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<16・続々、大槻家の寝室にて。>
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「タマが弱くて変態だとか、さっき抜かしてくれたけどな」
明らかに、余裕がなくなっている。祥一郎もそうだが、光流もだ。
「乳首いじられて感じるのは、変態じゃねーのかよ」
「や、やかましいですよ……っ」
さっきから何度も唇を噛んで、快感をやり過ごしているのが明白だった。やっぱり、人によって感じる場所が違うというのはあるらしい。光流の、男子としてはかなり大きめの乳首を指でくりくりといじってやりながら思う。触れば触るほど、ぷっくりと腫れ上がってなんとも美味しそうだ。右ばっかり触っていたから、左との色合いの違いが明らかになっている。
思い出したのは、昼に食べたチョコレートパフェ。あれにのっかっていた、真っ赤な苺だ。チョコミルクがかかっていて、てらてらと光っていた。甘酸っぱくて美味しかったな。そんなことを考えていたら、本当に食べたくなってしまった。
ずっと触らずに焦らしていた左の乳首を強くつまみあげてやると、光流の喉から甲高い声が漏れる。
「気持ちいならそう言えって」
そう告げたものの、さっきから喘ぎ声を堪えているのは明白だった。人には声を出してもいいですよーなんて言っていたくせに。そう思うと、なんだかちょっと面白くない。もう少し、苛めてやろうという気になってくる。
「そういやさ、薬で両性具有になったら、胸も多少膨らむんだよな?だって、赤ん坊に乳やらなくちゃいけねーんだし」
女性ほどではないが、母乳が出せるくらいのサイズにはなると聞いている。女性の“超貧乳”程度のサイズではあるので、普通に町を両性具有者が歩いていても服の上からではそうそうわからないが(ちなみに、一度両性化すると体は基本自然に元には戻らないし、戻す方法も存在してはいるが推奨されていない)。
もし光流と本当に結婚して、子供を産んで貰うことになったら。この薄い胸もちょっと膨らむことだろう。そう思うと、妙に股間にクるものがある。
「この胸から、乳が出るわけか」
意地悪を言っているのはわかっているが、やめられない。にやにや笑いつつ、ぺろっと左の乳首を舐めあげる。びくびくと光流の体が震える。気づいているだろうか、腰が僅かに動いていることに。
「実は今ももう出たりして?」
「で、出るわけないでしょ、僕はっ……」
「試してみるか」
「やっ」
次の瞬間。右の乳首を強く指できりり、とつまみ上げながら――左の乳首に吸いついた。そして、ジュースでも吸うようにずるるる、と吸い上げてやる。それこそ、さっき誰かさんが祥一郎の竿にやってくれたように。
「ひ、ぐ、うううううううううっ!」
光流の声と共にぷしゃっ、と音が聞こえた。しかし、液体が飛び出したのは胸ではない。見れば、彼の股間が明確に濡れているではないか。一切、そちらに手は触れていないというのに。
「なんだよ、お前も胸だけでイくんじゃん。変態なのはどっちだよ」
「き、君が変なことするからでしょ。な、なんなら次は、タマだけで君をイカせてあげてもいいんですよ?」
「ぜえぜえ息しながらよく言うっての」
笑ってはいるが、はっきり言ってそろそろ祥一郎も限界に近かった。顔から胸まで真っ赤に染まって、しっとりと汗を掻いて仰向けに倒れている少年。しかもその布団は、いつも祥一郎が普通に使っているものなのだ。興奮するな、というのも無理な話なのである。はっきり言って祥一郎の股間は完全にはりつめて、びきびきと筋を立てて天を向いている――ついさっきあれだけ出したのに。いい加減、温かい場所に入りたい、可愛がられたい、と涙を流して訴えているのだ。
「それよりも前に、お前がもっとえっちなところでイく番」
力の入らない光流の両足を開かせて、大切なところに手を伸ばした。袋と穴の間。会陰部分にすすす、と指を滑らせる。
「この部分で感じる奴もいるんだっけ。そういや、両性具有になったらここにマ●コができるんだよなあ」
「な、何でそういう恥ずかしいことばっかり君はっ……」
「がっつり見られておいて、今更何恥ずかしがってんだか」
段々面白がってくる。煽って誘ってきたのはそっちのくせに、人の恥ずかしいところを晒させるのはあんなにも嬉々としてやっていたくせに――いざ自分がとなると、こうも露骨に恥ずかしがるとは。ひょっとしたらこういう姿を見せたくなくて、リードしたがっていたのかもしれない。変なところで可愛げ見せるなよ、と思うとにやけが止まらなくなってしまう。
指を、そのまま尻の狭間まで滑らせた。濃い桃色に染まった蕾が、彼の呼吸と合わせてひくひくと収縮している。
――そのつもりとかなかったからローションとかねーけど……まあ、いいか。
光流が腹にぶちまけた彼自身の体液を人差し指にまぶすと、くりくりとその入口を解すように動かした。慣らすのに時間がかかるかと思いきや、入口は思ったよりもずっと柔らかくほぐれている。もしや、と思って指を一本中心から勢いよく差し込めば、ずるるるる、と吸い込まれるように入ってしまった。
「ひあああっ!」
「お前、何でこんなに柔らかいの。指一本でも普通きついはずなのに……まさか、風呂で慣らしてきた?」
考えてみれば、受け入れる方が準備に時間がかかるのは当然のことだ。風呂でいろいろやってから出てきたのだとしたら、既に穴が充血しているのも解れているのも当たり前と言えば当たり前のことなのかもしれない。
「――っ……」
光流は顔を隠すように腕で覆ったまま、何も答えない。答えないことはつまり、イエスと同じだった。
――初めてなのに、そこまでやるか。……それくらい、今日……マジで、俺とやるつもりだったのか。
きゅん、と心臓の奥が声を上げた気がした。これが、ときめくというものなのか、なんて柄にもなく思ってしまう。そんな純情な乙女とは真逆の、もっと淫靡な行為の真っ最中だというのに。
とことん、気持ちよくしてやりたい。そう思って、指で彼の尻の中を探った。入口はきついのに、中はふんわりしていて実に柔らかい。確か本で読んだ限りだと、関節を折り曲げて腹側のあたりに気持ちの良いことろがあるらしいと聞いていたが。
「んんんっ!」
「お、ここか」
僅かに、ふっくらと腫れた箇所を発見した。そこを強く指で押しこんでやると、光流の声が変わる。その股間の、祥一郎のそれより遥かに細身の茎がゆっくりと頭をもたげていくのが見えた。一切触っていないのに、尻穴だけで充分すぎるほど快感を得ているのは明白である。
段々と指の太さに慣れてきたところで、さらにもう一本増やす。精液と腸液で、ぬちゃ、ぬちゃ、と厭らしい音が響き渡った。緊張していた穴の淵が強張りから解放されてきたタイミングでさらにもう一本指を増やす。三本の指を、それこそセックス本番さながらに抜き差ししてやれば、光流はもう我慢できないようだった。
「な、なんでっ……」
「ん?」
「じ、自分でやった時は……お、お尻なんて全然感じないと思ったのに」
熱に浮かされるような声。自分でも、何を言っているのかわからなくなりつつあるのかもしれない。彼は顔を覆った指の隙間から、潤んだ眼を覗かせてこっちを見た。
「なんで、こんな、気持ちいんですか……っ」
ああ、可愛い。食べてしまいたいほど、なんてよくある恋愛小説の陳腐な台詞の意味が、今ならわかるような気がする。
その塗れた唇に再度口づけながら、指を激しく動かした。すっかり解れた穴は、もう我慢ならないといったように指をしめつけている。そろそろ頃合いだろう。指をずるりと引き抜くと、完全にいきりたったものをその蕾に押し当てた。
ちゅう、と先端が亀頭を吸いこむように収縮する。光流が掠れた声で、おねがい、と続けた。
「も。もう……焦らさないで。は、早く入れて、我慢できない……っ」
「――っ!」
ぐっと腰を突きだしていた。そのまま吸いこまれるように開いた穴に、ずぶずぶずぶ、亀頭を沈めていく。先端が入ればもう、あとは簡単だった。ほとんど抵抗もなくのみこまれていく竿。びくびくびく、と光流の体が痙攣しているのが見えた。
「お、おいっ」
大丈夫か、と思ってみれば。彼の股間の立ち上がったものが、ぷしゅ、ぷしゅ、と小さく透明な液体を吐きだしている。潮吹き、なんてエロい動画でしか見たことがなかったのに。本当にあるんだ、と思ったらなんだか感動してしまった。
「お前、尻なんか全然みたいなこと言ってたくせに……入れられただけで、イってんじゃねえか」
ぎゅんぎゅんと幹を絞られ、祥一郎も腰が震える。相手を詰る言葉は、ほとんど意地を張っているだけのものになっていた。イきそうになったのは、自分も同じなのだから。
そして、入れてしまってから気づく。完全に、ゴムをするのを忘れている。両性具有相手でなくても、ゴムをした方がいろいろ後始末が簡単だし性病予防にもなる、というのは保健体育でさえ勉強することだというのに。
「わ、悪い、ナマでやっちまった。今……」
「このまま、してください」
「え」
光流の両足が、祥一郎の腰にぐっと回される。完全に大好きホールドというやつだ。そう、逃がさないと言わんばかりに。
「本当に、本当に、熱くて、お腹もお尻もいっぱいで……セックスって、両性具有の薬飲んでなくてもこんなに気持ち良いなんて、知らなくて。お願い、します。このままがいい。このまま、何もないまま、君だけがいい」
「いいの、かよ」
「お願いします、もっと、気持ちよくして」
そんな可愛いことを言われたら、止まれなくなってしまうではないか。ずるるる、とゆっくりと腰を引けば、名残惜しそうに「あ」と声が漏れる。媚肉が追いすがるように幹に絡みつくのがわかって、最高に気持ちがいい。そしてそのまま、がつんと腰を突きいれた。
「ひあああっ!」
「そんなこと言われたら……マジで、手加減しねーからな!」
彼の足を大きく開いて、中心に体重をかけるように腰をつかった。処女相手にやっていいとは思えないような、がつがつと乱暴に腰を振ってしまう。ぐいぐいと彼の腹側、前立腺のあたりを責め立てればさらに声の出し方が変わった。皺が消えそうなほど口を開けた蕾が、喜ぶようにぎゅんぎゅんと祥一郎の肉幹を締め上げる。思わず腹から、獣のような呻き声が出てしまう。
今の状態なら、妊娠なんてしない。そんなの頭のすみっこではちゃんと分かっている。それなのに雄としての本能がガンガンに喚いていた。こいつに種付けしてやりたい、孕ませたいと。
「このまま、全部ぶちまけたら、男のまま妊娠したりしねぇかなあっ……」
「あんっ……いい……気持ちい、や、や、気持ち良すぎてむりっ」
「どこが気持ちいいんだよ、言えよ全部!」
「お、お尻……お尻がきゅんきゅんして、気持ち良くて、や、むり、いく、いく、いっちゃ、いっちゃいます、むりっ……!」
最後は、声にもならなかったようだった。喉から引き絞るような音を出して、その体がのけぞってがくがくと震えて絶頂する。彼の蕾の強烈すぎる締め付けに、祥一郎も限界を迎えた。そのままびゅくびゅくびゅく、と大量のミルクを光流の腹の底に注ぎ込むことになる。魂まで抜けるような強烈な絶頂。獣のような声で吠えながら、祥一郎は最後まで出し切るべくがくがくと腰を動かしていた。
「はっ……はあ、はあ、はあ……」
そして、そのまま。暫く抜かずに、お互い抱き合ったままベッドに横たわることになる。息が少し落ち着いてきたところで、光流が祥一郎の肩に顔を埋めて言った。
「……絶対、明日、筋肉痛です」
「……ロマンの欠片もねーこと抜かすな」
可愛い恋人さん、ピロートークって言葉はご存知?
いや、それも彼らしいのだけど。そう思いながら、うっすらと汗ばんだその髪を撫でる祥一郎だった。
明らかに、余裕がなくなっている。祥一郎もそうだが、光流もだ。
「乳首いじられて感じるのは、変態じゃねーのかよ」
「や、やかましいですよ……っ」
さっきから何度も唇を噛んで、快感をやり過ごしているのが明白だった。やっぱり、人によって感じる場所が違うというのはあるらしい。光流の、男子としてはかなり大きめの乳首を指でくりくりといじってやりながら思う。触れば触るほど、ぷっくりと腫れ上がってなんとも美味しそうだ。右ばっかり触っていたから、左との色合いの違いが明らかになっている。
思い出したのは、昼に食べたチョコレートパフェ。あれにのっかっていた、真っ赤な苺だ。チョコミルクがかかっていて、てらてらと光っていた。甘酸っぱくて美味しかったな。そんなことを考えていたら、本当に食べたくなってしまった。
ずっと触らずに焦らしていた左の乳首を強くつまみあげてやると、光流の喉から甲高い声が漏れる。
「気持ちいならそう言えって」
そう告げたものの、さっきから喘ぎ声を堪えているのは明白だった。人には声を出してもいいですよーなんて言っていたくせに。そう思うと、なんだかちょっと面白くない。もう少し、苛めてやろうという気になってくる。
「そういやさ、薬で両性具有になったら、胸も多少膨らむんだよな?だって、赤ん坊に乳やらなくちゃいけねーんだし」
女性ほどではないが、母乳が出せるくらいのサイズにはなると聞いている。女性の“超貧乳”程度のサイズではあるので、普通に町を両性具有者が歩いていても服の上からではそうそうわからないが(ちなみに、一度両性化すると体は基本自然に元には戻らないし、戻す方法も存在してはいるが推奨されていない)。
もし光流と本当に結婚して、子供を産んで貰うことになったら。この薄い胸もちょっと膨らむことだろう。そう思うと、妙に股間にクるものがある。
「この胸から、乳が出るわけか」
意地悪を言っているのはわかっているが、やめられない。にやにや笑いつつ、ぺろっと左の乳首を舐めあげる。びくびくと光流の体が震える。気づいているだろうか、腰が僅かに動いていることに。
「実は今ももう出たりして?」
「で、出るわけないでしょ、僕はっ……」
「試してみるか」
「やっ」
次の瞬間。右の乳首を強く指できりり、とつまみ上げながら――左の乳首に吸いついた。そして、ジュースでも吸うようにずるるる、と吸い上げてやる。それこそ、さっき誰かさんが祥一郎の竿にやってくれたように。
「ひ、ぐ、うううううううううっ!」
光流の声と共にぷしゃっ、と音が聞こえた。しかし、液体が飛び出したのは胸ではない。見れば、彼の股間が明確に濡れているではないか。一切、そちらに手は触れていないというのに。
「なんだよ、お前も胸だけでイくんじゃん。変態なのはどっちだよ」
「き、君が変なことするからでしょ。な、なんなら次は、タマだけで君をイカせてあげてもいいんですよ?」
「ぜえぜえ息しながらよく言うっての」
笑ってはいるが、はっきり言ってそろそろ祥一郎も限界に近かった。顔から胸まで真っ赤に染まって、しっとりと汗を掻いて仰向けに倒れている少年。しかもその布団は、いつも祥一郎が普通に使っているものなのだ。興奮するな、というのも無理な話なのである。はっきり言って祥一郎の股間は完全にはりつめて、びきびきと筋を立てて天を向いている――ついさっきあれだけ出したのに。いい加減、温かい場所に入りたい、可愛がられたい、と涙を流して訴えているのだ。
「それよりも前に、お前がもっとえっちなところでイく番」
力の入らない光流の両足を開かせて、大切なところに手を伸ばした。袋と穴の間。会陰部分にすすす、と指を滑らせる。
「この部分で感じる奴もいるんだっけ。そういや、両性具有になったらここにマ●コができるんだよなあ」
「な、何でそういう恥ずかしいことばっかり君はっ……」
「がっつり見られておいて、今更何恥ずかしがってんだか」
段々面白がってくる。煽って誘ってきたのはそっちのくせに、人の恥ずかしいところを晒させるのはあんなにも嬉々としてやっていたくせに――いざ自分がとなると、こうも露骨に恥ずかしがるとは。ひょっとしたらこういう姿を見せたくなくて、リードしたがっていたのかもしれない。変なところで可愛げ見せるなよ、と思うとにやけが止まらなくなってしまう。
指を、そのまま尻の狭間まで滑らせた。濃い桃色に染まった蕾が、彼の呼吸と合わせてひくひくと収縮している。
――そのつもりとかなかったからローションとかねーけど……まあ、いいか。
光流が腹にぶちまけた彼自身の体液を人差し指にまぶすと、くりくりとその入口を解すように動かした。慣らすのに時間がかかるかと思いきや、入口は思ったよりもずっと柔らかくほぐれている。もしや、と思って指を一本中心から勢いよく差し込めば、ずるるるる、と吸い込まれるように入ってしまった。
「ひあああっ!」
「お前、何でこんなに柔らかいの。指一本でも普通きついはずなのに……まさか、風呂で慣らしてきた?」
考えてみれば、受け入れる方が準備に時間がかかるのは当然のことだ。風呂でいろいろやってから出てきたのだとしたら、既に穴が充血しているのも解れているのも当たり前と言えば当たり前のことなのかもしれない。
「――っ……」
光流は顔を隠すように腕で覆ったまま、何も答えない。答えないことはつまり、イエスと同じだった。
――初めてなのに、そこまでやるか。……それくらい、今日……マジで、俺とやるつもりだったのか。
きゅん、と心臓の奥が声を上げた気がした。これが、ときめくというものなのか、なんて柄にもなく思ってしまう。そんな純情な乙女とは真逆の、もっと淫靡な行為の真っ最中だというのに。
とことん、気持ちよくしてやりたい。そう思って、指で彼の尻の中を探った。入口はきついのに、中はふんわりしていて実に柔らかい。確か本で読んだ限りだと、関節を折り曲げて腹側のあたりに気持ちの良いことろがあるらしいと聞いていたが。
「んんんっ!」
「お、ここか」
僅かに、ふっくらと腫れた箇所を発見した。そこを強く指で押しこんでやると、光流の声が変わる。その股間の、祥一郎のそれより遥かに細身の茎がゆっくりと頭をもたげていくのが見えた。一切触っていないのに、尻穴だけで充分すぎるほど快感を得ているのは明白である。
段々と指の太さに慣れてきたところで、さらにもう一本増やす。精液と腸液で、ぬちゃ、ぬちゃ、と厭らしい音が響き渡った。緊張していた穴の淵が強張りから解放されてきたタイミングでさらにもう一本指を増やす。三本の指を、それこそセックス本番さながらに抜き差ししてやれば、光流はもう我慢できないようだった。
「な、なんでっ……」
「ん?」
「じ、自分でやった時は……お、お尻なんて全然感じないと思ったのに」
熱に浮かされるような声。自分でも、何を言っているのかわからなくなりつつあるのかもしれない。彼は顔を覆った指の隙間から、潤んだ眼を覗かせてこっちを見た。
「なんで、こんな、気持ちいんですか……っ」
ああ、可愛い。食べてしまいたいほど、なんてよくある恋愛小説の陳腐な台詞の意味が、今ならわかるような気がする。
その塗れた唇に再度口づけながら、指を激しく動かした。すっかり解れた穴は、もう我慢ならないといったように指をしめつけている。そろそろ頃合いだろう。指をずるりと引き抜くと、完全にいきりたったものをその蕾に押し当てた。
ちゅう、と先端が亀頭を吸いこむように収縮する。光流が掠れた声で、おねがい、と続けた。
「も。もう……焦らさないで。は、早く入れて、我慢できない……っ」
「――っ!」
ぐっと腰を突きだしていた。そのまま吸いこまれるように開いた穴に、ずぶずぶずぶ、亀頭を沈めていく。先端が入ればもう、あとは簡単だった。ほとんど抵抗もなくのみこまれていく竿。びくびくびく、と光流の体が痙攣しているのが見えた。
「お、おいっ」
大丈夫か、と思ってみれば。彼の股間の立ち上がったものが、ぷしゅ、ぷしゅ、と小さく透明な液体を吐きだしている。潮吹き、なんてエロい動画でしか見たことがなかったのに。本当にあるんだ、と思ったらなんだか感動してしまった。
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ぎゅんぎゅんと幹を絞られ、祥一郎も腰が震える。相手を詰る言葉は、ほとんど意地を張っているだけのものになっていた。イきそうになったのは、自分も同じなのだから。
そして、入れてしまってから気づく。完全に、ゴムをするのを忘れている。両性具有相手でなくても、ゴムをした方がいろいろ後始末が簡単だし性病予防にもなる、というのは保健体育でさえ勉強することだというのに。
「わ、悪い、ナマでやっちまった。今……」
「このまま、してください」
「え」
光流の両足が、祥一郎の腰にぐっと回される。完全に大好きホールドというやつだ。そう、逃がさないと言わんばかりに。
「本当に、本当に、熱くて、お腹もお尻もいっぱいで……セックスって、両性具有の薬飲んでなくてもこんなに気持ち良いなんて、知らなくて。お願い、します。このままがいい。このまま、何もないまま、君だけがいい」
「いいの、かよ」
「お願いします、もっと、気持ちよくして」
そんな可愛いことを言われたら、止まれなくなってしまうではないか。ずるるる、とゆっくりと腰を引けば、名残惜しそうに「あ」と声が漏れる。媚肉が追いすがるように幹に絡みつくのがわかって、最高に気持ちがいい。そしてそのまま、がつんと腰を突きいれた。
「ひあああっ!」
「そんなこと言われたら……マジで、手加減しねーからな!」
彼の足を大きく開いて、中心に体重をかけるように腰をつかった。処女相手にやっていいとは思えないような、がつがつと乱暴に腰を振ってしまう。ぐいぐいと彼の腹側、前立腺のあたりを責め立てればさらに声の出し方が変わった。皺が消えそうなほど口を開けた蕾が、喜ぶようにぎゅんぎゅんと祥一郎の肉幹を締め上げる。思わず腹から、獣のような呻き声が出てしまう。
今の状態なら、妊娠なんてしない。そんなの頭のすみっこではちゃんと分かっている。それなのに雄としての本能がガンガンに喚いていた。こいつに種付けしてやりたい、孕ませたいと。
「このまま、全部ぶちまけたら、男のまま妊娠したりしねぇかなあっ……」
「あんっ……いい……気持ちい、や、や、気持ち良すぎてむりっ」
「どこが気持ちいいんだよ、言えよ全部!」
「お、お尻……お尻がきゅんきゅんして、気持ち良くて、や、むり、いく、いく、いっちゃ、いっちゃいます、むりっ……!」
最後は、声にもならなかったようだった。喉から引き絞るような音を出して、その体がのけぞってがくがくと震えて絶頂する。彼の蕾の強烈すぎる締め付けに、祥一郎も限界を迎えた。そのままびゅくびゅくびゅく、と大量のミルクを光流の腹の底に注ぎ込むことになる。魂まで抜けるような強烈な絶頂。獣のような声で吠えながら、祥一郎は最後まで出し切るべくがくがくと腰を動かしていた。
「はっ……はあ、はあ、はあ……」
そして、そのまま。暫く抜かずに、お互い抱き合ったままベッドに横たわることになる。息が少し落ち着いてきたところで、光流が祥一郎の肩に顔を埋めて言った。
「……絶対、明日、筋肉痛です」
「……ロマンの欠片もねーこと抜かすな」
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