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1章 スタートダッシュ
草原の歩き方を終えて
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ふぅ、クエストが終わった。
とりあえずもう一回索敵しておくか。
「索敵」
うん、周りにはもう敵はいないみたいだな。
じゃあ、いろいろ確認していくか。
とりあえず、報酬でもらった称号の確認をしていこうかな。
俺は、ステータスから、草原に歩き方の詳細を見た。
草原の歩き方
草原の歩き方を学んだものに与えられる称号。
この称号を持つ者は、草原の歩き方を最低限知っている。
条件:《フィールドクエスト》《草原の歩き方》を完了させること。
効果1:草原フィールドを自分で移動することで、地図を広げていくときに、群生地や採掘地、巣などと言った様々な情報が書き込まれる。
効果2:草原フィールドの場合、AGIが10上昇し、STRが5上昇する。
これはあれだな。
森の歩き方の、草原版だな。
森の歩き方との違いは、森の部分が草原になったことと、DEXが5上昇するというのが、STRが5上昇するに変化したことぐらいかな。
同じような称号なのは確かだな。
マッピングの技能に関しては、地図を買っちゃっているから、使わないな。
まぁ、今後草原のマップが出たときには活用していけるだろうな。
いや、今後草原のマップが出ても、そのマップの地図を買っちゃったら、使わないのかもな。
どこかに迷い込んだときとか、そういうときには使えるのかもしれないな。
そう考えると思ったよりも、歩き方の称号って使えない?
まぁ、でも、ステータスに補正が入るし、いい称号だよな。
無駄な称号ではないよな。
とりあえず、これで、称号の方の確認は出来たな。
戦闘のリザルトを見る前に、もう1回ぐらい、索敵しておくか。
「索敵」
まだ周りに敵はいないみたいだな。
なんか、戦闘中ブツブツとずっと索敵をしていたから、索敵をするのが癖になっているのかもしれないな。
まぁ、索敵をする分には何のデメリットもないから、いい癖なんじゃないかな。
話が戻るんだけど、称号って合成できるんだよな。
『チュートリアル修了者』と『森の歩き方』を合成して、『1.森の歩き方修了者』が出来たみたいに、『草原の歩き方』と『1.森の歩き方修了者』を合成できないのかな。
とりあえず試してみるか。
あぁ、ダメっぽいな。
あぁ、そういえば、今は、元の称号と元の称号を合成する1次合成までしか出来ないんだった。
1次合成でできた1次称号と、1次称号、もしくは、1次称号と、元の称号を合成するのは、2次合成と言って、まだ解放されていないらしい。
なぜそれが分かったのかというと、合成の詳細でそう説明されていた。
で、これは、称号以外でも、スキルでも同じらしい。
まぁ、そうだよな。
いろんなスキルを最初から合成できたら、初心者の段階から、阿呆みたいな性能のスキルを使えてしまうから、ゲームバランスが崩壊してしまうんだろうな。
1次合成スキルでさえ、かなりすごいのに、2次スキル、3次スキル、2次称号、3次称号、を今の段階で使えてしまったら、ダンジョンボアもワンパンできてしまって、楽しくないのかもしれないな。
いや、確実に楽しくないだろう。
爽快感だけのゲームになってしまうよな。
そりゃそうだよな。
よし、じゃあ切り替えて今度は、戦闘のリザルトを確認しよう。
俺は、今回のフィールドクエスト全体のリザルトを確認した。
ダンジョンラビット×108羽を討伐しました。
獲得素材:兎革×108
経験値を獲得しました。
弓を81本回収しました。
スキル、『弓術』がレベルアップしました。
スキル『1.物理冒険者の心得』がレベルアップしました。
『弓術』と『1.物理冒険者の心得』のレベルが上がったな。
まだ、対ダンジョンラビットでもスキルレベルが上がるんだな。
かなり多用したとは思うけど、上がるんだな。
まぁ、前回の依頼の時とか、森の歩き方の時の蓄積もあるんだろうけどな。
これだけでレベルが上がった訳ではないよな。
そうだよな。
そういうものだよな。
そうだとしても、スキルレベルのが上がるのはうれしいな。
ここからどんどん上がりづらくなっていくんだろうな。
職業レベルとか、キャラレベルの方は、もうその片鱗が見えてきているんじゃないかな。
スキルレベルの方は上がったけど、さすがに、キャラレベルとか、職業レベルは上がらなかったし。
2層で散々戦った後に、1層で散々戦っても、2層に比べると1つ1つの経験値が微々たる量だから、上がりづらいのかもしれないな。
モンスター1体当たりの経験値量は、ダンジョンラビットとダンジョンボアとでどのぐらいの差があるんだろうな。
微々たる差なのかな。
それとも、天と地ほどの差があるのかな。
強さを基準に考えるなら、数倍はあってもいいよな。
ダンジョンボアの一撃は怖いけど、ダンジョンラビットの一撃は、そこまでの怖さがないもんな。
それに、今なら、ダンジョンラビットは確定1発だし。
強さを基準にするとそれだけの差があるのだから、経験値の差もそれぐらいなのかもしれないな。
経験値を獲得しましたとしか表示されないから、どのぐらいの経験値を得ているのか分からないよな。
どうなっているんだろうな。
自分より強い敵に勝ったらこれぐらいとか、相対的に決まっているのかな。
それとも、この敵は元々このぐらいこの敵は元々このぐらいと敵によって決まった経験値があるのかな。
どっちなんだろう。
前者だとしたら、弱いものいじめみたいな狩りはあまり意味がないだろう。
後者だとしたら、塵も積もれば山となるみたいに、弱い魔物でも見かけたら倒しておいた方がいいのかもしれないな。
真実はいつか知ることになるのかな。
考察系サイトとか、検証系サイトを覗いたときに知ることになりそうだな。
まぁ、難しいこと、分からないことを今考えていても仕方がないな。
結局、強いやつと戦えばその分、いい経験値がもらえるのだろうから、そっちを頑張ればいいんじゃないかな。
そうやって単純に考えよう。
まぁ、なんだかんだ言って、大量の兎革と、2つのスキルのスキルレベル、そして何より、この弓の感覚を掴めたし、称号も手に入ったし、1層のフィールドクエストを受けて良かったんじゃないかな。
よし、じゃあ1層での用事も終わったし、2層に向かいますか!
俺は、地図を開いて、2層へのゲートのある場所を確認した。
少し遠いな。
それだけ移動したと言うことだろう。
いや、これはあれだな。
ゲートとは反対側に移動していたみたいだな。
クエストの場所とゲートが、外から入ってくるゲートを挟んで反対側にあるみたいだな。
良くこっち側のクエストに気づいたな。
これも、最初に見つけた足跡のおかげかな。
そう思いながらいつものゲートに向かって歩く。
そういえば、今のところ、ダンジョンに入るときに町の南のゲートしか使ってないな。
町の西にあるゲートの方を使ったことがないな。
暇なときとか、気分転換でもしたいときに、あっちのゲートも使ってみたいな。
どのぐらい違うところにつながるんだろな。
全然違うフィールドかな。
草原ですらないフィールドかな。
それとも、近くにつながるのかな。
どこにつながるか分からない楽しみがあるな。
それでいったら、1層から2層に行くゲートも同じものしか使っていないな。
他のものを使ったことがないな。
これもどこにつながるのか気になるな。
まぁ、違うところに行ってみたくなったときに行くんだろうな。
今はまだそのときじゃないんだろう。
そのときが来るまで待つとしようじゃないか。
それはそれとして、どこにつながっているのかは気になるな。
外からダンジョンに入るゲートは場所によって、ちょっと違い場所に出て、1層から2層のゲートは場所によって、そこそこ違う場所に出て、2層から3層のゲートは場所によって、全く違う場所に出るみたいに、どんどんゲートで行く場所が離れて行くみたいなのもいいな。
俺は無意識につぶやいていた。
「索敵」
敵はいないみたいだな。
無意識に敵の警戒ができるようになってきたみたいだ。
話は戻るけど、それでいったら、単純に3層に行きたいな。
どこのゲートで行ったらどうとかよりも、今は先に進みたいかもしれないな。
第一優先事項だな。
遊びとして、ゲートごとにどこに出るのかは試していきたいけど、やっぱり深く潜って強い敵と戦いたいよな。
3層は、どんなモンスターが出るのかな。
1層から2層の変化から考えるなら、今のメンツに新しいモンスターが追加される感じなのかな。
そうだとしたら、似たような自然系のフィールドになるのかな。
そうなるとしたら、何が有力かな。
草原、森の次はなんだろう。
ジャングル? 熱帯雨林? マングローブとか? 里山とかもありそうだな。
少し緑から離れるなら、沼地とか、海とか、浜辺とか、湖とかそういうのもあり得そうだな。
もしくは、大転換して、迷宮系のフィールドもあり得るな。
ザ・ダンジョンみたいなフィールドもそれはそれで楽しそうだな。
3層はどうなっているんだろうな。
いつになったら俺は3層に行けるんだろうな。
無茶していこうとは思わないから、やっぱり受付のお姉さんにお勧めされたタイミングかな。
そろそろいいんじゃないですかと言われたときに、行くことになりそうだな。
そこを1つの基準にしていきたいな。
おすすめされていない今は、まだ3層を戦うレベルではないと思われているのかな。
今の俺だと太刀打ちできないような敵が出るとするなら、どんだけ強い敵が出てくるんだろうな。
それはそれで、楽しみだな。
そんなことを考えているうちに、ゲートに着いた。
とりあえず、ゲートをくぐる前に索敵でもしておくか。
「索敵」
うん、敵はいないみたいだな。
今回はエンカウント率が低いな。
フィールドクエストの後、ここまでの間、一度もダンジョンラビットと戦っていないな。
もしかして、フィールドクエストをしたら、ダンジョンラビットが枯れてしまったのかな。
もしくは、俺にダンジョンラビットの死のにおいが付きすぎて、近寄ってこないのかな。
単純に運がいいだけという可能性もあるか。
そんなことを考えながら、ゲートをくぐった。
視界が切り替わり、いつもの2層に出た。
森フィールドに切り替わったことで、AGIとDEXが上昇したみたいだ。
少しだけ動きやすくなった気がする。
歩く速度も変わったのかな。
体感はそこまで早くなった気がしないな。
まぁ、直接比べている訳でもないから、実際にどのぐらいの変化があるのか分からないんだけどな。
感覚的にはちょっと変わったかなぐらいだ。
よし、依頼のためにじゃんじゃん狩って行くぞ。
俺はとりあえず唱えた。
「索敵」
近くにダンジョンボアは1匹だけいるみたいだ。
よし、こいつを倒そう。
弓の射程内にいたので、とりあえず、弓を引いた。
深呼吸をして、気持ちを整える。
狙いを定め、矢を放った。
312ダメージ
ダンジョンボアにも、300以上もダメージが入るのか。
これだけのダメージが入ったら、確定で2発で倒せるな。
これならかなり効率よく行けるんじゃない?
そう思いながら次の矢を放った。
次の矢は外れてしまったが、さらに放った、3射目は無事に当たった。
302ダメージ
この1撃でダンジョンボアを倒しきった。
これは気持ちがいいな。
俺は忘れずに、つぶやいた。
「索敵」
あの1匹以外に、近くに敵はいないみたいだ。
これで一安心だな。
落ち着いたところで、討伐後のウィンドウが現れた。
ダンジョンボアを討伐しました。
獲得素材:猪肉
経験値を獲得しました。
弓を2本回収しました。
このまま頑張っていこう。
俺は気分良く、森フィールドに繰り出していった。
それから、バンバンダンジョンボアを狩っていった。
ダンジョンボアに対しては、確定2発で倒せるようになったので、狩りがはかどるはかどる。
今まで5発かかっていたものが、2発になって、狩りがめちゃくちゃスピーディーになった。
そして何より、称号で上がったAGIとDEXの恩恵は、長時間活動をすることで、だんだんと分かってきた。
足が速い、動きが速い、DEXが上がったことでミスが減り、狩りが、気持ちよくて仕方がない。
いつまでも狩りをしていたくなる。
それぐらい快適に狩りができた。
1時間弱で、依頼のための討伐数を超えて、56匹も倒した。
これは気持ちがいい。
木に登ったり、不意打ちしたりと工夫を凝らさなくても倒せるのがうれしくて仕方がない。
それに、食後だから、脳にきちんとエネルギーが行っていて、頭が冴えるさえる。
それに加えてさらに、フィールドクエストで得た癖、索敵癖がうまくかみ合って、バンバン敵を見つけては先制攻撃して倒していくようになった。
かなり効率よく狩りができたんじゃないかな。
現状のステータスでこれ以上の効率をたたき出すのは難しいんじゃない過渡すら思えるほどの効率で狩りを進められた。
るんるん気分で狩りをしていると、背負っていた、孵化装置が震えだした。
とりあえずもう一回索敵しておくか。
「索敵」
うん、周りにはもう敵はいないみたいだな。
じゃあ、いろいろ確認していくか。
とりあえず、報酬でもらった称号の確認をしていこうかな。
俺は、ステータスから、草原に歩き方の詳細を見た。
草原の歩き方
草原の歩き方を学んだものに与えられる称号。
この称号を持つ者は、草原の歩き方を最低限知っている。
条件:《フィールドクエスト》《草原の歩き方》を完了させること。
効果1:草原フィールドを自分で移動することで、地図を広げていくときに、群生地や採掘地、巣などと言った様々な情報が書き込まれる。
効果2:草原フィールドの場合、AGIが10上昇し、STRが5上昇する。
これはあれだな。
森の歩き方の、草原版だな。
森の歩き方との違いは、森の部分が草原になったことと、DEXが5上昇するというのが、STRが5上昇するに変化したことぐらいかな。
同じような称号なのは確かだな。
マッピングの技能に関しては、地図を買っちゃっているから、使わないな。
まぁ、今後草原のマップが出たときには活用していけるだろうな。
いや、今後草原のマップが出ても、そのマップの地図を買っちゃったら、使わないのかもな。
どこかに迷い込んだときとか、そういうときには使えるのかもしれないな。
そう考えると思ったよりも、歩き方の称号って使えない?
まぁ、でも、ステータスに補正が入るし、いい称号だよな。
無駄な称号ではないよな。
とりあえず、これで、称号の方の確認は出来たな。
戦闘のリザルトを見る前に、もう1回ぐらい、索敵しておくか。
「索敵」
まだ周りに敵はいないみたいだな。
なんか、戦闘中ブツブツとずっと索敵をしていたから、索敵をするのが癖になっているのかもしれないな。
まぁ、索敵をする分には何のデメリットもないから、いい癖なんじゃないかな。
話が戻るんだけど、称号って合成できるんだよな。
『チュートリアル修了者』と『森の歩き方』を合成して、『1.森の歩き方修了者』が出来たみたいに、『草原の歩き方』と『1.森の歩き方修了者』を合成できないのかな。
とりあえず試してみるか。
あぁ、ダメっぽいな。
あぁ、そういえば、今は、元の称号と元の称号を合成する1次合成までしか出来ないんだった。
1次合成でできた1次称号と、1次称号、もしくは、1次称号と、元の称号を合成するのは、2次合成と言って、まだ解放されていないらしい。
なぜそれが分かったのかというと、合成の詳細でそう説明されていた。
で、これは、称号以外でも、スキルでも同じらしい。
まぁ、そうだよな。
いろんなスキルを最初から合成できたら、初心者の段階から、阿呆みたいな性能のスキルを使えてしまうから、ゲームバランスが崩壊してしまうんだろうな。
1次合成スキルでさえ、かなりすごいのに、2次スキル、3次スキル、2次称号、3次称号、を今の段階で使えてしまったら、ダンジョンボアもワンパンできてしまって、楽しくないのかもしれないな。
いや、確実に楽しくないだろう。
爽快感だけのゲームになってしまうよな。
そりゃそうだよな。
よし、じゃあ切り替えて今度は、戦闘のリザルトを確認しよう。
俺は、今回のフィールドクエスト全体のリザルトを確認した。
ダンジョンラビット×108羽を討伐しました。
獲得素材:兎革×108
経験値を獲得しました。
弓を81本回収しました。
スキル、『弓術』がレベルアップしました。
スキル『1.物理冒険者の心得』がレベルアップしました。
『弓術』と『1.物理冒険者の心得』のレベルが上がったな。
まだ、対ダンジョンラビットでもスキルレベルが上がるんだな。
かなり多用したとは思うけど、上がるんだな。
まぁ、前回の依頼の時とか、森の歩き方の時の蓄積もあるんだろうけどな。
これだけでレベルが上がった訳ではないよな。
そうだよな。
そういうものだよな。
そうだとしても、スキルレベルのが上がるのはうれしいな。
ここからどんどん上がりづらくなっていくんだろうな。
職業レベルとか、キャラレベルの方は、もうその片鱗が見えてきているんじゃないかな。
スキルレベルの方は上がったけど、さすがに、キャラレベルとか、職業レベルは上がらなかったし。
2層で散々戦った後に、1層で散々戦っても、2層に比べると1つ1つの経験値が微々たる量だから、上がりづらいのかもしれないな。
モンスター1体当たりの経験値量は、ダンジョンラビットとダンジョンボアとでどのぐらいの差があるんだろうな。
微々たる差なのかな。
それとも、天と地ほどの差があるのかな。
強さを基準に考えるなら、数倍はあってもいいよな。
ダンジョンボアの一撃は怖いけど、ダンジョンラビットの一撃は、そこまでの怖さがないもんな。
それに、今なら、ダンジョンラビットは確定1発だし。
強さを基準にするとそれだけの差があるのだから、経験値の差もそれぐらいなのかもしれないな。
経験値を獲得しましたとしか表示されないから、どのぐらいの経験値を得ているのか分からないよな。
どうなっているんだろうな。
自分より強い敵に勝ったらこれぐらいとか、相対的に決まっているのかな。
それとも、この敵は元々このぐらいこの敵は元々このぐらいと敵によって決まった経験値があるのかな。
どっちなんだろう。
前者だとしたら、弱いものいじめみたいな狩りはあまり意味がないだろう。
後者だとしたら、塵も積もれば山となるみたいに、弱い魔物でも見かけたら倒しておいた方がいいのかもしれないな。
真実はいつか知ることになるのかな。
考察系サイトとか、検証系サイトを覗いたときに知ることになりそうだな。
まぁ、難しいこと、分からないことを今考えていても仕方がないな。
結局、強いやつと戦えばその分、いい経験値がもらえるのだろうから、そっちを頑張ればいいんじゃないかな。
そうやって単純に考えよう。
まぁ、なんだかんだ言って、大量の兎革と、2つのスキルのスキルレベル、そして何より、この弓の感覚を掴めたし、称号も手に入ったし、1層のフィールドクエストを受けて良かったんじゃないかな。
よし、じゃあ1層での用事も終わったし、2層に向かいますか!
俺は、地図を開いて、2層へのゲートのある場所を確認した。
少し遠いな。
それだけ移動したと言うことだろう。
いや、これはあれだな。
ゲートとは反対側に移動していたみたいだな。
クエストの場所とゲートが、外から入ってくるゲートを挟んで反対側にあるみたいだな。
良くこっち側のクエストに気づいたな。
これも、最初に見つけた足跡のおかげかな。
そう思いながらいつものゲートに向かって歩く。
そういえば、今のところ、ダンジョンに入るときに町の南のゲートしか使ってないな。
町の西にあるゲートの方を使ったことがないな。
暇なときとか、気分転換でもしたいときに、あっちのゲートも使ってみたいな。
どのぐらい違うところにつながるんだろな。
全然違うフィールドかな。
草原ですらないフィールドかな。
それとも、近くにつながるのかな。
どこにつながるか分からない楽しみがあるな。
それでいったら、1層から2層に行くゲートも同じものしか使っていないな。
他のものを使ったことがないな。
これもどこにつながるのか気になるな。
まぁ、違うところに行ってみたくなったときに行くんだろうな。
今はまだそのときじゃないんだろう。
そのときが来るまで待つとしようじゃないか。
それはそれとして、どこにつながっているのかは気になるな。
外からダンジョンに入るゲートは場所によって、ちょっと違い場所に出て、1層から2層のゲートは場所によって、そこそこ違う場所に出て、2層から3層のゲートは場所によって、全く違う場所に出るみたいに、どんどんゲートで行く場所が離れて行くみたいなのもいいな。
俺は無意識につぶやいていた。
「索敵」
敵はいないみたいだな。
無意識に敵の警戒ができるようになってきたみたいだ。
話は戻るけど、それでいったら、単純に3層に行きたいな。
どこのゲートで行ったらどうとかよりも、今は先に進みたいかもしれないな。
第一優先事項だな。
遊びとして、ゲートごとにどこに出るのかは試していきたいけど、やっぱり深く潜って強い敵と戦いたいよな。
3層は、どんなモンスターが出るのかな。
1層から2層の変化から考えるなら、今のメンツに新しいモンスターが追加される感じなのかな。
そうだとしたら、似たような自然系のフィールドになるのかな。
そうなるとしたら、何が有力かな。
草原、森の次はなんだろう。
ジャングル? 熱帯雨林? マングローブとか? 里山とかもありそうだな。
少し緑から離れるなら、沼地とか、海とか、浜辺とか、湖とかそういうのもあり得そうだな。
もしくは、大転換して、迷宮系のフィールドもあり得るな。
ザ・ダンジョンみたいなフィールドもそれはそれで楽しそうだな。
3層はどうなっているんだろうな。
いつになったら俺は3層に行けるんだろうな。
無茶していこうとは思わないから、やっぱり受付のお姉さんにお勧めされたタイミングかな。
そろそろいいんじゃないですかと言われたときに、行くことになりそうだな。
そこを1つの基準にしていきたいな。
おすすめされていない今は、まだ3層を戦うレベルではないと思われているのかな。
今の俺だと太刀打ちできないような敵が出るとするなら、どんだけ強い敵が出てくるんだろうな。
それはそれで、楽しみだな。
そんなことを考えているうちに、ゲートに着いた。
とりあえず、ゲートをくぐる前に索敵でもしておくか。
「索敵」
うん、敵はいないみたいだな。
今回はエンカウント率が低いな。
フィールドクエストの後、ここまでの間、一度もダンジョンラビットと戦っていないな。
もしかして、フィールドクエストをしたら、ダンジョンラビットが枯れてしまったのかな。
もしくは、俺にダンジョンラビットの死のにおいが付きすぎて、近寄ってこないのかな。
単純に運がいいだけという可能性もあるか。
そんなことを考えながら、ゲートをくぐった。
視界が切り替わり、いつもの2層に出た。
森フィールドに切り替わったことで、AGIとDEXが上昇したみたいだ。
少しだけ動きやすくなった気がする。
歩く速度も変わったのかな。
体感はそこまで早くなった気がしないな。
まぁ、直接比べている訳でもないから、実際にどのぐらいの変化があるのか分からないんだけどな。
感覚的にはちょっと変わったかなぐらいだ。
よし、依頼のためにじゃんじゃん狩って行くぞ。
俺はとりあえず唱えた。
「索敵」
近くにダンジョンボアは1匹だけいるみたいだ。
よし、こいつを倒そう。
弓の射程内にいたので、とりあえず、弓を引いた。
深呼吸をして、気持ちを整える。
狙いを定め、矢を放った。
312ダメージ
ダンジョンボアにも、300以上もダメージが入るのか。
これだけのダメージが入ったら、確定で2発で倒せるな。
これならかなり効率よく行けるんじゃない?
そう思いながら次の矢を放った。
次の矢は外れてしまったが、さらに放った、3射目は無事に当たった。
302ダメージ
この1撃でダンジョンボアを倒しきった。
これは気持ちがいいな。
俺は忘れずに、つぶやいた。
「索敵」
あの1匹以外に、近くに敵はいないみたいだ。
これで一安心だな。
落ち着いたところで、討伐後のウィンドウが現れた。
ダンジョンボアを討伐しました。
獲得素材:猪肉
経験値を獲得しました。
弓を2本回収しました。
このまま頑張っていこう。
俺は気分良く、森フィールドに繰り出していった。
それから、バンバンダンジョンボアを狩っていった。
ダンジョンボアに対しては、確定2発で倒せるようになったので、狩りがはかどるはかどる。
今まで5発かかっていたものが、2発になって、狩りがめちゃくちゃスピーディーになった。
そして何より、称号で上がったAGIとDEXの恩恵は、長時間活動をすることで、だんだんと分かってきた。
足が速い、動きが速い、DEXが上がったことでミスが減り、狩りが、気持ちよくて仕方がない。
いつまでも狩りをしていたくなる。
それぐらい快適に狩りができた。
1時間弱で、依頼のための討伐数を超えて、56匹も倒した。
これは気持ちがいい。
木に登ったり、不意打ちしたりと工夫を凝らさなくても倒せるのがうれしくて仕方がない。
それに、食後だから、脳にきちんとエネルギーが行っていて、頭が冴えるさえる。
それに加えてさらに、フィールドクエストで得た癖、索敵癖がうまくかみ合って、バンバン敵を見つけては先制攻撃して倒していくようになった。
かなり効率よく狩りができたんじゃないかな。
現状のステータスでこれ以上の効率をたたき出すのは難しいんじゃない過渡すら思えるほどの効率で狩りを進められた。
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ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
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