も本気で疑って訳ではありません! 何事も万が一をですね……」
そこにいたのは雄一をはじめ、ポプリ、アクア、レンが窓の外にいた。
ポプリは状況的にシャーロットは今回の企みに関わってはいないとは思ってはいたが、素行調査の必要性があると言い出した事が始まりであった。
雄一は、シャーロットがそういう策略から縁遠く、脅迫などでしなくてはならない状態に追い詰められない限りないと踏んでいた。
だいたい、隠すのが下手で周りにばれるタイプの腹芸ができない子だ。
不器用ではあるが良い子だと雄一は疑っていなかったので当然の結果だった。
「私も主様と同じできっと良い子だと思ってました!」
「まあ、姦計とかできるタイプではないのは間違いないわね。でも見に来た価値はあったわ。ユウイチの頼み事を聞く上でメリーの事が心配だったからね」
アクアは間違いなく考えがあっての発言ではないだろうが、レンは人となりを見た上での発言で雄一の考えを支持した側であった。
渋々着いてきたレンであったが、雄一の頼みを聞く上で最大の懸案事項の解決方法、いや、先程見たシャーロットとメリーのやり取りを見る限り、自分が接するより良い結果が生まれる可能性があった。
レンの見立てだと、お互い両親と死別しており、悲しみを抱える者同士、理屈ではなく惹かれ合うのだろうと見ていた。
失い方は違ってもお互いに最近、最愛の肉親と離れ離れになったばかりなのだから。
共感して2人で塞ぎ込むとなると問題だが、シャーロットは悪く言えば単細胞だ。
前へ前へと進もうとする。
それに引きずられるようにしてメリーの凍っていた心を動かしている。
打算もない言葉というのはいつでも相手の心に響きやすいものだと思うレンは雄一を見つめて笑みを浮かべる。
いきなり笑われて面食らう雄一に更に笑みを深める。
「これで気兼ねなく留守にできそうね。アクアと一緒に海を管理するヤツにあってくるとしますかね」
「悪いな、色々、頼み込んで」
愁傷に頭を下げる雄一に、気にするな、とばかりに笑うレン。
「いいさ、ユウイチと絡むようになって、この子も多少は仕事するようになったからね?」
アクアの頭に手を置いてグリグリと押さえる。
レンはよく酒が入るとぼやくように、アクアにいくら仕事をするように折檻してもしなくて大変だったと雄一達に愚痴る。
レンに苦笑いで返事とする雄一に、
「そんなに申し訳ないと思ってくれるなら、私の中に種をばら撒いて……」
「ああっ! そう言えば、今日は肉が安い日だった! しかも、ミラーにも呼ばれてたのを思い出してしまった」
雄一は忙しい、忙しいと呟いて、この場から逃げ出す。
それをクスクスと笑って見送る3人。
「相変わらずですね、ユウイチさんは」
「まあねぇ、私も分かってて言ってるんだけどねぇ」
実のところ、雄一に好意を持つ者達は、一度、正式な返事を貰っていた。
だから、雄一が今のように対応するしかない事も分かっている。
そして、満場一致で、みんなが待つという意思も雄一には伝えている。
待つと決めていても、やっぱり、コミュニケーションとして、こういうやり取りをしたくなるのはしょうがない。
「では、私はまだやらないといけない事がありますので……」
そう言うとポプリは、アクアとレンにお辞儀をするとこの場を去って行く。
去って行くポプリを見つめながらレンは呟く。
「確かにユウイチは、はっきりした態度が取れない訳だけどね。ここのところ、特に頑なになってる気がするのよ。お嬢ちゃん達が目を盗んで討伐依頼行った後ぐらいから?」
チラッとアクアを見つめるとキョドってるの確認して疑惑を深める。
優しく肩に手を置くとビクッとさせるアクアを覗き込む。
「今回のお出かけ中に聞かせてくれるよね?」
「な、何の事か分かりませんのことよ!」
キャラを崩壊させるアクアに、レンは分かってる、分かってるとばかりに頷く。
「独り言を言いたくなったらいつでも言っていいからね? とりあえずパズルの65ピースから始める? 大丈夫、1000ピースまで段階踏んであげるから」
襟首を掴まれたアクアは滂沱の涙を流しながらレンに引きずられて旅支度する為に部屋へ連れて行かれた。
アクアは、雄一が折檻する時の目をしてないのを確認するとスキップするように雄一の下へと向かう。
メリーに食事を与えてたレンは「まだ途中なのに」とブツクサ言うと目の前にいたシャーロットに持ってたスプーンを手渡す。
「悪いけど、メリーにご飯食べさせておいて」
「わ、私はどうしたらいいか分からない……」
慌てて、自信なさげに俯くシャーロットに嘆息するレンは呆れを隠さずに口にする。
「アンタ、さっきからずっと見てたじゃない。大きな胸してそれぐらいできるでしょ?」
「あ、貴方ほど大きくはないっ!」
狼狽しながら思わず、口走ってしまった事に気付いたシャーロットは顔を赤くする。
レンはその言葉に胸を張って豊かな胸を強調しながら自信に溢れた表情をした。
「当然でしょ? じゃ、胸の小さいアンタは私の言う事を聞く、OK?」
暴論で締めるレンの言動に驚き過ぎて、口をパクパクさせるのを微笑してレンは雄一の下へと歩いていった。
レンの姿が見えなくなると自分が持ってるスプーンとメリーに交互に視線を送り続けて、目をグルグルさせ始める。
被り振って、目に力を込めるシャーロットは口をへの字にして拳を作り、意を決してメリーの隣へと歩いていき、おそるおそる腰を落ち着ける。
コンソメスープに震えるスプーンを挿しこみ、掬うと顔の強張りで笑顔を引き攣りながらメリーの口許にスプーンを持って行く。
ジッとスプーンを見つめて動かないメリーに不安を感じ始めたシャーロットだったが、ゆっくりと口を付けてくれるのを見て、パァと表情を明るくさせる。
「美味しいだろ? 私もさっき飲んで、コンソメスープがこんなに美味しいモノとは思わなかった」
自分が作ったモノでもないのに誇らしげに喜色を隠せないシャーロットは、再び、コンソメスープをスプーンで掬うとメリーに差し出す。
パンとスクランブルエッグをサイクルに混ぜて食べさせていくと、口許にスプーンを持っていっても口を開かなくなる。
「メリー、お腹が一杯か?」
そう聞くシャーロットの言葉にメリーは分かりにくくはあったが、コクリと頷く。
シャーロットは、スプーンを元に戻して、布巾で口許を拭ってやる。
メリーの食器を台所に運ぶとまだ同じ所で座ってるメリーに近づき、
「お部屋に戻ろう?」
そう言うとメリーは椅子から降りる。
表情の変わらないメリーが手を差し出してくるのに驚いたシャーロットだったが、笑みを浮かべて頷くと嬉しげにその手を取った。
落ち着いて考えれば、メリーの部屋がどこか分からなかったシャーロットだったが、メリーが時折、指を指して教えてくれた事により、無事に到着する。
メリーがベットに座るのを見て、対面のベットにシャーロットも腰をかけた。
そして、向き合った事で、トラブルが発生する。
考えなしに座ってしまったものの、メリーと会話できる自信もなければ、話上手な訳でもない。
端的に言えば、何をすればいいか分からずにフリーズしてしまったのである。
何もできないなら座らずに、「またね?」と言って部屋を後にすれば良かったのだが、流れで座ってしまった。
貴人相手の退出方法は心得ているが、メリーのような子を相手にした場合の作法が分からない、そう考えていた。
必死に話のネタになりそうなものがないかと、あちらこちらと視線を飛ばしているとメリーが付けてる不格好な大きな木製のペンダントに気付く。
「あっ、メリーもペンダントを着けてるんだな。実は私も着けてる」
そう言うと胸元から引っ張り出してくる。
銀製のペンダントを大事に掌に載せるとメリーに見せる。
「どうだ? ちょっと古いが良いモノだろう? 死んだお母様の形見なんだ」
その言葉にメリーは肩をビクつかせるがシャーロットは気付かずに話し続ける。
「私の両親は長い間、子供に恵まれず、年を取ってから私が生まれた。年を取ってから産んだモノだから、お母様は体調を崩されてな……」
そこまで話して、メリーが自分をジッと見つめている事に気付いて慌てる。
「悲しんでないぞ? 産んでくれて有難う、と感謝してるからな。でも、お母様を絵でしか知らないのはちょっと残念なだけだ」
シャーロットはメリーに笑ってみせる。
すると、メリーはベットから降りるとシャーロットのベットに登り、シャーロットに抱きつく。
「本当に大丈夫だからな? お父様に愛情をたっぷりかけて頂いたからな?」
そう言っても離れないどころか、余計に抱きついて来て、胸に顔を埋めてくるメリー。
幼い子は体温が高く、鼓動のリズムが成人より早い。
それを肌で感じているシャーロットは、メリーの生を強く感じていた。
慌てふためいていたシャーロットの表情から力みが抜ける。
自分に抱きつくメリーを優しく抱き締める。
そして、思う。
子供頃、お父様にこうやって抱き付いて、頭を撫でて貰ってた事を……
シャーロットは意識せずに、メリーの頭を抱き締めて撫でていた。かつて、父にされていたように……
しばらくそうしていたが、急に恥ずかしくなってきたシャーロットはメリーを引き離して覗き込む。
「家に引き籠るのは体に悪いっ! 私は昨日、ダンガにきたばかりでこの辺りの事を知らない。メリーは知ってるか?」
フルフルと被り振るメリーを見て頷いたシャーロットはメリーをベットから降ろして立たせる。
そして、手を差し伸べる。
「じゃ、私とこのダンガを探検しよう。お互い何も知らないんだから、見るモノ全部きっと楽しいはず」
ニッコリと笑うシャーロットの差し出された手にチョコンと手を載せるメリー。
載せられた手をしっかりと掴むとドアを指差す。
「さあ、出発だっ!」
2人は意気揚々と部屋を後にした。
シャーロット達が部屋を出たと同時にひょっこりと窓から覗き込む大男がいた。
「なっ? いらない危惧だっただろ?」
「べ、別に私も本気で疑って訳ではありません! 何事も万が一をですね……」
そこにいたのは雄一をはじめ、ポプリ、アクア、レンが窓の外にいた。
ポプリは状況的にシャーロットは今回の企みに関わってはいないとは思ってはいたが、素行調査の必要性があると言い出した事が始まりであった。
雄一は、シャーロットがそういう策略から縁遠く、脅迫などでしなくてはならない状態に追い詰められない限りないと踏んでいた。
だいたい、隠すのが下手で周りにばれるタイプの腹芸ができない子だ。
不器用ではあるが良い子だと雄一は疑っていなかったので当然の結果だった。
「私も主様と同じできっと良い子だと思ってました!」
「まあ、姦計とかできるタイプではないのは間違いないわね。でも見に来た価値はあったわ。ユウイチの頼み事を聞く上でメリーの事が心配だったからね」
アクアは間違いなく考えがあっての発言ではないだろうが、レンは人となりを見た上での発言で雄一の考えを支持した側であった。
渋々着いてきたレンであったが、雄一の頼みを聞く上で最大の懸案事項の解決方法、いや、先程見たシャーロットとメリーのやり取りを見る限り、自分が接するより良い結果が生まれる可能性があった。
レンの見立てだと、お互い両親と死別しており、悲しみを抱える者同士、理屈ではなく惹かれ合うのだろうと見ていた。
失い方は違ってもお互いに最近、最愛の肉親と離れ離れになったばかりなのだから。
共感して2人で塞ぎ込むとなると問題だが、シャーロットは悪く言えば単細胞だ。
前へ前へと進もうとする。
それに引きずられるようにしてメリーの凍っていた心を動かしている。
打算もない言葉というのはいつでも相手の心に響きやすいものだと思うレンは雄一を見つめて笑みを浮かべる。
いきなり笑われて面食らう雄一に更に笑みを深める。
「これで気兼ねなく留守にできそうね。アクアと一緒に海を管理するヤツにあってくるとしますかね」
「悪いな、色々、頼み込んで」
愁傷に頭を下げる雄一に、気にするな、とばかりに笑うレン。
「いいさ、ユウイチと絡むようになって、この子も多少は仕事するようになったからね?」
アクアの頭に手を置いてグリグリと押さえる。
レンはよく酒が入るとぼやくように、アクアにいくら仕事をするように折檻してもしなくて大変だったと雄一達に愚痴る。
レンに苦笑いで返事とする雄一に、
「そんなに申し訳ないと思ってくれるなら、私の中に種をばら撒いて……」
「ああっ! そう言えば、今日は肉が安い日だった! しかも、ミラーにも呼ばれてたのを思い出してしまった」
雄一は忙しい、忙しいと呟いて、この場から逃げ出す。
それをクスクスと笑って見送る3人。
「相変わらずですね、ユウイチさんは」
「まあねぇ、私も分かってて言ってるんだけどねぇ」
実のところ、雄一に好意を持つ者達は、一度、正式な返事を貰っていた。
だから、雄一が今のように対応するしかない事も分かっている。
そして、満場一致で、みんなが待つという意思も雄一には伝えている。
待つと決めていても、やっぱり、コミュニケーションとして、こういうやり取りをしたくなるのはしょうがない。
「では、私はまだやらないといけない事がありますので……」
そう言うとポプリは、アクアとレンにお辞儀をするとこの場を去って行く。
去って行くポプリを見つめながらレンは呟く。
「確かにユウイチは、はっきりした態度が取れない訳だけどね。ここのところ、特に頑なになってる気がするのよ。お嬢ちゃん達が目を盗んで討伐依頼行った後ぐらいから?」
チラッとアクアを見つめるとキョドってるの確認して疑惑を深める。
優しく肩に手を置くとビクッとさせるアクアを覗き込む。
「今回のお出かけ中に聞かせてくれるよね?」
「な、何の事か分かりませんのことよ!」
キャラを崩壊させるアクアに、レンは分かってる、分かってるとばかりに頷く。
「独り言を言いたくなったらいつでも言っていいからね? とりあえずパズルの65ピースから始める? 大丈夫、1000ピースまで段階踏んであげるから」
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