光速のジャングラー ～ｅスポ部作ったからLoLやろうよ～

eスポーツ部誕生

33 チュートリアル18

「２対１になっちゃったね」

「そうだね。今のレベルだとちょっと厳しいな。一旦、逃げようか」

　マスター・イーが後退を始めた。丁度その時、味方のミニオンが来るのが見えた。さらにその後ろには味方チャンピオンの姿も見えた。
　
「よし、チャンピオンが来てくれた」

　マスター・イーはミニオンを通り過ぎ、味方チャンピオンに合流した。

「それじゃ、反撃行くよ！」

　両者ミニオンとチャンピオン２対２の戦闘に突入した。
　まずはスキル『アルファストライク』を発動し、ミニオンを蹴散らす。敵チャンピオンがスキルを使ってきたが、ギリギリで避けたところへ味方チャンピオンがスキルを発動。見事命中！

「ほら、味方がいると心強いでしょ。最低でも敵チャンピオン一人は倒すよ」

　速人はそう言うと『Ｒ』キーを押し、ウルトの『ハイランダー』を発動した。高速化し敵に急接近し、攻撃を放つ。一発一発が強力な打撃だ。敵も二人で反撃するが、こちらのミニオンに阻まれ半分も当たらない。そうするうちに一人のチャンピオンを倒した。続けてスキル『ウージュースタイル』を発動し、残りの一人を攻撃したが、敵はもう無理だと判断し逃走を始めた。何とか仕留めたいので追いかけるが、敵に追い付かない。サモナースペル『ゴースト』はまだクールダウン中だ。

「もう逃げられちゃうな。でも、一人倒せたから良しとするか。とりあえず、このタワー壊しておくよ」

　マスター・イーは味方チャンピオン、ミニオンと共にタワーを攻撃始めた。途中、敵ミニオンが現れたが、それを撃退しタワーも破壊した。これで壊したタワーが三本、壊されたタワーが一本の優勢な状況だ。さらに、マスター・イーのレベルも上がっていた。

「本当はこんなに簡単にいかないんだよ。チュートリアルだから、優しくなってるんだ。さて、次はどこへ行こうかな。今、ミニマップを見ても戦況は詳しく分からないよね。こういう時は、その状況を見てやればいいよ」

「えっ？　分かるの？」

「分かるよ。ＬｏＬでは、味方のタワー、ミニオン、チャンピオンがいるところならどこでも見ることができる。それでゲーム全体の状況を知ることが可能なんだ。『Ｙ』キーを押すと自動カメラと手動カメラを切り替えられるよ」

　速人は手動カメラに切り替えると、ステージ全体をマウス操作で自由に見渡せるようになった。

「じゃあ、次はこっちだな」

　速人は次の戦場を決定した。