Alliance Possibility On-line~ロマンプレイのプレーヤーが多すぎる中で、普通にプレイしてたら最強になっていた~

百々 五十六

文字の大きさ
172 / 412

シルさんと狩り 次はボス戦?!

しおりを挟む
 シルさんが、本日のまとめみたいなテンションで言った。
 俺は、シルさんの話を聞きながら目の前のゴブリンに『ウィンドバレット』を当てた。

「まぁ、いろんなシステムの話をしたけど、総合して言えるのは、APOは、いろんな事が考えられて設計されているんだろうと言うことだね。それに、設計ミスがあったときの確認のため、最終調整のために、βテストをしているんだから、僕たちが簡単に思いつくような抜け穴はないんじゃないかな?」

 まぁ、それはそうだな。
 俺達とは比べものにならないぐらい優秀な人たちが、想像している以上の人数でいろんな事を考えて作っているんだし、簡単な抜け穴なんてないよな。
 それに、想定外の抜け道を見つけるために、βテストとか、クローズテストをやっているんだろうし、そんな簡単に見つかるはずないよな。
 俺達が心配するようなことじゃないよな。
 俺達が心配していいるようなことは、運営も最初から想定しているだろうしな。
 俺はそう思いながら目の前のゴブリンを切った。
 ずるして強くなるみたいな方法はないよな。
 少しずつ経験値を積み上げて強くならなきゃ。
 そもそも、ずるして強くなっても、楽しくないよな。
 不正して得られるのは、一時の快感だけだよな。
 これからも、地道に頑張っていこう。
 俺は、心からそう思いながら目の前のゴブリンに『スラッシュ』を当てた。
 コルドが、大きく頷きながら言った。

「それはそうだな!」

 俺もそう思う。
 ずるとかして強くなるより、強くなる過程を楽しめた方がよりこのAPOを楽しめるだろうしな。
 俺もコルドが言うのに合わせて頷いておいた。
 俺は頷きつつ目の前のゴブリンに鉄球を当てた。
 コルドに続いて、ローズも言った。

「確かにそうね」

 あぁ、これ、コルドが言うのにみんなで頷く奴じゃなくて、1人1人言っていく奴だったんだ。
 コルドの時に大げさに頷いてたのが、今になって少し恥ずかしくなってきた。
 俺は恥ずかしがりながら目の前のゴブリンに鉄球を当てた。
 今は恥ずかしがってる場合じゃないな。
 そう思いながら、俺も同じように言った。

「俺もそう思うぞ」

 俺達の同意で、良い感じに話がしまったな。
 次は何の話をしよう。
 俺が何か話題を振った方が良いのかな?
 じゃあ、何個か気になっていることのうちの1つを聞いてみようかな。
 俺が、そんなことを考えている間に、コルドが、シルさんに向かって言った。

「兄貴は、正規版だとまだ『ビックボスゴブリン』を倒してないんだよな?!」

 急にどうしたんだろう?
 何の話なんだろう?
 そう思いながら、俺は、コルドの話を聞いた。
 聞いた結果。
 急にどうしたんだろう?
 何の話をしようとしているんだろう?
 そう思いながら、目の前のゴブリンに鉄球を当てた。
 シルさんが、正規版で『ビックボスゴブリン』を倒してない事からどんな話が展開されていくんだろう?
 俺は、6割ぐらいの疑問と、4割ぐらいのわくわくで、話が進むのを待った。
 コルドの問いに、シルさんが軽い声で答える。

「そうだよ」

 次は、コルドが話す番。
 ここで、話の展開が決まると言っても過言ではない。
 今までのところは序章。もしくは、挨拶や、声をかけたぐらいのこと。
 ここで、話がどう分岐していくのかが、一番重要。
 コルドはなんて言うのか?
 コルドは、どんな話をするのだろうか?
  『ビックボスゴブリン』の話だろぉ。
 俺的には、一緒に倒しに行かない? か、倒しに行く予定はあるのか?
 この2つのどちらかだと思う。
 俺の想像力では、この2つしか出てこなかった。
 そう思いながら目の前のゴブリンに『ウィンドランス』を当てた。
 果たして、コルドはなんて言うのだろう? 俺の予想は当たっているのだろうか?
 俺は、わくわくドキドキしながら、コルドの話を聞く。
 コルドは少し間を取って言った。

「なら、これからみんなで倒しに行かないか?!」

 どうやら俺の予想は当たっていたみたいだ。
 当たっていたみたいだが、このコルドの問いに対する返事を考えていなかったな。
 『ビックボスゴブリン』は、人数が増えたからって、ボス自体が強化されるわけではない。
 だから、3人で行こうが4人で行こうが、ボスの強さは同じだ。
 3人で既に倒している俺達が、4人になれば、負けるはずもない。
 だから、安全面は、大丈夫だろう。
 効率的には多分、今の狩りは、『ビッグラビット』の周回と、『ビックボスゴブリン』の周回の間ぐらいの効率の良さだ。
 だから、移動した方が経験知的にも良い。
 そして、俺の気持ち的にも、シルさんと一緒にボス討伐ができるならやりたい。
 それに、APOをもらった恩を少しは返したいしな。
 よって、俺が反対する理由は1つもない。
 俺は賛成一択だ。
 シルさんが言った

「2人は良いの?」

 俺は食い気味に返そうと思ったのだが、俺以上にローズが食い気味で言ったので、素直に引き下がることにした。
 ローズは少し早口で言った。

「良いわね。面白そうね。ちょうど、この狩り、最適化されすぎてて、作業みたいだと思ってたのよ」

 俺は、それに続いて言った。

「俺も良いと思うぞ。負ける心配、死ぬ心配はいらないな。だって、3人で、勝てる敵に、4人で挑むんだから負けるわけがないよな」

 良い感じに説得できたんじゃないだろうか。
 自然と話す分担もできたし。
 俺達も、シルさんとボス戦に行きたいという気持ちが、伝わったんじゃないかな?
 そう思っていると、再びシルさんが聞いてきた。

「本当に良いの?」

 シルさんってそんな優柔不断なキャラだったっけ?
 そう思っていると、今度は、コルドが食い気味に言った。

「『ビックボスゴブリン』の方が、ここで狩りをしているよりも経験値の効率が良いからな! そっちの方が良いと俺は思うぞ!」

 俺は、コルドの発言に続くように言った。

「まぁ、確かに、素材の効率も、経験値の効率も、『ビックボスゴブリン』を周回した方が良いと思うぞ」

 俺達って、やっぱり幼なじみなんだな。
 俺は、2人が幼なじみなのだと再確認した。
 コルドから俺に続いた、説得のバトンを綺麗にローズが引き継いでくれた。
 これぞ、幼なじみのあうんの呼吸だな。
 そう思いながら、ローズの話を聞いた。

「それに、私たち、午後にも『ビックボスゴブリン』を倒しに行くから、その予行練習にもなるし」

 シルさんも決心したみたいだ。
 それがなんとなく雰囲気で分かった。
 まぁ、シルさんとも10数年幼なじみをやっているからな。
 シルさんは、俺達の説明から1拍開けて言った。

「そこまで言うなら、お願いしようかな。一緒に『ビックボスゴブリン』を倒しに行こう」

 よし、これで、シルさんと、『ビックボスゴブリン』を倒しに行くことができる。
 楽しみだな。
 どんな戦闘になるのかな?
 うまく連携できるのかな?
 どんな面白いことが待っているのかな?
 俺は、わくわくに胸を躍らせている。
 コルドは、元気よく食い気味に言った。

「もちろんだ! 兄貴!」

 それに続いて、ローズも楽しそうに言った。

「久しぶりのボス周回ね。腕が鳴るわ」

 俺も、それに続いてシルさんに向かって言った。

「そんな遠慮しなくて良いんだぞ」

 どんな戦いになるのか、今から楽しみだな。
 どのぐらいのタイムが出るかな。
 どのぐらいスムーズに進むかな。
 いろんな事を想像してよりわくわくしてきたな。
 コルドが、わくわくした声色で言った。

「よし! じゃあこの目の前のゴブリンを片付けたら行こう!」

 そうか、これでようやくゴブリン達が減っていくのか。
 片付けをちゃんとしなきゃな。
 俺は、抜けかけていた気をもう一度引き締めて言った。

「よし、ラストスパートだな」

 ローズも気合いを入れて言った。

「頑張りましょう」

 早々にいなくなりそうだな。
 それに、数が減れば減るほどゴブリンは戦いやすくなるから、加速的に減っていくことだろう。
 シルさんは気の抜けた声で言った。

「間違って補充しちゃわないように気をつけるね」





しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

癒し目的で始めたVRMMO、なぜか最強になっていた。

branche_noir
SF
<カクヨムSFジャンル週間1位> <カクヨム週間総合ランキング最高3位> <小説家になろうVRゲーム日間・週間1位> 現実に疲れたサラリーマン・ユウが始めたのは、超自由度の高いVRMMO《Everdawn Online》。 目的は“癒し”ただそれだけ。焚き火をし、魚を焼き、草の上で昼寝する。 モンスター討伐? レベル上げ? 知らん。俺はキャンプがしたいんだ。 ところが偶然懐いた“仔竜ルゥ”との出会いが、運命を変える。 テイムスキルなし、戦闘ログ0。それでもルゥは俺から離れない。 そして気づけば、森で焚き火してただけの俺が―― 「魔物の軍勢を率いた魔王」と呼ばれていた……!? 癒し系VRMMO生活、誤認されながら進行中! 本人その気なし、でも周囲は大騒ぎ! ▶モフモフと焚き火と、ちょっとの冒険。 ▶のんびり系異色VRMMOファンタジー、ここに開幕! カクヨムで先行配信してます!

少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。

昼寝部
キャラ文芸
 俺、日向真白は義妹と幼馴染の策略により、10月31日のハロウィンの日にコスプレをすることとなった。  その日、コスプレの格好をしたまま少しの間、家を追い出された俺は、仕方なく街を歩いていると読者モデルの出版社で働く人に声をかけられる。  とても困っているようだったので、俺の写真を一枚だけ『読者モデル』に掲載することを了承する。  まさか、その写真がキッカケで芸能界デビューすることになるとは思いもせず……。  これは真白が芸能活動をしながら、義妹や幼馴染、アイドル、女優etcからモテモテとなり、全国の女性たちを魅了するだけのお話し。

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。

鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。 鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。 まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。 ──────── 自筆です。

親がうるさいのでVRMMOでソロ成長します

miigumi
ファンタジー
VRが当たり前になった時代。大学生の瑞希は、親の干渉に息苦しさを感じながらも、特にやりたいことも見つからずにいた。 そんなある日、友人に誘われた話題のVRMMO《ルーンスフィア・オンライン》で目にしたのは――「あなたが求める自由を」という言葉。 軽い気持ちでログインしたはずが、気づけば彼女は“ソロ”で世界を駆けることになる。 誰にも縛られない場所で、瑞希は自分の力で強くなることを選んだ。これは、自由を求める彼女のソロ成長物語。 毎日22時投稿します。

ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話

ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。 異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。 「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」 異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…

異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました

黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。 彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。 戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。 現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと! 「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」 ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。 絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。 伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進! 迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る! これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー! 美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。 人生、逆転できないことなんて何もない!

ゲーム内転移ー俺だけログアウト可能!?ゲームと現実がごちゃ混ぜになった世界で成り上がる!ー

びーぜろ
ファンタジー
ブラック企業『アメイジング・コーポレーション㈱』で働く経理部員、高橋翔23歳。 理不尽に会社をクビになってしまった翔だが、慎ましい生活を送れば一年位なら何とかなるかと、以前よりハマっていたフルダイブ型VRMMO『Different World』にダイブした。 今日は待ちに待った大規模イベント情報解禁日。その日から高橋翔の世界が一変する。 ゲーム世界と現実を好きに行き来出来る主人公が織り成す『ハイパーざまぁ!ストーリー。』 計画的に?無自覚に?怒涛の『ざまぁw!』がここに有る! この物語はフィクションです。 ※ノベルピア様にて3話先行配信しておりましたが、昨日、突然ログインできなくなってしまったため、ノベルピア様での配信を中止しております。

​『イージス艦長、インパール最前線へ。――牟田口廉也に転生した俺は、地獄の餓死作戦を「鉄壁の兵站要塞」に変える』

月神世一
SF
​【あらすじ】 ​「補給がなければ、戦場に立つ資格すらない」 ​ 坂上真一(さかがみ しんいち)、50歳。  かつてイージス艦長として鉄壁の防空網を指揮し、現在は海上自衛隊で次世代艦の兵站システムを設計する男。  背中には若き日の過ちである「仁王」の刺青を隠し持ち、北辰一刀流の達人でもある彼は、ある日、勤務中に仮眠をとる。 ​ 目が覚めると、そこは湿気と熱気に満ちた1944年のビルマだった。  鏡に映っていたのは、小太りで口髭の男――歴史の教科書で見た、あの「牟田口廉也」。 ​ しかも時期は、日本陸軍史上最悪の汚点とされる「インパール作戦」決行の直前。  部下たちは「必勝の精神論」を叫び、無謀な突撃を今か今かと待っている。 ​ (……ふざけるな。俺に、部下を餓死させろと言うのか?) ​ 現代の知識と、冷徹な計算、そして海自仕込みのロジスティクス能力。  すべてを駆使して、坂上(中身)は歴史への介入を開始する。  精神論を振りかざすふりをして上層部を欺き、現地改修で兵器を強化し、密かに撤退路を整備する。 ​ これは、「史上最も無能な指揮官」の皮を被った「現代の有能な指揮官」が、確定した敗北の運命をねじ伏せ、数万の命を救うために戦う、逆転の戦記ドラマ。

処理中です...