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その葛藤に意味はないの
八
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「本当……僕の目と頭がおかしくなってる方がマシだよな。こいつらが存在する事を認めるより」
鴉が指定した場所で、ただひたすらしゃがんで待つ。その間相も変わらず、僕をじっと眺める化物達。眺められ過ぎて、なんか慣れてきた。…………慣れって怖いな。
スマホを取り出して時間を見る。十時二十二分。日付が変わるまでまだまだ時間がある。早く来すぎたな、でも帰るのも嫌だし。まだ化物達に眺められまくる方がマシだ。
興味津々といった感じで見てくるかべたべた触ってくるだけで、何かしてくる事はないし。今のところ。
【ДỦ₩ẅ@$§仝ΣゞΣ〒?】
【*々&@@♯∞ỏωД】
うん、人間大のでっかい蜘蛛と百足が話しかけてきてるっぽいけど、何言ってるかやっぱり全然分からん。てか、あの鴉の言葉はなんで分かったんだ?うん、考えるのはよそう。考えたところで分かんないんだ。あの鴉に聴いたら分かるだろ。
あー……さっきからこんな事ばっか頭ぐるぐるしてるな。早く来てくれよ鴉。
【おいおい、日付が変わる頃って言ったのに随分お早い到着だな。親にはバレずに出て来たか?】
空から悠々と降りてきた三つ目三つ足の鴉。
「親は僕の事なんて心配しない。そもそもあんなの親とは言わない……そんな事どうでもいいな」
【深い事は聴かねぇよ、オレは人じゃねぇしな。まぁ、奴らが気に入る訳だな。よっしゃ、行きますか!】
テンション高めな感じで首を伸ばしながら、翼を広げる鴉。飛んで木の枝に止まる。
【来てくれ。歩いてる間にお前の疑問に答えてやる】
立ち上がって鴉の方を向いて、山に一歩足を踏み入れる。それを見て、鴉は一つ先の木の枝に止まる。化物達まで付いて来た。
「じゃあ早速だけど朝言ってた、奴らと混ざったってどういう意味?」
【そのまんまの意味だよ。お前見たんだろ?色んな生き物がごちゃ混ぜになったバケモン。そのバケモンがお前と一つになって、お前もそのバケモンになったんだよ】
「…………はは、やっぱ頭おかしくなってた方がマシだな。夢じゃないんだよな、これ」
【残念ながら、現実だねぇ。なんなら、目を突いてやろうか?】
「いや……それはいい。あの化物はなんなんだ?」
【んー……実を言うとな、オレ達も奴らの事を詳しく知ってる訳じゃないんだよ。名前もなく、本当に突然現れた正体不明の何か。オレ達妖からしても、異質な存在だ。分かってるのは夜にだけ現れ、様々な生き物を呑み込みながら、人間に害を成すくらいだ】
【その言い方はいただけぬの。この者が我々を誤解したらどうするのだ】
右腕から声がしたと思ったら、そのまま右腕がぼとりと落ちた。
鴉が指定した場所で、ただひたすらしゃがんで待つ。その間相も変わらず、僕をじっと眺める化物達。眺められ過ぎて、なんか慣れてきた。…………慣れって怖いな。
スマホを取り出して時間を見る。十時二十二分。日付が変わるまでまだまだ時間がある。早く来すぎたな、でも帰るのも嫌だし。まだ化物達に眺められまくる方がマシだ。
興味津々といった感じで見てくるかべたべた触ってくるだけで、何かしてくる事はないし。今のところ。
【ДỦ₩ẅ@$§仝ΣゞΣ〒?】
【*々&@@♯∞ỏωД】
うん、人間大のでっかい蜘蛛と百足が話しかけてきてるっぽいけど、何言ってるかやっぱり全然分からん。てか、あの鴉の言葉はなんで分かったんだ?うん、考えるのはよそう。考えたところで分かんないんだ。あの鴉に聴いたら分かるだろ。
あー……さっきからこんな事ばっか頭ぐるぐるしてるな。早く来てくれよ鴉。
【おいおい、日付が変わる頃って言ったのに随分お早い到着だな。親にはバレずに出て来たか?】
空から悠々と降りてきた三つ目三つ足の鴉。
「親は僕の事なんて心配しない。そもそもあんなの親とは言わない……そんな事どうでもいいな」
【深い事は聴かねぇよ、オレは人じゃねぇしな。まぁ、奴らが気に入る訳だな。よっしゃ、行きますか!】
テンション高めな感じで首を伸ばしながら、翼を広げる鴉。飛んで木の枝に止まる。
【来てくれ。歩いてる間にお前の疑問に答えてやる】
立ち上がって鴉の方を向いて、山に一歩足を踏み入れる。それを見て、鴉は一つ先の木の枝に止まる。化物達まで付いて来た。
「じゃあ早速だけど朝言ってた、奴らと混ざったってどういう意味?」
【そのまんまの意味だよ。お前見たんだろ?色んな生き物がごちゃ混ぜになったバケモン。そのバケモンがお前と一つになって、お前もそのバケモンになったんだよ】
「…………はは、やっぱ頭おかしくなってた方がマシだな。夢じゃないんだよな、これ」
【残念ながら、現実だねぇ。なんなら、目を突いてやろうか?】
「いや……それはいい。あの化物はなんなんだ?」
【んー……実を言うとな、オレ達も奴らの事を詳しく知ってる訳じゃないんだよ。名前もなく、本当に突然現れた正体不明の何か。オレ達妖からしても、異質な存在だ。分かってるのは夜にだけ現れ、様々な生き物を呑み込みながら、人間に害を成すくらいだ】
【その言い方はいただけぬの。この者が我々を誤解したらどうするのだ】
右腕から声がしたと思ったら、そのまま右腕がぼとりと落ちた。
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