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第六章 リーコス村開拓
第122話 異世界創建!不破寺神社
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リーコス村の北面にある坂を上りきると平地があって、そこから村や海を一望することができる。
私が不破寺さんを伴なって、その平地を訪れると、そこには機動施設科の乗組員と多くの白狼族が鳥居を立てているところだった。
「オーラーイ! オーラーイ!」
立てられた鳥居は、円柱二本の上部に円柱型の木を載せた神明鳥居と呼ばれるシンプルな形状だ。
現場を指揮していたおっさn……牧羽朔太郎航空施設長が、私の姿を見つけて駆け寄ってきた。彼に現在の作業状況を確認すると、日に焼けた顔に白い歯をニッカリと浮かばせて、
「あと10日ってとこですかね! 村の人たちも本当によく働いてくれます」
と言いながら私と不破寺さんに向ってグイッと親指を立てた。
「わーい! うれしいですん! 本当にありがとうですん!」
不破寺さんが牧羽の手を両手で包み込んで、激しく上下に振っていた。よほど嬉しいのか、その場駆け足も加わり、その結果、大きな胸がブルンブルンと揺れている。
不破寺さんは神事のときには巫女服を着ているが、普段は変わったタイプの道着姿だ。
白い上衣にくっきりとした青色の丈の短い袴を履いており、露わとなっているおみ足部分はすべて黒いタイツで包まれている。
もしかすると少しでも素肌部分を隠そうという試みなのかもしれないが、完全にエロ成分がマシマシになっている。
さらに胸元は揺れないスポーツブラをしているそうだが、まったく効果が出ていない。
当然、私と牧羽の視線は不破寺さんのおっぱいブルンブルンに釘付けになっていた。
仕方ないね。
鼻の下が伸びきった幼女とおっさんの視線をまったく気にすることなく、不破寺さんは、大きく手を振って現場にいる全員に感謝の言葉を述べていた。
現場にいた野郎共全ての視線が、私たちの方に向く。彼らが何を見ているのかは言うまでもない。全員の鼻の下が伸びていたからな。
不破寺さんが神社を作って欲しいと私に頼み込んで来たのは、先日、田中未希航海長(32歳独身)がスプリングス氏からプロポーズを受けたという報告を聞いた直後のことだ。
「あの……艦長さん……実は、お願いしたいことがあるのですん」
ヘリから海中に飛び降りるという田中の暴挙にブチ切れた平野副長が、わざわざリーコス村まで出向いて、田中の頬を抓ったまま帰艦するのを見送っていた私に、不破寺さんがお願いごとをしてきた。
そのお願いの内容が、今、まさに建設中の不破寺神社の建立だ。不破寺神社自体は、リーコス村司令部(兼村長宅)の屋上にあるのだが、
「できれば、村の皆さんが気軽に参拝できるように外に社を作って欲しいのですん」
「お気持ちはわかりますが、異世界の地に神社を立てるとなるとどうなんでしょう。この世界にも宗教があるようですし」
司令部(兼村長宅)にある神社については、ヴィルミアーシェさんの私有地内のことだし、彼女の了解も得ている。社自体は小さいし、屋上にあるのでそれほど目につくことがない。
だが外に立てるとなると、村人がどのように思うのか想像がつかない。強く頼めば受け入れてはくれるだろうが、それはそれでどうかと思う。
「あの……一応……村の皆さんにはお願いして了承をもらってますん」
「えっ、 村の全員からですか!?」
大丈夫か。村人は心の底から納得しているのだろうか。
「んーっ」
私が唸るのを見た不破寺さんは、恐らく私の考えを見抜いたのだろう。
「あの……艦長さんが危惧していることは分かっているつもりですん。村の皆さんに変な気を遣わせたりしないか、私も心配してましたん。でも、皆さんあっさり二つ返事で了承してくださいましたん」
「そうなのですか?」
「はい。ラーナリア女神を最高神とする限り、ほぼ何でもアリですって皆さんおっしゃってましたん」
そういえばアシハブア王国の正教であるラーナリア聖主教も、全ての神の頂点に座しているのが女神ラーナリアであるという教義なので、他の神々への信仰に寛容だったな。
「それで村の皆さんも、ほぼ家ごとに違う神様を信仰しているようでしたん」
「なんと!?」
「そこでひらめいたのですん! そんなに神様が沢山いるなら全部祀ればいいじゃないって! 」
「なるほど……ってそれで大丈夫なんですか!?」
不破寺さんがニカッと笑顔を浮かべると、彼女の口の牙がキラリ!と光を放つ。
「八百万の神々を祀る帝国にとっては、そんなの造作もないことですん!」
不破寺さんは村人たちに対し、不破寺神社には女神ラーナリアを主神として祭り、村人が信仰する他の神々を末社として同時に祀るという提案を行っていたのだ。
「そしてその神聖な場を取り仕切るのがうちの不破寺八幡様なのですん!」
こうしてうまく村人を丸め込んだ……げふんげふん。
こうして村人の説得しに成功した不破寺さんの努力に報いるために、
帝国の版図を拡げる文化的な足掛かりとするため……げふんげふん。
帝国とこの世界との文化的交流のラブアンドピースのために、
私は不破寺神社の建立に協力することを決めたのであった。
何と言っても不破寺さんには、海賊から守ってもらったり、美少女戦隊フワーデ・フォーで活躍してもらってるからな。何か恩返しをしなきゃとは思ってた。
――――――
―――
―
不破寺神社が完成すると、そこが村のちょっとした観光スポットみたいな感じになった。
昼間の神社には不破寺さんか誰かしらが待機している。
村人たちは信仰する神様の名前が書かれた木札の前で祈りを捧げたり、散歩に立ち寄ったり、おみくじを引いたり、お守りを買ったりと、何かと人が絶えることがなかった。
夜は夜で、バカップルが神社でイチャついているとの報告を受け、私は四脚型ドローン・ティンダロスを配置させた。
暗がりに潜ませておいて、バカップルが近づいてきたらフラッシュライトを照射してバカップルを撮影させた。
「ええぇっ! こいつら付き合ってたのぉぉ!? うそー-ん!」
夜の不破寺神社にティンダロスが配置されているという事実が、フワデラ乗員と村人たちに周知されるまで、こういう悲鳴が村や艦のあちこちから聞こえてきた。
そのおかげで夜にバカップルが近寄ることはなくなったが、カップル自体は昼間の神社によく訪れているようだった。
どうも恋愛脳たちによって不破寺神社に恋愛成就のご利益があるという噂が立っているらしい。
田中未希航海長(32歳独身)とスプリングス氏の結婚式が、ここで行われるのが知られたことも大きな要因だろう。
まったく風紀が緩み過ぎだ!
バカップルの中には、乗組員と白狼族の組み合わせもいたようだが、それって我々が帝国に戻るときのことを考えてないのだろうか。
まさか、こちらの世界にいる限りのあばんちゅーるという奴か!?
うらやま……怪しからん!
そんなの艦長、許しません!
絶対にだ!
私が不破寺さんを伴なって、その平地を訪れると、そこには機動施設科の乗組員と多くの白狼族が鳥居を立てているところだった。
「オーラーイ! オーラーイ!」
立てられた鳥居は、円柱二本の上部に円柱型の木を載せた神明鳥居と呼ばれるシンプルな形状だ。
現場を指揮していたおっさn……牧羽朔太郎航空施設長が、私の姿を見つけて駆け寄ってきた。彼に現在の作業状況を確認すると、日に焼けた顔に白い歯をニッカリと浮かばせて、
「あと10日ってとこですかね! 村の人たちも本当によく働いてくれます」
と言いながら私と不破寺さんに向ってグイッと親指を立てた。
「わーい! うれしいですん! 本当にありがとうですん!」
不破寺さんが牧羽の手を両手で包み込んで、激しく上下に振っていた。よほど嬉しいのか、その場駆け足も加わり、その結果、大きな胸がブルンブルンと揺れている。
不破寺さんは神事のときには巫女服を着ているが、普段は変わったタイプの道着姿だ。
白い上衣にくっきりとした青色の丈の短い袴を履いており、露わとなっているおみ足部分はすべて黒いタイツで包まれている。
もしかすると少しでも素肌部分を隠そうという試みなのかもしれないが、完全にエロ成分がマシマシになっている。
さらに胸元は揺れないスポーツブラをしているそうだが、まったく効果が出ていない。
当然、私と牧羽の視線は不破寺さんのおっぱいブルンブルンに釘付けになっていた。
仕方ないね。
鼻の下が伸びきった幼女とおっさんの視線をまったく気にすることなく、不破寺さんは、大きく手を振って現場にいる全員に感謝の言葉を述べていた。
現場にいた野郎共全ての視線が、私たちの方に向く。彼らが何を見ているのかは言うまでもない。全員の鼻の下が伸びていたからな。
不破寺さんが神社を作って欲しいと私に頼み込んで来たのは、先日、田中未希航海長(32歳独身)がスプリングス氏からプロポーズを受けたという報告を聞いた直後のことだ。
「あの……艦長さん……実は、お願いしたいことがあるのですん」
ヘリから海中に飛び降りるという田中の暴挙にブチ切れた平野副長が、わざわざリーコス村まで出向いて、田中の頬を抓ったまま帰艦するのを見送っていた私に、不破寺さんがお願いごとをしてきた。
そのお願いの内容が、今、まさに建設中の不破寺神社の建立だ。不破寺神社自体は、リーコス村司令部(兼村長宅)の屋上にあるのだが、
「できれば、村の皆さんが気軽に参拝できるように外に社を作って欲しいのですん」
「お気持ちはわかりますが、異世界の地に神社を立てるとなるとどうなんでしょう。この世界にも宗教があるようですし」
司令部(兼村長宅)にある神社については、ヴィルミアーシェさんの私有地内のことだし、彼女の了解も得ている。社自体は小さいし、屋上にあるのでそれほど目につくことがない。
だが外に立てるとなると、村人がどのように思うのか想像がつかない。強く頼めば受け入れてはくれるだろうが、それはそれでどうかと思う。
「あの……一応……村の皆さんにはお願いして了承をもらってますん」
「えっ、 村の全員からですか!?」
大丈夫か。村人は心の底から納得しているのだろうか。
「んーっ」
私が唸るのを見た不破寺さんは、恐らく私の考えを見抜いたのだろう。
「あの……艦長さんが危惧していることは分かっているつもりですん。村の皆さんに変な気を遣わせたりしないか、私も心配してましたん。でも、皆さんあっさり二つ返事で了承してくださいましたん」
「そうなのですか?」
「はい。ラーナリア女神を最高神とする限り、ほぼ何でもアリですって皆さんおっしゃってましたん」
そういえばアシハブア王国の正教であるラーナリア聖主教も、全ての神の頂点に座しているのが女神ラーナリアであるという教義なので、他の神々への信仰に寛容だったな。
「それで村の皆さんも、ほぼ家ごとに違う神様を信仰しているようでしたん」
「なんと!?」
「そこでひらめいたのですん! そんなに神様が沢山いるなら全部祀ればいいじゃないって! 」
「なるほど……ってそれで大丈夫なんですか!?」
不破寺さんがニカッと笑顔を浮かべると、彼女の口の牙がキラリ!と光を放つ。
「八百万の神々を祀る帝国にとっては、そんなの造作もないことですん!」
不破寺さんは村人たちに対し、不破寺神社には女神ラーナリアを主神として祭り、村人が信仰する他の神々を末社として同時に祀るという提案を行っていたのだ。
「そしてその神聖な場を取り仕切るのがうちの不破寺八幡様なのですん!」
こうしてうまく村人を丸め込んだ……げふんげふん。
こうして村人の説得しに成功した不破寺さんの努力に報いるために、
帝国の版図を拡げる文化的な足掛かりとするため……げふんげふん。
帝国とこの世界との文化的交流のラブアンドピースのために、
私は不破寺神社の建立に協力することを決めたのであった。
何と言っても不破寺さんには、海賊から守ってもらったり、美少女戦隊フワーデ・フォーで活躍してもらってるからな。何か恩返しをしなきゃとは思ってた。
――――――
―――
―
不破寺神社が完成すると、そこが村のちょっとした観光スポットみたいな感じになった。
昼間の神社には不破寺さんか誰かしらが待機している。
村人たちは信仰する神様の名前が書かれた木札の前で祈りを捧げたり、散歩に立ち寄ったり、おみくじを引いたり、お守りを買ったりと、何かと人が絶えることがなかった。
夜は夜で、バカップルが神社でイチャついているとの報告を受け、私は四脚型ドローン・ティンダロスを配置させた。
暗がりに潜ませておいて、バカップルが近づいてきたらフラッシュライトを照射してバカップルを撮影させた。
「ええぇっ! こいつら付き合ってたのぉぉ!? うそー-ん!」
夜の不破寺神社にティンダロスが配置されているという事実が、フワデラ乗員と村人たちに周知されるまで、こういう悲鳴が村や艦のあちこちから聞こえてきた。
そのおかげで夜にバカップルが近寄ることはなくなったが、カップル自体は昼間の神社によく訪れているようだった。
どうも恋愛脳たちによって不破寺神社に恋愛成就のご利益があるという噂が立っているらしい。
田中未希航海長(32歳独身)とスプリングス氏の結婚式が、ここで行われるのが知られたことも大きな要因だろう。
まったく風紀が緩み過ぎだ!
バカップルの中には、乗組員と白狼族の組み合わせもいたようだが、それって我々が帝国に戻るときのことを考えてないのだろうか。
まさか、こちらの世界にいる限りのあばんちゅーるという奴か!?
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絶対にだ!
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