イレブン

九十九光

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♯17ー5

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 結局私は、演奏に対しての感想を言わずに、率直に思った疑問をぶつけた。

「えっと……。後ろの三人って、部活……」

「水泳部です」

「卓球部です」

「野球部です」

「あ、吹奏楽じゃないんだ。すごいね、楽器演奏できるって」

 私のこの薄っぺらすぎる感想に、新貝先生が補足説明してくれた。

「趣味でやってる連中もいるんだけど、それ以上にこいつら、こういうことだけは呑み込みが早いんだよ。その情熱を勉強にも活かせないかな?」

 冗談交じりに嘆くようなこのセリフに、体育館内で笑いが起きた。そこに伊達が、「待って! 演奏の感想は!?」と、同じように冗談の意味合いが強い言葉を口にする。

 そうこうしているうちに、内田平治を除く残りの東中生も集合し始め、それぞれがそれぞれの場所に散会して、自分たちの練習を開始し始めた。私はそれを、深沢先生の案内で見て回ることから始める。

 一番多かったのは、小学校内の各教室に入って演奏と歌の練習をする生徒だった。どこからか持ってきたラジオで原曲を流し、それに合わせるように練習し、ああでもないこうでもないと話し合いながら手と口を動かす。今年で九年目のつき合いになる者同士の、遠慮のなさと仲睦まじさが混合した光景だった。

 中には音楽の練習をしない者もいる。伊藤正次は体育館の音響設備の扱い方を反復練習し、原田亮太は諸田南から小学校のグラウンドで何かコミカルなダンスの指導を受けている。品川と桐林は一冊の大学ノートを広げながら机に向かい合うように座り、孫入を筆頭にした女子数十名と男子数名が、家庭科室のミシンを借りて衣装を作っていた。夏休みの小学校とはとても思えないほど、何かの作業の音や声がどこに行っても必ず聞こえてきた。

 ここまで生徒が活発に活動することになった理由は、『1ねん1くみ』と書かれたプレートのある室内で上半身裸になっている湯本が教えてくれた。

「いやね、確かに俺言ったよ? 学校祭めちゃくちゃにしたいって! 冗談のつもりだったんだよ! 小林がめんどかったから適当に言っただけだったんだよ! それを先生たち本気にしてよ! 夏休みの少し前に小林がうちに来て、『準備の場所取ったから、あんたほかの生徒集めなさい』って言ってきて! 今さらやっぱいいですって言えねえよ!」

 ポルノグラフィティの『メリッサ』をバックに弁明する彼がかわいそうに見えてくる。こ
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