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1章 スタートダッシュ
ログアウトしてちょっと早めの夕食を
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キメラスキルオンラインの世界からログアウトした。
視界が切り替わり現実に戻ってきた。
VRカプセルの内側が見える。
すぐに、カプセルが開き、いつもの天井が視界に広がる。
戻ってきたな。
すごく戻ってきたなと言う感覚になる。
ついこっちの世界とあっちの世界を同列に扱いそうになってしまうけど、あっちの世界は、ゲームの中だからな。
そこのところを忘れそうになるんだよな。
それだけ、キメラスキルオンラインがリアルに作られている、作り込まれていると言うことなんだろうな。
そう思いながら、VRカプセルから体を起こした。
余計なことを考えている時間はないな。
こっちにいるのは、疲労値が回復するまでなのだから。
それを忘れてはいけないな。
具体的には、1時間7分しか、時間がないらしい。
1時間ちょっとで何が出来るかな。
何をしようかな。
出来ることと言ったら、家事をするのか、それとも、キメラスキルオンラインの情報収集をするのかぐらいだな。
どっちが良いかな。
ここで、家事をすれば、家事をするためにわざわざログアウトしてくる必要がなくなるんだよな。
ここで攻略情報などを見れば、あの世界に戻ってから、効率よく頑張れるんだろうな。
どっちにしようかな。
うーん、家事にしようかな。
攻略情報はまた後でいいかな。
攻略情報が必要なフェーズまでまで来ていないかな。
今は、何にも縛られずに自由にやりたいし。
それに、まだ、何か壁にぶち当たった訳でもないし。
だから、先に攻略情報という、選択肢が消えたので、家事をすることにしよう。
ログアウトしてから、ここまで約1分の出来事であった。
家事をしよう。
そう思いながら、VRカプセルから出た。
その前に、まずは、体をほぐさないとな。
何時間も、この危機の中にいたのだから、どこらか凝っているかもしれないしな。
俺は、とりあえず、グッと背伸びをした。
そのまま体を左右に倒して、体の左右を伸ばしていく。
ふぅ、なんか体がほぐれたような気がする。
体が軽くなったような気がする。
そう思いながら、今度は、背伸びの姿勢のまま体を前後に反らした。
効くぅ。
そう思いながら体を伸ばしていく。
実際効果があるのか、体がほぐれているのか、どこかに効いているのかは分からない。
ただ、そんな気がするから、体をほぐしていく。
最後に、手足をぶらぶらさせながら、頭をぐるんと回しながら、首の凝りを取っていく。
良し、これで、体がほぐれたことだろう。
体をほぐし終えたのは、ログアウトしてこっちの世界に戻ってきてから、だいたい3分後のことだった。
まずは何をしようかな。
何の家事が残っていたかな。
とりあえず、洗濯物を取り込んでおくか。
俺は、勢いのままに、ベランダに向かった。
俺は、ベランダに干してある、洗濯物を取り込んでいった。
今日は、日中ちゃんと晴れていたみたいだから、ちゃんと、洗濯物が乾いているな。
これだけちゃんと乾いていたら、そのまま、クローゼットに入れておいても良いかな。
俺は、衣服をハンガーに掛けて干して、ハンガーに掛かったまま、クローゼットに入れる派だ。
俺は、ハンガーを取っては、近くにあるクローゼットに服をしまっていった。
たたむなんてことはしない。
面倒くさいから。
そして、時間がかかるから。
このスタイルに文句を言われることはない。
1人暮らしで、誰にも文句を言われない。
そんなことを考えながら、乾燥した洗濯物を、全てクローゼットにぶち込んでいった。
ふぅ、これで、洗濯物の取り込みは、完了だな。
次は何をしよう。
次はやっぱり、夕飯の用意だな。
後2から3時間後には夕飯だ。
早く取るならば、今つくって今食べちゃっても良い。
夕飯の準備をしちゃおう。
そして、準備が出来たときにちょうどお腹がすいていたり、食べたくなっていたりしたなら、そのとき食べてしまえば良いな。
俺は、今度は、キッチンに向かった。
そういえば、昼ご飯って何食べたっけ?
昼ご飯は、冷凍の弁当だったな。
鮭系の弁当だったことを覚えている。
そして、食後のデザートに、アイスを食べたことも覚えている。
案外、食べ物のことって覚えているものだな。
ただ、こっちの昼ご飯と、あっちの昼ご飯の記憶がごっちゃになっていたから、思い出すのに若干の時間が必要だったな。
あっちもきちんと味覚を再現されているから、記憶がごっちゃになっちゃうんだよな。
それぐらいキメラスキルオンラインの世界の感覚がリアルなのが悪いんだよな。
俺は何も悪くない。
俺が悪いとか、そういうことじゃなくて、今日の昼ご飯を思い出して、そこから夕飯を考えようという時間だ。
かなり話がずれていたみたいだな。
頭の中で考えるとこういうことがあるんだよな。
反省反省。
反省はこれぐらいにして、改めて最初に戻って、夕飯のことを考えよう。
何がいいかな。
2食連続で冷凍の弁当というのはなんだか味気ないから、何か作りたいな。
今、食材って何があったっけ。
まともに料理の出来るような食材をそろえていたかな。
少し不安になってきたな。
冷蔵庫の中身を思い出そうとしているタイミングで、リビングに着いた。
俺は、とまること泣く、冷蔵庫の元まで行った。
ノータイムで冷蔵庫を開ける。
えーっと、何があるかな。
明太子がある、肉のパックもある、豆腐とか納豆もある、卵もある、これは昨日買ってきた惣菜かな? 、いろいろあるな。
これなら、何でも出来そうだな。
1人分の1食ぐらいなら余裕で出来そうなラインナップだな。
よし作るか。
冷蔵庫を見ていたら、食欲もわいてきたし、少し早いけど夕食にしようかな。
よし、そうしよう。
俺はそう思いながら調理を始めた。
ご飯を今から炊いていたら間に合わないので、今日は、パンにしよう。
買ってあった食パンを良い感じにトースターで焼く。
冷蔵庫から、豆腐を取り出して、冷や奴にする。
後は、何だろう。
冷蔵庫から卵を出して、スクランブルエックにするか。
後この今日までが期限の惣菜も出すか。
そうやって、冷蔵庫の中身を出していくと、和洋折衷みたいな夕飯になった。
今晩の献立は、トーストに、スクランブルエッグ、冷や奴に、スーパーで買ってきたお惣菜。
この4品。
俺は、それを食卓に並べていく。
うん、統一感はないな。
まぁ、でも男の1人暮らしなんだし、これぐらいぐちゃぐちゃさも、味というものだろう。
俺は、1人で言った。
「いただきます」
きちんと手を合わせて、そう言った後、とりあえず、スクランブルエッグを食べてみた。
うん、うまく出来ている。
炒り卵みたいに水分が飛びきっている訳でも、生卵みたいに火が通っていない訳でもない。
ちょうど良い火加減だったんじゃないかな。
これは、我ながら良いできだ。
いいものを作ったな。
俺は、スクランブルエッグのおいしさに対してと、このスクランブルエッグを分が作ることが出来たことに対して、うれしくなり自然と口角が上がっていった。
スクランブルエッグを食べながら1人つぶやいた。
「うまっ」
キメラスキルオンライン内で食べた、焼き肉みたいに、シチュエーションに意外性があったり、食べるものに特別性があったりする訳じゃないけど、こういうのでいいんだよな。
そう思いながら、トーストをかじる。
うん、合う。
スクランブルエックとよく合うな。
俺は、一度席から立ち、冷蔵庫に向かった。
冷蔵庫億から牛乳のパックを取り出し、戻る途中でコップを反対の手で持ち、席に着いた。
牛乳をコップに入れて1あおり。
「うま」
自然と表情が緩むのが分かる。
とりあえず、洋食のローテーションから先に消えていった。
まずトーストがなくなり、その後すぐにスクランブルエッグがなくなり、最後にコップに注いだ牛乳を飲みきった。
後は冷や奴と、この惣菜だな。
俺は、箸で冷や奴を切って口に運ぶ。
「うまいな」
これはこれでうまいな。
洋のものとはまた違った味がある。
それと、ゲームの中のものともまた違ったうまさがある。
ゲームの中の食事も良かったけど、こっちの食事も最高だな。
そう思いながら惣菜も食べた。
冷や奴と惣菜も食べ終えて、食事を終えた。
食事を終えるときもきちんと手を合わせて言った。
「ごちそうさまでした」
俺は、空になった食器をながしへともっていく。
牛乳パックを忘れずに冷蔵庫に戻してから、ながしの食器を洗う。
食後で気分が良いので、皿洗い目ではない。
ふと、壁掛けの時計が視界に入る。
時間を確認すると、ログアウトしてきてから、50分が経っていた。
あと17分か。
思ったよりも時間に余裕があるな。
1時間ってあっという間だと思っていたけど、案外あるんだな。
じゃあ、この17分で、デザートでも食べようかな。
俺は、食器を洗い終えた後、冷蔵庫に入れてある、シュークリームを頬張った。
食後の甘味は格別のものだな。
そう思いながら言った。
「これはうまい」
口角が上がりすぎて,顔を突き抜けるのではないかと思うほど、うまいな。
特に高いやつとか、有名なやつとかでもない、普通のシュークリームでこれだけ喜べる俺って幸せ者だな。
キメラスキルオンラインをやっていたから、脳が糖分を求めていたのかもしれないな。
だから、いつも以上においしく感じたのかもしれないな。
そんなことを考えている間に、シュークリームを食べ終えた。
俺は、ショークリームを食べた後は、軽く手を洗って、VRカプセルのある部屋に戻ってきた。
17時前に、夕飯を食べちゃったな。
夜中お腹すきそうだな。
まぁ、そのときはそのときだな。
腹が減ったら何か食べれば良いや。
俺はまだ若いんだし。
それぐらい、大丈夫だろう。
ピチピチの20歳なんだし。
疲労値が回復するまで、あと3分。
もうログインしちゃうか。
3分ぐらいかかるかもしれないし。
俺は、俺は、上機嫌に、ログインの準備を始めた。
カプセルの中に入って機器をセットする。
そして、最後にVRカプセルの電源を入れ、起動したら、キメラスキルオンラインにログインする。
どうやら無事にログインできたようだ。
視界が切り替わった。
見知らぬ天井。
天井というか、布だな。
ログインが成功したんだな。
布が見えると言うことは、テントの中だな。
テントの中で、寝袋にくるまってログアウトしたのだから当たり前か。
俺は、とりあえず体を起こした。
とりあえず、疲労値の確認をするか。
そう思って、ウィンドウからステータスを開き疲労値を確認した。
疲労値は綺麗に0になっていた。
ということは、ログインの作業に3分かかったと言うことなのかな。
もしくはおまけして、0にしてくれたのかな。
まぁ、とりあえず、疲労値の回復に成功したみたいだな。
じゃあ、もう寝てなくて良いか。
なら、テントから出るか。
そう思い入れは、まず寝袋から出て、その後に、テントから出た。
テントから出ると、日がまぶしい。
そうだ。ダンジョンの中って、いつでも真っ昼間みたいな日差しをしているんだった。
というか、こんなに、明るいのに、良くテントの中は、ほどよく暗くなっているな。
どういう技術なんだろうか?
そういうシステムですとか設定ですと言われたら終わりなんだけど、キメラスキルオンラインだし、何かしらの理屈がありそうだなよな。
そんなことを考えていると、聞き覚えのある声が聞こえた。
「なぁ!」
声の方を向くと、なーさんがこっちに向かって飛んできていた。
チリンと鈴の音をならしながら、なぁと鳴きながら、うれしそうに近づいてくる。
俺は、なーさんに話しかけた。
「なーさん、数時間ぶり。なーさんも疲労はとれた?」
「なぁ! なぁ!」
なーさんは元気だと主張するように鳴いた。
元気モリモリなのは伝わってきた。
システム的にはどうなんだろうと、なーさんのステータスから、疲労値を確認した。
なーさんの疲労値は,一桁まで下がっていた。
なーさんもうまく休憩できたんだな。
少しだけある疲労値は、疲労が回復しきってから動いている分なんだろうな。
そんなことを考えながら、言った。
「なーさんが元気みたいで良かった。俺がいない間に、何かあったか?」
「なぁ、なぁ」
なーさんは横に首を振りながら鳴いた。
どうやら何もなかったみたいだ。
それは良かった。
アクシデントとかそういうことはないに限るからな。
それに、ログアウトしているときにそんなことがあったらどうしようもないもんな。
何事もないのが一番だよな。
そう思いながら言った。
「そうか、何もなかったのか。なーさんは、その間、休憩意外だと何をしていたんだ?」
「なー」
なーさんは、飛びながらお散歩に行っていたようだ。
なーさんのジェスチャーからなんとなくそう伝わってきた。
お散歩か。
お散歩していたなら、周辺の地理にも詳しくなったのかな。
俺もそろそろ移動したいな。
次のエリアに行って、敵と戦いたい。
まぁ、その前に、広げたテントとかの片付けだな。
これが終わらないと、何も出来ない。
俺は、なーさんと協力して、サバイバルセットを片付けだした。
視界が切り替わり現実に戻ってきた。
VRカプセルの内側が見える。
すぐに、カプセルが開き、いつもの天井が視界に広がる。
戻ってきたな。
すごく戻ってきたなと言う感覚になる。
ついこっちの世界とあっちの世界を同列に扱いそうになってしまうけど、あっちの世界は、ゲームの中だからな。
そこのところを忘れそうになるんだよな。
それだけ、キメラスキルオンラインがリアルに作られている、作り込まれていると言うことなんだろうな。
そう思いながら、VRカプセルから体を起こした。
余計なことを考えている時間はないな。
こっちにいるのは、疲労値が回復するまでなのだから。
それを忘れてはいけないな。
具体的には、1時間7分しか、時間がないらしい。
1時間ちょっとで何が出来るかな。
何をしようかな。
出来ることと言ったら、家事をするのか、それとも、キメラスキルオンラインの情報収集をするのかぐらいだな。
どっちが良いかな。
ここで、家事をすれば、家事をするためにわざわざログアウトしてくる必要がなくなるんだよな。
ここで攻略情報などを見れば、あの世界に戻ってから、効率よく頑張れるんだろうな。
どっちにしようかな。
うーん、家事にしようかな。
攻略情報はまた後でいいかな。
攻略情報が必要なフェーズまでまで来ていないかな。
今は、何にも縛られずに自由にやりたいし。
それに、まだ、何か壁にぶち当たった訳でもないし。
だから、先に攻略情報という、選択肢が消えたので、家事をすることにしよう。
ログアウトしてから、ここまで約1分の出来事であった。
家事をしよう。
そう思いながら、VRカプセルから出た。
その前に、まずは、体をほぐさないとな。
何時間も、この危機の中にいたのだから、どこらか凝っているかもしれないしな。
俺は、とりあえず、グッと背伸びをした。
そのまま体を左右に倒して、体の左右を伸ばしていく。
ふぅ、なんか体がほぐれたような気がする。
体が軽くなったような気がする。
そう思いながら、今度は、背伸びの姿勢のまま体を前後に反らした。
効くぅ。
そう思いながら体を伸ばしていく。
実際効果があるのか、体がほぐれているのか、どこかに効いているのかは分からない。
ただ、そんな気がするから、体をほぐしていく。
最後に、手足をぶらぶらさせながら、頭をぐるんと回しながら、首の凝りを取っていく。
良し、これで、体がほぐれたことだろう。
体をほぐし終えたのは、ログアウトしてこっちの世界に戻ってきてから、だいたい3分後のことだった。
まずは何をしようかな。
何の家事が残っていたかな。
とりあえず、洗濯物を取り込んでおくか。
俺は、勢いのままに、ベランダに向かった。
俺は、ベランダに干してある、洗濯物を取り込んでいった。
今日は、日中ちゃんと晴れていたみたいだから、ちゃんと、洗濯物が乾いているな。
これだけちゃんと乾いていたら、そのまま、クローゼットに入れておいても良いかな。
俺は、衣服をハンガーに掛けて干して、ハンガーに掛かったまま、クローゼットに入れる派だ。
俺は、ハンガーを取っては、近くにあるクローゼットに服をしまっていった。
たたむなんてことはしない。
面倒くさいから。
そして、時間がかかるから。
このスタイルに文句を言われることはない。
1人暮らしで、誰にも文句を言われない。
そんなことを考えながら、乾燥した洗濯物を、全てクローゼットにぶち込んでいった。
ふぅ、これで、洗濯物の取り込みは、完了だな。
次は何をしよう。
次はやっぱり、夕飯の用意だな。
後2から3時間後には夕飯だ。
早く取るならば、今つくって今食べちゃっても良い。
夕飯の準備をしちゃおう。
そして、準備が出来たときにちょうどお腹がすいていたり、食べたくなっていたりしたなら、そのとき食べてしまえば良いな。
俺は、今度は、キッチンに向かった。
そういえば、昼ご飯って何食べたっけ?
昼ご飯は、冷凍の弁当だったな。
鮭系の弁当だったことを覚えている。
そして、食後のデザートに、アイスを食べたことも覚えている。
案外、食べ物のことって覚えているものだな。
ただ、こっちの昼ご飯と、あっちの昼ご飯の記憶がごっちゃになっていたから、思い出すのに若干の時間が必要だったな。
あっちもきちんと味覚を再現されているから、記憶がごっちゃになっちゃうんだよな。
それぐらいキメラスキルオンラインの世界の感覚がリアルなのが悪いんだよな。
俺は何も悪くない。
俺が悪いとか、そういうことじゃなくて、今日の昼ご飯を思い出して、そこから夕飯を考えようという時間だ。
かなり話がずれていたみたいだな。
頭の中で考えるとこういうことがあるんだよな。
反省反省。
反省はこれぐらいにして、改めて最初に戻って、夕飯のことを考えよう。
何がいいかな。
2食連続で冷凍の弁当というのはなんだか味気ないから、何か作りたいな。
今、食材って何があったっけ。
まともに料理の出来るような食材をそろえていたかな。
少し不安になってきたな。
冷蔵庫の中身を思い出そうとしているタイミングで、リビングに着いた。
俺は、とまること泣く、冷蔵庫の元まで行った。
ノータイムで冷蔵庫を開ける。
えーっと、何があるかな。
明太子がある、肉のパックもある、豆腐とか納豆もある、卵もある、これは昨日買ってきた惣菜かな? 、いろいろあるな。
これなら、何でも出来そうだな。
1人分の1食ぐらいなら余裕で出来そうなラインナップだな。
よし作るか。
冷蔵庫を見ていたら、食欲もわいてきたし、少し早いけど夕食にしようかな。
よし、そうしよう。
俺はそう思いながら調理を始めた。
ご飯を今から炊いていたら間に合わないので、今日は、パンにしよう。
買ってあった食パンを良い感じにトースターで焼く。
冷蔵庫から、豆腐を取り出して、冷や奴にする。
後は、何だろう。
冷蔵庫から卵を出して、スクランブルエックにするか。
後この今日までが期限の惣菜も出すか。
そうやって、冷蔵庫の中身を出していくと、和洋折衷みたいな夕飯になった。
今晩の献立は、トーストに、スクランブルエッグ、冷や奴に、スーパーで買ってきたお惣菜。
この4品。
俺は、それを食卓に並べていく。
うん、統一感はないな。
まぁ、でも男の1人暮らしなんだし、これぐらいぐちゃぐちゃさも、味というものだろう。
俺は、1人で言った。
「いただきます」
きちんと手を合わせて、そう言った後、とりあえず、スクランブルエッグを食べてみた。
うん、うまく出来ている。
炒り卵みたいに水分が飛びきっている訳でも、生卵みたいに火が通っていない訳でもない。
ちょうど良い火加減だったんじゃないかな。
これは、我ながら良いできだ。
いいものを作ったな。
俺は、スクランブルエッグのおいしさに対してと、このスクランブルエッグを分が作ることが出来たことに対して、うれしくなり自然と口角が上がっていった。
スクランブルエッグを食べながら1人つぶやいた。
「うまっ」
キメラスキルオンライン内で食べた、焼き肉みたいに、シチュエーションに意外性があったり、食べるものに特別性があったりする訳じゃないけど、こういうのでいいんだよな。
そう思いながら、トーストをかじる。
うん、合う。
スクランブルエックとよく合うな。
俺は、一度席から立ち、冷蔵庫に向かった。
冷蔵庫億から牛乳のパックを取り出し、戻る途中でコップを反対の手で持ち、席に着いた。
牛乳をコップに入れて1あおり。
「うま」
自然と表情が緩むのが分かる。
とりあえず、洋食のローテーションから先に消えていった。
まずトーストがなくなり、その後すぐにスクランブルエッグがなくなり、最後にコップに注いだ牛乳を飲みきった。
後は冷や奴と、この惣菜だな。
俺は、箸で冷や奴を切って口に運ぶ。
「うまいな」
これはこれでうまいな。
洋のものとはまた違った味がある。
それと、ゲームの中のものともまた違ったうまさがある。
ゲームの中の食事も良かったけど、こっちの食事も最高だな。
そう思いながら惣菜も食べた。
冷や奴と惣菜も食べ終えて、食事を終えた。
食事を終えるときもきちんと手を合わせて言った。
「ごちそうさまでした」
俺は、空になった食器をながしへともっていく。
牛乳パックを忘れずに冷蔵庫に戻してから、ながしの食器を洗う。
食後で気分が良いので、皿洗い目ではない。
ふと、壁掛けの時計が視界に入る。
時間を確認すると、ログアウトしてきてから、50分が経っていた。
あと17分か。
思ったよりも時間に余裕があるな。
1時間ってあっという間だと思っていたけど、案外あるんだな。
じゃあ、この17分で、デザートでも食べようかな。
俺は、食器を洗い終えた後、冷蔵庫に入れてある、シュークリームを頬張った。
食後の甘味は格別のものだな。
そう思いながら言った。
「これはうまい」
口角が上がりすぎて,顔を突き抜けるのではないかと思うほど、うまいな。
特に高いやつとか、有名なやつとかでもない、普通のシュークリームでこれだけ喜べる俺って幸せ者だな。
キメラスキルオンラインをやっていたから、脳が糖分を求めていたのかもしれないな。
だから、いつも以上においしく感じたのかもしれないな。
そんなことを考えている間に、シュークリームを食べ終えた。
俺は、ショークリームを食べた後は、軽く手を洗って、VRカプセルのある部屋に戻ってきた。
17時前に、夕飯を食べちゃったな。
夜中お腹すきそうだな。
まぁ、そのときはそのときだな。
腹が減ったら何か食べれば良いや。
俺はまだ若いんだし。
それぐらい、大丈夫だろう。
ピチピチの20歳なんだし。
疲労値が回復するまで、あと3分。
もうログインしちゃうか。
3分ぐらいかかるかもしれないし。
俺は、俺は、上機嫌に、ログインの準備を始めた。
カプセルの中に入って機器をセットする。
そして、最後にVRカプセルの電源を入れ、起動したら、キメラスキルオンラインにログインする。
どうやら無事にログインできたようだ。
視界が切り替わった。
見知らぬ天井。
天井というか、布だな。
ログインが成功したんだな。
布が見えると言うことは、テントの中だな。
テントの中で、寝袋にくるまってログアウトしたのだから当たり前か。
俺は、とりあえず体を起こした。
とりあえず、疲労値の確認をするか。
そう思って、ウィンドウからステータスを開き疲労値を確認した。
疲労値は綺麗に0になっていた。
ということは、ログインの作業に3分かかったと言うことなのかな。
もしくはおまけして、0にしてくれたのかな。
まぁ、とりあえず、疲労値の回復に成功したみたいだな。
じゃあ、もう寝てなくて良いか。
なら、テントから出るか。
そう思い入れは、まず寝袋から出て、その後に、テントから出た。
テントから出ると、日がまぶしい。
そうだ。ダンジョンの中って、いつでも真っ昼間みたいな日差しをしているんだった。
というか、こんなに、明るいのに、良くテントの中は、ほどよく暗くなっているな。
どういう技術なんだろうか?
そういうシステムですとか設定ですと言われたら終わりなんだけど、キメラスキルオンラインだし、何かしらの理屈がありそうだなよな。
そんなことを考えていると、聞き覚えのある声が聞こえた。
「なぁ!」
声の方を向くと、なーさんがこっちに向かって飛んできていた。
チリンと鈴の音をならしながら、なぁと鳴きながら、うれしそうに近づいてくる。
俺は、なーさんに話しかけた。
「なーさん、数時間ぶり。なーさんも疲労はとれた?」
「なぁ! なぁ!」
なーさんは元気だと主張するように鳴いた。
元気モリモリなのは伝わってきた。
システム的にはどうなんだろうと、なーさんのステータスから、疲労値を確認した。
なーさんの疲労値は,一桁まで下がっていた。
なーさんもうまく休憩できたんだな。
少しだけある疲労値は、疲労が回復しきってから動いている分なんだろうな。
そんなことを考えながら、言った。
「なーさんが元気みたいで良かった。俺がいない間に、何かあったか?」
「なぁ、なぁ」
なーさんは横に首を振りながら鳴いた。
どうやら何もなかったみたいだ。
それは良かった。
アクシデントとかそういうことはないに限るからな。
それに、ログアウトしているときにそんなことがあったらどうしようもないもんな。
何事もないのが一番だよな。
そう思いながら言った。
「そうか、何もなかったのか。なーさんは、その間、休憩意外だと何をしていたんだ?」
「なー」
なーさんは、飛びながらお散歩に行っていたようだ。
なーさんのジェスチャーからなんとなくそう伝わってきた。
お散歩か。
お散歩していたなら、周辺の地理にも詳しくなったのかな。
俺もそろそろ移動したいな。
次のエリアに行って、敵と戦いたい。
まぁ、その前に、広げたテントとかの片付けだな。
これが終わらないと、何も出来ない。
俺は、なーさんと協力して、サバイバルセットを片付けだした。
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至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
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