琉球お爺いの綺談

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戦国歴史if

宵闇戦国草創異聞 非生産性を生業とする#あやかし__ひとならざるもの__#

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 眷属しんしが担うかばねは、祝詞や踊り、奏楽といった非生産性を生業とすることで、存在価値を造りだしたことにあります。

 その極みのひとつが、兎衆の在り様であります。住吉大社の眷属しんしとして生きる場を得た兎衆は、水を扱うあやかしひとならざるものでありましたが、あやかしひとならざるものとしての能力は低く、寿命が短く繁殖力が高いという特徴がありました。
 これを、最大限に活用するとしたのが、兎衆の職場として、水夫としてのかばねを創設することでした。
 乗船時の数と、下船時の数が減っていなければ、問題ないとした兎衆の取り扱いにありました。つまり、寿命が短く繁殖力が高い兎衆の存在が、海を往く者達にとって必要なことがあったのです。つまり、兎衆を船に乗せる理由は、非常食です。
 混血が進むことと航海技術や保存食量技術の発達から、徐々に非常食としての性質が弱くなり、船員としての技術・技能者としての性質が強くなっていきます。

 狐衆が、稲荷狐となり、巫女狐、女御狐となったのは、祝詞や踊り、奏楽といった非生産性の高いかばねは、権威の確保はしやすいけれど、食い扶持を稼ぎ難いという欠点がありました。宵闇日本の狐衆は、代表的な仕事が、人への奉仕活動全般にありました。
 奉仕活動全般として、稲荷狐の仕事があります。この中には、娼婦や女衒という仕事も含まれます。老若男女問わず、冠婚葬祭に関わり奉仕することを生業とするのが、狐衆の役割となります。
 生業の在り様から、目立ちやすく、人との関りが強くなるため、御伽草子に様々に描かれるような恋愛劇を生み出し、人との混血が多く生まれたこともまた、様々なあやかしひとならざるものの在り様を生み出していくこととなります。そういった恋愛劇を詠い踊り、奏でることから、新たな生業を生み出していったとも言えます。
 狐火の活用は、二百度程度という低温であることから、湯を沸かすのに使われ、杜湯と湯女狐を生み出すこととなった。また、潮を釜で煮沸することで、塩を得る製塩法から、潮釜の取り扱いにも長けた狐衆が活用されるようになった。特に海水を蒸留することで、塩と水が生成できることから、大型船に潮釜と狐衆が乗るようになっていきました。

「モフモフの基本は、狐と狼ですッ」筆者談

 狼は、大神であり、山岳信仰の基本でもありました。京洛を護るための、役行者が設置した愛宕山の愛宕権現の鬼達を、大神という天狗衆としています。鴉天狗と区別するために、宵闇では愛宕衆という呼び方をしています。
 愛宕衆は、愛宕権現を信仰する修験者集団であり、狩りに長けていて、野山を駆け巡り、人の守護者としての性質を眷属しんしであり、力も強いことから、あやかしひとならざるものとしては、山岳地帯における狩猟全般で活躍していました。
 狩猟による、食肉加工や皮革産業の担い手でもありmした。人との混血が進む中で、山岳部を中心として、牛や馬の飼育もおこなった、技術・技能集団として発展し、牛や馬の飼育をおこなっていました。代表的な乳製品である、乳、酪、酥、蘇、醍醐の生産を近江や大和を中心におこなっておりました。戦や輸送に用いられる、馬の飼育についても、愛宕衆が関わっておりました。
 愛宕山は、愛宕衆の活動範囲と修験道の拡がりと共に、各地に愛宕権現が祀られ、地域によって様々な産業を担うようになっていきました。

 鷺衆や天狗衆は、空を飛ぶという一点で、生業を得ていました。文を運ぶ、空から地を見る、測る。芸術としての絵ではなく、正確に記述する絵としてテクニカルイラストレーションを描くを生業としたのも、空から描くための技法として必要でありました。
 このため、鷺衆や天狗衆には、測量技術全般を含めた、一定の知識・技術を習得する必要がありました。
 安倍晴明を祖とする、天文方と天神、坐摩の融合から、鷺衆は、測量技術、図学、作図等を学び、実測結果に基づく地図を作成することに長けた一族となります。また、土御門一門との混血が増えた結果として、鷺衆や土御門一門は、天神衆と称されることが多くなり、技術集団としての存在価値を高めていくこととなります。
 特に、星図や地図の作図、暦の作成といった知識・技術の集積が図られて行きます。
 木版印刷技術から転写技術が進み、御伽草子のような本だけでなく、星図や地図の写本も作成されるようになります。
 正確に記述するために、正確に測る知識・技術も発達するようになります。

 鬼衆は、眷属しんしではなく、あやかしひとならざるものの悪しき魔物として狩られ、滅ぼされる代表でありました。これが、平安後期の渡辺綱から一変していきます。眷属しんしじゃない鬼族が、あやかしひとならざるものとして、魔物退治や瘴気祓いだけでなく、死体やゴミの焼却や、糞尿処理といった、様々な穢れの祓いを、生業としていきます。
 また一方で、鬼釜に代表される、鬼火が放つ千数百度の熱量を利用した、鉱物資源の取り扱い、鍛冶や鋳造といった生業へと進展していきます。石灰岩砕き、千百度の熱量で焼き、生石灰を生成する石灰釜による生成が、白漆喰ローマンコンクリート、漆喰、モルタル、乾燥剤など、非常に広範囲に利用されることとなる。日本では、非常に多くの地域で石灰が取れるため、住吉を中心として、鬼火を使う石灰釜が造られるようになった。千数百度の熱量から、陶器やガラス器、青銅といった製品の製造もおこなわれるようになっていきました。
 鋳造技術の発達は、平安末期から鎌倉期にかけて、宋国が金に敗れ、亡命者が増加したため、亡命者によって、大筒などの火砲が製造されるようになります。日本では、大筒などの火砲技術は、敵船から湊を護るための兵器として登場し、船から地上を攻撃する兵器として発達するようになりました。この頃の火砲は、鋳造しやすい青銅で造られていました。
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