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原・高橋による経済政策は、世界を覆す

原・高橋による経済政策04 Nayval Holydayの終焉に向かって

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 明治30年(1897年)貨幣法を施行し、金0.75mg=1円とし100円=49.875ドルとする
 大正 3年(1914年)イタリア金輸出禁止
 大正 4年(1915年)フランス金輸出禁止
           ドイツ金輸出禁止
 大正 5年(1917年)アメリカ金輸出禁止
           日本金輸出禁止
 大正 7年(1919年)アメリカ金解禁
           イギリス金輸出禁止
 大正12年(1923年)フランス・ベルギー軍によるルール占領
           ドイツ右翼活動勢力による、ミュンヘン一揆クーデター
           ミゲル将軍が、クーデタを起こし、スペインの政権を握った
                      関東大震災、震災手形の発行
 昭和 元年(1924年)陛下生前退位、改元の詔、5月1日即位の礼
           ソビエト指導者、ウラジミール・レーニン死去
           スターリンがレーニンの後任となる
           レフ・トロッキー逃亡
           ドイツ金解禁
 昭和 2年(1925年)極東ロシア共和国建国
           イギリス金解禁
           ドイツ国際連盟に加盟
  昭和 3年(1926年)駐独ソビエト大使、国際連盟オブザーバー参加承認
 昭和 4年(1927年)日本、外国為替危機に始まる、通貨危機勃発
           日本、定額手形大量発行による通貨危機解消
           スペイン通貨危機と内戦勃発
           イタリア金解禁
 昭和 5年(1928年)フランス金解禁
           日本金解禁
 昭和 6年(1929年)アメリカ、株価の大暴落暗黒の木曜日始まる。
 昭和 8年(1931年)イギリス金輸出禁止
 昭和 9年(1933年)アメリカ金輸出禁止
 昭和10年(1933年)第四艦隊事件
 昭和11年(1934年)友鶴事件
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 地方への支援が過重となると、都市部を中心として、憲政会が勢力を伸ばしていったのである。昭和7年(1930年)の総選挙は、昭和恐慌に緊急金融経済政策と、破綻回避に成功した原・高橋の成果で圧勝した。しかしながら、地方を優先し、自由交易に偏る、政友会の政策への反対も、徐々に大きくなっていったのである。特に、軍縮を強いられ、海軍の休日Nayval Holydayによって、正面戦力整備を阻害され、工夫を要求された海軍の不満が高かった。

 世界における海軍競争は、周辺戦力の整備が主軸となった。

 1000トン未満の条約型艦艇開発が実施された。日本では、1000トン級、統制型ボイラー搭載、護衛艦が八幡の工務大学校で開発された。単装105mm両用砲1門、連装30mm機銃1基、連装魚雷発射管搭載の護衛艦である。統制型ボイラーは、巡行26ノット、最高33ノットの高速を叩き出した。対空対艦射撃式装置、電探、水中聴音機や通信設備を搭載し、標準型護衛艦として、建造されたのであった。

 標準型護衛艦は、大連、八幡、横浜、神戸で生産が開始された。

 標準型護衛艦は、魚雷発射管を爆雷投射機に変更した対潜型、魚雷発射管を30mm連装機銃に変更した対空型など、いくつかのバリエーションが生産され、護衛総体の主力艦とされた。

 艦政本部は、標準型護衛艦の開発結果から、海軍工廠に小型化および武装強化を進めた。

 特殊護衛艦としては、武装を外した、双胴型水上機母艦が舞鶴海軍工廠で開発された。搭載される水上偵察機、水上戦闘機が、発注された。横須賀海軍工廠では、カタパルトの開発が進められ、甲板からの水上機の発進に成功した。

 海軍から次期艦上戦闘機について、開発が開始された。

 安土航空では、四発大型長距離水上機、五式大艇が生まれていた。五式は、20mm機銃4門、7.7mm機銃2門を搭載、魚雷2/250キロ爆弾2/50キロ4個を選択して積載可能な攻撃機であり、「皐雲そううん」と呼ばれるようになった。最高時速390キロ、航続距離4500キロと、長大な距離を飛ぶことができた。琵琶湖からバイカル湖までを無着陸で飛行し、圧倒的な航続距離を見せつけたのであった。

 大日本帝国護衛総体が、水上機開発を推進し、シベリア戦線に、水上機を投入していた。単座の三式水上戦闘機は、「三觜サンスイ」兵装7.7mm機銃3門、最高時速380キロ、航続距離1200キロ格闘戦に優れた機体であった。バイカル湖畔からフブスグル湖の技術試験大隊に180機が配備された。
 「三觜サンスイ」は、ソビエト製複葉機I-5よりも優速で、格闘戦をこなす機体で在り、後継機のI-15やI-16とも互角に戦える、水上戦闘機であった。

 技術試験大隊に送られて、性能試験を実施したが、バイカル湖畔の航空戦は、小競り合いに終始していた。

 if昭和3年以降は、日本は、ドイツ支援のために、ソビエトとの交渉で、シベリア鉄道の利用を交渉していた。ドイツの仲介もあって、シベリア鉄道を経由して、ドイツから汽車および貨車が送られて、ドイツへは石油精製品や貴金属の輸送が行われたのである。

 ドイツへの経済支援は、アメリカが権益を保有するシベリア鉄道を利用した支援であり、利用料の支払いは、アメリカに対して実施するべきであると、アメリカは主張した。

 日本は、アメリカがシベリア鉄道の権益を有するのは理解するが、イルクーツクから西は、ソビエトの実質的な占領下にあり、シベリア鉄道の権益を有しているのは、ソビエト政府と判断したと答弁をおこなった。

 国際連盟の中では、オブザーバー参加していることもあり、ソビエトは主権国家ではないが、シベリア鉄道に権益を有する組織であるとした。無地領主Landless Lordロマノフ家と同じ扱いとしたのである。ただ、アメリカに対しては、イルクーツクまでの権益を有するので、チタからイルクーツクの利用料を、定額手形で支払うことで合意した。



 日本の条約型護衛艦や水上機の発達は、ドイツから航空機エンジンの技術供与を受けたこともあって、性能が格段に向上していった。ドイツは、青島の膠州湾工廠で、戦艦の建造も行って、海軍の増強を図ったのである。
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