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伊豆綺談
伊豆下田合戦 4. 戦の終わり、下田の宴
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あたしは、一。八幡衆頭領、為朝が嫡女である。今年、ようやく十四歳となった。この戦が終わったら、裳着の儀を済ませて、婚儀をする。相手は、平家の相国が孫だそうだ、会ったことは無い。
戦は、父様が敵大将を射って、勝利を収めた。
しかし、北条方が、白濱に上がったので、「庚寅」の虎正や千代が白濱神社の者達を船に乗せて、カグラ達が神社の周囲を固めた。北条が遠射てから、攻め寄せてくるのを、カグラ達が阿修羅のように戦って撃退すると、北条方は引いて、山手側に陣を引いた。
それを見ていた、玲母様が、
「戦を終わらせる。一は、ここで待つのじゃ、良いな。柊。後を頼む」
「はっ」
柊の答えを聞くと、海に向かって、
「将ッ」
と叫ぶと、玲母様が、麻紬の陣羽織に、鎧も着けず、舷側の張り出しを降りて、そのままミヅチ衆の将に跳び乗って、白濱に向かっていった。
「玲母様ッ」
あたしの叫びは、玲母様に届かなかった。
「柊」
「はい。姫様」
「出来る限り、浜に寄せてください愛宕衆だけでなく、塩飽衆にも弓矢を持たせるのです」
「塩飽の者は、弓をひけませぬ」
「構いませぬ。数を見せるだけです」
「は、はい」
塩飽の者達を入れれば、六十程の手勢とはなる。
「無雷」が浜に寄せられ、舷側に弓手が並ぶ。
白濱では、玲母様が、北条方へ向かって、言い放つ。
「大将は誰じゃ、八幡衆が頭領為朝が妻、西海竜王が嫡孫玲じゃ。使者として参った」
軍勢より、鎧武者が表れて、陣を離れて立った。
「ほぉ、これは、吾が北条時兼じゃ」
玲母様が、口火を切る、
「こたびの戦が大将、工藤茂光は、我が夫、為朝が討ち取った。これ以上の戦は無用と思うがいかに」
時兼が、
「されど、玲殿。この北条とて武門が意地もあれば、ただ逃げて討たれるわけにはいかぬ」
下田一帯は、為朝の勢力圏でもある。海上を抑えられては、引くに引けぬ状態であった。
「ふむ。関船を置いて行けば、追わぬといえば良いか、時兼」
「それは、ゴメンじゃ、玲殿。上乗りを預かりたい」
「上乗りか、」
上乗りは、水軍衆にとって、通行料を払った証として、乗る水先案内人のことである。一種の人質でもあった。
「なんぞ、土産があるか、あるならば、時兼。上乗りは、小田原までで良ければ、妾が同行しよう」
少し、考えていた時兼が、一人の坊主を呼んだ。
「雲海、、、絵巻を」
坊主が、巻物を持って、前に出た。巻物の中を見ると、為朝がミヅチに乗って、工藤茂光を討つ姿が下絵ながら、凄まじき強き姿に描かれていた。日ノ本一の武士にふさわしき絵姿であった。
「これは、相国への土産か」
「そうじゃ。二点この雲海が描けば、一点を玲殿へお譲りしよう」
玲母様が、雲海の前に出て、
「雲海とやら、見事な絵じゃ。欲しいが、三点描いてもらうわけにはいかぬか」
「是非とあれば、構いませぬが、理由をお聞きしてもよろしいか」
「一点は、相国へ。一点は嵯峨院への寄進。一点が、妾へじゃ」
雲海は、玲母様が話を聞くと、
「最後の一点に対価を頂いてもよろしいか」
「対価か、砂金で良いか」
「いえ、金ではありませぬ。この雲海が筆に貴女を描きたいのです」
玲母様が着ける、麻織厚手の長羽織は、錦糸金糸の刺繍を施された逸品であり、八幡衆が旗印笹竜胆が金糸に煌めいていた。玲母様は、大きな胸乳を晒しで巻いているけど、ミヅチ将に乗って駆ける動きに胸の膨らみは揺れていた。波飛沫がかかる長羽織は、厚手なれど波に濡れて玲母様のボンキュボンした身体のラインをなぞるように纏い付いていた。睫毛が長く切れ長の瞳、白銀の流れるように艶やかな髪に、薄く流れるような整った眉、スッキリした目鼻立と、淡く蒼い肌と長羽織の亜麻色が重なって、人には出せぬ女性の色香を際立たせていた。
「ふむ。妾をか、、、構わぬが、ここで良いか」
そう言った玲母様に向かって、
「いえ。三本の絵巻物を仕上げた後に、玲様の船に乗せていただきたい」
「ほぉ。妾の船に乗って、妾を描くと言うか」
雲海は、浜に平伏すると、玲母様に願っていた。
「さて、どうするかの。北条殿は、構わぬか、見事な絵師と思うが」
「此度の戦は、我らの負けなれば、構わぬことかと」
「雲海、妾だけでなく、八幡衆が船絵師として描いてもらえるか」
「構いませぬ」
船絵師は、船図面や天測図、海図など様々な図面管理をおこなう必要があり、絵と言うよりも、製図やテクニカルイラストレーションのようなイメージが強かった。
「ならば良い。仕事が終われば、大島に渡るがよかろう」
「は。ありがとうございます」
こうして、後に「無雷」と共に、八幡衆が旅を絵草紙に記録した、八幡絵師雲海が生まれたのでした。後に、雲海和尚の絵は、下田で暮らすあたしの元へ、玲母様の文と一緒に送られて、楽しませてくれたのでした。
玲母様が「上乗り」として、北条の早船に乗り込むと、小田原に向けて出立し、「無雷」「庚寅」「辛卯」は、それに付き合って、小田原へと向かったのでありました。
小田原から、戻る時に「武雷」「庚寅」「辛卯」は、そのまま伊東の宇佐美の根拠地を襲って、一族郎等を捕えると、宇佐美定行が娘八重を為頼が許嫁として、伊東と熱海の水軍衆を八幡衆が一党とした。
勝ち戦の宴は、下田の湊で行われた。あたしは、宴の中で夕餉を終えると、玲母様と一緒に「武雷」艫屋形に入った。
「玲母様は、良いのですか」
「今日は、戦人の宴じゃ。カグラ達もおる故、妾は、一や八重達と一緒に過ごそうぞ」
定行が娘は、齢三つの幼子であり、為頼が五歳なので、まだ幼い二人であったが楽しそうに遊んでいた。艫屋形の奥間で玲母様や為頼、八重ら皆で過ごした姿を描いてくれた、雲海の絵は、あたしの宝物となった。
講釈師、見てきたように嘘を吐くと申しますが、真実が混ざってこその嘘であります。
伊豆守となった宗実と母経子を猶子とすることで、駿河守ともなった左大臣藤原経宗の後援を受けて、伊豆国府での政治を、宗実の名で経子が進めることとなったのである。平安後期より、家の内務取り扱いは、正妻の権限で行われることが多かったのである。これは、台所領を含めた管理をおこなうことで、妻妾に対する正妻の権限を確保する意味があった。
重盛の正室である経子は、失脚した藤原成親の妹であるが、子宗実と共に左大臣の猶子となることで、伊豆守の任を受けていた。
工藤茂光が所領である、伊豆牧之郷は、駿河守経宗が抑えた。
伊豆が、駿河に近く東海となるか、相模に近く坂東となるかは、非常に難しいところがあった。伊豆国府は沼津であり、駿河に影響を受けやすい地域であるが、小田原から峠を越えた場所にあって、足柄峠より東側が坂東と呼ばれていて、伊豆は境界領域となっていた。工藤茂光の領地だった、伊豆牧之郷は、伊豆の重心位置に位置していて、東西交通の要衝でもあった。
伊豆牧之郷一帯は、伊豆における係争地となっていくのであった。
戦は、父様が敵大将を射って、勝利を収めた。
しかし、北条方が、白濱に上がったので、「庚寅」の虎正や千代が白濱神社の者達を船に乗せて、カグラ達が神社の周囲を固めた。北条が遠射てから、攻め寄せてくるのを、カグラ達が阿修羅のように戦って撃退すると、北条方は引いて、山手側に陣を引いた。
それを見ていた、玲母様が、
「戦を終わらせる。一は、ここで待つのじゃ、良いな。柊。後を頼む」
「はっ」
柊の答えを聞くと、海に向かって、
「将ッ」
と叫ぶと、玲母様が、麻紬の陣羽織に、鎧も着けず、舷側の張り出しを降りて、そのままミヅチ衆の将に跳び乗って、白濱に向かっていった。
「玲母様ッ」
あたしの叫びは、玲母様に届かなかった。
「柊」
「はい。姫様」
「出来る限り、浜に寄せてください愛宕衆だけでなく、塩飽衆にも弓矢を持たせるのです」
「塩飽の者は、弓をひけませぬ」
「構いませぬ。数を見せるだけです」
「は、はい」
塩飽の者達を入れれば、六十程の手勢とはなる。
「無雷」が浜に寄せられ、舷側に弓手が並ぶ。
白濱では、玲母様が、北条方へ向かって、言い放つ。
「大将は誰じゃ、八幡衆が頭領為朝が妻、西海竜王が嫡孫玲じゃ。使者として参った」
軍勢より、鎧武者が表れて、陣を離れて立った。
「ほぉ、これは、吾が北条時兼じゃ」
玲母様が、口火を切る、
「こたびの戦が大将、工藤茂光は、我が夫、為朝が討ち取った。これ以上の戦は無用と思うがいかに」
時兼が、
「されど、玲殿。この北条とて武門が意地もあれば、ただ逃げて討たれるわけにはいかぬ」
下田一帯は、為朝の勢力圏でもある。海上を抑えられては、引くに引けぬ状態であった。
「ふむ。関船を置いて行けば、追わぬといえば良いか、時兼」
「それは、ゴメンじゃ、玲殿。上乗りを預かりたい」
「上乗りか、」
上乗りは、水軍衆にとって、通行料を払った証として、乗る水先案内人のことである。一種の人質でもあった。
「なんぞ、土産があるか、あるならば、時兼。上乗りは、小田原までで良ければ、妾が同行しよう」
少し、考えていた時兼が、一人の坊主を呼んだ。
「雲海、、、絵巻を」
坊主が、巻物を持って、前に出た。巻物の中を見ると、為朝がミヅチに乗って、工藤茂光を討つ姿が下絵ながら、凄まじき強き姿に描かれていた。日ノ本一の武士にふさわしき絵姿であった。
「これは、相国への土産か」
「そうじゃ。二点この雲海が描けば、一点を玲殿へお譲りしよう」
玲母様が、雲海の前に出て、
「雲海とやら、見事な絵じゃ。欲しいが、三点描いてもらうわけにはいかぬか」
「是非とあれば、構いませぬが、理由をお聞きしてもよろしいか」
「一点は、相国へ。一点は嵯峨院への寄進。一点が、妾へじゃ」
雲海は、玲母様が話を聞くと、
「最後の一点に対価を頂いてもよろしいか」
「対価か、砂金で良いか」
「いえ、金ではありませぬ。この雲海が筆に貴女を描きたいのです」
玲母様が着ける、麻織厚手の長羽織は、錦糸金糸の刺繍を施された逸品であり、八幡衆が旗印笹竜胆が金糸に煌めいていた。玲母様は、大きな胸乳を晒しで巻いているけど、ミヅチ将に乗って駆ける動きに胸の膨らみは揺れていた。波飛沫がかかる長羽織は、厚手なれど波に濡れて玲母様のボンキュボンした身体のラインをなぞるように纏い付いていた。睫毛が長く切れ長の瞳、白銀の流れるように艶やかな髪に、薄く流れるような整った眉、スッキリした目鼻立と、淡く蒼い肌と長羽織の亜麻色が重なって、人には出せぬ女性の色香を際立たせていた。
「ふむ。妾をか、、、構わぬが、ここで良いか」
そう言った玲母様に向かって、
「いえ。三本の絵巻物を仕上げた後に、玲様の船に乗せていただきたい」
「ほぉ。妾の船に乗って、妾を描くと言うか」
雲海は、浜に平伏すると、玲母様に願っていた。
「さて、どうするかの。北条殿は、構わぬか、見事な絵師と思うが」
「此度の戦は、我らの負けなれば、構わぬことかと」
「雲海、妾だけでなく、八幡衆が船絵師として描いてもらえるか」
「構いませぬ」
船絵師は、船図面や天測図、海図など様々な図面管理をおこなう必要があり、絵と言うよりも、製図やテクニカルイラストレーションのようなイメージが強かった。
「ならば良い。仕事が終われば、大島に渡るがよかろう」
「は。ありがとうございます」
こうして、後に「無雷」と共に、八幡衆が旅を絵草紙に記録した、八幡絵師雲海が生まれたのでした。後に、雲海和尚の絵は、下田で暮らすあたしの元へ、玲母様の文と一緒に送られて、楽しませてくれたのでした。
玲母様が「上乗り」として、北条の早船に乗り込むと、小田原に向けて出立し、「無雷」「庚寅」「辛卯」は、それに付き合って、小田原へと向かったのでありました。
小田原から、戻る時に「武雷」「庚寅」「辛卯」は、そのまま伊東の宇佐美の根拠地を襲って、一族郎等を捕えると、宇佐美定行が娘八重を為頼が許嫁として、伊東と熱海の水軍衆を八幡衆が一党とした。
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「玲母様は、良いのですか」
「今日は、戦人の宴じゃ。カグラ達もおる故、妾は、一や八重達と一緒に過ごそうぞ」
定行が娘は、齢三つの幼子であり、為頼が五歳なので、まだ幼い二人であったが楽しそうに遊んでいた。艫屋形の奥間で玲母様や為頼、八重ら皆で過ごした姿を描いてくれた、雲海の絵は、あたしの宝物となった。
講釈師、見てきたように嘘を吐くと申しますが、真実が混ざってこその嘘であります。
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重盛の正室である経子は、失脚した藤原成親の妹であるが、子宗実と共に左大臣の猶子となることで、伊豆守の任を受けていた。
工藤茂光が所領である、伊豆牧之郷は、駿河守経宗が抑えた。
伊豆が、駿河に近く東海となるか、相模に近く坂東となるかは、非常に難しいところがあった。伊豆国府は沼津であり、駿河に影響を受けやすい地域であるが、小田原から峠を越えた場所にあって、足柄峠より東側が坂東と呼ばれていて、伊豆は境界領域となっていた。工藤茂光の領地だった、伊豆牧之郷は、伊豆の重心位置に位置していて、東西交通の要衝でもあった。
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