4 / 96
伊豆綺談
和泉松浦党
しおりを挟む
講談師、見てきたように、嘘を吐くというのはありますが、リアルチートというのは、本当に居るものでございます。巨躯の武士という意味では、近年に有名となった「前田慶治」の雰囲気であったろうと思います。行動の仕方も戦いにあたっての考え方も似たような感じでもあります。そういう意味では、「前田慶次」の方が、為朝が持っていたイメージであったのでありましょう。
遠目に見ても、でかい大船であったが、近くで見ると見上げるような大きさの船だった。十二丈(39メートル)ほどある船は、博多で見た、唐船に似た形で、三本マストに竹網の帆が畳まれていた。嵐の中で出来る限り、突っ込まないように操船をしたらしく、主檣が折れて、弥檣と艫檣の帆もたたんでいた。左舷側後方が岩礁にあたって砕けていた。
島の者達も来ていたが、でかい船に圧倒されたように、なかなかに動かない様子であった。
砕かれた舷側を見ている女が居たので、崖を駆け下りながら、声をかけていた。
「どうした、無事かぁッ」
下りて近づくと、女が苦りきった顔をして言った。
「岩の山に乗り上げてしまった。動かん」
「何ッ」
傍に寄ってみると、鼻のような岩が、下から突き上げるように刺さっていた。側板が引っかかって外れないようだ。
「こいつは、いけねぇな。この側板を割らないとダメだな」
「ダメだ。さすがに側板まで割れると、隣の区画に水が入る。この嵐で、既に一区画やられているからな、これ以上はこの竜牙が保たない」
「ここは、伊豆の大島だ。この岩を南から回ると、すぐ近くに湊があるが」
「伊豆の大島か・・・かなり流されたな。志奈、見て来てくれるか」
「あいさぁ」
一声掛けて、帯を解くと、飛び上がって五位鷺となって空に舞う。
「ほぉ、始めて見た。あれが五位を賜った鷺衆か。おれは、鎮西八郎、源為朝と申す」
「あぁ、崇徳院の、、、すまない、名乗るのが遅れた。あたしは、和泉松浦党、松浦泉だ」
「嵯峨源氏の松浦党か、肥後では世話になった」
笑って、気にせずに応えてやると、泉は目を上目にして、
「しかし、流石に大きいな。あたしより大きな男を見たのは久しぶりだ」
松浦党というのは、嵯峨源氏の流れ渡辺綱と大江山のあやかし茨城童子との間に生まれた子孫であります。海に出でた海洋武士団を形成し、肥後肥前といった西海を中心として強大な勢力圏を築き、平家が瀬戸内を制覇するのに多大な貢献をおこなった、海の武士団でありました。
栄える平家に従って勢力を伸ばし、瀬戸内全域に支配権を確立させ、和泉国の岸和田へ新たな松浦党を立ち上げておりました。
話は少し逸れますが、本家となる渡辺家は、難波湊を中心に京洛や大和といった川筋を勢力圏として、河内源氏の頭領である源頼政の下で勢力を伸ばしておりました。
和泉松浦党、松浦泉は、岸和田へ勢力を広げた、松浦党の一人であり、松浦大船と呼ばれる、宋船仕様の大船「竜牙」を操る船長でありました。清盛が下で宋国との取引を受けて、岸和田から琉球への航路を行き来する和泉松浦大船の一つとして、琉球経由での宋国との取引をおこなって多大な利益をあげておりました。
松浦泉は、身長六尺と記録されていますので、百八十センチ程となります。人の女としては、かなり高い方でありました。
「ははは、この船もでかいな。竜牙というのか、この船は」
歩き回りながら、見上げるようにして、珍し気に見回していくと、
「まぁ、大きいかな。和泉松浦党では三番目の男船だ」
「男船って、なんだ」
「女が船長となる船は、男造りをするんだ。あの後ろに舵があるだろ」
「あぁ」
「舵を一艇もしくは三艇で造るのを、男造り。二艇か四艇で造るのを女造りという」
「女造りの船長は男か」
「あぁ、そうだ」
「しかし、船が小さいと一艇だろ、ほとんどの船は男造りにならないのか」
「塩飽の女船は、今では小さくても二艇舵で造るぞ」
「そうなのか、面白いな」
塩飽は、現在の香川県塩飽諸島のこととなります。かつて、瀬戸内を行き交う海洋交通の要衝であり、操船技術に長けた者達が多く住まっておりました。後に海洋利権を主とする領地無き領主、人名という言葉を造ることになった者達でございました。
松浦党を含めて、海洋を勢力圏とする武士には、人名としての性格を持つ者が多く、伊予村上や伊勢九鬼といった者達は、海洋利権を確保し、行き交う交易船からの護衛料を徴収して収入としていました。
「どこから来たんだ、和泉からか」
「いや、琉球から帰るところで、嵐に流されたんだ」
「琉球、南方にあるという国か」
「そうだな、薩摩を南に十日程、渡った所にある海国だ」
「海国って何だ」
「あぁ、御所がある畿内より遠い国よりさらに遠く海向こうの国を海国と呼ぶことにしたそうだ」
船の破損している様子を確認しながら、泉は素直に応えてくれた。
「この船ならば、行けるのか」
さらに、聞いていくと、
「行けるが、このままでは無理だ。直さねばならん」
と返された。
「湊であれば直せるか」
「この船は大きいからな、小さい湊では付けれん」
空から、先ほどの五位鷺が泉の肩口にとまって、なんか、ちらちらとこちらを見てくる、内緒話でもあるのかな。なんだろう。
「#船長__ふなおさ_#。大船一艘くらいなら、なんとかなりそうです」
「志奈、ありがとう」
そう答えて、泉は、残念そうに、船を見上げて言って、
「しかし側板を割るとなると、湊まで行って、終わるかな」
俺は、それを聞いて、
「どうした。直せないのか」
「あたしは船乗りだ、次の湊までは必ず送ってみせる。だが、区画を三つやられると、流石に湊に届けるのが精一杯になるな」
「区画とはなんだ」
「塩飽の大船は、一丈毎に梁を壁にしてあるんだ、ここだ、見えるか」
底板に空いた穴から、説明する。大穴が開いて浸水したのは、梁から梁の間だけで、梁には波がぶつかっているだけだった。
「これが、大船の造りか、凄いもんだな」
泉は、少し笑うと
「元は、宋船の造り方さ。側板が割れると、側板と壁に隙間が生まれて、水が入り込む。隣の区画まで水が入ると、徐々に船が保たなくなる」
説明してくれた。つまり、側板だけを斬れば良いのか、そう思って泉に聞いた。
「つまり、梁と梁の間にある側板だけを斬れればいいのか」
「できるのか。斬れれば、船を横に押し出せるからな、湊までは持つ。そこでなら修理できそうだ。いけるか」
「やってみよう」
ちゃき、三尺五寸の太刀を抜き放つと正眼に構える。
「どこを斬れば良い」
「よし印をつける」
腰に挿した、墨壺と筆を出すと、岩幅に合わせて、側板に垂線を二本引いた。
「ここで斬ってくれ、頼む」
「ほぉ、綺麗な線だ。任せろ」
正眼から上段へと移行して、兜を真っ向から割る様に振り切った。
「凄いな。流石は、鎮西八郎殿」
「次は、ここだな」
移動して、同じように、正眼から上段へと移行して、兜を真っ向から割る様に振り切ると、側板がすっと音も無く落ちていって、海に落ちて水音を立てていた。
「よし、次はあたしに任せろ」
腕を構え、コキコキと音を鳴らすように、満身に気を巡らせて、船に手をかけて、
「どっっせぇいッ」
気合いもろとも横に船を押し出した。底板を抜いた岩が当たらないよう、滑るように流れて海へと押し出されていった。
「凄いものだな。泉は」
「おれは、松浦党(渡辺綱と茨城童子の血を引く)だよ」
笑って言った。
「はッはっはッ、凄いな。やっぱり世の中は広いぞ」
「さて、出発だ。為朝、お前も竜牙に乗ってみるか」
「あぁ、乗せてくれ」
「千草ッ。縄。二本降ろせ」
「はいさッ」
船上から縄を二本投げ込んできた。泉が縄を二本とも掴んで、一本を為朝に投げてよこした。泉は船の進行方向へ駆け出して、少しづつ船が沖へと出ていくのに、合わせて縄を手繰りながら、海へと駆けていって大きく飛び出した。そのまま海に沈むように引かれていく。為朝も同じように、進行方向へ駆け出していって、大きく飛び出し、海に沈むように引かれていった。海に沈んでから、縄を手繰り始めた。
先に、船上へあがった泉が縄を手繰り始めて、為朝を引き上げていく。
「よっせい、よっせい、よっせい」
「為朝が、船の舷側に手をかけてようやく上りきった」
「ようこそ、竜牙へ、歓迎するぞ、鎮西八郎殿」
「為朝で良いぞ」
「わかった、為朝。わたしも泉で良い」
「あぁ、泉。よろしく」
和泉松浦党が、大船「竜牙」へと乗り込んだ為朝でありました。
はてさて、為朝と松浦党の大船「竜牙」との出会いが、伊豆七島を巡る御伽草子、鬼退治へと繋がって参ります。
遠目に見ても、でかい大船であったが、近くで見ると見上げるような大きさの船だった。十二丈(39メートル)ほどある船は、博多で見た、唐船に似た形で、三本マストに竹網の帆が畳まれていた。嵐の中で出来る限り、突っ込まないように操船をしたらしく、主檣が折れて、弥檣と艫檣の帆もたたんでいた。左舷側後方が岩礁にあたって砕けていた。
島の者達も来ていたが、でかい船に圧倒されたように、なかなかに動かない様子であった。
砕かれた舷側を見ている女が居たので、崖を駆け下りながら、声をかけていた。
「どうした、無事かぁッ」
下りて近づくと、女が苦りきった顔をして言った。
「岩の山に乗り上げてしまった。動かん」
「何ッ」
傍に寄ってみると、鼻のような岩が、下から突き上げるように刺さっていた。側板が引っかかって外れないようだ。
「こいつは、いけねぇな。この側板を割らないとダメだな」
「ダメだ。さすがに側板まで割れると、隣の区画に水が入る。この嵐で、既に一区画やられているからな、これ以上はこの竜牙が保たない」
「ここは、伊豆の大島だ。この岩を南から回ると、すぐ近くに湊があるが」
「伊豆の大島か・・・かなり流されたな。志奈、見て来てくれるか」
「あいさぁ」
一声掛けて、帯を解くと、飛び上がって五位鷺となって空に舞う。
「ほぉ、始めて見た。あれが五位を賜った鷺衆か。おれは、鎮西八郎、源為朝と申す」
「あぁ、崇徳院の、、、すまない、名乗るのが遅れた。あたしは、和泉松浦党、松浦泉だ」
「嵯峨源氏の松浦党か、肥後では世話になった」
笑って、気にせずに応えてやると、泉は目を上目にして、
「しかし、流石に大きいな。あたしより大きな男を見たのは久しぶりだ」
松浦党というのは、嵯峨源氏の流れ渡辺綱と大江山のあやかし茨城童子との間に生まれた子孫であります。海に出でた海洋武士団を形成し、肥後肥前といった西海を中心として強大な勢力圏を築き、平家が瀬戸内を制覇するのに多大な貢献をおこなった、海の武士団でありました。
栄える平家に従って勢力を伸ばし、瀬戸内全域に支配権を確立させ、和泉国の岸和田へ新たな松浦党を立ち上げておりました。
話は少し逸れますが、本家となる渡辺家は、難波湊を中心に京洛や大和といった川筋を勢力圏として、河内源氏の頭領である源頼政の下で勢力を伸ばしておりました。
和泉松浦党、松浦泉は、岸和田へ勢力を広げた、松浦党の一人であり、松浦大船と呼ばれる、宋船仕様の大船「竜牙」を操る船長でありました。清盛が下で宋国との取引を受けて、岸和田から琉球への航路を行き来する和泉松浦大船の一つとして、琉球経由での宋国との取引をおこなって多大な利益をあげておりました。
松浦泉は、身長六尺と記録されていますので、百八十センチ程となります。人の女としては、かなり高い方でありました。
「ははは、この船もでかいな。竜牙というのか、この船は」
歩き回りながら、見上げるようにして、珍し気に見回していくと、
「まぁ、大きいかな。和泉松浦党では三番目の男船だ」
「男船って、なんだ」
「女が船長となる船は、男造りをするんだ。あの後ろに舵があるだろ」
「あぁ」
「舵を一艇もしくは三艇で造るのを、男造り。二艇か四艇で造るのを女造りという」
「女造りの船長は男か」
「あぁ、そうだ」
「しかし、船が小さいと一艇だろ、ほとんどの船は男造りにならないのか」
「塩飽の女船は、今では小さくても二艇舵で造るぞ」
「そうなのか、面白いな」
塩飽は、現在の香川県塩飽諸島のこととなります。かつて、瀬戸内を行き交う海洋交通の要衝であり、操船技術に長けた者達が多く住まっておりました。後に海洋利権を主とする領地無き領主、人名という言葉を造ることになった者達でございました。
松浦党を含めて、海洋を勢力圏とする武士には、人名としての性格を持つ者が多く、伊予村上や伊勢九鬼といった者達は、海洋利権を確保し、行き交う交易船からの護衛料を徴収して収入としていました。
「どこから来たんだ、和泉からか」
「いや、琉球から帰るところで、嵐に流されたんだ」
「琉球、南方にあるという国か」
「そうだな、薩摩を南に十日程、渡った所にある海国だ」
「海国って何だ」
「あぁ、御所がある畿内より遠い国よりさらに遠く海向こうの国を海国と呼ぶことにしたそうだ」
船の破損している様子を確認しながら、泉は素直に応えてくれた。
「この船ならば、行けるのか」
さらに、聞いていくと、
「行けるが、このままでは無理だ。直さねばならん」
と返された。
「湊であれば直せるか」
「この船は大きいからな、小さい湊では付けれん」
空から、先ほどの五位鷺が泉の肩口にとまって、なんか、ちらちらとこちらを見てくる、内緒話でもあるのかな。なんだろう。
「#船長__ふなおさ_#。大船一艘くらいなら、なんとかなりそうです」
「志奈、ありがとう」
そう答えて、泉は、残念そうに、船を見上げて言って、
「しかし側板を割るとなると、湊まで行って、終わるかな」
俺は、それを聞いて、
「どうした。直せないのか」
「あたしは船乗りだ、次の湊までは必ず送ってみせる。だが、区画を三つやられると、流石に湊に届けるのが精一杯になるな」
「区画とはなんだ」
「塩飽の大船は、一丈毎に梁を壁にしてあるんだ、ここだ、見えるか」
底板に空いた穴から、説明する。大穴が開いて浸水したのは、梁から梁の間だけで、梁には波がぶつかっているだけだった。
「これが、大船の造りか、凄いもんだな」
泉は、少し笑うと
「元は、宋船の造り方さ。側板が割れると、側板と壁に隙間が生まれて、水が入り込む。隣の区画まで水が入ると、徐々に船が保たなくなる」
説明してくれた。つまり、側板だけを斬れば良いのか、そう思って泉に聞いた。
「つまり、梁と梁の間にある側板だけを斬れればいいのか」
「できるのか。斬れれば、船を横に押し出せるからな、湊までは持つ。そこでなら修理できそうだ。いけるか」
「やってみよう」
ちゃき、三尺五寸の太刀を抜き放つと正眼に構える。
「どこを斬れば良い」
「よし印をつける」
腰に挿した、墨壺と筆を出すと、岩幅に合わせて、側板に垂線を二本引いた。
「ここで斬ってくれ、頼む」
「ほぉ、綺麗な線だ。任せろ」
正眼から上段へと移行して、兜を真っ向から割る様に振り切った。
「凄いな。流石は、鎮西八郎殿」
「次は、ここだな」
移動して、同じように、正眼から上段へと移行して、兜を真っ向から割る様に振り切ると、側板がすっと音も無く落ちていって、海に落ちて水音を立てていた。
「よし、次はあたしに任せろ」
腕を構え、コキコキと音を鳴らすように、満身に気を巡らせて、船に手をかけて、
「どっっせぇいッ」
気合いもろとも横に船を押し出した。底板を抜いた岩が当たらないよう、滑るように流れて海へと押し出されていった。
「凄いものだな。泉は」
「おれは、松浦党(渡辺綱と茨城童子の血を引く)だよ」
笑って言った。
「はッはっはッ、凄いな。やっぱり世の中は広いぞ」
「さて、出発だ。為朝、お前も竜牙に乗ってみるか」
「あぁ、乗せてくれ」
「千草ッ。縄。二本降ろせ」
「はいさッ」
船上から縄を二本投げ込んできた。泉が縄を二本とも掴んで、一本を為朝に投げてよこした。泉は船の進行方向へ駆け出して、少しづつ船が沖へと出ていくのに、合わせて縄を手繰りながら、海へと駆けていって大きく飛び出した。そのまま海に沈むように引かれていく。為朝も同じように、進行方向へ駆け出していって、大きく飛び出し、海に沈むように引かれていった。海に沈んでから、縄を手繰り始めた。
先に、船上へあがった泉が縄を手繰り始めて、為朝を引き上げていく。
「よっせい、よっせい、よっせい」
「為朝が、船の舷側に手をかけてようやく上りきった」
「ようこそ、竜牙へ、歓迎するぞ、鎮西八郎殿」
「為朝で良いぞ」
「わかった、為朝。わたしも泉で良い」
「あぁ、泉。よろしく」
和泉松浦党が、大船「竜牙」へと乗り込んだ為朝でありました。
はてさて、為朝と松浦党の大船「竜牙」との出会いが、伊豆七島を巡る御伽草子、鬼退治へと繋がって参ります。
1
あなたにおすすめの小説
アブナイお殿様-月野家江戸屋敷騒動顛末-(R15版)
三矢由巳
歴史・時代
時は江戸、老中水野忠邦が失脚した頃のこと。
佳穂(かほ)は江戸の望月藩月野家上屋敷の奥方様に仕える中臈。
幼い頃に会った千代という少女に憧れ、奥での一生奉公を望んでいた。
ところが、若殿様が急死し事態は一変、分家から養子に入った慶温(よしはる)こと又四郎に侍ることに。
又四郎はずっと前にも会ったことがあると言うが、佳穂には心当たりがない。
海外の事情や英吉利語を教える又四郎に翻弄されるも、惹かれていく佳穂。
一方、二人の周辺では次々に不可解な事件が起きる。
事件の真相を追うのは又四郎や屋敷の人々、そしてスタンダードプードルのシロ。
果たして、佳穂は又四郎と結ばれるのか。
シロの鼻が真実を追い詰める!
別サイトで発表した作品のR15版です。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ
朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる