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if昭和史を描く理由
第国際連盟は、歪を抱える。ソビエト編 ~「プロジェクトX」のXは|×《ばつ》なのです~
しおりを挟む国際連盟は、世界の紛争を解決するため、国際法を推進する結果となった。しかしながら、大多数の公約で進む中で、二つの大国が、国際連盟の流れの歪となる。
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一方は、共産主義による国際革命を推進し、国際法を利用するつもりしか無い、共産主義国家ソビエト。
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世界で初めて誕生した、共産主義国家のソビエトは、世界史上で最も異質な国家であったが、異質であることは当初認識されていなかった。国家という枠の中で、話し合いが可能だと、欧州列強は考えていたのである。
レーニンが死去した後、内紛の中でトップとなったスターリンは、粛清と弾圧を加えることで、独裁体制を確立させていった。
ウクライナおよび極東ロシアでの、白軍との戦闘は、各国からの内政干渉を跳ね返す、ソビエトという共産主義国家の意思であった。
粛清と弾圧の独裁体制は、ソビエトのお家芸であり、国家の根本となっていたため、外交交渉は、ありとあらゆる失敗の積み重ねとして、欧米諸国家に浸透していったのである。
国際連盟の平和活動は、共産主義による革命活動への掣肘であり、警察活動の活性化でもあった。
スターリンによる粛清と弾圧は、独裁体制を確立させ、経済活動の統制を図ることで、国家事業として、経済発展を遂げたのである。農業政策の失敗によって、数百万の餓死者を出しても、ソビエト経済の発展を優先し、共産主義国家による、政策指導の無謬性が優先されたのである。
共産主義は、同じ思想であることが前提となり、思想の根本を指導者が規定する。このため、指導者の思想規定に従うことが要求される。結果として、非常に独善的で、排他的な組織として構築される。中央集権制の効率は、トップの判断が合理的であれば、効率よく稼働する組織となる。
ソビエトという国家が、経済活動そのものは、資本主義でなくても稼働できる。しかしながら、独善で排他的なシステムは、自由主義とは相反する政治形態となる。ソビエトの特異な政治形態と、独善性と排他性は、国際連盟の諸国家にとって、理解の範疇外にあった。
ロシア帝室ロマノフ家の資産管理を標榜していることもあり、ソビエトそのものを国家として認めていなかった。反共産主義を国際連盟は掲げて、ウクライナへの介入とロシア共和国の建国、チタを中心とした極東ロシア共和国の建国、満洲、沿海州、アムール川流域を「特区」として解放することは、ソビエトという国家活動を真っ向から否定して対立することとなった。
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