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第11話∶銀貨の対価の内事情
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イランとグランに指定していたエリアをリアがうろついていると、お目当ての双子が己に気づいて小走りで駆け寄り、顔を上げた。
「リア兄ちゃん、たっくさん集めたよ」
「どこで渡す?」
「お前らの寝床が一番安全だろう。案内してくれ」
「分かった。僕が案内するから、グランは周囲の警戒をお願い」
「はぁい、リア兄ちゃん、僕が来るまで、報酬先に渡すのはナシだよ?」
「ああ、良いものも、悪いものも、二人で一緒に分け合う。だろう?」
「うん」
「それじゃあ付いてきて」
イランに付き従うままリアは小さな背中を付いていくと、朽ち果てた屋敷の窓からひょいとイランの体が飛び込んだ。それに倣い、リアも窓をくぐり二人の部屋まで歩いていくと、顔がひび割れた聖母像と、その近くに使い古されたブランケットが2つ丸まっていた。
「それじゃあ話すね。本来旦那様は婿入りの立場だから、次のウェイトリーの公爵位はマグノリア様の御息女のレティシア様しかなれないんだ。でもね、レティシア様。本館にはいらっしゃらないの。お体が悪いから悪いものが移らないようにって、ずっと離れに籠もって暮らしてるんだって」
「……それだけか?」
「こんなモノじゃないよ! 旦那様、マグノリア様が生きている頃頃からお付き合いしている女のヒトを、マグノリア様が亡くなってからすぐに後妻にするし、異母兄まで連れてきて、自分たちが次期の当主だって偉そうに振る舞ってたんだよ? 僕らだって、そんなの無理って分かるのにね。それに公爵様とか貴族って、いろんな事は法石じゃなくって使用人にしてもらうのに、レティシア様の離れには使用人なんてほとんどいなくて、身の回りの事、全部自分でさせられてたんだって。病気が移るから、しぶといから、何もしなくても大丈夫だって。僕、聞いただけでもレティシア様可哀想って思うのに。使用人の人たち笑いながら楽しそうに言ってた。煤取りだって、離れだけわざとお願いされなかったんだ。病気ならなおさら煤は取って、綺麗な空気が必要なのに」
「……」
公爵位の次期継承者のレティシアを離れへと住まわせ、後見人たる彼女の父が、後妻とその間に生まれた子と共に本館で暮らす。それが意味するモノは、レティシアは今まで、父親の傀儡として生かされ、成人して正式に爵位を継ぐより前に、『病死』として死亡する事を願われていた。
使用人を最低限に且つ彼女に不忠を成す者で固めていたのも、来る時に毒の一つや二つ食事などに盛るように指示をしても、忠実に実行する面子を選んだが故だろう。いや、『しぶとい』と使用人が口にした事から察するに、毒を盛られていたとしても不思議ではない。
自分が何より知っている。レティシアは確かに寝込む事だってありはした。しかし、熱を出した次の日になればすぐにベッドから起き上がり、遊びに行こうとしては己の腕を引っ張っては母親に窘められる程に活発で、行動的な女の子だったのだ。
彼女が健やかに成長しているであれば、離れに籠もっているだなんて生活に甘んじているはずがない。それだけでも、彼女の生活の惨たらしさが察せられる。
「……」
レティシアは、まだ誰かの手を必要とする程に幼かったのに。彼女は『あの時』己を安心させるよう笑って嘘をついて送り出し、一人で地獄に残る事を決めていた。
『リア』を生かす。その為に。
自分はそんな彼女の嘘を、疑う事なく信じていた。
いつか、成人した彼女が爵位を受け継ぎ公爵婦人として民に祝福される。彼女の光輝く未来には、自分の存在は邪魔にしかならない。
だから遠くから、彼女が幸せに笑っている姿を見届けて、この土地を去る。そんな未来が待っているのだと信じて、呑気に生きていた自分の甘さが、この上なく腹立たしい。
渋面を浮かばせ歯を噛み締め、フルフルと小さく拳を握らせているリアに気づき、イランは話すのを止めて心配そうに顔を見上げた。
「リア兄ちゃん、大丈夫?」
「大丈夫だ、続けてくれ」
「でも……」
「続けろ」
リアの静かな圧に、一歩イランが後ずさった。心細さからか片割れを探そうと周囲を見舞わせると、グランが近づいてくる。ほっと気の緩んだ顔を心配してかグランは駆け寄ると、代わりに続きを話して欲しいと、イランの手がグランの手を小さく握り、心得たようにグランが頷いた。
「僕の方は、警備兵や衛兵達の住居の煤取りをして聞いたんだけど。レティシア様、昨日からお姿が見えないんだって」
「昨日?」
「あ、でも。居なくなったのはもっと前みたい。レティシア様が居なくなったって気づかれたら旦那様達に凄く叱られるから、使用人の人たちバレるまでずうっと居なくなった事隠してたんだって。だからバレてから、その人達すごく酷い罰を受けてる所らしいよ」
「爵位を受け継ぐのに絶対、必要な大事なモノがあるんだけど、それを持って居なくなったから、すごぉく旦那様達怒ってる。だからお屋敷の人たちは皆で気づかれないように、大騒ぎして探してるんだってさ」
「グラン、『気づかれないよう大騒ぎ』って、なんだか変な喩えじゃない?」
「だって、本当にそういう感じなんだもん。警備兵やら衛兵、最近何だかこの辺りにたくさん居るだろ」
「言われたら、確かにそうかも」
「特に娼館だとか、花売りの女の子で金髪と赤い瞳の子が片っ端から捕まえられて調べてるんだけど、あの子達、調べるの終わったら殴られたりひどい事されてるんだ」
「僕知ってる『憂さ晴らし』って言うんでしょ? ひどいよね」
「ねえリア兄ちゃん、レティシア様が見つからないと、ひどい目に合う子が居るんだけどさあ。レティシア様が見つかったら、今度はレティシア様がもっとずっとひどい目に合うんだよね。それは僕。なんだか……やだな」
「うん、そのヒトにひどいことをしたんだから、逃げたんだから、放ってあげれば良いのにさ」
「でもね、僕らでもレティシア様がどうやって逃げたのかは、わからないんだ。使用人は手は貸さないだろうし、むしろ意地悪なんだから、逃げようとしたら邪魔するでしょ? どうやってレティシア様、気づかれずに逃げたのかな?」
「実はレティシア様が、魔力持ちだったとかって、どうだろう?」
「もしも貴族の子どもが魔力持ちだったら、身の安全が保証できたり、魔力の使い方を学ぶために生まれた時に魔力持ちの組合に登録されるって決まりだろ? だったら、違うんじゃない?」
「内緒にしてたとか?」
「魔力って、内緒にできるの?」
「知らないよぉ、僕ら、魔力が無いんだし」
イランとグランは、どうやってレティシアが屋敷から逃げたかを論じながらも、まるで互いがそうされたかのように悲しげだ。二人の気落ちした表情に、リアは落ち着きを取り戻すとイランとグランにそれぞれ報酬の銀貨を手渡した。
「ありがとな、イランにグラン」
「リア兄ちゃん、僕ら、良い仕事した?」
「ああ、また用ができたらよろしく頼むぜ」
二人の頭をぐしゃぐしゃと撫でると、リアは双子の元から立ち去った。カーラーンまでの歩き道、リアはレイの顔を思い出していた。
太陽の光のように眩しい金色の髪。笑うとキラキラと宝石よりも眩しき輝く赤い瞳。そして、自分の敬するあの人と瓜二つの相貌。男にしては細すぎる華奢な体。傷ついてきたが故なのか。臆病すぎる程にヒトを信じられず、それでも信じたいと一歩踏み出そうとするその魂。
「っ……!!」
傍にある壁を、強く殴る。皮膚が擦り切れヒリヒリと痛むが、己の胸をジクジクと突き刺し続ける後悔と無力さは微塵も紛れることがない。
シャツ越しに肩の盛り上がった跡に触れながら、リアは決意した。
たとえ、レイが自分に向けられる盤石の信頼の笑みを、二度と見られなくなるとしても。
彼女を思い出させる面影が、自分の前から失われたとしても。
レイに問いたださなければならない。
「リア兄ちゃん、たっくさん集めたよ」
「どこで渡す?」
「お前らの寝床が一番安全だろう。案内してくれ」
「分かった。僕が案内するから、グランは周囲の警戒をお願い」
「はぁい、リア兄ちゃん、僕が来るまで、報酬先に渡すのはナシだよ?」
「ああ、良いものも、悪いものも、二人で一緒に分け合う。だろう?」
「うん」
「それじゃあ付いてきて」
イランに付き従うままリアは小さな背中を付いていくと、朽ち果てた屋敷の窓からひょいとイランの体が飛び込んだ。それに倣い、リアも窓をくぐり二人の部屋まで歩いていくと、顔がひび割れた聖母像と、その近くに使い古されたブランケットが2つ丸まっていた。
「それじゃあ話すね。本来旦那様は婿入りの立場だから、次のウェイトリーの公爵位はマグノリア様の御息女のレティシア様しかなれないんだ。でもね、レティシア様。本館にはいらっしゃらないの。お体が悪いから悪いものが移らないようにって、ずっと離れに籠もって暮らしてるんだって」
「……それだけか?」
「こんなモノじゃないよ! 旦那様、マグノリア様が生きている頃頃からお付き合いしている女のヒトを、マグノリア様が亡くなってからすぐに後妻にするし、異母兄まで連れてきて、自分たちが次期の当主だって偉そうに振る舞ってたんだよ? 僕らだって、そんなの無理って分かるのにね。それに公爵様とか貴族って、いろんな事は法石じゃなくって使用人にしてもらうのに、レティシア様の離れには使用人なんてほとんどいなくて、身の回りの事、全部自分でさせられてたんだって。病気が移るから、しぶといから、何もしなくても大丈夫だって。僕、聞いただけでもレティシア様可哀想って思うのに。使用人の人たち笑いながら楽しそうに言ってた。煤取りだって、離れだけわざとお願いされなかったんだ。病気ならなおさら煤は取って、綺麗な空気が必要なのに」
「……」
公爵位の次期継承者のレティシアを離れへと住まわせ、後見人たる彼女の父が、後妻とその間に生まれた子と共に本館で暮らす。それが意味するモノは、レティシアは今まで、父親の傀儡として生かされ、成人して正式に爵位を継ぐより前に、『病死』として死亡する事を願われていた。
使用人を最低限に且つ彼女に不忠を成す者で固めていたのも、来る時に毒の一つや二つ食事などに盛るように指示をしても、忠実に実行する面子を選んだが故だろう。いや、『しぶとい』と使用人が口にした事から察するに、毒を盛られていたとしても不思議ではない。
自分が何より知っている。レティシアは確かに寝込む事だってありはした。しかし、熱を出した次の日になればすぐにベッドから起き上がり、遊びに行こうとしては己の腕を引っ張っては母親に窘められる程に活発で、行動的な女の子だったのだ。
彼女が健やかに成長しているであれば、離れに籠もっているだなんて生活に甘んじているはずがない。それだけでも、彼女の生活の惨たらしさが察せられる。
「……」
レティシアは、まだ誰かの手を必要とする程に幼かったのに。彼女は『あの時』己を安心させるよう笑って嘘をついて送り出し、一人で地獄に残る事を決めていた。
『リア』を生かす。その為に。
自分はそんな彼女の嘘を、疑う事なく信じていた。
いつか、成人した彼女が爵位を受け継ぎ公爵婦人として民に祝福される。彼女の光輝く未来には、自分の存在は邪魔にしかならない。
だから遠くから、彼女が幸せに笑っている姿を見届けて、この土地を去る。そんな未来が待っているのだと信じて、呑気に生きていた自分の甘さが、この上なく腹立たしい。
渋面を浮かばせ歯を噛み締め、フルフルと小さく拳を握らせているリアに気づき、イランは話すのを止めて心配そうに顔を見上げた。
「リア兄ちゃん、大丈夫?」
「大丈夫だ、続けてくれ」
「でも……」
「続けろ」
リアの静かな圧に、一歩イランが後ずさった。心細さからか片割れを探そうと周囲を見舞わせると、グランが近づいてくる。ほっと気の緩んだ顔を心配してかグランは駆け寄ると、代わりに続きを話して欲しいと、イランの手がグランの手を小さく握り、心得たようにグランが頷いた。
「僕の方は、警備兵や衛兵達の住居の煤取りをして聞いたんだけど。レティシア様、昨日からお姿が見えないんだって」
「昨日?」
「あ、でも。居なくなったのはもっと前みたい。レティシア様が居なくなったって気づかれたら旦那様達に凄く叱られるから、使用人の人たちバレるまでずうっと居なくなった事隠してたんだって。だからバレてから、その人達すごく酷い罰を受けてる所らしいよ」
「爵位を受け継ぐのに絶対、必要な大事なモノがあるんだけど、それを持って居なくなったから、すごぉく旦那様達怒ってる。だからお屋敷の人たちは皆で気づかれないように、大騒ぎして探してるんだってさ」
「グラン、『気づかれないよう大騒ぎ』って、なんだか変な喩えじゃない?」
「だって、本当にそういう感じなんだもん。警備兵やら衛兵、最近何だかこの辺りにたくさん居るだろ」
「言われたら、確かにそうかも」
「特に娼館だとか、花売りの女の子で金髪と赤い瞳の子が片っ端から捕まえられて調べてるんだけど、あの子達、調べるの終わったら殴られたりひどい事されてるんだ」
「僕知ってる『憂さ晴らし』って言うんでしょ? ひどいよね」
「ねえリア兄ちゃん、レティシア様が見つからないと、ひどい目に合う子が居るんだけどさあ。レティシア様が見つかったら、今度はレティシア様がもっとずっとひどい目に合うんだよね。それは僕。なんだか……やだな」
「うん、そのヒトにひどいことをしたんだから、逃げたんだから、放ってあげれば良いのにさ」
「でもね、僕らでもレティシア様がどうやって逃げたのかは、わからないんだ。使用人は手は貸さないだろうし、むしろ意地悪なんだから、逃げようとしたら邪魔するでしょ? どうやってレティシア様、気づかれずに逃げたのかな?」
「実はレティシア様が、魔力持ちだったとかって、どうだろう?」
「もしも貴族の子どもが魔力持ちだったら、身の安全が保証できたり、魔力の使い方を学ぶために生まれた時に魔力持ちの組合に登録されるって決まりだろ? だったら、違うんじゃない?」
「内緒にしてたとか?」
「魔力って、内緒にできるの?」
「知らないよぉ、僕ら、魔力が無いんだし」
イランとグランは、どうやってレティシアが屋敷から逃げたかを論じながらも、まるで互いがそうされたかのように悲しげだ。二人の気落ちした表情に、リアは落ち着きを取り戻すとイランとグランにそれぞれ報酬の銀貨を手渡した。
「ありがとな、イランにグラン」
「リア兄ちゃん、僕ら、良い仕事した?」
「ああ、また用ができたらよろしく頼むぜ」
二人の頭をぐしゃぐしゃと撫でると、リアは双子の元から立ち去った。カーラーンまでの歩き道、リアはレイの顔を思い出していた。
太陽の光のように眩しい金色の髪。笑うとキラキラと宝石よりも眩しき輝く赤い瞳。そして、自分の敬するあの人と瓜二つの相貌。男にしては細すぎる華奢な体。傷ついてきたが故なのか。臆病すぎる程にヒトを信じられず、それでも信じたいと一歩踏み出そうとするその魂。
「っ……!!」
傍にある壁を、強く殴る。皮膚が擦り切れヒリヒリと痛むが、己の胸をジクジクと突き刺し続ける後悔と無力さは微塵も紛れることがない。
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