二度目の世界で今度こそ俺は

開拓

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獣人国ゼルガルド王国編

#30戦いの火蓋

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 現地に着いた俺たちはさっそく隠れる場所などを探し始めた。
 今回は犬族族長が来た場合戦闘しないため、猫族の精鋭は三十人程用意してもらった。
 残りの戦士達は、街で戦いの準備を進めてもらっている。
 狐族と猫族あわせて五十程と、俺とサーリャ、ラーズ、そしてロベルト達もあわせると六十名ほどになる。
 これだけの人数になるとまず隠れる場所が少ない。
 それに相手は洞窟の入り口の門番がいないことに気が付けばきっと警戒するだろう。
 そのため洞窟に向かう途中の道で少し開けた場所で待ち構えることにした。
 身を隠す場所が限られはするが、六十人程なら大きな木々がある森のおかげでなんとかなった。
 あとは作戦を考えるのみだが、これは実際のところ猫族の街で話したことで終わっている。

 相手が犬族族長なら、俺が一撃与える間に、奴隷商を拘束して逃げる。
 そして俺が族長と戦い、魔法が通じるようなら戦闘継続、通じないなら後から退却する。

 相手が犬族族長以外なら、制圧して奴隷商をとらえる。

 この二つだけだ。作戦を立てるにしろ犬族族長がいない場合のみになる。
 族長が来た場合は猫族の街まで退却し、街で作戦を練っている幹部達に合わせて戦うことになった。

 つまり残りの日数は唯々相手が来るのを待つだけである。
 普通の人間なら不安や恐れがでて、日が近づくにつれて消耗するところだが、獣人とは戦闘に神聖めいたものでもあるのだろう、皆一様に自分を鼓舞し、また楽しみにしているようにさえ見える。
 頼もしい限りだ。犬族族長が来ても戦いを仕掛けそうで怖いが、そこは各族長に抑えてもらおう。

 時は刻々と過ぎていき、ついにその時が来た。

「セインさん。今敵の姿を確認したようです。残念なことに犬族族長です……」

「あらら……。しかたないね、ラーズ君とガイウスさんとシルファさん、そしてその二人が認める者数人以外は裏手から猫族の街に逃げてください。狐族の街には猫族の街に最悪退却できるように話しはしてますが、一応連絡しに誰か行ってください」

「了解です。連絡には足が速いやつに向かわせます。セインさんご武運を」

 足早に立ち去る猫族の戦士を見送り、敵が来るであろう方向を見る。
 うっすらと見える敵の中には、身の丈二メートルはあるだろうか……、あからさまに一人だけ目立つ獣人がいる。あれがきっと犬族族長だろう。
 回りにいる十数名程の犬族も強靭な筋肉の鎧に包まれた者ばかりだ。
 猫族は軽装鎧などを付けていたが、犬族は上半身裸だ。
 速度重視なのか、それとも弓程度なら躱せる自信があるのだろうか……。
 予定通りガイウスとシルファが俺の元にやってきた、後ろには各三人ずつ護衛を連れている、と思いきやその後ろにレイアもいた。

「とりあえずここで奴隷商が逃げられない程度に近づいたら戦闘を仕掛けます。レイア、サーリャ、予定通り二人は早く逃げてください」

「セイン様。作戦とは違いますが、レイアも連れて行ってもいいでしょうか。作戦には基本的に加えません。できればこの戦いを見てもらいたいのです」

 この戦いといっても、基本的には俺が一発牽制して、その間にガイウスが奴隷商を捕まえて逃げるだけである。回りの取り巻きの妨害を防ぐためにシルファが魔法で援護。
 これだけの戦いを見せる意味があるのだろうが……。まぁレイアに危険はないだろうし、まぁいいだろう。

「シルファさんがそういうならいいでしょう。危険なことは絶対しないように、後方で見るだけにしてくださいね。サーリャ、君は逃げてください。ガイウスさんもそれでいいですよね、わざわざ危険を犯す必要はないはずです」

「まぁそうだな。サーリャお前は先に街に戻って皆と準備をしておいてくれ」

 何か強い決意をしたような顔でいるサーリャがそっと口を開く。

「いえ、お父様、セイン、私は逃げません。私はセインに付いていようと決めています」

「サーリャ、危険だ。今回は僕も余裕があるかわからない。サーリャになにかあったらと思うと気が気じゃないんだ」

「俺も同じだ。ここに残ることに然したる意味はない」

「セインが私を案じるように、私もセインや、お父様を案じているのです。ですから私だけ離れることはできません」

 俺とガイウスは目を合わせ、唸るように考える。

「……分かりました。決して手をださず、後方でレイアと見ているだけにしてください。僕の魔法が効かなかったらすぐに逃げてください。これが最低条件です。ガイウスさんもこれなら大丈夫ですか?」

「それを守るなら問題ない」

「分かりました。ありがとうセイン、お父様」

「あまり話してる時間はもうないみたいです。そこまでお越しのようですから行きましょう」

 開けた場所に入った敵を確認し、俺達は茂みから姿を出す。
 二十人ほどの敵に対して、俺とラーズ、サーリャ、シルファ、その護衛三人とレイア、ガイウスに護衛の三人、総勢十二人。
 敵もすぐに俺たちに気づき臨戦態勢をとっている。犬族族長と思われる者だけが、構えなど取らず悠々と立っていた。

「セインさん、あの小さくて少し小太りな奴が奴隷商のスペイズです」

 ラーズが俺に奴隷商を指差す。
 スペイズは人相の少し悪い、小太りの中年だった。
 身に着けている服や装飾は、こんな場所を歩くのになぜ必要なのかと不思議になるほど豪華だ。
 俺を先頭に臨戦態勢をとっている敵の前まで進む。

「何者だ! お前たちは!!」

 敵の二十メートル前ほどまで近づいたところで、スペイズから声が上がり、俺達は足を止める。

「どうも、奴隷商のスペイズさんに、犬族族長とその戦士の方々。私たちはあなた達の存在に迷惑を被った者です」

 犬族族長はスペイズを手で抑え前に出る。

「スペイズよ、あのガキはわからんが、後ろの二人は知っている。かの狐族族長のシルファ殿と猫族族長のガイウスだよ」

 太い擦れたような声が響く。

「犬族族長ゲイル……久しぶりだな。まさかお前が奴隷商みたいなクソと手を組むとは思わなかったぞ」

「ガイウス。俺はな、ずっとずっと納得できなかったんだよ。俺より弱いお前達が獣人族の代表として俺より上にいるのがな。あいつだったら……俺を倒したあいつだったらまだ納得はできたんだ。だが奴はあの大会以降全く姿を現さない。」

「私の旦那がいないのは、確かに申し訳ないとは思います。しかしこんな汚いやり方はないでしょう。異議を申し立てるなり、色々あったはずです」

 ガイウスとシルファの眼光に鋭い殺気が篭っている。その殺気に奴隷商や敵の戦士がたじろぐ中、一人だけ全く表情を変えないゲイル。

「異議を言ってどうなる? 獣人国代表を俺に譲るのか? そんなことお前達はしないだろう。しかし、お前達、俺の前に出てきたのはいいが俺と戦うのか? 見たところあの風の剣聖はいないようだが?」

 笑みを浮かべながら一歩前にでるゲイルに対して俺は合わせるように一歩前に進む。

「話してても意味はないでしょう。ガイウスさんシルファさん予定通りお願いします」

「分かった」

「分かりました」

 急速に俺は手のひらに魔力を集める。

「さて、魔法が本当に効かないか、試させてもらいましょうか」

 魔力をかなり練り込んだ風の刃をゲイルに向けて放つ。
 距離は二十メートルもない。数瞬で風の刃はゲイルに届いた。
 だが風の刃はゲイルに当たる寸前に掻き消えるように消失する。
 すでにガイウスは奴隷商に向かい走り始めている。
 ガイウスに気がつくと、ゲイルはそちらを向き構えを取る。

「あなたの相手はこっちですよ」

 俺は土魔法で地面から厚みの大きな壁を出現させゲイルを取り囲むように囲む。
 そのまま左手で魔力を練り、上空で氷の槍をいくつか作りだし、土の壁が覆っていない上側から降らせる。
 やはり氷の槍も土の壁あたりまで近づくと小さな氷の粒となって消える。
 だが、土の壁は敵の傍にあっても消えていない。
 どうやら魔法無効の魔道具は魔力が篭っている物に関して打ち消すようだ。
 土の壁は発生させたあとはその壁自体に魔力はほとんど残らない。土の形を変形させる運動に殆どの魔力を使うためだ。
 しかし氷の槍は結晶化するのに魔力を使うとともに、氷を維持するためにその槍にも魔力がかなり残っている。
 風の刃も鋭利な形を取るための魔力と、スピードを保つために魔力を流している。
 そうこう考えている間に土の壁から腕が突き破り、大きな穴が開く。
 ガイウスは奴隷商の目の前まで到着し、首を掴んでこちらに走りだす。
 奴隷商を取り戻そうとガイウスに剣を浴びせようとした者達は、シルファ達の魔法によって後ろに大きく弾き飛ばされた。
 おそらく風の球を飛ばして当てているのだろう。
 その間にも土の壁に大きなヒビが入り壊れる寸前だ。
 俺は再び大きな土の壁を発生させ周りを囲む。

「クソが!! めんどくせえ!!」

 ガイウスがこちらに奴隷商を捕まえ戻ってきた時、壁の中から大きな声が上がる。

「予定通り皆は急いで逃げてください!! あとはこっちで時間を稼ぎます!!」

 俺が叫んだ瞬間、土の壁が吹き飛び大きな体が姿を表した。
 あの厚みの壁を筋力だけで破壊すんのかよ!!
 俺は内心焦りを覚えつつ、また新たに魔力を練り始める。

「しゃらくさいわあああああああ」

 ゲイルが地を蹴ると一瞬にしてこちらまで距離を詰めてくる。
 速すぎて俺はまったく体が反応できない。
 やばい……。これは躱せない……。
 壁を作って衝撃を和らげるか? いや慣れていない土魔法じゃ間に合わない。
 だったら風魔法、いやゲイルには風魔法は効かない。
 身体強化で後ろに飛ぶ、これも間に合わない。
 最初から身体強化をしていなかった俺のミスだ。

 一瞬が長く長く感じるようになり、思考を巡らせる。
 だが長く感じるだけで自分の体は鈍重だ。
 懐かしいな、この時間が遅く感じるのは前世で車に轢かれる瞬間以来だ……。

 俺はせめてと体に力を入れる。
 振りかぶった拳が今まさに撃ち込まれるだろう。
 その瞬間俺とゲイルの間に体を割りこませる影が一瞬みえた。
 だが感じた頃には俺はもろとも吹き飛ばされた。

「ガハッ」

 地面にバウンドするように吹き飛び転がる。
 かなりの距離を飛ばされた俺は痛みに喘ぐ。
 ゆっくりと目を開けると俺の上には、よく知っている彼女がぐったりと覆いかぶさっていた。

「ちょ……え……サーリャ?」

 俺は痛む体を無理やり起こし、サーリャを抱きかかえて体を起こす。
 サーリャも薄っすらと目を開け、こちらを見る。

「大丈夫……ですか……セイン」

 サーリャは小さな声で俺に問いかける。
 回らない頭でようやく理解した、あの割り込んできた影はサーリャだったんだ。
 俺は守られたんだ。
 あの攻撃をサーリャが受けたんだ。
 俺が食らうはずの攻撃を。
 俺は彼女の体を抱きかかえる。

「ごめん……ごめんねサーリャ……。俺が弱いばっかりに……」

 俺はそっとサーリャを地面に寝かせ、戦場を見る。
 護衛は何人か地面で寝ていて、ガイウスと残っている戦士達はシルファとレイアを守るように戦い、シルファとレイアは敵の戦士に魔法で攻撃している。
 奴隷商は地面で寝ていて、後方に倒れている。
 ガイウスはなんとか近接戦闘で相手の攻撃を躱しているが防戦一方だ、長くは持たないだろう。

「セイン……」

 こちらを心配そうに声をかけるサーリャに顔を向き直す。

「サーリャ。行ってくる」

 サーリャに背を向けガイウス達の元に向かう。

 奴は魔力の篭った魔法に関しては完全に消失させる。
 だが消失させる瞬間奴の首のペンダントが光るのを俺は見逃さなかった。
 要はあれを奪えば魔法も効く。
 しかし近接戦闘であのペンダントを取れるのだろうか。
 何か手はないのか、考えろ、考えろ、考えろ、考えろ、考えろ。
 そんなときふと師匠リーナの言葉を思い出す。

「セイン、身体強化を使えなければ魔術師はすぐに戦場で命を落とすでしょう。便利で強い効果のある身体強化ですが、注意しなければいけないことがあります。まず、身体強化は自分の体に魔力を流し、身体能力を上げます。ですが、流す魔力には適量があります。自分の体に魔力が満たされたと感じたところまでしか魔力を流してはいけません。そのラインを超えて魔力を流せば、それこそどんな状況でも覆せるような力が手に入ります。ですがそれは少しの間だけです。戦いが終わり、身体強化をやめた瞬間、体の限界を超えた力を酷使した反動で、かなりのダメージを受けます。死に至る例はほとんどないですし、治癒魔法が使える者が近くにいれば、回復は早いでしょう、それでも一月はまともに動けなくなると思います。ですから身体強化には十分気をつけてください。あくまで私たちは魔術師です。魔法で戦う補助と思っておきましょう」

 あった。
 まだ手はあった。
 俺は魔術師だ、けど魔法が効かないのであれば、現状使える手札を使うしかない。
 むしろなんだってやってやる。
 俺は怒ってるんだ。
 サーリャを奴隷に貶めたあいつらを。
 自分の強さを誇示したいが為にこんな馬鹿なことをするあいつを。
 自分の弱さが原因とはいえ、サーリャを傷つけたあいつを。
 何よりサーリャに守って貰わなければいけなかった俺自身の弱さに、俺は怒ってるんだ。
 限界を超えた力でも、お前に届くかは分からない。だが今はそれしかない。やるしかない。
 さあ戦いを始めよう、お互いの命を賭けて。

 俺は魔力を垂れ流しにすると、魔力を感知できる近くの魔術師は魔力に酔ってしまうため、常に隠している。
 シルファやレイアには悪いが、今は全力を出す時だ。
 普段内に隠している魔力をすべて開放し、膨大な魔力を身体強化につぎ込んでいく。
 やはりシルファとレイアは口元を抑え地面に膝をついてしまった。
 魔力を感じない者達も、何かを感じるようにこちらを向き、戦いが止まり静寂が戦場を支配する。
 正直満たされたというところまで身体強化をしたことすら俺にはない。魔力容量が多い俺は身体強化できる容量も多いため、ある程度の魔力付与だけでもかなり力を手に入れることができる。
 だが、先ほどの攻撃で理解できる。俺が安全なラインで最大まで身体強化をしたところで、元々の筋肉の下地が圧倒的に負けている俺ではあいつには届かない。
 俺は限界のラインを超えた魔力を練り込みを開始した。
 俺とあいつは睨み合ったまま、戦場の中央に対峙した。
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